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2017年8月15日 (火)

議会よ、アフガニスタンは、あなた方のベトナムだ

議員の誰かに責任を引き受ける勇気と洞察力はあるのだろうか?
2017年8月11日
アンドリュー・J・ベースヴィッチ

五十年に僅か足りない1967年11月7日の昔、アーカンサス州選出民主党議員、J. ウィリアム・フルブライトが議長を務める上院外交委員会で、続行中のベトナム戦争の進展を評価する非公開委員会が開催された。ディーン・ラスク国務長官が、証言するよう招かれた唯一の証人だった。ラスク発言と、それ以降の委員会メンバーとのやりとり記録は、今日でさえ気がめいる読み物だ。

もの悲しいものから、敵対的なものにわたる様々な質問に答えて、ラスクは一歩も譲らなかった。ジョンソン政権は、戦争を大いに終わらせたいのだと彼は主張した。北ベトナム政府がそうするのを拒んでいるのだ。ハノイのせいなのだ。それゆえアメリカ合州国には、やり続ける以外の選択肢はない。アメリカの信頼性は風前の灯だった。

その延長で、共産主義者の侵略を阻止する戦略丸ごとも同じだった。上院議員たちも周知の通り、南ベトナムにおける危険は他の国々の運命にも及ぶのだ。ラスクは、議会でほぼ満場一致の賛成で成立したトンキン湾決議、事実上の宣戦布告にさりげなく言及し、委員たちに、議会は“主要な決断がなされた際、機能を果たした”のを思いおこさせた。ラスクは、委員会メンバーに、この戦争は政権のものであるのと同様、議会のものでもあることを、実にはっきりと知らしめたのだ。

だがフルブライトと同僚たちは、責任を受け入れる気持ちをほとんど見せなかった。その結果、ラスクと質問者たちの間の堂々巡りの議論は、ほとんど価値がないものとなった。戦争が大失敗している問題を明らかにし、あり得る解決策を見出そうとするのではなく、論議は欲求不満の発散行為になった。オハイオ州選出、民主党のフランク・ローシー上院議員がきっかけを作ったこのやりとりが討議の全体的雰囲気を捕らえている。

    ローシー上院議員:  “ベトナムで、我々はどう進めるべきかの議論は、トンキン湾決議以来、前進しているべきなのです。何時のことでしたか、1964年8月でしたか?

    ウエイン・モース上院議員 (民主党-オレゴン州):  “はるか前だ。”

    アルバート・ゴア, Sr.上院議員 (民主党-テネシー州):  “はるか前だ。”

    フルブライト上院議員:  “そう、だがあれはトンキン湾だった。”

    ローシー上院議員:  “三年間、我々は議論し続けていますが、一体何の目的で議論しているのでしょう? トンキン湾決議の破棄でしょうか? 撤退の理由をはっきりさせるためでしょうか? 三年の間、国務長官は一体何度我々の前に登場しましたか? 

    公聴会や討論は、私の考えでは、あなたが話している、あらゆる点を、十分検討しました。なんら具体的問題に取り組むこと無しに。今や、これは火急の問題だと思います。もし我々のベトナム駐留が間違っているなら、[もし]そう思うのであれば、我々は撤退すべきで、我々の誰かが決議を上院に提出すべきではありませんか[?] …. [そうすれば]我々には具体的な課題ができます。過去三年間そうしていたように、現場にだらだらと広がっているだけにはならないはずです。”

つまり、ローシー上院議員は、アメリカを大きく二分し、ラスクが請け合っても、良い結果に終わる兆しが皆無の問題を、検討し、解決する討論会を設けて、議会がことを押し進めるよう提案していたのだ。とは言え、議会による介入は起きなかった。実際問題として、1967年の議会は、冷戦という切迫した事態が表向き要求している通り、全軍最高司令官の希望に従う方が好都合だと判断したのだ。

そこで、ベトナム戦争は、膨大な経費をかけ、何ら良い影響も無しに延々続いた。1970年夏、議会がトンキン湾決議を撤廃するまで。それさえも、何か意味のある影響をもたらすには余りに遅過ぎた。戦争は痛ましい結論に向かって継続した。

ベトナム戦争に対する議会の行動を、臆病で無責任だと表現するのは思いやりだ。もちろん議員連中の中にも個人的例外はあり、モース上院議員はトンキン湾決議に反対し、フルブライト上院議員は、1967年には、賛成投票したことをあけすけに後悔し、ベトナムは大惨事だと認めていた。とは言え集団として、議員たちは、あわれなほど破綻した。

さて半世紀たち、我々はまたもや窮地に陥っている。アメリカ合州国が、現在、ベトナム戦争より著しく長い、アメリカ史上最長の武力紛争から抜け出せずにいる中、1967年のローシー上院議員提案は見直しに値しよう。

もちろん(グローバル対テロ戦争の一環だとされる)アフガニスタン戦争は(冷戦の一環だとされる)ベトナム戦争とは非常に多くの点で異なっている。だが三つの極めて重要な点でベトナムと似ている。第一に、終わりが見えないまま延々と続いている。第二に、単にやり続けるだけで肯定的結果がもたらされることを示唆する証拠は皆無だ。第三に、戦争運営責任者連中は、いかにして事態を好転させるかについての発想が枯渇して久しい。

実際、トランプ政権は、アフガニスタンで何をすべきか決められないように見える。高位のアメリカ野戦指揮官による追加軍隊要求は、2月以来、中ぶらりんだ。彼は今も回答を待っている。トランプの国防長官、ジェームズ・マティスは、ピカピカの新戦略を約束した。その約束は果たされないままだ。一方、カーブルからのニュースは、ほぼ一様にひどいものだ。戦争そのものは、まるで自動操縦のように続いている。ローシー上院議員の“現場にだらだらと広がっている”という発言は、現在、アメリカ合州国が一体どういう状況にあるかの適切な描写になっている。

議会は一体何をしているのだろう? 冷戦は今や遠い昔の思い出で、トルーマンやアイゼンハワーのように卓越した人々が就いていた職位が、今では、判断や(何よりも)集中力の持続時間も怪しい人物が占めているという事実にもかかわらず、外から見る限り、全軍最高司令官の推定上の特権に対する議会の服従は、お話にならないほど変わらずにいる。

こういう疑問があって不思議はない。戦争に関する事に対する憲法上の権限を再び回復するのに、議会はこれ以上、一体何が必要なのだろう? 党派的配慮を無視し、勇気と洞察力を奮い、ローシー上院議員のものに似たむこうみずな提案ができる少なくとも一握りの議員がきっといるに違いない。そうすれば、無為に延々と続いている戦争に関する論議を始動するのみならず、アフガニスタンもその症状の一つに過ぎない、アメリカ政策全体の混乱に対し、大いに必要な関心を向けられる可能性があろう。そうでなくして、我々は一体なぜこの連中に税金を払っているのだろう?

記事原文のurl:http://www.theamericanconservative.com/articles/yes-congress-afghanistan-is-your-vietnam/
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朝日記者が菅官房長官に巨大ブーメラン!という記事を見た。語るに落ちるとはこのこと。

記者「ある政治家も『政府があらゆる記録を国民に残すのは当然で、議事録は最も基本的な資料で、その作成を怠ることは国民への背信行為だ』と本に記したが、誰かご存知か?」
官官房長官「知りません」
記者「官房長官の著作に書かれてるんですが」

その御著書『政治家の覚悟』書評を巨大ネット書店で見た。想像通りの結果。
ほとんどがよいしょ書評。そうしたものに多数の同意。
まともなのは昨日書き込まれた書評のみ。

あそこで絶賛されるものは読む気になれない。
あそこで非難されるものは読む気になれる。
偽ニュース現象の本家本元。

拒否できない日本』も町の書店では山積みなのに、一年ほど在庫なし表示という「amazonで品切れな『拒否できない日本』」実績があるのだから驚かない。

アフガニスタン、ブレジンスキーがソ連を誘い込んで、「ソ連のベトナム」をくれてやって大成功だったはずが、最後は自分の墓穴を掘って終わる。

誠実風大臣、宗主国に対して誠実なのが良くわかる沖縄訪問時のオスプレイ釈明。

『沖縄と国家』辺見庸 目取真俊 対談の84ページに下記目取真発言がある。おっしゃる通り。

沖縄県民は基地の被害を受ける立場でもあるんだけど、同時に、イラクやアフガニスタンで米軍に殺される側からすれば、沖縄で鍛えられた兵士たちが自分たちに銃を向けるわけです。それに荷担してきたという面もある。

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コメント

お盆の頃は原爆や太平洋戦争の特番をやるから、ツイッターでも、コメントを見かけました。20~30代だと、戦争について知らない人も多いでしょうか、「今の若い子は戦争の話題を嫌がる」というコメントも見ました。自分は「はだしのゲン」を読んだ世代ですけど、80年代は平穏だったから読めたのかな。
今回の記事を読んで、ベトナムも、アフガニスタンも、その地に生まれ育った人々の国だろうが…、といつながら不快感をもよおす、大国の身勝手です。先日のアフガニスタン記事にコメントを書いた後、「自分は色々知らないなぁ」と思い、関連書籍を読み始めました。 2001年にマスード司令官暗殺のニュースに、衝撃を感じた事を思い出して。その後9.11も起こり、気持ちが沈む中、自分も生活に追われ、読書もままならなかったので、今になって。 写真家の長倉洋海さんが1983年に取材を始めた本から、白川徹さんの2007~2011年現地取材の本など。 時の経過を経て読み進んでも、悲惨な状況が続くので、同情しかありません。私達と同じ生身の人間の気持ちが伝わってきます。
ソ連、米、パキスタン、タリバン、どこも酷くて、「あんなに残酷なことをよくやるな…」と。元々の部族間の争いが複雑である内情も、収束させない為に、わざと介入しているように見えます。
あっちこっちの国から、勝手にやって来て、参戦するアラブ人や、傭兵、原理主義グループ、同国民なのに何度も寝返る各派閥との共殺し、タリバンによる無差別襲撃、米、パキスタンの高度な兵器による民間人への空爆(彼らが育てたタリバンを討伐する名目で)、諸外国による悪質な介入の進み方は、
新聞やTVニュースではわからないな、と思いました。 結局のところ、米率いる傘下の諸外国のやったことは、「地理的要所だから、極限まで争わせて、最後に収奪しよう。それまで武器を沢山販売して、消費して、民族浄化して、共殺しさせて、自国民による自治の基盤を破壊しておこう」という、いつもの悪行にしか見えない。 私達と同じ、生身の人間、逃げる場所がない人々に。
マスードは、2000年頃の状況を、「自らの意志ではなく、強いられた戦争だ」と話しています。長倉さんが最後に聞いた、「また新手がやってきた」 というマスードのつぶやき、マスード司令官は、「キメラ」と戦っていたのだなぁ、と思う。
前回のアフガン記事からは、「もう、(ソ連でも)何でもいいから、人間として、日々の生活を営みたい…」と」いう、30年苦しみ、涙も枯れた訴えでしたが、やむおえず兵役につく、一般人の兵士も、使い捨てにされて、可哀そうでした。 今自分は、関心をよせる事くらいしかできないけれど、アフガニスタンの平和と復興を心から願います。(民間NGOの活動とかも見てみようと思います。)

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