ロシアを狙ったワシントンの策略
2017年4月9日
Paul Craig Roberts
RT報道によれば、売女マスコミがこれまでに報じてきた、ロシアとシリアに対する彼の攻撃的言辞を、ティラーソン国務長官が、CBSで後退させた。https://www.rt.com/usa/384142-tillerson-syria-regime-change-isis/
RT報道によれば 、ワシントンの計画は、シリア政権の打倒実現ではなく、ISISを打ち破ることだ、とティラーソンは述べた。自らの大統領を選ぶのはシリア国民だ、とティラーソンが発言したと報じられている。“暴力的な政権転覆、それによりもたらされる混乱状態や、実際国民の困窮が一体どういうものかを、我々はリビアで目にしている”とティラーソンはCBSで述べた。“我々は過去の教訓を学ばねばならないと思う”とABCで強調し“指導者を暴力的に置き換えても、長期的な安定条件を産み出すのは極めて困難だ”と言い足した。
もし報道が正しければ、良いニュースか、ロシア政府をワシントンの軌道に引き込み、アサドを、アメリカ傀儡で置き換える同意を得るのが目的のティラーソンによるモスクワ訪問前のワシントンによる新たな策略であるかのいずれかだ。
おそらく、ロシア政府は、ティラーソンの示唆に富む発言を聞きながら、違法な戦争犯罪、いわれのないシリア攻撃をして、アメリカが送った“国際的規範の違反には、もうこれ以上容認しない”というメッセージに高橋清隆留意するだろう。
ところで“国際的規範”違反者とは一体誰だろう。ワシントン(とイスラエル)に他ならない。現代史上、ワシントンは“国際的規範”の最大違反者だ。ワシントンは、アフガニスタン、イラク、シリアを侵略し、リビア、ソマリアの破壊を仕組み、パキスタンとイエメン攻撃を行い、民主的に選ばれたウクライナ政府に対してクーデターを組織した。
これだけ長たらしい犯罪目録があるのはワシントンだけだ。しかもこれには、ホンジュラス、ブラジル、アルゼンチンも追加可能であるし、ベネズエラ、エクアドルとボリビアでも作業中だ。
もしロシアがワシントンの欺瞞の罠に落ちれば、ロシアは破壊されよう。
Paul Craig Robertsは元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリップス・ハワード・ニュー ズ・サービスと、クリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。
ご寄付はここで。https://www.paulcraigroberts.org/pages/donate/
記事原文のurl:http://www.paulcraigroberts.org/2017/04/09/washingtons-deception-aimed-russia/
----------
植草一秀の『知られざる真実』にこの毒ガスを理由とするシリア攻撃にふれた記事がある。
「政権支持の易きに流れ始めるトランプ大統領」
マールアラーゴ夕食会や出迎え時写真を見れば、主権国家と属国の首長にたいする扱いの差一目瞭然。TPPに代わる「日米経済対話」が4月17日から始まる。ともある。
植草一秀の最新著書は『「国富」喪失』。 読み続けるのが実につらい。植草氏の論理・文章がひどいためではない。植草氏が説明されるこの国の実態があまりにもひどいので。
高橋清隆氏の【書評】『「国富」喪失』植草一秀(詩想社新書を)をお読みの上ご購入を。
« 化学兵器戦争の本質: 1980年年代のイラン-イラク戦争の教訓 | トップページ | シリア: トランプは第三次世界大戦を始めたのかも知れない »
「アメリカ」カテゴリの記事
- イスラエルの使命:中東を炎上させせること(2026.03.13)
- 海峡は閉鎖された:トランプ大統領のイラン攻撃がいかにして世界的エネルギー危機を引き起こしたか(2026.03.11)
- トランプの大統領職を潰すハメネイ師殺害(2026.03.03)
- アメリカの対イラン侵略戦争―目的実現が不可能な戦争(2026.03.02)
「マスコミ」カテゴリの記事
- ロシアによるウクライナ都市占領を数ヶ月後に報道するニューヨーク・タイムズ(2026.02.17)
- いつも通り、トランプの対ベネズエラ犯罪的攻撃を助長するアメリカ・メディア(2025.12.03)
- 計画的戦争犯罪を隠蔽するためにジャーナリストを暗殺するイスラエル(2025.08.20)
- イスラエルがイランを爆撃しつつある。将来のニューヨーク・タイムズ見出しの一例はこうだ。(2025.06.18)
- 禅とニューヨーク・タイムズ見出し書きの技巧(2025.06.10)
「アメリカ軍・軍事産業」カテゴリの記事
- イスラエルの使命:中東を炎上させせること(2026.03.13)
- イランとの戦争 – 違う。ハールク島確保は選択肢ではない。(2026.03.12)
「ロシア」カテゴリの記事
- アメリカの対ロシア代理戦争:今後何が起きるのか?(2026.03.04)
- ウクライナは疲弊しているが、更に何年も戦争を続ける計画だ(2026.02.24)
- 西側諸国がウクライナ紛争を招いた経緯(2026.02.22)
- カヤ・カッラス:EUのロシア嫌いの狙いに好都合な不快な人物(2026.02.21)
「ポール・クレイグ・ロバーツ」カテゴリの記事
- 腐敗したアメリカ支配層に宣戦布告したかどでトランプは暗殺されるのだろうか?(2023.06.26)
- ポール・クレイグ・ロバーツは大量虐殺が好きなのか?(2022.05.01)
- ロシアの安全保障提案をワシントンが拒絶したのはまずい判断(2022.01.31)
- 欧米で、ジャーナリズムは宣伝省にとって替わられた(2021.11.23)
「ISISなるもの」カテゴリの記事
- 帝国は我々の知性に対する絶え間ない侮辱だ(2025.07.18)
- アルカイダのシリア支配…連中のテロリスト代理人を新政府だと粉飾するアメリカとNATO(2025.02.18)
- 13年間にわたるアメリカによる国家テロ後のシリア…一体何が期待できよう?(2024.12.14)
- 「テロ組織」は、アメリカがそう呼びたいもののこと(2024.12.16)
- もう一つの国が帝国の塊に吸収された(2024.12.15)
「シリア」カテゴリの記事
- 新たな植民地秩序:アメリカの支援を受けて、シリアを無力な辺境国に変えるイスラエル(2026.01.04)
- 一年後:いかにしてシリア・クーデターは、より深い地獄を解き放ったのか(2025.12.08)
- イスラエルのダマスカス爆撃はトルコが狙い(2025.07.20)
- 帝国は我々の知性に対する絶え間ない侮辱だ(2025.07.18)
コメント
« 化学兵器戦争の本質: 1980年年代のイラン-イラク戦争の教訓 | トップページ | シリア: トランプは第三次世界大戦を始めたのかも知れない »



植草氏が冤罪で大変な目に遭われていた頃、都内で接客の就業をしていた先で、30才頃の丸の内勤務の女性を担当した折、会話の流れで、女性が、「あのニュース、違うんです!嘘なんです!」と真剣に切り出された。「実は私、仕事でよく知る方なんですが、絶対に違うんです!信じてくれるかわからないけど…」と必死の形相に、「自分は9.11以来、色々な疑問の奥に気が付き始めたから、信じますよ。」と答えた。そんなやり取りを思い出した。 冤罪は晴れてほっとしたが、奥にあった「現実」は深刻さを増した。
今記事の内容からは離れますが、植草氏の新著では触れていると思いますので、下記書かせてください。 「新発見。BLOG」というサイトで読んだ、(←文章がやさしくて理解しやすい。)「水道法改正案」と、「農作物種子法廃止案」の記事、毒性物質を飲食にて摂取させられる、ということですね。(←それにより大儲けする外資) 以前から恐れている問題は沢山ありますが、生活に直結しているだけに、ぞっとする。健康被害の影響が増大して、国民は苦しむのに、外資の医薬品業界は儲けるでしょうが。 いつも思いますが、すでに陰謀論とかじゃないのに、現実に起こっているのに、多くの日本の国民があまりに無知、無関心であること、これが心底悲しいです。 ためしに、世間話のトピックに出してみたりすると、すごく変な空気になってしまうことです。 バラエティ番組の影響なのか、へらへらした感じの、頭の中お花畑の、予定調和でははは、と愛想笑いできるような会話しかできなくなってきている、とひしひし感じます。 「知ること」は簡単なのに、一番大切なのに、今の日本人、なんておろかな、悲しいことでしょう。 そのうち、こんなコメントとか書けなくなるのかな、今も書かないほうがいいのかな、とか考えながらも、つい、誰かに訴えたくなる思いです。
投稿: ayako | 2017年4月12日 (水) 00時51分