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2017年11月 5日 (日)

スペインが蒔いた種は、ヨーロッパが刈り取ることになるだろう

Wayne MADSEN
2017年10月29日

スペイン政府は、スペイン王国から、カタルーニャ共和国として、独立を宣言するというカタルーニャの決定に対処するのに、歴史をさかのぼり、長年のスペイン・ファシスト独裁者フランシスコ・フランコの作戦教本から拝借することに決めた。カタルーニャ政府の独立宣言決定は、この地域における10月1日の独立“賛成”結果となった住民投票を受けたものだ。

所属の人民党がフランコのファシスト政党ファランヘ党の直接の後継にあたるスペイン首相マリアノ・ラホイは、マドリードからの鞭撻に従わない地域を、スペイン王国が直接支配することを可能にするスペイン憲法第155条を初めて、すかさず発動した。カタルーニャは世界に対するスペイン新ファシズム顕示の最初ながら、最後の犠牲者ではない可能性がある。

スペイン内戦中、カタルーニャ人とバスク人は、スペイン第二共和国のために、フランコと連中のファシスト軍に対して勇敢に戦った。アドルフ・ヒトラーと、ベニート・ムッソリーニはフランコを全面的に支持したのと同様、欧州連合、NATOとアメリカ合州国は、カタルーニャとの対決で、ラホイを完全に支持している。カタルーニャ住民投票の独立賛成の結果を非難した、10月3日の国王フェリペ6世演説は、多くのカタルーニャ人や、バスク人やガリシア人やアンダルシア人などの他の集団によって、政治への余計な関与と見なされている。カタルーニャ人のみならず、スペイン中で、ブルボン王家を廃し、スペイン第三共和国設立を求める声が出始めている。ブルボン王家は、スペインとフランスの労働者から、ほとんど尊敬されていない。結局彼ら、フェリペ6世の先祖、ルイ16世は、フランス国民の貧困を無視した後、フランス革命のギロチンで首を斬られたのだ。

カタルーニャの独立宣言に対するスペインの対応は素早く、ヒトラーが、オーストリア独立を、ナチス・ドイツとオーストリアとの悪名高い“Anschluss”(連合)で潰したのを彷彿とさせる。ラホイは、カタルーニャの第一首相カルラス・プッチダモンの首切りを命じた。彼の全閣僚、カタルーニャ州警察署長ジュゼッペ・リュイス・トラペロ、マドリード、ブリュッセル、ストラスブール、ロンドン、パリ、コペンハーゲン、ローマ、ベルリン、バチカン市、リスボン、ラバト、ワルシャワ、ウィーン、ザグレブとジュネーブのカタルーニャ代表と、カタルーニャの教師たちまで、馘首を命じた。カタルーニャ政府閣僚は、全てのカタルーニャ政府機関を支配すべくカタルーニャの首都バルセロナに専断で、送り込まれた滑舌の悪いカスティリヤ人官僚によって置き換えられた。スペイン副首相ソラヤ・サエンス・デ・サンタマリアが、プッチダモンの業務を奪い、スペイン内務大臣フアン・イグナシオ・ゾイドが、カタルーニャ警察機能をトラペロから奪った。カタルーニャの警察業務は、州警察から、ナチス・ドイツ・ゲシュタポのスペイン版として、フランコによって創設されたフランコのファシスト政権のための悪名高い政治用心棒である恐れられている“治安警察”に大半が移行された。

マドリード政権は、新たなカタルーニャ選挙を今年の12月21日に行うと発表したが、カタルーニャの独立派政党が候補者を立てることが認められるかどうかもまったく不明だ。マドリードは“ジュンツ・パル・シ” ("共にイエス")やPopular Unity Candidacy (CUP)などを含む、カタルーニャの独立派政党や団体を全て法律で禁止し、ラホイの新ファシスト国民党のような親スペイン政党や、ことなかれ主義の社会党、シウダダノスと、ジョージ・ソロスが資金提供するボデモスしか選挙に参加できなくなる可能性がある。しかも、マドリードは、カタルーニャの独立派指導者全員を暴動教唆のかどで裁判にかけると脅している。暴動教唆の罪は、スペイン法のもとでは、最長禁固15年だ。

マドリードは、10月1日の住民投票後の独立賛成デモ行動中のカタルーニャ市民に対するスペイン警察の残虐行為を調査しているカタルーニャ政府特別委員会の停止も命じた。不気味なことに、マドリード当局は、首にした警察長官トラペロに、パスボートを返却するよう命じたが、彼らが亡命カタルーニャ共和国政府を起動するのを阻止すべく、マドリードが、カタルーニャ独立派指導者全員のパスボート没収を考えている兆しだ。そのような行動の前例に、フランコによるスペイン掌握後、1939年、反フランコのスペイン第二共和国亡命政府がパリに設立されたことがある。1940年のナチス・ドイツによるフランス侵略後、亡命政府はメキシコ・シティに移動し、フランコ死後、1977年にスペインのいわゆる“合憲王政”が復活して、解散するまで、メキシコ、パナマ、グアテマラ、ベネズエラ、ポーランド、チェコスロバキア、ハンガリー、ユーゴスラビア、ルーマニアとアルバニアに承認されていた。マドリードによるカタルーニャ高官のパスボート没収と在外カタルーニャ外交部閉鎖は、明らかに亡命カタルーニャ政府が形成されるのを防ぐことを狙ったものだ。

現在、ラホイと彼の軍事政権を、スペインの全主要商業新聞、エル・パイス、エル・ムンド、ABC、エル・ラソンや、バルセロナの売国紙、ラ・ヴァンガルディアが支持している。とは言え、どの新聞も、ラホイの悪漢連中が、カタルーニャを長靴のかかとで踏み続けるのを可能にするような、ドナルド・トランプ、アンゲラ・メルケル、テリーザ・メイやジャン=クロード・ユンケルからの是認や支援のメッセージは掲載していない。カタルーニャの将来は、住民たち自身と、カタルーニャの大義を支持して結集した多くの海外の友人たちが決めるだろう。

カタルーニャが独立を宣言するや否や、支援のメッセージがバルセロナへどっと舞い込み始めた。独立志向の思いが強いフランスの島コルシカ議会議長ジャン・ギイ・タラモニが“カタルーニャ共和国の誕生”を賞賛した。ピレネー=オリアンタル県で、カタルーニャ語が話されているフランスのオクシタニー地域圏知事のキャロル・デルガは、オクシタニー地域のカタルーニャとの強いつながりを認め、スペインとカタルーニャ当局間の緊急対話と、市民的平和の維持を呼びかけた。

二度目のスコットランド独立住民投票を約束したスコットランド自治政府第一首相ニコラ・スタージョンは、カタルーニャ支持を発表した。このエジンバラのスコットランド国民党政府指導者は、“自決権は重要な国際的原則で、カタルーニャでも、他のどこででも尊重されるよう強く願っている。" ラホイが、カタルーニャ指導者のスペイン欧州連合パスボートを没収しているのは、通信衛星リンクや、ヨーロッパの主要都市への直接の航空便が使える、二都市、エジンバラかグラスゴーのどちらかに、亡命政府を樹立するのを阻止するのが狙いだと信じるあらゆる理由がある。スコットランド人の間で、カタルーニャ独立に対する支持はかなり強い。新たなカタルーニャ防衛スコットランド委員会は、マドリードのカタルーニャに対する侵略への反対を組織している。委員会は、こう述べている。“カタルーニャの人々を襲っている残虐行為と弾圧は継続を許されるものではなく、正当化されてはならない。”委員会は、運動をスコットランド国内に限定するつもりはなく、全ヨーロッパ規模の運動の先頭に立つと誓っている。

カタルーニャの大義は、フランドル地方議会議長ヤン・プーマンスも支持している。スコットランドの例をひいて、プーマンスは、カタルーニャと自らのフランドル地域について触れ、そうした地域の独立は“どのヨーロッパ政府も避けることができない進展だ”と述べた。

最近の住民投票で、いずれも更なる自治を支持する投票をしたイタリアのロンバルディア州とヴェネト州の指導者たちは、カタルーニャ支持にまわり、スペインによるカタルーニャ指導者たちの逮捕と恫喝を非難した。1946年に、デンマークからの独立賛成に投票したのに、デンマーク政府が、ワシントンからの圧力に屈服し、諸島をデンマークにとどめるのを見る結果となる経験をしたフェロー諸島の独立主義指導者たちは、1946年の投票を、2018年4月の独立フェロー諸島のための新憲法住民投票で繰り返したいと望んでいる。カタルーニャ共和国宣言、フェロー諸島のみならず、デンマーク(とNATO)による支配から完全に離脱したいと願っているグリーンランドの人々にとっても励みになっている。

ラホイ軍事政権のによるタルーニャ弾圧は、バスク地域の独立願望に再び火を点けかねない。バスク人ゲリラ集団ETAは2010年に一方的停戦を宣言したが、決して完全に武装解除したわけではない。もしスペインのカタルーニャ弾圧が成功すれば、バスク人は自分たちが、ラホイ・リストで次の番だと考える可能性がある。カタルーニャ人とは違い、バスク人は、マドリードに、スペイン国家のまさに中心のマドリードに戦争をもたらすことが可能であることを実証している。ガリシア人も自分たちの自治が危機にあると考えて、武装“Restistencia Galega”を動員すれば、マドリードに、カタルーニャとバスク地域のみならず、ガリツィアという複数の戦線に直面することを強いるだろう。

ラホイ首相と、彼の原始ファシスト連中は、バルセロナの街頭で、伝統的なカタルーニャの歌と、スペインのブルボン王の傀儡首相を懸念させるに違いないミュージカル“レ・ミゼラブル”の歌を歌っているカタルーニャの抗議行動参加者に耳を傾けた方がよかろう。“人々が歌っているのが聞こえるか? 怒れる人々の歌を歌っているのを? 二度と奴隷にはならない人々の音楽だ!君は我々の運動に加わるか? 私と共にたつ強い人は誰だ? バリケードを乗り越えよ。見たい世界があるはずだ。戦いに加われ。自由になる権利が得られるぞ!”

記事原文のurl:https://www.strategic-culture.org/news/2017/10/29/europe-will-reap-what-spain-has-sown.html
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沖縄謀叛』、カタルーニャやスコットランドにも言及されていた。

駅でゴミを捨てようとしたら、ゴミ箱にフタがされていた。駐留費全額負担要求氏来日。

日刊IWJガイド・日曜版「いよいよ本日トランプ大統領が来日!日本を『武士の国』と持ち上げる米国の狙いは日本を『鉄砲玉』にすること!? 『緩衝国家』の悲劇を指摘した伊勢崎賢治氏と、『主権なき平和国家~地位協定の国際比較からみる日本の姿』共著者・布施祐仁氏に岩上安身が近日中にインタビュー!/先立って来日した娘のイヴァンカ大統領補佐官を安倍総理は異例の厚遇!」2017.11.5日号~No.1878号~

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