‘トルコとの関係悪化と失敗したシリア政策修復を狙ってクルド人を裏切るアメリカ’
公開日時: 2017年11月25日 05:13
編集日時: 2017年11月25日 05:28
RT
もしドナルド・トランプが、レジェップ・タイイップ・エルドアンとの約束を実際に果たして、いわゆるシリア民主軍に対するアメリカ軍の支援を“修正すれば”、シリアのクルド民兵は裏切られたと感じ、ダマスカスにより接近する可能性がある、と専門家たちがRTに語った。
金曜日、トルコ大統領との電話会話で、シリア現地の我々のパートナーに行っていた [アメリカの]軍事支援に対する“懸案の修正”について、トランプがエルドアンに要旨を説明した。電話会話に居合わせたトルコ外務大臣メブリュト・チャブシオールは、アンカラが、トルコ・クルド労働者党(PKK)とつながるテロ組織と見なしている“YPGに武器を提供しない”と、トランプは、はっきりと約束したと述べた。
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シリア内でアメリカが支援する部隊への軍事支援の‘懸案の修正’について、トランプがエルドアンに要旨説明。
しかし、ワシントンからの支援がなければ、クルド人は、シリア危機を解決し、シリアの統一を維持するため、ダマスカスとより密接なつながりを得ようとする可能性が高いと、調査ジャーナリストのリック・スターリングがRTに語った。
“起こりうることとして、彼らはシリア政府を認め、より緊密に動き始める可能性があります。もちろん、彼らは決してシリア政府軍に対して戦ってきたわけではありません。ここで起こりうるのは、YPGはシリアと組み、連邦化や、それに類するものを求めているのではないのをはっきりさせ、将来のシリアの一部でありたいというでしょう”とスターリングは述べた。
クルド人支援を撤回するというトランプの意図は、ロシアによる直接の強力な介入によって達成された最近の多数の外交的得点を受けた、失敗しているアメリカ対シリア政策“修正”の取り組みの一環だと専門家たちは考えている。今週始め、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は、シリア大統領バッシャール・アサドをソチで迎えた。彼は、更に、イランとトルコの指導者と共に、将来のシリアについてのサミットを招集し、そこで、あらゆる当事者が、全シリア国家対話を招集する構想を承認した。火曜日、一時間以上にわたるプーチンとトランプの間で電話会話中に、シリアでの進展も話された。
“シリアで起きているのは、基本的にアメリカ外交政策の失敗なのです。ワシントンは、宗教狂信者連中支援で、サウジアラビアと組んだのです。ところが、ロシアとイランと、レバノンのヒズボラの介入で、これら勢力がいわゆる「イスラム国」を打ち破り、宗教狂信者連中が負けたので、アメリカ政策は、現在、失敗した政策の代替策を見出そうとして必死の努力をしているのです” 歴史学者のジェラルド・ホーンは説明する。
“[トランプ-エルドアン電話会談の]タイミングは、解決を見いだす上で、様々な当事者を一緒に交渉の場に集め、実際、紛争解決の上で大いに進展しているロシアの役割によって決まったのです”とスターリングは指摘した。
スターリングは、ワシントンの一部勢力がシリアでの和平が進むのを望んでいないと警告する。しかも、ワシントンが、公式には、今年早々、モスクワ、アンカラとテヘランによって設定された四つのうちの一つ、イドリブの安全(デエスカレーション)区域監視のために現地にいるシリア内のアンカラ軍と組む可能性がある。ところが、エルドアンは、トルコ軍がシリア、アフリンのクルド拠点を攻撃するかも知れない事実をほとんど隠そうとしていない。
ペンタゴンは#シリアの2,000人の米軍兵士を公式に認める可能性 - 報道 https://t.co/EngzKbwwkdpic.twitter.com/9rUvkWhOmd
- RT アメリカ (@RT_America) 2017年11月25日
“多数のトルコ軍部隊が北シリアに進軍しており、ワシントンはシリアからの撤退を拒否するだろうトルコ軍部隊とより密接に連携する可能性があります”スターリングsaid. “ワシントンで起きているのは、状況をどのように扱うかについて、不確実なのだと思います。ワシントンには、これ[和平実現]を駄目にしたがっている勢力がいます。彼らは紛争の解決を見たいと思っておらず、それが危険なのです。”
アメリカが率いるシリア民主軍(SDF)の中核であるYPGから身を引くというワシントンの決断は“裏切り”沙汰だと専門家たちはRTに語った。
“クルド人は過去何度も裏切られて来ました”とスターリングは言う。“彼らはこれに驚くことはないでしょう。それに、彼らはおそらく、かなりの間、彼らのパトロン、アメリカ合州国が彼らを見捨てた時の計画を立てています。”
地域列強とアメリカが認めなかった9月のイラク・クルディスタン地域独立住民投票後、“クルド人は窮地に陥っています”とホーンは言った。“クルド人が、ひどい仕打ちをうけることになっても、ワシントンの手によって受ける初めての愚弄ではありません”と彼は補足した。エルドアン-トランプ電話会話後“クルド人は実際、困り果てています”と彼は述べた。
記事原文のurl:https://www.rt.com/news/410908-syria-kurds-betrayal-us-turkey/
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大本営広報あきずに相撲騒動。番組が痴呆を生み出し、痴呆が番組を後押しするカエル属国悪循環。
お友達元TBS記者の強姦は無罪放免で、それも信用できないところが絶望的。
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トルコとの関係悪化と失敗したシリア政策修復を狙ってクルド人を裏切るアメリカ
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