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2017年8月 5日 (土)

トランプの選択

2017年8月1日
Paul Craig Roberts

アメリカ大統領として、ドナルド・トランプは人類の希望、というより、核大国間の対立挑発に内在する危険を理解している人々の希望だったと言うべきだろう。二十年間、クリントンと、ジョージ・W・ブッシュと、オバマの政権は、ロシアという熊に、棒やら石やら不快な言葉を投げつけてきた。アメリカは、安保条約を次々と破り、離脱し、ロシア国境で軍事演習を行い、何世紀もロシアの一部だったウクライナでクーデターを行い、絶えずロシアに濡れ衣を着せ続けて、ロシアが脅威と見なすものを強化してきた。

この無責任で、軽率で、無謀な対ロシア政策の結果が、数週間前の(アメリカ・マスコミが無視している)ワシントンは対ロシア奇襲核攻撃を準備していると、ロシアの軍事計画者たちが結論したという、ロシア最高司令部による声明だ。

これは私の人生で最も憂慮すべき出来事だ。ワシントンのひどく狂った連中が、ロシアはワシントンの戦争計画の対象で、ロシアには先制攻撃を準備する以外の選択肢はないと、ロシアに確信させたのだ。

冷戦中、両国は飛来するICBMの無数の誤報を受けたが、双方が緊張を緩和すべく協力していたため、誤報を信じなかった。ところが、現在はワシントンが緊張を余りに高めたために、どちらも誤報を信じる可能性が高い。次の誤報が、地球上の生命を終わらせかねないのだが、これで咎められるべきは、ワシントンをおいて他にない。

トランプがロシアとの関係正常化を強調したのは、核戦争の結果を理解するだけの知性がある人々にとって、大きな救いだった。しかし、こうした人々の誰一人、ワシントンや、民主党や、共和党や、軍安保複合体や、アメリカでマスコミとして通っている売女連中の中にはいない。こういう組織の連中全員、ロシアと仲直りしようとしているがゆえに、トランプを潰したがっている。

下院・上院議員の535人中、530人が、三権分立に違反し、トランプ大統領が対ロシア経済制裁を解除するのを阻止する法案に支持投票をした。投票があまりに絶対的多数なので、拒否権も効かず、ホワイト・ハウスは、ロシアとの正常な関係を回復するという彼の目標を放棄し、あきらめ、トランプは法案に署名するだろうと発表した。

ホワイト・ハウスは、法案は拒否権行使に対抗可能だと考えており、拒否権行使で、トランプが実現できることと言えば、彼がロシア工作員で、大統領の座を、ロシアを守るために使っているという非難を証明するだけで、それは容易に弾劾手続きに変わりかねないと考えている。

しかしながら、トランプにも出来ることがあり、ロシアが脅威と見なしているものを取り除くことが戦争を回避するには必須なのだから、トランプ軍安保複合体と、議会内の連中の召し使いとマスコミが、アメリカをロシアとの命懸けの対立に閉じ込めるのを防ぐため、出来る限りのことをするのが絶対必要だ。

昨日私が書いたように(http://www.paulcraigroberts.org/2017/07/31/witch-hunt-donald-trump-surpasses-salem-witch-trials-1692-93/)、日本語訳 トランプは、重要演説で、アメリカ国民に訴える、議会は、三権分立を侵害し、大統領権限を骨抜きにし、前政権が主要核大国との間に作り出した危険な緊張を彼が緩和するするのを違法にしてしまうと指摘することができるはずなのだ。

トランプは、議会に法律は違憲で、法案には署名しない、あるいは拒否権を行使すると言えるはずで、もし議会がしつこく言い張るなら、最高裁に持ち込める。

トランプは、電話をとって経済制裁は違法で、ドイツを犠牲にして、アメリカの事業権益に役立てるためのものだと非難しているドイツ人政治家や大企業のCEOたちに電話をかけられるはずだ。彼は、彼らにメルケルに、ドイツは経済制裁を受け入れないと声明をさせるよう強いるべきだ。EU指導部も経済制裁を非難している。トランプは、わずかな努力で、ヨーロッパの猛烈な反対を組織し、アメリカ大統領として、思慮のない能無しの集団たる議会が、ヨーロッパ人を帝国から追い出して、ワシントンの帝国を破壊するのを許すわけには行かないと、議会に言えるはずだ。もしトランプがヨーロッパ人に行動させることができれば、実際は、軍安保複合体とアメリカ・エネルギー業界の政治選挙資金献金者に対する議会の貢献に過ぎない法案を彼は潰すことができるのだ。

トランプは戦士だ。そして、これはトランプの戦いなのだ。彼は挑戦して立ち上がることに利こそあれ、失うものは皆無で、我々もそうだ。トランプ 核戦争をもたらす緊張を緩和することができる人物は他にないのだから、全世界が彼を支持すべきなのだ。

ロシアとの平和は、予算と権限 軍安保複合体にとって極めて重要な、作り上げた敵を無くしてしまうかゆえにトランプを破壊する、軍安保複合体の取り組みに合流してしまった、アメリカのリベラル-進歩派-左翼の愚かさと不正直さにはあきれている。もちろん、アメリカには、もはや左翼はいない。ギラド・アツモンが様々な著書で説明しているように、お互いに憎み合うよう教え込み、ゴイムを破壊する上で有効であることが証明されている、シオニストが作り出したアイデンティティ政治に、左翼は取って代わられたのだ。アイデンティティ政治では、全員が、女性嫌いで、人種差別主義者で、同性愛嫌いで銃マニアだとアイデンティティ政治が定義する、白人の異性愛男性の犠牲者なのだ。ヒラリーの言う“トランプを支持するみじめな人々”だ。“みじめな人々”がトランプに投票する中、リベラル-進歩派-左翼は、たとえそれが核戦争を意味しようと、軍安保複合体がトランプを潰すのを手助けしているのだ。

私が予想した通り、トランプは彼の側についてくれる閣僚をどう選ぶべきか全く分かっておらず、完全に失敗したのは明らかだ。国連大使や、国務大臣や国家安全保障顧問や国防長官に、彼はえず反論されている。トランプは彼の政権で孤立しているのだ。

だが彼も戦えるはずだ。アメリカ国民に呼びかけるのだ。怒れるヨーロッパ人を組織するのだ。ひどく狂ったワシントン犯罪人連中が世界を戦争で破壊する前に、戦いをしかけるのだ。

この21世紀に既に、ワシントンは、七カ国を丸ごと、あるいは部分的に破壊し、何百万人もの難民と、難民認定を主張する移民を生み出し、ヨーロッパ諸国の人口構成を変え、ヨーロッパを地表から消し去りつつある。http://www.paulcraigroberts.org/2017/07/30/europe-is-history/

これが、ヨーロッパが、ワシントンの傀儡でいることに対する報いだ。

トランプは、ヨーロッパに、こう言うべきなのだ。“ワシントンに、もうたくさんだと言うべき時だ!”

もしトランプが戦わず、彼に助言する能なし連中によって、支配している小数独裁集団陣営に連れ込まれれば、トランプは指導者役を演じるため、アメリカを対世界戦争へと導くことになる。戦争指導者として、彼は支配している小数独裁集団に支持され、軍安保複合体がロシアとの和平というトランプの構想を潰すのを助けている愚か者のリベラル-進歩派には正当な根拠がなくなるだろう。                                                             。

私の予言はこうだ。トランプの個性が、彼が指導者であるよう強いている。軍安保複合体、リベラル-進歩派-左翼、腐敗した民主党、腐敗した共和党や、マスコミで通っている男娼売女連中によって、彼の和平構想を打ち負かされたトランプは、外国の敵に対する戦争と侵略で、指導力を取り戻すだろう。

ベネズエラ民主主義を打倒して、人伝統的にベネズエラを支配してきた右翼スペイン人の小集団を使ったワシントンによる支配を回復することを願って、トランプは既にベネズエラに違法な経済制裁を科している。

ロシアと中国には、ワシントンによる、民主的に選ばれた政権の来るべき転覆を阻止するため、ベネズエラを支援する機会があるが、両国には必要な洞察力が欠けている。ワシントンが、ベネズエラ政府を転覆させれば、ワシントンはエクアドル政権を転覆し、ジュリアン・アサンジの外交的亡命を無効にする。アサンジが、拷問で、ウィキリークスはドナルド・トランプとウラジーミル・プーチンに資金提供されているロシア/アメリカ組織だと自白させられれば、アサンジは処刑され、愚かなアメリカ人は歓声を上げるだろう。そこでワシントンは、ボリビアを転覆し、ブラジルでも実行した、CIAの給与支払い名簿に載っていない政治指導者全員の粛清を行うのだ。

そこでワシントンは、ロシアと中国に“無法者国家”という烙印を押し、アメリカの核ミサイルとABMサイトで包囲し、ワシントンは、降伏を要求し、さもなくば破壊すると言うのだ。

まるで空想のように見えるではないか。だがこれは極めて現実的だ。

Paul Craig  Robertsは元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリプス・ハワード・ニュー ズ・サービスと、クリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼 の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Order.が購入可能。

記事原文のurl:http://www.paulcraigroberts.org/2017/08/01/trumps-choices/
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「支持率回復」の見出しに茫然。カエルの王国。

彼氏の記事に貴重なコメントを頂いているが、ご本人がコメント受け付けを拒否しておられるので、公開できずにいる。あしからず。

見損ねていたIWJの下記インタビューを拝聴中。

【2】『日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか』著者の矢部宏治氏が新刊を発売!「日米関係研究」の総集篇!岩上安身による矢部氏アーカイブ、今回、特別に<1年間フルオープン!>

 8月2日(水)、岩上さんは8月17日に新刊『知ってはいけない――隠された日本支配の構造』を刊行する作家・編集者の矢部宏治氏にインタビューをしました。

 矢部氏は前2作『日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか』『日本はなぜ、「戦争ができる国」になったのか』(ともに集英社インターナショナル)で、日本国憲法の上位に「日米合同委員会」が位置するという、日米だけの「異常な」法体系の存在を明らかにしましたが、新刊は「日米関係研究」を、ごくごく一般の人たちにも知ってもらいたいというコンセプトのもと、これまでの総集篇としてまとめられています。

 今回のインタビューは、内容のあまりの濃さに当初予定されていた1時間ではとても収まりきらず、約3時間半に延長。それでもすべてを語り尽くしたとは言い切れないくらい、矢部氏のご研究は密度が高いものとなりました。

 「1000万人くらいの人に知ってもらいたい」という矢部氏の言葉どおり、この問題は日本の「最暗部」であり、日本国民一人ひとりに密接に関わってくる問題です。インタビューをお見逃しになった方はぜひ、アーカイブをご視聴ください!アーカイブは1時間ほどの尺に編集し、この度特別に<1年間フルオープン!>で記事をアップしました!これを御覧になれば、安倍政権が「戦争法」を強行採決し、ひたすら改憲に向かって突き進む理由が「朝鮮戦争レジーム」の貫徹にあることがわかり、背筋がぞっとします。

※日本が「基地」も「原発」もやめられないのは「朝鮮戦争」に起源があった!?
岩上安身による『知ってはいけない――隠された日本支配の構造』著者・矢部宏治氏インタビュー 2017.8.2
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/394226

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