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2017年1月20日 (金)

アメリカは、どうやって、ISISによるデリゾール占領を可能にしたのか

Moon Of Alabama
2017年1月17日

東シリアの都市デリゾール (デリゾール)は、イラクとシリアのイスラム国(ISIS)のタクフィール主義者の手に落ちる瀬戸際にある。100,000人以上のデリゾール住民と彼らを守っている数千人の兵士は、残虐なISIS部隊によって殺害される差し迫った危険に直面している。現在の状況は、アメリカ軍のSAAに対する行動と、ISISに対する行動が欠如している直接の結果だ。

デリゾールは、ISISによって、2015年9月以来、包囲されている。しかし、この都市は、シリア・アラブ軍(SAA)守備隊によってしっかり守られ、ISISによるあらゆる全面攻撃は撃退されてきた。都市への補給は、デリゾール空港経由、空輸で運ばれるか、シリアとロシア空軍による空からの投下によっている。デリゾールは、パルミラの西にある最寄りのSAA陣地から100キロ以上離れており、間にある砂漠は、ISIS支配下にあるので、地上軍による救援と地上補給は不可能だ。


グーグル地図 - 拡大

四日前、ISISによるデリゾールに対する新たな攻撃が仕掛けられ、今も継続中だ。ロシアとシリア空軍による空からの阻止にもかかわらず、ISISの強化と補給は何ヶ月も続いている。昨日、ISISは、現地SAA司令部と主要補給品が置かれている空港を、都市から切り離すことに成功した。ISISは、現在、全力であらゆる方面から攻撃をしている。悪天候のせいで、外部からの航空支援は、散発的な、困難なものとなっている。何か予想外のことが起きない限り、空港と都市がISISの手に落ちるのは時間の問題にすぎない。


Peto Lucemによる地図 - 拡大

アメリカは、(少なくとも)三つの手段で、ISISによる差し迫ったデリゾール奪取を、許している、および/あるいは、積極的に支援している。

  • 2016年9月の、アメリカによる対SAA部隊大規模空爆が、ISISが支配的な場所を奪うことと、SAA補給の遮断することを可能にした。
  • 1月のアメリカによる発電所攻撃が都市への最後の電力供給を止めた。
  • アメリカの不介入が、モスルと、西イラクから、東シリアのデリゾールへのISIS増強を可能にした

2016年9月16日の、空港の南、サーダ丘にあるSAA陣地に対する一時間ものアメリカが率いる空爆が、100人以上のSAA兵士を殺害し、SAAの補給用大型ダンプカーや、いくつかのSAA戦車と大砲を破壊した。アメリカ攻撃直後、ISISが丘を占拠し、それ以来、確保したままだ。この陣地が、デリゾール空港に対する射撃統制を可能にしている。

アメリカ軍は、攻撃は間違いだったと主張しているが、"間違い"の調査報告を徹底的に読み込むと、ISISと戦うアメリカ-ロシア協力協定の発表への政治的反対を印象づけるべく、アメリカ軍は意図的にSAAを標的に攻撃していたことがわかる。(デンマーク空軍F-16戦闘機と無人機が、アメリカの指揮の下、攻撃に参加していた。報告が発表された後、デンマーク政府は、全ての航空部隊を、対ISIS同盟参加から撤退した。)

9月のアメリカ攻撃以来、空からの本格的な補給は、デリゾールに届いていない。ヘリコプターの空港着陸さえ、夜しかできず、それも大きなリスクをおかしてだ。都市住民と、防衛部隊は、完全に遮断されている。

1月始めのアメリカ空軍攻撃が、デリゾール近くのオマール油田の発電所を破壊した
発電所は、デリゾールに電力を供給する最後のものだった。それ以来、わずかな軍用発電機と、減りつつある燃料は、医療と通信機器用にとりおかれている。

10月に、ISISが占領していたモスル奪還をイラク軍が策定し、開始した際、アメリカは、モスルからデリゾール方向に逃れようとするISIS部隊のため、西回廊を通れるようにしておくよう主張した。何千人ではないにせよ、何百人ものISIS戦士がこの回廊を利用した。アメリカが支配する北イラク内のクルド部隊は、ISISが、イラクからシリアに向かうのを許した。ISISが、デリゾールに向かって、モスルを脱出するのは、デリゾール陥落を意味することになるのを(正しくも)恐れ、ロシアとイランは、イラク政府とともに介入した。アメリカの要望に反して、イラクのアバーディ首相は、イラクの人民動員隊(PMU)に、西の脱出路を遮断するよう命じた。

モスル西部の脱出経路を封鎖するよう要求していた国はイランだけではない。もう一つのアサドの強力な同盟国ロシアも、戦士たちのシリア移動の可能性を阻止したがっていたと、ハシェミは述べた。ロシア国防省は、ロイターのコメント要求に対し、即答しなかった。

アサド最大の敵の一つ、フランスも、パリとブリュッセルでのテロ攻撃につながる数百人の戦士が脱出するのを懸念した。フランスは、モスル作戦で、地上支援と、航空支援で貢献している.

...しかし、ハイダル・アル=アバーディ首相が、10月末に人民動員隊の民兵を派遣することに同意するまで、戦闘計画はモスル西の道路封鎖まで予期していなかった。

脱出経路を遮断するためタッル・アファルに向かうPMUの南からの素早い進撃にもかかわらず、西イラクの多くのISIS戦士が、装備をそのままに国境を越え、デリゾールに向かって脱出することができた。彼らは、ISIS部隊を補強し、現在デリゾールを攻撃している。西イラクと東シリア上空で、圧倒的制空権を持っているアメリカは、一度たりとも大規模移動に干渉しようとしなかった。

もしISISがデリゾールを占領すれば(他の場合に、そうしたように)捕らえたSAA軍兵士全員と、彼らと協力したと連中が考える人々を殺害する可能性が高い。兵士はこれを知っている。彼らは最後の一発を撃ち尽くすまで戦うだろう。しかし、いかなる強化も補給も無しでは、見込みはほとんどない。

シリア政府が東アレッポでアルカイダ部隊を包囲した際には、"欧米" マスコミや様々な"シリア反政府派" プロパガンダ・マスコミが、包囲されたイスラム原理主義者を支持する全面キャンペーンを展開した。デリゾールの一般市民や兵士を支持する、そうしたキャンペーンは皆無だ。差し迫るデリゾール陥落に関するわずかな報道で "欧米"マスコミは、全くのウソまで駆使している。デイリー・テレグラフはこう主張している

アメリカが率いる連合とロシアは、デリゾールの聖戦士を、過去18カ月爆撃してきたが、連中を追い出せずにいる。

デリゾール周辺のISIS軍に対するアメリカの本格的空爆飛行は行われたことがない。地域でのアメリカによる攻撃飛行は、シリア政府軍か彼らのインフラに対するものだ。

戦場で見られる事実は、ISISとの戦いに関するアメリカ公式説明を裏付けていない。 アメリカ軍はISISを黙認しているだけでなく、都市に残る全員にとっての極端に高いリスクにもかかわらず、連中がデリゾール支配権を得るのを支援していると結論せざるをえない。

This likely to furtherより大きな長期的計画、いつでも都合の良い時に、シリアとイラク政府に対して発動できるアメリカ軍を、"ISISと戦う"ために地域に留めることが正当化できる、 "サラフィー主義国家"を西イラクと東シリアにしつらえる。アメリカのオバマ大統領とケリー国務長官の二人とも、まさにそうした政治目的のため、イラクとシリアにおいて、当初、ISISが拡大するのを許したことを認めている

記事原文のurl:http://www.moonofalabama.org/2017/01/how-the-us-enabled-isis-to-take-deir-ezzor.html#more

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世界中のマスコミなるものの偏向、筆者がされている通りひどいものだ。

藤永茂氏は、ブログ『私の闇の奥』で、シリアやウクライナに関し「ジャーナリストとコラムニストの責任は重大」という記事を書いておられる。小生、幸いにして、実名ををあげられている人々の発言、信じておらず、著作もほとんど読んでいない。

TPP違憲訴訟裁判の茶番状態を、植草氏が書いておられる。突然の審理打ち切り。大本営広報部大政翼賛会、一言でも、この裁判に触れたことがあるだろうか。

政治権力と一体化する司法権力の横暴 2017年1月17日

大本営広報部の紙媒体や電気紙芝居でニュースを見聞きする習慣、完全になくなった。洗脳されるのに時間やお金を使うのは止めたので。

今は日刊IWJガイドが頼り。 今朝のガイドの一部を引用させていただこう。

 一昨日18日、岩上さんが直撃質問した映画『スノーデン』のオリバー・ストーン監督。米国から発せられる情報には疑いを持って見てほしい、と呼びかけていました。その理由は、世界はすでに「サイバー戦争」の時代へと突入しており、その先頭に立つのは米国である、というのです。ロシアが米大統領選に介入し、サイバー攻撃をしかけたという、米国情報機関による報告も、何の証拠もないのだと強調しました。この点については、ウィキリークス創設者のジュリアン・アサンジが以下のように語っているということです。

・アサンジ氏によると、ロシアの諜報機関が米民主党のサーバーに侵入したという証拠は、報告書に一切含まれていない。
https://jp.sputniknews.com/politics/201701093221227/

 岩上さんとストーン監督の熱いやりとりの様子は現在、どなたでもご視聴いただけるように、1月末まで特別にフルオープンで公開しています!岩上さんの「ツイ録」も併せてご覧ください!

※【岩上安身のツイ録】「ここに目覚めた人がいる!」―― 映画「スノーデン」の監督オリバー・ストーンが岩上安身の質問にビビッドな反応!!スノーデンが明かした米国による無差別的大量盗聴の問題に迫る!! 2017.1.18
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/357309

※米国の同盟国をやめた瞬間に、CIAのマルウェアが日本中のインフラを崩壊させる!?スノーデン証言の真偽は!?――映画『スノーデン』のオリバー・ストーン監督に岩上安身が直撃質問! 2017.1.18
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/357253

※オリバー・ストーン氏「アメリカの大手のスタジオには全部断られた」―映画「スノーデン」ジャパンプレミアで制作裏話を披露!! 2017.1.18
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/357257

 こうした情報戦の真っただ中に置かれたまま、アメリカ国民は今、激しく「親トランプvs反トランプ」で二分されています。トランプ氏が繰り返し行ってきたヘイト発言に見られる白人至上主義は偽りない事実であり、また、大統領就任前から大手企業(日本のトヨタも含む)を名指しで批判し、経営方針を変えさせる強引なやり方に懸念を示す人々が、トランプ氏を「自由と民主主義」を重んじる国(たとえそれが建前であり、いまだ実現半ばの理念や理想であったとしても)のリーダーとしてふさわしくないと主張するのも、よく分かります。

 本日20日の就任式には約50人の民主党議員が就任式を欠席する見通しだといい、就任式前後には約100団体がデモを予定。反トランプの風は当分やみそうにありません。

・トランプ氏の就任式、50人欠席へ 民主議員、ボイコット加速(毎日新聞、2017年1月19日)
http://mainichi.jp/articles/20170119/ddm/002/030/071000c

半トランプ世論の高揚は、該当行動に参加する人々の増大を招き、それに対してトランプ政権が強権的な弾圧を加えれば、大きな混乱が生じるのではないかと、何歩も先を睨んだような発言をしている人物もいます。

 だれあろう、ロシアのプーチン大統領です。プーチン氏は、ウクライナの首都キエフで起きたマイダン―騒動のようなことが米国内で再現されるのではないかと、コメントしています。

※岩上安身ツイログより(1月10日 04:20:46)
http://twilog.org/iwakamiyasumi/10

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