イスラエルに貢献するトランプ外交政策
2018年1月28日
Paul Craig Roberts
元イギリス国際原子力機関大使ピーター・ジェンキンス氏が、イラン核合意の“欠陥”を改めることに関し、トランプ大統領をなだめるフランス、ドイツとイギリスの決定に懸念を表明した。http://lobelog.com/europe-dont-go-all-wobbly-on-the-jcpoa/ ヨーロッパのワシントン傀儡諸国で広まっているとされる“トランプ憎悪”姿勢にもかかわらず、ヨーロッパ政府がいまだワシントンの太鼓持ちであるのを知るために読む価値がある。
読者は、あの合意に欠陥などないことを理解する必要がある。“欠陥”なる主張は、合意で終わってしまったイラン攻撃を復活させるためのイスラエルのでっちあげだ。トランプはイスラエルをなだめているのだ。イスラエルは、イランの防衛体制を強化する非核弾頭長距離ミサイルをイランに持たせたくないのだ。より重要なのは、イスラエルが思いつき、イランをイラクやリビア風に不安定化させるためアメリカ軍を使おうと狙っている核兵器嫌疑をイスラエルは失いたくないのだ。イスラエルにとって、シリアとイランの問題は、イスラエルが水資源のために占領したがっている領土南レバノンから、自慢のイスラエル軍を、二度撃退したレバノン人民兵ヒズボラを、両国が支持していることだ。もしアメリカ外交政策を支配しているアメリカ・シオニスト・ネオコンと同様に武装したイスラエルが、欧米によるイラン攻撃を復活できれば、イスラエルはおそらく、ヒズボラとレバノンを放棄し、イスラエルに渡すようイランに圧力をかけることができよう。
アメリカ人は、イスラエル・プロパガンダで完全に洗脳されているので、ワシントンがイスラエルの権益に貢献することへの国民による制限は皆無が。そしてまさに、それがトランプがしていることだ。タフガイは、イスラエルの悪事に力を貸す者に過ぎない。
今起きていることは、イランの核やミサイル計画とは全く何の関係もない。イスラエルの拡張に対する抑止力としてのイランを排除するためのヨーロッパに対する恫喝力を含め、アメリカの力を、イスラエルが利用していることにこそ関係しているのだ。
もちろんイギリス外交官は、おそらく、それを知っているが、それを言えば、“反ユダヤ主義者”として、自分が職から排除されることも知っているのだ。
Paul Craig Robertsは元経済政策担当財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリップス・ハワード・ニューズ・サービスとクリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。
記事原文のurl:https://www.paulcraigroberts.org/2018/01/28/trumps-foreign-policy-service-israel/
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与党・ゆ党の茶番は見ないが、野党国会質問は、洗脳痴呆番組を吹き飛ばす内容。
強引に持ち時間を増やしておいて、時間を余らせて質問を終わる破廉恥与党。(これはニュースで見た。)
平然とウソを言い続ける連中には、良い質問も、カエルの面に水。
宗主国巨大企業に貢献する属国の国内・外交両政策。
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