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2017年9月22日 (金)

トランプによる国連でのイランと北朝鮮に対する宣戦布告について更に

2017年9月19日
Paul Craig Roberts

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トランプ大統領の下では、ワシントンの“世界の警察官”役を辞め、中東から撤退し、ロシアとの傷ついた関係を修復するという彼の選挙公約がお釈迦になったことが、トランプ国連演説で明らかになった。CIAと軍安保複合体がアメリカ政府を完全支配しいる。トランプは、とらわれの身状態と、他のあらゆる国に対し、ワシントンの覇権を押しつけるという、振り付けられた役割とを受け入れたのだ。ワシントンが追求する外交政策は、「世界に冠たるワシントン」だけだ。

国連で、実際トランプは、地球の表面から北朝鮮を消し去ると威嚇した。彼は、この脅しに加え、ベネズエラと(http://stephenlendman.org/2017/09/trump-threatens-venezuela/)イランも威嚇した。彼はこれらの国々を“ならず者国家”と、悪者化して表現したが、その役を演じているのはワシントンだ。21世紀初頭、ワシントンは、8カ国丸ごと、あるいは一部を破壊し、更に3から5カ国に狙いを定めている。

一つ疑問がある。正面に立ち見え透いたウソをつくトランプを、国連総会の聴衆は、一体なぜ、やじり倒さなかったのか? 答えは、もちろん金だ。アメリカ納税者が国連間予算のほぼ四分の一を払っており、他の130+の国々の負担を軽くしている。世界の指導者たちは、真実や正義や生存より金が大事なおかげで、ワシントンは世界をハルマゲドンへと追いやることに成功しつつある。国連外交官たちは、ワシントンとの協力を、欧米が自分の国々を搾取するのに乗って金儲けする好機と考えているのだ。

シリア破壊の取り組みに没頭しているワシントンは、イエメン破壊を、傀儡サウジアラビアにまかせきりだ。アメリカと共にテロの主要スポンサーであるサウジアラビア独裁体制は、アメリカが輸出する兵器と、アメリカによるサウジアラビア攻撃戦闘機への燃料補給のおかげで、立派な仕事を果たしている。この全くいわれのない戦争は、地球上に、かつて存在したことのない悪の集合体、アメリカ軍安保複合体の利益を最大化するのに貢献している。100万人のイエメンの子供が、トランプがCIA国連演説で自慢した“アメリカの共感”の犠牲者になるUNICEFは報告している。

ロシアと中国は、アメリカの1パーセントのように、金持ちになるのに没頭するあまり、自分たちが、ワシントンの覇権を受け入れないがゆえに抹殺される国々のリストに載っていることに気がつかないのではと思いたくもなる。実際、ワシントンがウクライナ政府を打倒した際、ロシア政府は一体何をしていただろう? オリンピックをやっていたのだ。私はアメリカ人を無頓着だと言っている。ロシア政府はどうだろう? 気づいていなかったはずはないだろう?

率直に言おう。要はこういうことだ。ロシアと中国がアメリカを破壊できなければ、アメリカがロシアと中国を破壊する。唯一の疑問は、誰が先制攻撃するかだ。これを避ける唯一の方法は、ロシアと中国がワシントンの覇権に屈服し、受け入れることだ。これこそがネオコンとCIAと軍安保複合体が、アメリカ合州国を進ませている、断固として、逸れない道だ。北朝鮮問題の要点は、中国国境へのアメリカ核ミサイル配備だ。イラン問題の要点は、ロシア国境へのアメリカ核ミサイル配備だ。

私が確認している限り、ハルマゲドンが間近であることに、ほとんど誰も気がついていない。欧米の売女男娼集団、マスコミは全く抗議していない。アメリカでは、無知な烏合の衆が、黒人奴隷制の象徴だと言い立てる、かつての“南北戦争”像反対が唯一の抗議行動だ。平和運動も平和行進も皆無だ。ロンドンでは、性転換者たちと、過激なフェミニストたちがお互いに抗議行動をし、ハイド・パークで殴り合いになった。http://www.dailymail.co.uk/news/article-4891484/Fists-fly-politically-correct-rally.html 誰一人として、気がついていないように見える。

アメリカで、トランプの不安定化させる国連演説を、世界平和にとって脅威でないと支持しているのは、誰が資金提供しているのか、誰のために動いているのか不明なオンライン・プロパガンダ・ウェブサイト「Americans for Limited Government」だけだ。

“他の国々の主権を尊重しながら、押しつけでなく、見習う手本として、アメリカと、憲法によるアメリカの統治体制の説得力ある鼓舞する主張を、トランプ大統領は世界に提示した。だが、大統領は、[ワシントンが北朝鮮とイランにしたような]核による破壊で人類を脅かすこうした国々に対し、アメリカ合州国は決してひるまず、現在の路線を連中が継続すれば、彼らの絶滅が確実であることも明らかにした。多くの人々が、トランプの北朝鮮とイランへの脅しに注目しているが、演説の本当の要は、世界平和を脅かすことなく、自らの主権を推進するようにという全ての国々への呼びかけだ。”

私の長い人生で、これほど演説をゆがめて伝える記事は読んだことがない。アメリカ合州国は完全なプロパガンダ国家になってしまった。真実は全く現れない。

トランプがCIAの国連演説で北朝鮮に対してしたように、他国を全面破壊すると威嚇したのは、人民の政府ではないアメリカ政府だけだ。

Paul Craig  Robertsは元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリップス・ハワード・ニュー ズ・サービスと、クリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Order.が購入可能。

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記事原文のurl:http://www.paulcraigroberts.org/2017/09/19/thoughts-trumps-un-declaration-war-iran-north-korea/
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末尾の支援金送付に関する文章は、翻訳をしていない長い記事「Whatever Happened to America?」の最後にある。

大本営広報部洗脳番組、みる気分にならない。

日刊IWJガイドを頼りに、拝見するインタビューを捜そうと思う。

日刊IWJガイド「『野党協力』ためらう民進党・前原誠司代表! 『この選挙で3分の2議席を与党に許せば、もう後がない。この総選挙は日本の民主主義を守る最後の機会、ラストチャンスだ』~山口二郎氏ら『市民連合』は野党に選挙協力を訴え!/また法人税引き下げ!? 『29.97%から25%に』消費増税とセットになった法人税減税! 他方、2018年度予算における防衛費は過去最大の見通し!」2017.9.22日号~No.1834号~

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