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2017年9月 8日 (金)

ロシアよ、敵は友ではない

2017年9月6日
Paul Craig Roberts

ロシアは、ワシントンが、サンフランシスコのロシア領事館を恣意的に閉鎖し、外交施設を違法に捜査したことを懸念している。ワシントンが外交特権と国際法に違反していることに疑問の。

ワシントンは一体なぜ無法者の顔を世界に示したのだろう?

ロシアほど強力でも、ワシントンからは無事ではいられないことを示すためだろうか? ワシントンを邪魔だてできる国際法も外交特権も存在しないのだ。ワシントンは何のお咎めもなしに、あらゆる法律を破ることができるのだ。
力が、力だけが正義だというのがワシントンの考えだ。法律が無視されているのに、ワシントンへの対処で、ロシアは一体なぜ法律に頼るのだろう?

ロシアの施設に、ロシアとの対立より和平を望んだ候補者が当選したアメリカ大統領選挙で、ロシアが共謀したという偽の証拠を埋め込むためだったのだろうか?

ロシアのラブロフ外務大臣は、アメリカ国務長官に、ロシアは、ロシア外交資産の没収と捜査に対して、訴えるつもりだと述べた。またしてもロシアは、ワシントンに、法律、裁判、外交であれ何であれで対処しよしようとしていて、現実問題を直視しないのだ。

本当の問題は一体何だろう?

本当の問題は、アメリカ政府の最強力な要素、アメリカ軍安保複合体が、ロシアは、そのおかげで得られる年間1兆ドルの予算と権限を正当化するための敵だと決めたことだ。

言い換えれば、ロシアがアメリカの不倶戴天の敵に指名されてしまった以上、いかなるロシア外交も、慎重な対応も、ロシアが敵を“パートナー”と呼んだところで、どうにもならない。

ロシアよ、自分が“仇”役を振り付けられていることを理解すべきなのだ。

そう、もちろんロシアがアメリカの敵に指名される客観的理由は皆無だ。それでも、それがロシアに振り付けられた役割なのだ。ワシントンはいかなる事実にも関心皆無だ。ワシントンは陰の政府によって支配されており、その陰の政府は、CIA、軍安保複合体と金融権益組織で構成されている。こうした既得権益組織が、軍事上、金融上、両方でのアメリカ世界覇権を支持している。ロシアと中国は、この強力な既得権益集団の邪魔なのだ。

ロシアに対する言い分は日ごとに馬鹿馬鹿しさを増している。ニューズウイークが、ロシアがボストン・マラソン爆発の黒幕だったことを示唆する記事を報じたばかりだ。https://sputniknews.com/politics/201709061057119169-newsweek-claims-russia-boston-bombing/

不倶戴天の敵に指名されたことに対し、ロシアができることは皆無だ。

すると、ロシアは一体何ができるだろう?

唯一、ロシアができるのは、奇襲をしっかり監視しながら、欧米に背をむけることしかない。アメリカ内には、ロシアのためになるものは皆無だ。あらゆるアメリカのロシア投資は、ロシアを痛めつけるために使われる。ロシアにはアメリカ資本など不要だ。ロシアは外国資本が必要だというロシア中央銀行の思い込みは、エリツィン時代に、ロシア人エコノミスト連中を、アメリカ新自由主義でまんまと洗脳するのに成功した証しだ。ロシア中央銀行は、余りに洗脳されていて、いかなる外国ローンなしでも、ロシア中央銀行か、ロシアの発展のために資金調達できることが理解できないのだ。ロシア政府は、ロシアに経済制裁を課することができる唯一の理由が、ロシアが欧米金融体制にはまりこんでいるためだということをいまだに理解できていないように見える。ロシア政府が、洗脳されたロシア人ネオリベラル・エコノミストから得る経済的助言など、ロシアの利益ではなく、ワシントンの利益に役立つに過ぎない。

ロシアは、ワシントンの権益のために機能している欧米の金融決済機構を利用するべきではない。

ロシア政府は、一体いつになったら、敵がパートナーであるかのようなふりを止めるのだろう?

ロシアを絶えず侮辱し、ののしる、あきらかな現実を、ロシア政府は一体なぜ認識できないのだろう?

ロシアに対するあらゆる侮辱、あらゆるののしりを受け入れて、堕落し衰退しつつある欧米に、ロシアは、一体どうして、何としても仲間になろうとするのだろう?

欧米はただ一つの自立国家しか受け入れる余地がない。二番目の自立国家の居場所は無い。

資本主義者のように豊かになるのに余念がない中国も、ワシントンとの取り引きでは現実的でないように見える。

仕立てあげられている“北朝鮮危機”の本当の問題は、北朝鮮ではない。“イラン危機”が、ロシア国境に核ミサイル基地を設置する口実だったのと同様、ワシントンが核ミサイル基地を、中国国境に設置出来るようにするための画策なのだ。

ロシアは、主権国家でありながら、同時に欧米の一部になることはできず、中国も自己防衛とアメリカとの商売を混同する余裕はないはずだ。

ワシントンの単独行動主義を抑えることができる二大国が、そうした行動の結果を巡って混乱を示せば、戦争の可能性を高めるだけだ。

Paul Craig  Robertsは元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリプス・ハワード・ニュー ズ・サービスと、クリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼 の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Order.が購入可能。

記事原文のurl:http://www.paulcraigroberts.org/2017/09/06/dear-russia-enemy-not-partner/
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海坊主様から、この記事に関して、コメントを頂いた。ロバーツ氏は、条件を満足しないコメントは受け付けないと言っておられるので、恐縮ながら非公開のままにさせていただく。詳細は下記記事に書かれている。

北朝鮮“危機”とは一体何なのか

ウラジオストックでの首脳会談、説得できたのか、というお馴染みの顔ぶれによる大本営広報部提灯報道、いつもながら見ていてかなしくなる。
北朝鮮のオバサマが読み上げるのとかわらない。

「日本は、今の政策を進めていく、今の道を進んでいくのであれば、明るい未来はない ということを理解させ、現在の政策を変えさせなければなりません。」とプーチン大統領は思っているのではあるまいか?

嬉しそうな顔をして、隣国を馬鹿にしていないで、我が身を振り返りなさいと?

この記事を読みながら、下記の二つの記事を連想し、読み直している。

北朝鮮はペンタゴンの属国

ハワード・ジン「歴史の効用とテロリズムに対する戦争」を語る

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コメント

海坊主様
小生もほとんど同じ意見で、ご意見を公開したいのは山々です。
ご本人が厳しい制限を課している以上、それに従いたいと思うのです。
彼の記事翻訳は、掲示板にも勝手にコピーされ、驚くほど愚劣な「コメント」を称する罵詈が書かれていて、心が痛みます。こちらのブログに書き込まれたら、即削除もののとんでもない馬鹿げたたわごとなのですが。
本来、彼は、そうしたデタラメ書き込みを批判しているのだと考えております。
彼以外の記事翻訳についての貴重なコメントをお待ちしております。

メタボ・カモ様

ご丁寧な説明をいただき、ありがとうございました。
私の送信トラブルあるいは検閲ワードで刎ねられたと思っていましたので、そうではなかったと知り、安心いたしました。

これからも良質な記事のご紹介を、楽しみにしております。

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