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2017年1月27日 (金)

ロシアとアメリカ合州国との闘いに備えるグローバル主義者/ネオコン

Wayne MADSEN
2017年1月24日
Strategic Culture Foundation

ネオコンと連中のグローバル主義者イデオローグは実に不屈だ。“トランプ絶対反対”運動に署名したネオコン共和党連中が、彼の政権のいかなる地位につくことも阻止するというドナルド・トランプ移行チームの決定により、グローバル主義者とネオコン連中は、活動のために、他の場所を探すこととなった。

ロシアと、アメリカ大統領ドナルド・トランプの両方と戦うべく、ネオコンとグローバル主義者は体勢を立て直した。国務省の座から、頭目ネオコンのビクトリア・ヌーランドが、アメリカ国連大使の座から、サマンサ・パワーが、そして国家安全保障会議の座から、スーザン・ライスが去った後、汎大西洋主義見解を共有するネオコンとグローバル主義支配層は、連中の猿芝居とプロパガンダ戦争を仕掛けるのに理想的な場所として、カナダに落ち着いた。

カナダのジャスティン・トルドー首相は、ヌーランド、パワーと、ライスのイデオロギー的分身を世界舞台に登場させるべく、ステファン・ディオン外務大臣を首にし、クリスティア・フリーランドを国際貿易大臣にした。今後の対トランプ政権作戦のために、寄せ集めることが可能な、あらゆる反トランプ不安定化活動を、オタワが受け入れようとする中、ロシアと関わろうとしたディオンの政策が、究極的に職を失わせることとなった。

ウクライナ系のフリーランドは、昨年、欧州連合との自由貿易協定を成立させた後、グローバル主義者のお気に入りとなった。業を煮やしたフリーランドは、ベルギーのワロン地域政府による協定への抵抗に対し、強く圧力をかけた。ワロン政府が、カナダEU包括的経済貿易協定(CETA)に対する危惧を止めたと発表し、ブリュッセルによる最終的受け入れ前に、欧州裁判所による協定の見直しを必要としていたワロン住民との協定を、ベルギー中央政府が反故にした後だったのに。

フリーランドは、キエフのネオ-ファシスト政府とのカナダ-ウクライナ自由貿易協定調印も監督した。カナダ自由党の政策である、大企業支配とグローバル化に深く染まったフリーランドは、ワロンであれ、クリミアであれ、ケベックであれ、地域政府に自決の権利は無いという考え方だ。この習性が、大企業支配グローバル主義イデオロギーの根底にあるのだ。フリーランドのお仲間であるケベックのカナダ自由党が、ケベック主権運動を骨抜きにした。とは言え、もしフランス国民戦線大統領候補マリーヌ・ルペンが今年の選挙で勝てば、フランスは、シャルル・ド・ゴール大統領が、1967年にモントリオールで、有名な“自由ケベック万歳!”演説でしたように、ケベック独立運動に新たな活気を与えることが可能だ。

フリーランドを外務大臣に、ソマリア生まれのアハメッド・フッセンを、移民・難民・市民権大臣に任命して、トルドーは、グローバル化と移民への国境開放という双子の問題で、トランプに対し、越えてはならない一線を引いたのだ。オタワは間もなく反トランプ作戦の巣となり、それに億万長者の世界的トラブルメーカー、ジョージ・ソロスが関与するのはほぼ確実だ。

パワーと同様、フリーランドは、グローバル新世界秩序の宣伝担当となるために、ジャーナリストとしての資格を売り渡した元ジャーナリストだ。彼女は、ローズ奨学生で、ハーバード卒業生で、ブルッキングス研究所出身で、ワシントン、ニューヨークとモスクワで、フィナンシャル・タイムズ特派員を務めた。

ウクライナとクリミアを巡る対ロシア経済制裁支持を含むフリーランドの反ロシア姿勢のおかげで、彼女はロシア政府からビザ給付を禁じられた。FTモスクワ特派員としての末期には、フリーランドは、プーチン大統領新政権に対する主要批判者となり、ロシアに独裁制を産み出したと批判した。フリーランドのロシア嫌いは、FTのモスクワ支局で働く前、キエフで記者をしていた間に磨きをかけられた。実際、ロシアに対するフリーランドの偏見が、常に彼女の報道にみられた。フリーランドの親友はカナダ政党の壁を越えており、カナダ自由党のシオニスト監督者、アーウィン・コットラー、ウクライナ系カナダ人評議会議長のポール・グロッド、保守党の外交問題広報官ピーター・ケントがいる。

外務大臣として最初の発言の一つで、フリーランドは、カナダの対ロシア経済制裁は解除しないと誓った。2017年1月10日、フリーランドは、カナダは、登場しつつある世界的な“保護貿易主義と外国人嫌い”に対して闘う先兵になると誓った。ワシントンのトランプ、マリーヌ・ルペン、ハンガリーのオルバーン・ヴィクトル首相と、イギリス独立党政治家ナイジェル・ファラージに対する明らかな警告だった。2016年12月、カナダは、国際連合難民高等弁務官事務所と、中東、北アフリカと南アジアからの難民の、欧米先進国への移動を拡大しようとしているソロスのオープン・ソサエティー財団との会談を主催した。ロシア嫌いのフリーランドとソロスが、ロシアとトランプの両方に対する、いくつかの戦線で協力していることに疑いの余地はない。

トルドー政府が、ロシア嫌いを、カナダの外交担当者にしたので、ヨーロッパで文句ばかり言って何の対案も出せない小国諸国は恍惚状態だ。フリーランドは、ロシアに関する方針を変えるようトランプ政権に影響を与えるという彼女の狙いを公言している。ワシントンには“お仲間の広範なネットワーク”を持っていると大言壮語し、連邦議会、国務省やホワイト・ハウスという“権力の回廊”で働いた経験があると彼女は主張している。駐オタワ・ウクライナ大使アンドリー・シェフチェンコは、フリーランドが、ロシアに対する政治的、経済的圧力を継続するようトランプ政権を“教育する”ことを願っている。駐オタワ・ラトビア大使Karlis Eihenbaumsは、オタワは、より親密なアメリカ-ロシア関係を頓挫させるための、ワシントンにおけるNATO“影響作戦”キャンペーンの事実上の打ち上げ拠点だと見ている。

フリーランドは、最近のスイスにおけるダボス経済サミットで、ガーンジーに本拠を置く彼の会社ヘリテージ・ファイナンシャル・マネージメントが関与した、ロシアでの壮大な詐欺計画の中心人物、アメリカ人金融業者ウィリアム・ブラウダーと会って、トランプとプーチンに対する彼女の意図を示した。かつてアメリカ共産党書記長だったアール・ブラウダーの孫ブラウダーは、お仲間の詐欺師ミハイル・ホドルコフスキー同様、ロシア政府とプーチン大統領に対する激烈な批判者だ。

北米自由貿易協定(NAFTA)を破棄しようというトランプのいかなる取り組みに対する、ネオコンとグローバル主義者の非難を、オタワで、フリーランドが先導するのだ。カナダが参加していて、トランプが破棄すると誓約した環太平洋連携協定(TPP)を、彼女が救済しようとするのはほぼ確実だ。フリーランドは、ノルウェー、デンマークやドイツのような反ロシアNATO加盟国や、NATO寄りのスウェーデンやフィンランドに向けて、カナダの北極海を軍事駐留に開放する可能性が高い。カナダ北極海における、アメリカ軍隊無しでのNATOプレゼンスの強化は、地域に軍隊を配備させることになるのみならず、気候変動のおかげで益々航行可能になりつつある出現しつつある北極海航路を巡るカナダによる支配について、ロシアに対して警告を送ることでもある。

オタワが反トランプと反ロシア活動の中心となるにつれ、カナダとアメリカ合州国の関係が冷え込む世界となる可能性がある。もしトランプが、カナダを反トランプ作戦の源と見なし始めれば、メキシコ国境だけが北アメリカ政治の火種でなくなるかも知れない。

記事原文のurl:http://www.strategic-culture.org/news/2017/01/24/globalists-neocons-prepare-battle-russia-and-united-states.html
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この名前、昔どこかで聞いたことがあるように思ったが、いくらネット・検索してもわからない。ふと思いついて、英語氏名で、検索して、やっとわかった。大昔に購入したまま行方不明になっている大部の本『世紀の売却―第二のロシア革命の内幕』の著者だった。
よく見ると、著者名、クライスティア・フリーランド。
巨大ネット書店では、クリスティア・フリーランドで検索しても『グローバル・スーパーリッチ: 超格差の時代』しか出てこない。この記事を読んで、行方不明の本を捜すのはやめることにした。

書店を覗いたところ『TPPの真実』が置いてあったのに驚いた。国会で話題になったあの本。投資家対国家の紛争解決、ISDS条項についての見出しを探してみたが、例をあげて、わずか数行。必要だと理解したというような記述しかなかったので購入はやめにした。

TPP妄想のタワゴトで無駄な時間を使うのはやめて、今日の日刊IWJガイドにある講演を拝聴しようと思う。大本営広報部が決して報じない重要な事実。

トランプ政権はさらなる規制緩和を日本に要求してくる!安倍政権によるTPP強行採決は「さらなる国益を差し出す」服従の意思表明!? ~鈴木宣弘東大大学院教授がトランプの正体を見抜く!

岩上安身責任編集 – IWJ Independent Web Journal

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コメント

英国のイングランド銀行、米国の連邦準備委員会FRB、日本の日本銀行など、世界の主だった国家の中央銀行はほとんど全て「民間資本による株式会社」であると言うとおどろく人が多い。まだ日本で暮らしていたころ、久しぶりに集まった元同僚たちにこの話をすると、全く信じないばかりか、陰謀論者扱いされ心外だった記憶がある。それ以来この話はあまりしないように心がけていたのだが、株式投資の経験のある人なら、東洋経済の「会社四季報」や日経の「会社情報」の最後のページに「株式会社•日本銀行」が掲載されている事は知っているだろうし、香港の紙幣発行銀行は中国銀行、香港上海銀行、スタンダード•チャータード銀行と、3つとも普通の民間銀行である事を考えれば分かりやすい。歴史上、この中央銀行の紙幣発行利権や世界貿易における米ドル決済利権に挑戦して殺された政治家は数多い。(J.F.K、カダフィ、サダム•フセイン、、、、)ドナルド•トランプ氏は就任早々、CIAの海外工作禁止、海外不法移民の安い労働力利用の禁止、大手メディアとの戦いなど、米国に本拠を置く国際資本家との戦いを開始しているが、一番注目されるのは、FRBの国有化であろう。そして、トランプ氏の暗殺が囁かれる最大の理由もこれであろうと思われる。ヒラリーやソロスなど、カナダの「亡命政権」との戦いは今後も熾烈を極めるだろうから目が離せない。

              米国-メキシコ国境と米国-カナダ国境の違い

  なぜグロ-バル主義者/ネオコンの拠点をカナダはオタワに移すのか分からない。米国内でも出来ないことはないはずである。ロシア嫌いのトルド-首相の居る,米国内よりカナダの方が活動し易いということは,あるにしても。しかしカナダと米国に違いはあるのだろうか。

  トランプ新大統領やメキシコ国境に「新しい」壁を造る命令書に署名した(壁建設は100億ドル未満で出来るという)。ならば,米国-カナダ国境にも壁を作るべきであろう。ところが,壁がない上に不法移民の問題もほとんど無い。
 米-メ(墨)壁建設の話を聞いて憤慨した日本の物識りも多かったらしい。しかし現実に米-メ国境には壁・フェンスが現存していることを知らなかった日本人が多い。それにも関わらず,年間150万人の,中南米からの不法越境者が後を絶たない現状があった。
 北朝鮮からの脱北者はあるにはあるが,万単位で越境することは無いことを考えたとき,また米-加間に「壁国境」が無い事を考えたとき,米-墨国境が異常な状態であることは論を待たないだろう。移民ばかりでなく,麻薬の問題もあるにちがいない。
 その他にブログ『反戦の家』で山岸飛鳥氏が紹介しているように,山田正彦元農林大臣が指摘されている「関税の壁」もある。35%から20%まで幅があるが,メキシコからの輸入品に対する関税という壁もトランプ氏は建設しそうである。

  そこで米-加国境に目を向けてみると,たとえネオコンがオタワに本拠地を移したとしても,NAFTA見直しによる「関税の壁」が出来るくらいで大した差はないだろう。

  中高校生の頃,確かな記憶ではないが,米-加国境線上に建つ家があり,家の真ん中を国境線が走っているという文章を読んだことがある。そこで話は犯罪の話題に及んだ。カナダ側で犯罪を犯したときは,米国側の家に逃げ込み,逮捕を免れる。米側で犯罪を犯したときは逆にカナダ側に逃げ込むから,逮捕されることはないという。
  しかるに米加両国で犯罪を犯したらどうなるのかという疑問は未熟な小生には思いつかなかった。しかし,ネオコン一派がヒラリ-らを引き連れてカナダに逃げれば,米国法廷による「国家反逆罪」で訴えられることになるだろうその結果,国際手配により司法の手が伸びるのか(イランからはすでに訴えられている),あるいは犯罪・容疑者交換条約により本国に送還となるのだろうか。小生には分からない。

  トルド-のカナダはかつて北大西洋条約から撤退し,核武装を廃止した最初の国であった(加藤周一,『山中人閒話』)。今また21世紀のトルド-はシリアから軍を引き揚げた。しかし引き揚げに対してオバもトランプも米-加国境に壁を建設しようという話を一切しなかったと思う。またさきの,英米他連合軍イラク侵略ではカナダは派兵せず,アフガン侵攻でも国連決議があったので侵攻したが一番早く撤退した。そういうカナダにネオコンが引っ越す意味がよく分からない。

  確かにトルド-新首相は今月11日内閣改造を行い,フリ-ランドを外務大臣に据えた。ロシア嫌いの,パワ-元米国連大使と同じと同じ性格を持ち合わせているようだ。しかも本論にもあるようにG.ソロス氏が背後に居座るようだが,本当に反トランプ包囲網を築けるのであろうか。

  NAFTAを巡るトランプ対フリ-ランドの戦いは烈しさを増すかも知れない。但しモントリオ-ルやケベックなどのフランス語地区の独立問題はカナダ国内問題であり,トランプ政策とは直接には関係しないと思う。なおTPP協定においてフランス語地区,及びカナダ国の名誉のためにカナダが「フランス語正文」を要求した事実は無視できない。日本より遅れてTPPに参加したカナダは,日本より外交能力が上である。

  マデセン氏の本論考からいろいろ勉強させていただいた。不勉強で北米の動きがほとんど乏しかったので,カナダの動きがいくらか分かった気がする。感謝申し上げたい。

追記: TPP条約については分かっているが,NAFTA条約を無効にする方法はあるのかしら。三国のうち一国でも,通告すれば無効になるのではないだろうか。

追記2: ベルギ-のワロン地区は,フランドル語より少数派のワロン語が当然ながら主流である。もし,グロ-バル主義・ネオコンが地方政府を認めないのであれば,カナダ少数派のケベック独立は認められないのではないだろうか(ケベック州では何回投票をしても,否決されてきた歴史があるのでフランスでルベン党が勝利しても,また否決される可能性が高いと,思われる)。

追記3: 国際語にならなくても,これほど素晴らしい日本語が条約に採用されないとすれば,WTOをはじめ全ての条約は日本語正文なくして締結されなくてもいいことになる。またさらに日本国内の裁判も全て日本語でなくていいことになる。つまるところ,日本民族の,大した民族ではないが,消滅を意味するだろう。藤原正彦氏の言葉を借りるなら,『国籍不明人』の誕生である。

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