« ジョージ・ソロスの世界が崩壊しつつある中、自分以外のあらゆる人々のせいにする彼 | トップページ | 『アイ・イン・ザ・スカイ』: リベラル対テロ戦争 »

2017年1月10日 (火)

真実に対するクーデター

Paul Craig Roberts
2017年1月5日

ジョン・ラポポートによるアメリカ売女マスコミに対するからかいは鮮やかだ。

“ウラジーミル・プーチンは秘密のアメリカ大統領だ。

“そう。その通り。アメリカは今やソ連だ。もう全ておしまいだ。トランプはプーチンから命令を受ける共産主義者だ。トランプは赤だ。もともとそういう企みだったのだ。彼は億万長者の共産主義者だ。”

からかいは効果的だが、ワシントン・ポスト、ニューヨーク・タイムズやCNNや本物ジャーナリストのふりをしている他のあらゆる売女マスコミ以上に、からかいにふさわしい対象はない。とは言え私が強調している通り、またグレン・グリーンウォルドなどの他の本物のジャーナリストも(例えばhttps://theintercept.com/2017/01/04/washpost-is-richly-rewarded-for-false-news-about-russia-threat-while-public-is-deceived/https://theintercept.com/2016/11/26/washington-post-disgracefully-promotes-a-mccarthyite-blacklist-from-a-new-hidden-and-very-shady-group/ を参照)で、売女マスコミが無責任におし広める偽ニュースが熱核戦争という脅威をもたらすことを示唆している。

ここ数年間、ロシアとロシア大統領は限りのない悪魔扱いを経験している。ロシア人は、ジョージアの南オセチア侵略(プーチンが北京オリンピックに出かけている間に行われた)はアメリカ政府が挑発したことを知っている。ロシア人は、アメリカ政府によるウクライナでのクーデター(プーチンがソチ・オリンピックに出かけている間に行われた)は、クリミアのロシアの黒海海軍基地を押さえ、ロシアを地中海から切り離すことを狙った挑発だったことを知っている。ロシア人は、ロシアがヒラリーの電子メールと、アメリカ大統領選挙をハッキングしたという主張がウソであるとアメリカ政府が分かっているのを知っている。ロシア人は“ロシアの脅威”なるものが、ポーランドとバルト三国への差し迫ったロシア侵略などのあらゆる組み合わせとともに、アメリカ政府が作り出したウソなのを知っている。ロシア人は、ロシア国境と黒海でのNATO軍事演習同様、ロシア国境上のアメリカABM基地が挑発なのを知っている。このリストに読者ご自身のリストを追加することが可能だ。

ウソは至る所にあり、一層ばかばかしいものとなり、今やアメリカ政府のCIA、行政機関や、多くのアメリカ上院議員や下院議員の間で制度化されてしまっている。欧米中で、これらのウソが、果てしないマスコミの繰り返しにより正当化されているのは、欧米諸国民が対ロシア軍事攻撃に備えさせられつつある兆候だと、ロシアから見なされている。プーチンは欧米プロパガンダが危険なほど不安定化を引き起こすと公式に何度も警告している。ところが、彼が言っている通り、誰も彼の警告には耳を傾けない。

アメリカ政府は、反ロシア・プロパガンダにひどく熱中しているので、議会は、偽ニュースを広める連中に対抗する積極的な施策を許可する条項、第5章が入った諜報法案を成立させ、オバマそれに署名したs。広める連中というのは、当サイトのように公式なウソに異議を申し立てる代替メディア・ウェブサイトだ。誠実な代替メディアが、ロシアの影響下にあると非難されるのだ。昨年夏、秘密に覆われたウェブサイトが作られ、それが最近、直接あるいは間接的にロシアの影響下にあるとされる200のウェブサイトのリストを掲載した。ワシントン・ポストは、200のウェブサイトがロシア政府のために働いているという偽ニュースを支持する長い記事を無責任にも載せた。

言い換えれば、真実の抑圧は、腐敗したアメリカ支配体制最後のとりでだ。過去24年間の三つのアメリカ政権は、9カ国あるいはそれ以上の国々で、何百万人の人々と、アメリカの市民的自由を圧殺した。こうした途方もない前代未聞の犯罪を隠蔽するため、売女マスコミはウソをつき、中傷し、謗るのだ。

それを、アメリカの犯罪政権は、世界に対し、民主主義、人権、真実と正義の必要欠くべからざる保護者だと自らを持ち上げている。最近、ロシア外務省広報官が述べた通り、アメリカを例外的にしているのは、悪を助けるための武力行使なのだ。

アメリカ政府は、ロシアの悪魔化で、十分国民を怯えさせているのだから、アメリカ人 は真実を語る人々に背を向けるだろうと期待して、反対者のみならず、真実を語るあらゆる人々に“ロシアの手先”とレッテルを貼っている。

CIA長官が、公式にドナルド・トランプ当選を、ロシアによる干渉のせいにしながら、実際、全く逆の決定的証拠を前に、一片の証拠も提出できないような、危ない橋を渡るまでになっているのは、支配体制が、いかなる代償を払ってでも、権力に固執するとかたく決めているからだということは、無頓着な連中にとってさえ明らかなように思える。

次期大統領に対する、CIAによる、あからさまで、はなはだしい空前のプロパガンダ攻撃のせいで、トランプは、CIA長官ジョン・ブレナンに挑戦することとなった。トランプは、この諜報機関を、改革し、再編するつもりだといううわさがある。これを言った最後の大統領ジョン・F・ケネディは、連中を攻撃する前に、CIAによって殺害された。ケネディは、再選されるまでは、CIAと戦えないと思い込んでいた。この遅れが、CIAに彼の暗殺を準備する時間を与えたのだ。

トランプは、身の危険を理解しているように見える。彼は、シークレット・サービス護衛(彼らはJFKに反逆した)に、私的警備員を追加するつもりだと発言している。

大変なことではあるまいか? ロシア大統領は公式に、アメリカ政府は世界を熱核戦争に追いやりつつあると語ったのに、彼の警告は無視されている。アメリカ合州国次期大統領は、CIAにより全面攻撃されており、公式護衛部隊を信じることができないのを知っている。これらの並外れた話題こそ、議論されるているべきのものだと思うむきもあろう。ところが、そのような論議は、PropOrNotとワシントン・ポストによって“ロシアの影響を受けている”とレッテルを貼られた当ウェブのように、ごく少数の代替メディア・ウェブサイトでしか行われていないのだ。

Paul Craig  Robertsは元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリップス・ハワード・ニュー ズ・サービスと、クリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。

ご寄付はここで。https://www.paulcraigroberts.org/pages/donate/

記事原文のurl:http://www.paulcraigroberts.org/2017/01/05/the-coup-against-truth-paul-craig-roberts/

----------

都知事と民進党、連携に前向き。ゆ党連合。いや代替与党連合。世も末。

電車の中吊り広告で「都議会自民党への宣戦布告」というのを見た。
小泉劇場茶番の二番煎じ。それで何度も騙される無頓着な民。

伊丹万作「戦争責任者の問題」を思い出す。

「だまされていた」という一語の持つ便利な効果におぼれて、一切の責任から解放された気でいる多くの人々の安易きわまる態度を見るとき、私は日本国民の将来に対して暗澹たる不安を感ぜざるを得ない。

「だまされていた」といつて平気でいられる国民なら、おそらく今後も何度でもだまされるだろう。いや、現在でもすでに別のうそによつてだまされ始めているにちがいないのである。

『日本会議の研究』が出版差し止めになった不当判決を批判した「大手マスコミ」あるのだろうか。印刷媒体なり、電気洗脳局なり。

ところが、そのような論議は、PropOrNotとワシントン・ポストによって“ロシアの影響を受けている”とレッテルを貼られた当ウェブのように、ごく少数の代替メディア・ウェブサイトでしか行われていないのだ。

これも、真実に対するクーデター。司法なる組織が、一体どういう機能を果たしているのか、はっきりと教えてくれる実例。

大本営広報部呆導はみず、大相撲、歌番組と、酒場めぐりをながめている。

« ジョージ・ソロスの世界が崩壊しつつある中、自分以外のあらゆる人々のせいにする彼 | トップページ | 『アイ・イン・ザ・スカイ』: リベラル対テロ戦争 »

アメリカ」カテゴリの記事

マスコミ」カテゴリの記事

ロシア」カテゴリの記事

インターネット」カテゴリの記事

ポール・クレイグ・ロバーツ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 真実に対するクーデター:

» リベラルの終焉を招く「リベラル」勢力 [DEEPLY JAPAN]
メリル・ストリープがトランプを批判したという話が主要メディアで出回っていた。私としては少女時代「ディアハンター」に涙した日を思い出しつつ、俳優が問題なのじゃない作品がすべてだと思うことにしようと思うのだった。 ロシアンルーレットの餌食となっているかつて...... [続きを読む]

« ジョージ・ソロスの世界が崩壊しつつある中、自分以外のあらゆる人々のせいにする彼 | トップページ | 『アイ・イン・ザ・スカイ』: リベラル対テロ戦争 »

お勧め

  • IWJ
    岩上安身責任編集 – IWJ Independent Web Journal

カテゴリー

ブックマーク

最近のトラックバック

無料ブログはココログ