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2016年12月31日 (土)

ヘンリー・キッシンジャーは一体何をたくらんでいるのか?

Paul Craig Roberts
2016年12月28日

ロシアの通信社スプートニクの英語版は、元アメリカ国務長官ヘンリー・キッシンジャーが、アメリカ次期大統領ドナルド・トランプに、いかにして“アメリカ合州国とロシアを親密にして、中国の軍事力増強を相殺するか”助言をしていると報じた。https://sputniknews.com/politics/201612271049024500-kissinger-trump-russia/

このレポートを額面通りに受け取れば、ベテラン冷戦戦士キッシンジャーは、ロシアとの関係を良くするというトランプの誓約を、ロシアを中国との戦略的提携から引き離すために利用しようとして動いているということになる。

中国の軍事力増強は、中国に対するアメリカの挑発と、南シナ海が、アメリカ国益の地域だというアメリカの主張に対応するものだ。中国は、アメリカを攻撃する意図はなく、ロシアを攻撃する意図は、確実にない。

キッシンジャーは、戦略国際問題研究所CSISで何十年も私の同僚だったが、彼はロシア国内の親米エリートを知っており、彼は連中のために、ロシアを欧米に身をゆだねさせるという連中の取り組みに利用できる“中国の脅威”を作り出そうと動いているのだ。もしこの取り組みが成功すれば、ロシアの主権は、アメリカと同盟する全ての国々の主権がそうなったと全く同様、浸食されるだろう。

プーチン大統領の最近の記者会見(http://www.informationclearinghouse.info/46100.htm )で、ジャーナリストのマラト・サガダトフは、ロシアは既に、外国によるある種の準支配を受けているのではないか質問した。“わが国の経済、産業、省庁や機関は、国際機関が決めたルールに従い、コンサルティング会社に管理されていることが多いのです。わが国の国防企業でさえ、外国のコンサルティング会社に会社を監査させています。”ジャーナリストは質問した。“この分野でも、何らかの輸入代替をすべき時期ではありませんか?”

全てのロシアストは欧米の一部になるということは、アメリカ政府の規則によって生きることであるのを理解する必要がある。欧米同盟の中で、自立した外交、経済政策を持っている唯一の国はアメリカだ。

トランプが大統領に選ばれたとは言え、アメリカ外交政策の点で、ネオコンがいまだに優勢で、一極大国としてのアメリカ覇権に対する彼らの肩入れは、従来通り強力なままであることを我々全員が理解する必要があるだ。ネオコン・イデオロギーは、CIA、国務省や、ペンタゴンの一部で制度化されているのだ。ネオコンは、マスコミ、シンクタンク、大学の各学部、財団や外交問題評議会における彼らの影響力を維持している。

トランプは、タフガイの役割を演じるのに夢中になっていて、私の友人フィニアン・カニンガムでさえ、私がいつもじっくり拝読しているコラムでしてしまうように、誤解されかねない発言をしがちなことも理解する必要がある。(https://sputniknews.com/columnists/201612251048979856-us-russia-arms-race/ )軍拡競争でロシア潰しを狙うアメリカ

トランプが、強大なネオコン陰謀に勝てるかどうか、私にはわからない。とは言え、彼が、クリントン大統領が、NATOは一インチたりとも東方に拡張しないというジョージ・H・W・ブッシュ政権の約束を破って以来、積み上がってきたロシアとの緊張を緩和することに本気であることば十分明らかなように見える。トランプが本気でない限り、エクソンCEOのレックス・ティラーソンを国務長官として選んだと発表する理由はあり得ない。2013年、ティラーソンは、ロシアの友好勲章を授与された。

ミシェル・チョスドフスキー教授が指摘している通り、エクソンのような多国籍企業には、アメリカ軍安保複合体のものとは異なる権益がある。軍安保複合体には、約一兆ドルの年間予算を確保するのを正当化するため、“ロシアの脅威”へと変身させられている、かつての“ソ連の脅威”のような強力な脅威が必要なのだ。対照的に、エクソンは、ロシアのエネルギー事業に関与したがっている。それゆえ、国務長官として、ティラーソンには、アメリカとロシア間の良好な関係を実現する動機があり、一方、軍安保複合体にとって、良好な関係は、軍/安保予算が頼りにしている画策した恐怖を駄目にしてしまうのだ。

軍安保複合体とネオコンが、トランプとティラーソンを脅威と見なしているのは明らかで、それこそが、一体なぜ、ネオコンや兵器産業の大物連中が、トランプに実に強烈に反対し、ジョン・ブレナンCIA長官が、アメリカ大統領選挙へのロシアによる干渉などという、狂気じみた証拠のない非難をするかという理由だ。

lines are draw。次のテストは、トランプが、ティラーソンを国務長官に選んだことに対して、上院の承認が得られるかどうかだ。

レーガン大統領は、軍拡競争で、ソ連を財政的に潰して、冷戦に勝ったのだという神話が行き渡っている。冷戦を終わらせるレーガンの取り組みに関わっていた一人として、私は再度これを訂正しようと思う。

レーガンは決して冷戦に勝利するとは言っていなかった。彼は冷戦を終わらせる言っていた。彼の政権の他の幹部連中も同じことを言っており、パット・ブキャナンが実証できる。

レーガンは冷戦に勝つのではなく、終わらせたがっていた。“ひどい”核兵器類について、彼は語っていた。彼は、ソ連経済は軍拡で競争するには、余りに困難な状態にあると考えていた。アメリカ経済を苦しめているスタグフレーションを、まず解決することができれば、軍拡競争をするふりをすることで、ソ連を交渉の席に着かせられるだろうと彼は考えていた。“スターウォーズ計画”は主要な誇大宣伝だった。(ソ連が軍拡競争の脅威を信じたにせよ、そうでなかったにせよ、アメリカ左翼は明らかに信じ、決して克服できなかった。)

レーガンには、ソ連を支配したり、崩壊させたりするつもりはなかった。クリントンや、ジョージ・W・ブッシュやオバマとは違い、彼はネオコンに支配されていなかった。レーガンは、彼の政権内のネオコンが、彼に隠れて行動し、法律を破った際、連中をを首にし、告訴した。

ソ連は、冷戦を終わらせるというレーガンの決意のおかげで崩壊したわけではない。ソ連崩壊は、ゴルバチョフは、共産党の支配力を余りに急速に手放している、ソ連の存在にとって脅威だと考えて、彼を軟禁した、強硬派共産主義者のしわざなのだ。エリツィン勃興をもたらしたのは、ゴルバチョフに対する強硬派共産主義者クーデターだった。誰もソ連崩壊を予想していなかった。

冷戦は複合体の利益と権力の基盤なので、アメリカ軍安保複合体は、レーガンに冷戦を終わらさせたくなかったのだ。CIAは、レーガンに、もし彼が軍拡競争再開すれば、ソ連は、投資を支配しており、レーガンができる以上に、経済のより大きな部分を軍にさけるので、ソ連が勝利すると言ったのだ。

レーガンは、軍拡競争で、ソ連が勝利しうるというCIAの主張を信じていなかった。彼は秘密委員会を立ち上げ、その委員会に、アメリカは、ソ連との軍拡競争に負けるというCIAの主張を捜査する権限を与えた。委員会は、CIAは自分たちの特権を守ろうとしているのだと結論付けた。私は委員会の一員だったので、これを知っているのだ。

軍安保複合体の予算に浪費しなければ、アメリカ資本主義と社会的セフティーネットは、遥かにうまく機能するはずなのだ。軍安保複合体は、実際の軍拡競争ではなく、大きな脅威を欲しがっているというのが正確だ。国を持たないイスラム・テロリストは、それほど巨大なアメリカ軍にとって十分な脅威ではないが、脅威と対照的に、実際の軍拡競争の問題は、アメリカ兵器企業は、利益を押し上げる費用超過の代わりに、実際に兵器を製造しなければならないことだ。

最新のアメリカ・ミサイル艦は二度も故障し、港に曳航せざるを得なかった。無限の金を喰うF-35には様々な問題があり( http://www.stopthef35.com/pentagon-f-35-wont-have-a-chance-in-real-combat/ )、既に負けてしまっている。ロシア・ミサイルは超音速だ。ロシア戦車は優れている。ロシアのサタンII ICBMの爆発力は恐ろしいものだ。ロシア軍の士気は高い。彼らは、さほどの成功もなしの女性や子供に対する不毛な戦争における、15年間の戦闘で消耗しているわけではない。

アメリカ軍安保複合体の腐敗した本性からして、アメリカ政府は、ロシアや中国に対し、まして、この二大国間の戦略的提携に対する脅威とはならずに、好きなように軍拡競争が可能だ。

ネオコンは信用を失ったが、アメリカ外交政策には、彼らは依然強力な影響力を持っている。トランプが、連中をイデオロギー的沈滞に追いやるまでは、ロシアと中国は、戦略的提携を堅持するのが最善だ。この同盟を壊そうとするものは誰であれ、ロシアと中国の両国にとって、そしてアメリカと、地球上の生命にとっての脅威だ。

Paul Craig  Robertsは元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリプス・ハワード・ニュー ズ・サービスと、クリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼 の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Order.が購入可能。

記事原文のurl:http://www.paulcraigroberts.org/2016/12/28/what-is-henry-kissinger-up-to-paul-craig-roberts/
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昨日の翻訳記事 軍拡競争でロシア潰しを狙うアメリカ と対になる記事。

孫崎享氏の今日のメルマガ、タレント二人の対話?について書かれている。イヌと、そうではない人物。
電気洗脳白痴製造機には、ポチしか出られないことを再確認。ボクシングのように、やらせでないイベントも、時には見られるが。

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コメント

                     印象に残った言葉2つ-プ-チン大統領

 暮れから新年にかけて気になることがある。老人世帯になると,カレンダ-・暦や手拭きタオルがなかなか手に入らない。那須与一祭りが夏にあるが,平氏の末裔である小生は,心が狭いせいか,プ-チン大統領のようにアメリカ合衆国政府への報復としてロシア駐在外交官の追放をしないと言った措置がとれず,祭りの寄付を断ってきた。よって手ぬぐいも手に入りにくい。また,消費税が8%にもなり経費節約なのであろうけれど,カレンダ-・暦も配られない。神武天皇?が小高い丘から麓の村を見て昼時に煙が立たないのを見て悪政が行われていることを悟った状況に似る。
  ところでオバマ大統領とプ-チン大統領の違いは何だろうかと,オバマの退任日今月20日を前に思わないわけでもない。風貌・人望・政策に違いがあるのは当然だが,小生にとってはカレンダ-があるかないかである。3.11のフクシマで原子炉核爆発があった年だったと記憶しているが,プ-チン氏のカレンダ-の美女群を見たことがある。そのころはまだ老人の仲間入りをしていなかったので,カレンダ-が身の回りに少なからずあったので,不自由は感じなかったからプ-チン暦が是が是非でもほしいなどとは思わなかった。
  P.C.ロバ-ツ氏は,「副広報官」の職をプ-チン大統領に所望された(「ウラジミール・プ-チンロシア大統領宛の手紙」2016.12.1翻訳)。小生はロシア国に対してほとんど貢献はしていないので,高位高官は望まないが,美女写真入りのカレンダ-ぐらいはおねだりしても良いのかなと考えた次第。
  さて,今年の十大ニュ-ズではないが,プ-チン氏の言葉で印象に残った言葉が2つある。一つは,日ロ平和条約が結ばれない限り,北方領土問題は解決されない。もう一つは,ロシアはロシア領土内で戦うことはしない,である。マスゴミに惑わされて多くの日本人が北方領土問題が進展すると期待を抱いたらしい。日米安全保障条約がある限り,日ロ平和条約が結ばれるはずがないので,4島はもちろん,2島でさえ日本領土になるはずがないことは,トリでも分かる。安倍内閣の支持率がかなり落ちたらしいから,マスゴミはいくらか「マスコミ」となっていくらか社会に貢献したと言えよう。
  後者の「ロシアはロシア領土内で戦うことはしない」であるが,米国ネオコン強硬派の「第1攻撃力」とどう関係するのであろうか。第1攻撃力とは最近知った概念であるが,米国がロシアに反撃されることなく,先制核ミサイル攻撃でロシア軍を壊滅させるという意味であろう。だとすると,プ-チンの言葉と辻褄が合わない。
  2016年の言葉ではないが,プ-チンの三つ目の言葉に,「やられると分かっているときは,先にやる」というのもある。柔道八段の彼を思わせるが,ロシアの情報収集能力からすれば,「第1攻撃力」が企てられたときは,三つ目の言葉が適用されるのではないだろうか。カスピ海からシリアのISISに向けて発射されたミサイルの正確さ,あるいは地中海からシリア北部の欧米軍事顧問団に向けて発射された超音速ミサイル,戦車アルマタなど,ロバ-ツ氏が指摘するようにアメリカの兵器に勝る。

 南洋の海辺の町を転々としているので,大掃除とか,除夜の鐘がうるさい騒動とかに時間を割くことがない小生だが,年末という感覚はまだ捨てきれないようで,昔幼い頃,日本の新品の暦や手帳の脚注に書き込まれた諺や書き込みを意味もよく分からず読んでいたことを思い出した。そのデンで行けば,プ-チン語録のいくつかは彼のカレンダ-に載せてもいいのではないだろうか。
  ロシアの暦も12ヶ月あるから,残り9ヶ月の余白に彼の言葉を載せたらいいと思う。外務省のザハロフ報道官の「オバマ政権は,・・苦しみ悶えて終わる」などといった彼以外の言葉も載せてもいいかもしれない。
  今回のカニンガム氏のような誤解を解くために,ロバ-ツ氏の「解題」をいくつか載せることも提案したい。なぜなら小生もカニンガム氏のような誤解を最近まで抱いていたからである;
①「レーガン大統領は、軍拡競争で、ソ連を財政的に潰して、冷戦に勝ったのだという神話」は間違い(レーガンは決して冷戦に勝利するとは言っていなかった。彼は冷戦を終わらせると言っていた)。
②「レーガンは、彼の政権内のネオコンが、彼に隠れて行動し、法律を破った際、連中を首にし、告訴した。」   (日本ではほとんど報道されない)

②などは,オバマ政権やブッシュ前政権で法律や憲法を破ったネオコン連中がたくさんいるから,トランプ政権の行く末を占う上で大きな試金石となるであろう(プ-チン大統領は最近,大物経済閣僚を逮捕したがトランプ大統領はヒラリー元国務長官を逮捕するだろうか)。ただ,これ以上,プ-チン大統領のカレンダ-に注文を付けると,「内政干渉」だと批判されるので,この辺で。

追記: 加藤周一の『山中人閒話』を中心に読み返しているが,加藤がレ-ガン大統領を「軍拡主義者」だと捉えている文面に,しばしば,ぶつかる。しかしロバ-ツ氏の文章と相反する。ここはロバ-ツ氏の主張に従いたい。
追記2: フクシマで避難され,仮設住宅に住まわれている方にカレンダーなどは無償で配られているのであろうか。老人になれば,目も見えなくなる。大きな字で書かれているカレンダ-や暦をお持ちの方のご援助を期待したい。

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