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2017年12月15日 (金)

シリア問題で屈したアメリカ - イスラエルに目を向けるレジスタンス

Moon of Alabama
2017年12月12日

このニューヨーカー記事は、傲慢な見出しと幾つかの間違った主張で注目に値する。アメリカはシリアの現実に屈したという、本当のメッセージから目を逸らすため、そういう記事が必要なのかも知れない。プーチンがシリアでの勝利を宣言する一方、トランプは、アサドを、2021年まで、そのままにする

アメリカとヨーロッパの高官によれば、トランプ政権は、バッシャール・アル・アサド大統領が、シリアで次に予定されている2021年大統領選挙まで、大統領の座に留まるのを受け入れる用意ができている。決定は和平プロセスの一環として、アサドは辞任しなければならないというアメリカが繰り返してきた声明を覆すものだ。
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トランプ政権は今でもアサド辞任の可能性がある政治プロセスを望んでいると言う。しかし、それをうまくやるには次回選挙が予定されている2021年までかかる可能性があると結論を下した。
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アメリカ高官たちは、アサドが、何らかの方法で、2021年のシリア選挙で当選し、その後も権力の座にい続けかねないと危惧している。

大規模な戦争をしかける以外、他に出来ることは何もないがゆえに、アメリカは "アサドをそのままにする"のだ 。アメリカはありとあらゆることを試みて、敗れたのだ。2012年、アメリカはアサドを暗殺しようとしたが、彼はCIAが爆破した安全保障会議には出席していなかった。アメリカは、世界中から、100,000人のタクフィール主義戦士をシリアに送り込み、一万トンの武器砲弾を出荷した。世界的なタクフィール主義者支持の反シリア・プロパガンダ・キャンペーンは未曾有だった。アメリカは政治的な反対派を作り出そうとして、何億ドルも注ぎ込んだ。アメリカは最後はシリアを侵略し、武力で分割しようとした。アメリカはあらゆる面で失敗した。

現地の軍事的現実と、シリアの同盟者ロシアとイランとヒズボラが、困難な状況にあるアサド政権の支援に成功し、アメリカ政権にとって選択肢が限られていることを、アメリカの決定は反映している。
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アメリカ合州国が支援したシリアの反政府集団は無能だった。連中はお互いの間で争って、様々な派閥に分裂した。
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現在、和平プロセスを支配しているロシア、イランとトルコという強力なトロイカによって、ワシントンは、外交的に無視された。

この記事の筆者ロビン・ライトは、2013年に中東を分割するイスラエルの夢を提示した


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2006年、ネオコンのラルフ・ピーターズ中佐が売り込んだ"血の国境"地図の改作だった。取り柄はフォーリン・アフェアーズに掲載されたバーナード・ルイスによる"新中東" 地図の最新版ということだった。これらの地図は、アメリカがイラクから撤退せざるを得なくなった際に、ゴミ箱行きになった。帝国主義の傲慢さであるライトの地図も同じ運命となろう。

ライトはワシントンと強くつながっている。彼女は連中の一味で、(戦争を計画する)アメリカ平和研究所、ウィルソン・センター、ブルッキングスやカーネギー基金に在籍していたか/在籍している。今彼女が、滑稽な地図をあきらめているのは、これらの組織内の主導的意見を反映しているのかも知れない。

ホワイト・ハウスの軍事政権は、これと同意見なのではと疑いたくもなる。連中は、シリアとイラクを自分たちの支配下においたままにするを見続けている

アメリカ中央軍(CENTCOM)広報官、ジョン・トーマス大佐は、ジュネーブでの政治解決に関する交渉の結論が出るまで、アラブ-クルド“シリア民主軍”の作戦を支援するため、国際同盟軍はシリアに留まると述べた。

“ISISの存在とは無関係に”アメリカ軍は、シリア国内のヌスラ戦線を含む“アルカイダ”に近いテロ組織との戦いを継続するつもりだとも彼は述べた。

夢でも見ていろ。

昨日、プーチン大統領がシリアを訪問した。彼は勝利を宣言し、シリア駐留ロシア軍部隊の一部は撤退すると発表した。彼は、アメリカ、トルコ、サウジアラビアとイスラエルの全員に、もし連中が戦争を再び起こそうとしたら、部隊がただちに舞い戻ることをしっかり理解させるようにした。

"もしテロリストが再び頭をもたげたら、連中がこれまで見たことがないような攻撃を加える" と、プーチンはロシア軍に語った。

シリア同盟の一員、レバノンのヒズボラは、今イスラエルへと方向をかえつつある。トランプの、イチかバチかの、エルサレムをイスラエル首都として、違法に認める発言は、このレジスタンス運動に、新たなはずみを与えるタイミングでなされた。

ナスラッラーは、ヒズボラと、その同盟者シリアとイランと後援者に言及し、“抵抗の枢軸”が“あらゆる力と時間をパレスチナ人に捧げるよう要求した。この脅威に立ち向かうべく、地域のあらゆるレジスタン部隊に、団結して、一つの共通戦略と実行計画を立ててるよう呼びかける”と彼は述べた。

シリアとイラクを解体する作戦の黒幕(pdf)はイスラエルだった。それが完全に失敗したので、報復は厳しいものとなろう。ヒズボラは、これまでになく、しっかり武装し、訓練されいる。戦闘経験を積んだイラクとイランの集団は用意ができている。シリア軍は戦争前よりずっと経験をつみ、装備も良い。イラク・レジスタンの指導者カイス・ アル・ハザリは、最近南レバノンを訪問し、国境の先、イスラエルを一望した。彼は新たな戦場を視察したのだ。

イスラエルの新たな偉大な同盟、サウジアラビアも救いにはならない。専制君主のサルマーン国王と息子は不安定な立場にあり、連中のトランプとの素晴らしい関係も、エルサレム問題とされるものを巡って駄目になった

イスラエルのネタニヤフ首相は、国内で圧力を受けている。汚職非難は高まっており、彼の在職期間は、もはや長くない。

彼にとって代わるのは誰だろう? 変化した状況に対応すべく、シオニストは一体どのような新計画を思いつくのだろう?

記事原文のurl:http://www.moonofalabama.org/2017/12/us-surrenders-on-syria-resistance-turns-eyes-on-israel.html
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中東地図については、下記記事を訳してある。

イエメンのミステリーとピーターズ中佐の地図

中東国境描き直し計画: “新中東”プロジェクト

主流マスコミ、宗主国でも属国でも使命は同じ。

提灯持ちを起用し、支配層にとって都合が良い言説を繰り返して浸透させる。

ティラーソン国務長官の『対話路線転換』発言場面、大本営広報部も再三繰り返した。

『38ノース』の北朝鮮ミサイル被害想定をこれから拝読しよう。

日刊IWJガイド「『米国の政策はまったく変わっていない』~ティラーソン国務長官の『対話路線転換』発言を米政府が打ち消し! 板垣雄三東大名誉教授は『朝鮮半島のことだけを考えているのは「とぼけた話」だ』と批判し、『世界戦争の予感』に言及! 本日再配信!/『重大な放送倫理違反』~沖縄ヘイトデマを垂れ流した『ニュース女子』にBPOが意見書公表!/横田一氏による最新寄稿! 『核ミサイル攻撃で都民100万人犠牲の近未来図』をアップ!/『38ノース』の北朝鮮ミサイル被害想定をIWJが独自仮訳し全文公開!」2017.12.15日号~No.1917号~

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コメント

                        マレ-シアからの便り
                -すべての宗教者よ。イエメンに即時停戦を呼び掛けるべき-

  今からおよそ1ヶ月前の14日,マレ-シア第4代首相マハティ-ル氏はサウジアラビアや湾岸諸国あるいはイエメンのムスリム姉妹兄弟に書簡を出して,この恐ろしい戦争を止めるよう訴えた。すなわちこの戦争に勝者も敗者もない。無辜の人々を殺傷するのはこの際止めるべきだという主張である。この書簡は2005年12月15日の「戦争を犯罪化するためのクアラルンプ-ル宣言」に基づいている。この宣言には,次のような方が連名で署名されている:Francis A.Boyle, Helen Caldicott, Denis J. Halliday, Tun Dr. Mahathir Mohamad, Hans-Christof Von Sponeck, Michel Chossudovsky, Imam Feisal Abdul Rauf。この中にミシェル・チョスドフスキ-氏の名前がみえる。

  シリア紛争や,あるいは米韓日合同軍事演習や北朝鮮ミサイル発射事件の陰に隠れて米国が海上封鎖をして医薬品や食料のイエメンへの搬入を認めないため,子どもたちは餓死寸前である状態が続いている,という。事態は猶予を許さないのであろう(もちろんサウジを支える米国にも書簡を出している)。
  我が国の安倍晋三君はトランプの補佐官イヴァンカ基金に57億円を投入した。しかしその金がイエメンの子どもたちに使われる様子はない。我が国の血税が米国に流れ,餓死を引き起こすような海上封鎖に使われるとしたら,安倍・創価学会政権をなんと形容したらいいのであろうか。 
  ここは国際社会が一致団結して停戦に持ち込むべきであろう。なぜならサウジの傀儡である元大統領が亡くなったのだから。そしてラルフ・ピ-タ-ズ中佐らの地図を即刻ゴミ箱行きにすべきだろう。

追記: 一度にたくさんのことはできない。シリアでISを殲滅したロシアのプ-チン大統領。そのロシアがサウジにS400を売るという。今日の友は明日の敵。しかしイエメンの飢餓状態は早急に解消されなければ,この地上に正義は存在しないのであろう。ロ-マ法王,何をしていらっしゃるのか。国連はイエメンのフ-シ派にイランが武器を提供した過度で調査を始めるという。冗談も休み休み言うべきであろう。しかしプ-チンが一言,シリア紛争介入関係国にお灸をすえたように,イエメンでの紛争は即刻止めるよう,言えそうなものである。

追記2: 赤穂浪士吉良上野介邸討ち入りの昨日,2017年度のミス・ロシアが決まった。ポポワ嬢は本当に美女にふさわしい。しかし風邪で頭がくらくらし,喉がヒリヒリ痛むなかで,彼女がトランプの補佐官イヴァンカ嬢に似ているような気がだんだんしてきた。
  これは偶然の一致なのであろうか。ロシア人審査委員も世界共通の美的感覚の持ち主なのであろうか。
  できればロシアに帰化して余生を美女と共に暮らしたいが,その能力もない。また不埒な元日本人など受け入れてくれるはずもないから,せめて遺伝子組み換え食品GMOを食べなくても済むロシアへの期限付き滞在(最低5年間)を許してもらいたいものである。例えば海辺の町ソチ。欲張りすぎですね。
 もちろんPC.ロバ-ツ氏にははるかに及ばないが,民謡『カチュ-シャ』を歌う女性歌手の名前がよく映っていなかったので,解読して「バルバラ」嬢と紹介したところ,その後YouTubeの映像『カチュ-シャ』が急に増えた。恥ずかしながらロシア文化の紹介に貢献したわけである(本ブログに感謝)。
  しかしながら,名前を表示するテロップが鮮明になったとはいえ,この『カチュ-シャ』のだいご味は,ナチス・ドイツを敗北に追い込んだ退役軍人とその奥様たちがたくさんいることを示す映像が添えられていることである。単なる合唱や美声や,歌のうまい子どもの歌だけではだめなのである。歴史を想起させない。
 そして華美でない軍服姿の歌手やアコ-ディオン奏者のちょっとした演出も必要である。そしてそれらを全体とする演出が,名前表示が不鮮明なバルバラ嬢の原作を再現することになると,素人映像監督の小生は考える。

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