トランプ大統領失踪
Paul Craig Roberts
2017年4月20日
ワシントンにおける私の長年の経験では、副大統領は重要外交政策発表をしたり、他国を戦争すると脅したりはしなかった。ディック・チェイニーでさえ、軟弱なジョージ・W・ブッシュ大統領から、この役割を横取りしなかった。
しかし昨日、世界は、ペンス副大統領が北朝鮮を戦争で脅すのを目にした。“戦う用意はできている”と、まるで全軍最高司令官であるかのようにペンスは語ったのだ。
おそらく、彼はそうなのだ。
トランプは何処にいるのだろう? 私が彼から受け取る無数の電子メールから判断すると、彼は大統領をだしに営業活動しているのだ。トランプが当選するやいなや、トランプ野球帽や、Tシャツ、カフスボタン、コーヒー・マグなどの売り込みやら、3ドル寄付して、何か記念品を当てるくじをひく勧誘やらを果てしなく受けるようになった。最新の売り込みは、“本人がサインした、歴史的な壮大な就任式典の素晴らしい写真五枚”の一枚を当てるチャンスだ。https://donate.donaldjtrump.com/signed-inauguration-photo-sweepstakes?utm_medium=email&utm_campaign=JFC_direct-ask_signed-inauguration-photo-sweepstakes&additional[utm_content]=041917-inaugural-photo-contest-djt-jfc-p-p-hf-e&utm_source=e_p-p&amount=3
トランプにとって、大統領は資金集めの道具だ。副大統領、国家安全保障顧問、国防長官、国連大使、CIA長官の誰であれ、いつであれ、戦争を始めたがれば、それも、3ドル寄付して当てるくじの景品になる。
トランプが自身の政権を統治しそこねている結果、ペンス副大統領が、ロシアと中国に、アメリカと北朝鮮の間による核攻撃の応酬が、両国国境で起こりうると語るわけだ。賢くないペンスには分からないだろうが、こういうことをロシアと中国は決して受け入れまい。
ワシントンは北朝鮮が核兵器を保有していると懸念しているが、世界中がワシントンが核兵器を保有していることを懸念している。実に多くの人々が。世界の世論調査では、世界中の人々の大多数が、イランや北朝鮮やロシアや中国によるものより、ワシントンとイスラエルによる平和への脅威の方を遥かに懸念していることが分かっている。
ペンスは“戦う用意ができている”発言に、“アメリカ合州国は常に平和を求めている”と前置きしたが、セルビア、ソマリア、アフガニスタン、イラク、リビア、イエメン、パキスタンやシリアの後では、これは声明として虚偽だ。ワシントンの見地からすれば“無謀で挑発的”なのは、決してワシントンではなく、必ずワシントンによる犠牲者側だ。
アメリカは戦争を支持している。世界がハルマゲドンに追いやられるとすれば、地球上の生命を終わらせるのは、北朝鮮やイランやロシアや中国ではなく、ワシントンだ。
Paul Craig Robertsは元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリップス・ハワード・ニュー ズ・サービスと、クリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。
ご寄付はここで。https://www.paulcraigroberts.org/pages/donate/
記事原文のurl:http://www.paulcraigroberts.org/2017/04/20/president-trumps-disappearance/
----------
大統領関連グッズ販売サイト、上記のリンク(前半部)で、あることはたしかめたが、よくわからない。
夕方の国営放送、統合型リゾートIntegrated Resort、つまり、カジノ是非論風のカジノ推進番組に驚いた。大学教授が推進派、経済評論家の女性が懐疑派役。地域や庶民には、百害あって一利ない。儲かるのは経営主体のみだろう。宗主国大統領自身がカジノ経営者でもあらせられるのだから、横浜だか、お台場でのカジノ開設は規定路線。完全属国から、あらゆるものをむしりとる。
テロ支援国家と認定し、制裁する可能性があると、世界最大のテロ国家・テロ支援国家が恫喝する不思議な光景。
大本営広報部白痴製造番組、再三パレードのミサイルや、ミサイル発射実験の映像、歌謡式典を見せつける。それに呼応して、「北朝鮮ミサイル、「民間防衛」促す 戦後初の動き、があるという。毎回実に都合のよいときに挑発行為をしてくれる国。宗主国・属国両国の軍・兵器産業にとって、なによりの宝物だろう。
四億円近くの福岡現金強盗、四千万円の銀座現金強盗。7億円の出資法違反容疑。
8億円の値引きで開校に邁進した結果、負債17億円で民事再生法適用申請に至った側のことは報じるが、値引きに関係したように見える方々の件には触れない。獣医学部新設加計学園への37億円市有地無償譲渡を洗脳バラエティ番組、追求しただろうか?自分の頭のハエは決して追わないのがお仕事。
洗脳バラエティ番組、音を消して眺めていると、次第にカエルの楽園の一匹になってゆく自分を感じる。連休あけには、侵略戦争に異議の声をあげる一般市民を対象にするのが目的の共謀罪も成立する。カエルの楽園完成まで、もうあとわずか。
※百田尚樹氏が北朝鮮情勢の緊迫に乗じて公開テロ宣言! 「テロ等準備罪」の取り締まり対象第一号か? 「警察の調査・監視対象になる」!? 落合洋司弁護士が岩上安身のインタビューで指摘!
« 問題は、北朝鮮ではなく、ワシントンだ | トップページ | 外交政策と“偽旗”: トランプの“戦争とチョコレート”リアリティー・テレビ番組 トランプ氏よ、虐殺者は一体誰だろう? »
「アメリカ」カテゴリの記事
- 敵意作戦:引き延ばし戦術(2023.03.28)
- 国が資金提供するシンクタンクは正当な情報源ではない:物語のマトリックスの端からのメモ(2023.03.25)
「アメリカ軍・軍事産業」カテゴリの記事
- アメリカ・NATOによる攻撃と破壊を生き延びたイラクとシリア(2023.03.29)
- 敵意作戦:引き延ばし戦術(2023.03.28)
「北朝鮮・韓国」カテゴリの記事
- 現在の日本の内外政策における統一協会要因(2022.09.23)
- 中国に対し日本を武装させることを狙うアメリカ新戦略(2022.05.23)
- 福島原発の水の海中放水を検査するIAEA(2022.03.01)
- 首相を見捨て、アメリカの反中国運動に進んで参加し、益々国家主義、軍国主義化する日本(2021.09.07)
- アメリカによる中国包囲:進捗報告(2021.05.18)
「ポール・クレイグ・ロバーツ」カテゴリの記事
- ポール・クレイグ・ロバーツは大量虐殺が好きなのか?(2022.05.01)
- ロシアの安全保障提案をワシントンが拒絶したのはまずい判断(2022.01.31)
- 欧米で、ジャーナリズムは宣伝省にとって替わられた(2021.11.23)
- ワシントンは世界の悪の中心(2021.08.19)
- 真珠湾:画策された出来事? (2020.12.10)
「トランプ大統領」カテゴリの記事
- ジョー・バイデンがドナルド・トランプを破ったのがうれしい理由(2022.12.27)
- ペロシは「中国の夢だった」-トランプ(2022.08.08)
- トランプは我々は「ロシアと仲良く」すべきだと言った。彼は正しい(2022.06.13)
- ウクライナ戦争を考慮して、ロシアゲート再訪(2022.04.03)
- 彼の外交政策を続けるために、なぜ連中はわざわざトランプを追い出そうとしたのか?(2021.10.22)
「カジノ」カテゴリの記事
- 中国はものを作り、マカオは焼き尽くし、収奪する(2019.02.05)
- 欧米は左翼に対する‘哲学的クーデター’を遂行している(2018.08.06)
- トランプ大統領失踪(2017.04.22)
- ありそうなトランプ大統領追放シナリオ(2017.01.24)
- ファシズムと独裁 - 暴露されたアメリカ権力(2015.04.11)
« 問題は、北朝鮮ではなく、ワシントンだ | トップページ | 外交政策と“偽旗”: トランプの“戦争とチョコレート”リアリティー・テレビ番組 トランプ氏よ、虐殺者は一体誰だろう? »
コメント