アメリカ大統領選挙に干渉したのは、ロシアではなく、売女マスコミだ
2017年6月28日
Paul Craig Roberts
ウラジーミル・プーチンにどのようにインタビューするか知っていたオリバー・ストーンと違いメーガン・ケリーは知らなかった。そこで彼女は笑い物になったが当然だ。
RT報道によれば、今や欧米マスコミ丸ごと、愚かさの点でメーガンに並んだかのように見える。ジェームス・オキーフは、CNN上級プロデューサーのジョン・ボニフィールドが、CNNの反ロシア報道は、もっぱら視聴率狙いだと語る様子を隠しビデオで撮影している。“ほとんどでたらめだよ。大きな証拠はないから。” CNNのボニフィールドは更にこうまで言ったという。“CIAは、いつもばかなことをしている。我々は政府をあやつろうとしているんだ。” https://www.rt.com/usa/394233-russia-cnn-ratings-veritas/
そして、もちろん、アメリカ人とヨーロッパ人と、アメリカとヨーロッパ政府は、ロシアに不信感を抱き、何であれワシントンが次に思いつく、ロシアに対する危険で無責任な政策を受け入れるよう“ロシアがやった”説で、条件付けされているのだ。
ボニフィールドが言ったと報じられているように、反ロシア・プロパガンダは視聴率のために推進されているのだろうか、それとも視聴率は、超大国間の緊張を高め、核戦争のための基盤を作るため偽情報を流させるネオコンと軍安保複合体隠れ蓑なのだろうか?
RTは、この話丸ごと、あらゆる欧米マスコミがそれで有名な偽ニュースの可能性があると認めている。
それでも、ニセ・ニュース報道が、アメリカ大統領選挙に対するロシアの干渉に関するものであることを我々は知っている。トランプは、プーチンの選挙干渉で当選したことになっている。この主張はばかげているが、読者がメーガン・ケリーであれば、それを理解するIQが欠如している。売女マスコミは、いかなる証拠もないにもかかわらず、たわごとを、本当の話に変えるのだ。
アメリカ大統領選挙に本当に干渉したのは、プーチン、それとも、売女マスコミ自身、誰だろう? 答えは明白だ。大統領選挙運動の初日から、トランプをやっつけようと躍起になっていたのは売女マスコミだ。トランプに、一種のロシア工作員だと烙印を押すため、出来る限りのことをしたジョン・ブレナンCIA長官だ。実際には起きていないのを知っていることへの“調査”を続けて、同じことをしたコミーFBI長官だ。今や元FBI長官が特別検察官役を演じて、妨害すべき犯罪の証拠もないのに、トランプを“司法妨害”で調査している! 我々が目にしているのは大統領選挙への干渉の継続、民主主義のみならず、法の支配をも愚弄する干渉だ。
売女マスコミは大統領選挙に干渉しただけではない。現在連中は民主主義そのものに干渉している。連中は、アメリカ大統領と彼を選んだ人々の評判を傷つけ、国民の選択を覆そうとしているのだ。民主党は、アメリカ民主主義に対して攻撃する連中の一部だ。プーチン/トランプ共謀が、ヒラリーから大統領の座を奪ったと主張しているのは民主党全国委員会だ。“みじめな”アメリカ人に投票を許すのは余りにリスクが高いというのが民主党の立場だ。もしアメリカ国民に投票をさせると、彼らはプーチンの傀儡を選び、アメリカはロシアに支配されるというのが民主党の説だ。
彼をつぶそうと躍起になっている殺し屋集団を、トランプは一体なぜ大統領権限を使って起訴しないのか不思議に思っている人々は多い。“みじめな人々”の陪審員たちが、ブレナン、コミー、メーガン・ケリーやその他もろもろを起訴するだろうことは疑いようもない。一方共和党は、彼とともに沈むわけにはゆかず、政治的には、多数派の共和党によって守られているのだから、アメリカ中央部の目立たない地域の人々の目の前で、民主党と売女マスコミに自滅させるのが最善の戦略だというのがおそらくトランプの考えだ。
アメリカ人としての我々の生存は、核大国間の緊張を緩和しようとしているアメリカ大統領と、緊張を高めると固く決意した連中との間のこの紛争に対するロシア人の考え方次第なのだ。既にロシア最高司令部が、ワシントンは、ロシアに対する奇襲核攻撃の準備をしているという結論を発表している。これ以上危険な結論は想像不可能だ。これまでのところ、ワシントンの誰一人、欧米政府のどれ一つたりとも、そのような攻撃準備はしていないと、ロシアを安心させる取り組みをしていない。逆に、ロシアに対する更なる懲罰と緊張が呼びかけられている。
この実に途方もない破綻が、欧米が現実から完全に離れていることを実証している。
無頓着な欧米にとって、欧米は合理的な振る舞いができないとロシアに確信させる以上の極端な危険を想像するのは困難だ。しかし、まさにそれが欧米が行っていることだ。
Paul Craig Robertsは元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリップス・ハワード・ニュー ズ・サービスと、クリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Order.が購入可能。
記事原文のurl:http://www.paulcraigroberts.org/2017/06/28/presstitutes-not-russia-interfered-us-presidential-election/
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財務省理財局長が国税庁長官に昇進したのを聞いて、9/11の真実をしっかり隠し通した長官が特別検察官になって、再登場したのを思い出した。
大本営広報部、狂暴議員と将棋で、豊洲移転も共謀罪もかき消している。
自民党も公明党もファーストも、小池劇場シナリオ大成功に腹のなかで大笑いだろう。自民がへっても、ネオコン・ネオリベ・ファーストが増えれば同じこと。
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