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2017年12月19日 (火)

ヘイリー大使、イエメン・ミサイルの証拠を挙げる説明に失敗、サウジアラビア戦争犯罪を無視

Moon of Alabama

2017年12月15日

昨日、アメリカのニッキー・ヘイリー国連大使が、国防情報局にでかけ、ちょっとしたショーを演じた。侵略者サウジアラビアに対する戦争で、イエメン部隊が使用した兵器の違法な供給源はイランだという暴露を彼女は主張したのだ。

ディック・チェイニー副大統領がCIAを訪れ、専門家たちに、 "サダムの大量破壊兵器について一体何を書くべきか語ったのを思い出す。

ヘイリー大使は記者会見で、国防情報局に彼女がした助言について語った。彼女の小道具は、どこかで、なんらかの時点で回収されたミサイル部品とされるものだった。彼女は、それはサウジアラビアとUAEから提供されたもので、 イエメンから発射されたミサイルの残骸だと主張した。ヘイリー大使は、更にそのような譲渡を禁じる国連決議2231に違反して、イランは、そのようなミサイルを、イエメンに提供しているとも主張した。

そのようなミサイルを、フーシ派と、彼らの当時の同盟者イエメン軍が一体どこから手に入れたかについて、いくつのか説明があり得る。しかし、たとえイランがそうしたものを提供したという説を受け入れたにせよ、そのような引き渡しが何時行われたのかは不明だ。国連決議がそのような引き渡しを制限する何年も前に行われた可能性がある。ヘイリー大使のショーは、いかなる違反に関しても、何も証明していない。

ヘイリー大使は、展示されているミサイル破片は、イランのQiamミサイルのものだと国連が発見したと主張した。しかし国連は、そのような発見はしていない。国連は破片とQiamミサイルには "構造上、製造上の特徴が似ている"と述べているだけだ。イランQiamミサイルは

イランが設計し製造した短距離弾道ミサイルだ。いずれもソ連スカッドCミサイルの変種である北朝鮮の火星6号のライセンス製造でイランのシャハブ-2を基に開発されたものだ。

様々な国で製造されているソ連のスカッド・シリーズ(A、B、C)には様々な変種があり、当然いずれも"同様な構造上、製造上の特徴がある。"

イエメン軍は、ソ連のスカッド(pdf)を購入し、スカッドは、北と南イエメン間の以前の紛争時に使用された。イエメン軍は、北朝鮮から直接、北朝鮮の火星5号を購入しており、火星6ミサイルも購入している可能性がある。イエメン軍は、そうしたミサイルで、30年以上の経験があり、必要とあられんば改造する資格がある要員を擁している。

ヘイリーは国連の所見についてウソを言っている。国連は彼女が主張しているようなことは言っていない。実際国連の委員会は、発見された類似は、原産国を証明するわけではないと認めている。

委員会はミサイルの“仲介者や供給者を特定する証拠はまだない”と述べている

ヘイリー大使は、イラン企業のロゴがあるミサイルの破片だとされるものの一つを示した 。国連委員会が、ミサイル部品として、アメリカ製ハードウエアも発見したことを、彼女は指摘するのを怠った。どちらもミサイルがどこのものかを証明するわけではない。

シオニスト・ロビーはアメリカに対イラン戦争をさせたがっており、ニッキー・ヘイリーは連中に抱き込まれている。非常に裕福な極右シオニストのシェルドン・アデルソンは、彼女の政治家人生最大のスポンサーだ。

イエメン・ミサイルは、サウジアラビアで誰一人殺害していないが、アメリカ製の爆弾とミサイルで、サウジアラビアが何万人ものイエメン人一般市民を殺害していることを、ヘイリーは、指摘するのを怠った。イエメンを経済封鎖して、極めて大規模な飢饉を引き起こしているのは、サウジアラビアだ。最近、サウジアラビアは封鎖を解除したと主張しているが、米国国際開発庁すら、経済封鎖が変わった兆しは皆無だと言っている。イエメンでは毎日何百人もの人々が食料や単純な医薬品の欠如で亡くなっている。

そのような大惨事を目にすると、サウジアラビアに大量虐殺政策を止めるよう強いるため、イランが何百基ものミサイルをイエメンに提供すればよいと願いたくもなる。

ヘイリー大使のショーは受けが良くなかった。彼女は、もちろん、サウジアラビアは説得したが、アメリカ・マスコミもヨーロッパ各国政府も彼女のショーを鵜呑みにしていない。NYタイムズが正しく書いている。

彼女がアナコスティア・ボーリング統合基地で披露した証拠は、彼女の主張を証明するには不十分だった。

ロイターはこう報じた

アメリカ合州国は、兵器が正確に何時フーシ派に譲渡されたのかは不明で、場合によっては、何時使用されたかもわからないことを認めた。兵器がどこで製造されたのか、使用されたのかを、単独で簡単に証明する方法はない。

トランプ政権は更なる対イラン経済制裁を推進する口実を探している。特にEUに、復活した制裁体制に参加して欲しがっているのだ。"弾道ミサイルの脅威" は、それを実現する方法かも知れない。フランスとドイツは、アメリカがイランとの核合意破棄を棚上げにすれば、弾道ミサイルに関する反イラン路線で、アメリカに追随する申し出ている

ヘイリー大使の離れ技は、これが極めて愚かな行動だったことを示している。ある国が、アメリカBが証明されたら、政策Aに追随すると、アメリカに言うと、アメリカはウソをつき、Bは存在すると主張する証拠をでっちあげるだけなのだ。

記事原文のurl:http://www.moonofalabama.org/2017/12/haley-fails-to-make-case-about-yemeni-missiles-ignores-saudi-war-crimes.html
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サダムの大量破壊兵器の夢よもう一度。殺戮で生きている宗主国茶番の一つ。

大本営広報部、呆導したのだろうか?

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