女性と男性に対するフェミニストの脅威
女性と男性に対するフェミニストの脅威
2017年12月27日
Paul Craig Roberts
最近カウンターパンチで、二人のフェミニストが男性を厳しく叱る記事を読んだ。男性全員ではなく、白人の異性愛男性だけだ。私の世代の男性にとって、フェミニストが言っていることを理解するのは必ずしも容易ではないが、努力してみよう。一つは、女性に対する暴力は許されると考えている男性を権力の座につける社会に女性は生きていると言っているように見える。彼女は非難を事実にまで引き上げ、セクハラや暴行罪を告発する際、女性は主張の正当性を証明する必要はなく、まして“男性に反論を唱える個人的な妥当性”など証明する必要などないと筆者は言うのだ。
怒った女性なら誰でも、男性に異議を唱えても決して他からは止められない権利があると筆者は言っているのだろうか? 男性とアメリカ社会は、女性に対する暴力は容認されると思っているのだろうか? 暴力が警官によるものでない限り、そうではないと私は思う。アメリカ人は、男性や女性や子供や障害者や飼い犬に対する警官の暴力を容認しているように見えるのだ。
もう一人の筆者は、女性は生きるためにと身を売らなければならない。彼女は一流大学の学位があるにもかかわらず、ストリッパーや、客の膝の上でエロチックなダンスをする踊り子や、どうやら売春婦として働いた。彼女は自分の判断のまずさを、男性のせいにしているのだ。
生きるためには自尊心を犠牲にせざるを得ない立場にある人々全員に私は同情することをはっきり申しあげておく。これは世界中のあらゆる場所で起きる。それは女性だけに独特の経験ではない。
ストリッパーだった女性は“他の何からより、ストリップ・クラブで、21世紀に女性である現実について私は多くを学んだ”と書いている。彼女の人生における不利な条件は、彼女の知性と、口の悪さであることをそこで学んだと彼女は書き“男性が私の存在の決定権を握っている中で、女性は組織的な不平等を維持するのに加担していた。”加担していた女性は、男性たちと同様、彼女の魂の一部を削ぎ落としたと彼女は書いている。
私の目に留まったのは“21世紀に女性であること”という言い方だ。私が経験したフェミニスト前時代に女性であることと、一体どう違うのだろう。女性を祭り上げて、女性を崇めたと男性を非難したのはフェミニストだ。女性への正しい対応が吹き込まれ、男性は女性の前では敬意を表して帽子を脱ぎ、女性が部屋に入る際には起立し、女性のためにドアを開け、テーブルの前に着席するのを手助けし、女性の目の前ではひわいな単語を決して使わず、その男性が孤立し、男性の友人を失うことになる行為である女性を殴るようなことは決してなかった。
昔は誰も女性を殴らなかった。それはもっての他だった。
女性を無力化するための女性を祭り上げるのは男性の手口だと言ったのはフェミニストだ。何と無知な戯言。私の家族で最も有力な連中は祖母と母親と叔母だった。彼女たちは、ちょっとした判断は男性にまかせた。重大な判断は、女性がしたのだ。
フェミニストは、女性は祭り上げられることを拒否し、男性世界に降り、自分の価値を証明しなければならないと言う。祭り上げられていた頃には、女性もっと価値と権限があったということは、フェミニストは思いも寄らないのだ。フェミニストは、女性に相手を特定せずに性的関係を持つよう教えた。コスモポリタン誌は、見つけられる限り、出来るだけ多数の性交渉相手とオルガスムで満足するよう女性に教えたのだ。何年も前、結婚したいとは思うが、知っている女性は皆、二人の同級生全員と寝ていると私に言った若い男性たちのことを書いた。花嫁と性体験のある二人の友人連中を結婚式に呼べば気まずいだろうと彼らは言っていた。
フェミニストが始めた女性の立場の悪化に、企業が貢献した。昔、女性は同じ場所に暮らす家族に保護されていた。妻を虐待するような夫は、自分の父親と母親や、妻の父親と母親や、二人の祖父母たちや、彼の兄弟姉妹や、妻の兄弟姉妹や、彼の叔母や叔父や、妻の叔母や叔父や二人のいとこ連中と直面することになる。
企業がしたのは、夫や妻が家族から引き離されるような遠隔地に従業員を派遣して、この保護環境を粉々にすることだった。年に一回か二回は会うはずの人々、祖父母や叔母や叔父やいとこを知らずに、子供は育つ。普通の支援体制から切り離され、家族はバラバラにされ、離婚率は急増した。
生存と利益のために、あらゆるものを引き下げる社会が、女性も男性も破壊した。フェミニストは、これにこそ抗議すべきなのだ。
ところが、フェミニズムは、アイデンティティ政治に屈して、d女性を魅力的だと思う男性への憎悪しか生み出せない。同性愛の増え方から判断すると、女性を魅力的と考える男性の人数は減っている。結果的に、フェミニズムは、女性と欧米社会両方の立場を破壊するのに加担している。
Paul Craig Robertsは元経済政策担当財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリップス・ハワード・ニューズ・サービスとクリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。
記事原文のurl:https://www.paulcraigroberts.org/2017/12/27/feminist-threat-women-men/
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相変わらず山もりカケから目を逸らすための相撲の話題ばかり。(と思う。洗脳白痴製造番組、今日は全く見ていないので。)
田中龍作ジャーナル「日本相撲協会という犯罪組織と記者クラブ」に納得。
民放の今年の重大ニュースというのもなんとも気の抜けた茶番。昨夜深夜というか、今日早朝、国営大本営広報部の、年次報道総括番組冒頭を見た。税金で首相報道官をつとめる有名女性記者が座っていたので即消した。売国傀儡政権は酷いが、共謀している大本営広報部の罪も重い
知りたいことは何も教えてくれない大本営広報部ではなく、知りたいことをしっかり追求する報道を拝聴しよう。
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