世界平和にとって大災厄のフランス選挙
2017年5月9日
Paul Craig Roberts
マリーヌ・ルペンの敗北は、もし開票結果が本物であれば、フランス人がアメリカ人以上に無頓着であることを示している。
選挙一週間前、ワシントンが対ロシア先制核攻撃を意図していることを、ワシントンがロシア軍に確信させたとロシア最高司令部が発表した。この声明の危険さを、ルペン以外、ヨーロッパの指導者の誰も感じていない。
ヨーロッパの指導者の誰一人、ワシントンの誰一人進み出て、ロシアを安心させようとしていない。アメリカでは、どうやら私の読者しかロシアの結論を知らないようだ。アメリカがロシアに対する先制攻撃を準備しているとロシアに確信させるとんでもないリスクについて、欧米マスコミは全く何も語らない。
二十世紀の冷戦では、決してこれほどの状態になったことはない。
ルペンは、軍安保複合体によって骨抜きにされる前のトランプ同様、ロシアとの軍事衝突が、人類の死を意味することを理解している。
フランス有権者は、自分たちの差し迫った死となる可能性があるものに一体なぜ無関心なのだろう?
フランスの為に立ち上がり、マリーヌ・ルペンのように愛国心や民族主義を多様性に優先させるとファシストだと思うよう、フランス人が洗脳されているというのが答えだ。
イギリス人の多数を除き、ヨーロッパ国民全員、自分の国のために立ち上がるのは、ヒトラー風、あるいはファシストだと思うように洗脳されている。フランス人男女がファシストと名指しされるのを避けるには、フランス人、ドイツ人、オランダ人、イタリア人、ギリシャ人、スペイン人、ポルトガル人ではなく、ヨーロッパ人にならなければいけないのだ。
フランス人は洗脳されていて、フランスの為に立ち上がると、ファシストになるので、フランス人は、国際銀行家、EUに投票した。
フランス選挙は、ヨーロッパ人にとっては大災厄だが、今やヨーロッパの反対無しに、ロシアを戦争に押しやれるアメリカ・ネオコンにとって、実に大きな勝利だった。
Paul Craig Robertsは元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリップス・ハワード・ニュー ズ・サービスと、クリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。
ご寄付はここで。https://www.paulcraigroberts.org/pages/donate/
記事原文のurl:http://www.paulcraigroberts.org/2017/05/09/french-election-catastrophe-world-peace/
----------
世界平和にとって大災厄の大資本ファーストを支持する東京選挙。
壊れたレコードのように、北朝鮮の脅威を繰り返す昼の茶番洗脳。共謀罪のひどさに全く触れない。どれだけウソを言っているか確認するためにだけ御用芸人連中のタワゴトを眺めているが、それもいい加減いやになった。電気代・人生の無駄。
マクロンを中道と虚偽表示した大本営広報部、異神を野党というのだろうか?
大本営広報部ではないインタビューをこれから拝見予定だ。
※「コミュニケーションの根底が覆る」――共謀罪で空前の「監視・密告・盗聴社会」が到来!? それでも安倍政権が急ぐのはナゼ!? 岩上安身が民進党・山尾志桜里衆議院議員に単独インタビュー 2017.4.10
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/373228
« ‘中道派’ マクロン? そうグローバル資本主義のどまん中インサイダー | トップページ | 主要マスコミ、ウェブ検索結果の不正工作を画策 »
「マスコミ」カテゴリの記事
- 禅とニューヨーク・タイムズ見出し書きの技巧(2025.06.10)
- あなたの心をプロパガンダで操られにくくする方法(2025.05.17)
- 「世界に轟く死を願う」―真実を伝えたためイスラエルに暗殺されたジャーナリスト(2025.04.30)
- アメリカ援助に依存する「独立系」メディアを主流メディアが後押し(2025.02.12)
「アメリカ軍・軍事産業」カテゴリの記事
- 熊たちの沈黙(2025.06.11)
- 欧米の敗北と混乱(2025.06.09)
- オレシュニクを待ちながら「否定的ではなく」進んだイスタンブール歌舞伎(2025.06.05)
- 最後のドローン・パレード:既に敗北した戦争をリセットしようとしているウクライナ(2025.06.04)
- 今やグレタ・トゥーンベリ暗殺を主張するイスラエル支持者連中(2025.06.08)
「NATO」カテゴリの記事
- 「規則に従って行動している」かどでイランを爆撃して粉々にするとトランプが警告(2025.06.13)
- 熊たちの沈黙(2025.06.11)
- 欧米の敗北と混乱(2025.06.09)
- オレシュニクを待ちながら「否定的ではなく」進んだイスタンブール歌舞伎(2025.06.05)
「ロシア」カテゴリの記事
- ウクライナ - 兵士6,000人の死と、消えた数千人の「拉致」された子どもたち(2025.06.10)
- 熊たちの沈黙(2025.06.11)
- オレシュニクを待ちながら「否定的ではなく」進んだイスタンブール歌舞伎(2025.06.05)
- 最後のドローン・パレード:既に敗北した戦争をリセットしようとしているウクライナ(2025.06.04)
- 自傷行為としての制裁:ロシアと対峙する欧米諸国の戦略的盲点(2025.06.02)
「中国」カテゴリの記事
- 自分が遵守しない協定に中国が違反したと非難するトランプ大統領(2025.06.05)
- 関税破綻後の米中関係再考(2025.05.27)
- アメリカの危機:トランプ大統領の政策が中東に及ぼす影響(2025.05.15)
- 習近平、ルラ、マドゥロが5月9日モスクワ祝賀に出席すれば安全に責任を持てないと恫喝するウクライナ(2025.05.07)
「ポール・クレイグ・ロバーツ」カテゴリの記事
- 腐敗したアメリカ支配層に宣戦布告したかどでトランプは暗殺されるのだろうか?(2023.06.26)
- ポール・クレイグ・ロバーツは大量虐殺が好きなのか?(2022.05.01)
- ロシアの安全保障提案をワシントンが拒絶したのはまずい判断(2022.01.31)
- 欧米で、ジャーナリズムは宣伝省にとって替わられた(2021.11.23)
コメント
« ‘中道派’ マクロン? そうグローバル資本主義のどまん中インサイダー | トップページ | 主要マスコミ、ウェブ検索結果の不正工作を画策 »
いつも興味深く拝読しております。
わたくしが「大本営広報部」を拒否しているものですから
何を報じているかに時おりふれられ、
唖然とするばかりです。
そんな私も、朝食時には元NHKの堀潤さんがMCを務めている
TOKYO MXの「モーニングCROSS」だけは視ています。
s.mxtv.jp/morning_cross/
古賀茂明さんや古歩道ベンジャミンさんを呼ぶなど
地上波TVとしては、それなりに健闘していると思います。
投稿: 松本 聰 | 2017年5月13日 (土) 20時24分