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2016年11月27日 (日)

トランプ大帝

Paul Craig Roberts
2016年11月25日

リベラル派、進歩派や左翼(いまだに存在している範囲での)は、トランプ次期大統領と、アメリカ国民に反対して、腐敗したオリガーキーと手を組んでいる。

彼らは、トランプの“独裁的人格と支持者”をめぐるヒステリーを産み出そうという取り組みにかかりきりだ。言い換えれば、メッセージは「ファシストがやってくる」だ。

リベラルや進歩派が“全員白人の閣僚”と泣き言をいっても、トランプが黒人男性や、一人は少数派、もう一人はトランプ批判者という女性二人を任命して恥をかいただけだ。

選挙で選ばれたウクライナ政府の権威を失墜させるため、金で雇ったマイダン抗議行動参加者をキエフで利用したのと同じやり方で、トランプの権威を失墜させる企みを継続する取り組みで、トランプ就任を妨害しようと、オリガーキーは連中のリベラル進歩派偽装組織を利用して画策している。

トランプ抗議行動参加者が誠実で、ジョージ・ソロスや軍や金融界の既得権益集団や、グローバル資本などのオリガーキーから金をもらった単なる手先でないのなら、偽の主張や不当な批判をすれば、トランプや彼の支持者たちが、あらゆる批判に耳を閉ざしてしまい、ネオコンが支援を申し出て、トランプに影響力を及ぼすのを容易にしてしまいかねないことを考慮すべきだ。

現時点では、トランプ政権が何をするつもりなのか我々にはわからない。もし彼が国民を裏切れば、再選されるまい。もし彼が、オリガーキーに敗れれば、国民は一層過激になるだろう。

政府の職に任命されたワシントン・インサイダーが、トランプ大統領政権内でどのように振る舞うのか我々にはわからない。彼らがネオコンのようなやイデオローグ、強力な利権集団の手先ではない限りは、インサイダーは、現状に追随することで生き延びる。もし、トランプの下で、流が変われば、インサイダーも変わるのだ。

アメリカ中央部の人々が、私的金融取り引きで儲けるオリガーキーを落とすべく、できる限りのことをしたおかげで、トランプが選ばれたのだ。大多数のアメリカ国民は、自分や子供や孫の経済的見通しが四半世紀にわたって悪化している。ヒラリーが勝った州は、リベラル派の飛び地と、景色の良さゆえに、頽廃的で裕福なリベラル派が住んでいる北東海岸、西海岸と、コロラド州とニュー・メキシコ州というオリガーキーのホームグラウンドに限定されていた。赤/青の選挙地図を見れば、地理的にヒラリー支持は極めて限られている。

ヒラリーが、1パーセントの手先であることを我々は知っている。クリントンの1億2000万ドルの個人財産と、16億ドルの個人財団は、クリントンが金で雇われている証拠だ。ヒラリーは、リビアとシリアの大半の破壊や、ウクライナの民主的に選ばれた政権の打倒の責任があるのを我々は知っている。クリントン政権のイラク経済制裁は、500,000人の子供の死をもたらしたことを我々は知っている。こうしたことは、戦争犯罪であり、人類に対する犯罪だ。ヒラリーが、政府の役職を個人的利益のために利用したことを我々は知っている。彼女は国家安全保障法規に違反したのに、責任をとわれずにいることを我々は知っている。一体なぜ、リベラル-進歩派-左翼連中が、ヒラリーの実に熱心な支持者だと言われているのか、我々にはわからない。

可能性がある一つの答えは、こうした集団は既得権益集団の単なる偽装組織にすぎず、いかなる誠実な動機もないということだ。

可能性があるもう一つの答えは、こうした集団が、重要な問題は、アメリカ人の雇用や、核大国との戦争を避けることではなく、性転換者、同性愛者や違法外国人の権利だと思い込んでいることだ。

可能性があるもう一つの答えは、こうした集団は無知で、愚かだということだ。

こうした抗議行動参加者たちが脅威と見なしている、トランプの強い頑迷な個性は、実際には、美点だ。A cipher likeオバマのように取るに足らない人物は、ディック・チェイニーによって易々と振り付けされた、ぼんやりしたジョージ・W・ブッシュよりもオリガーキーに立ち向かう能力があったわけではない。独裁的なやり方と性格こそが、しっかり陣地を固めている支配層オリガーキーや、頑迷なネオコンにふさわしかろう。もしトランプが引っ込み思案だったら、有権者は彼を無視していただろう。

トランプは、黒人や貧乏人全般や、教員組合、農民に、女性の中絶権などの施し物をして、大統領の座を買い取ったわけではない。トランプが選ばれたのは、彼がこう言ったからだ。“我々を阻止しようとしている既成政治支配体制は、アメリカの悲惨な貿易協定、膨大な違法移民や、わが国の富を流出させた経済・外交政策の責任がある同じ集団だ。わが国の労働者階級を略奪し、わが国の富をはぎ取り、その金を、ごく少数の大企業や政治組織の懐に入れた経済決定の責任は、グローバルな権力構造にある。この腐敗した機構を止めることができるのは、あなた方だけだ。”

選挙人は公職を目指す人物からのこの種の話は、もう長いこと聞いていなかった。トランプの言葉は、アメリカ国民が聞きたいと待ち望んでいたものだ。

トランプがいくら頑固でも、彼はたった一人だ。オリガーキーは多数いる。

トランプの何十億ドルの財産がいくらみごとでも、オリガーキーは何兆ドルも持っている。

議会では共和党が多数派なので、トランプは、党による妨害は避けられようが、議会は既得権益集団の手中にあるままだ。

大統領がいくら強力でも、政権内の団結無しには、特にもし大統領が、ロシアと中国による脅威とされるものに関して、軍と反目していれば、上からの変化は起こらない。トランプは核大国との和平を望んでいると語っている。軍安保複合体は、予算のため、敵が必要なのだ。

核大国間の緊張を終わらせ、アメリカ国民にとって、経済的機会を再現することが絶対に必要だ。トランプは、戦争や雇用の海外移転で恩恵を受ける立場にない。唯一合理的な戦略は、こうした問題で彼を支持し、圧力をかけ、そうさせることだ。

移民問題に関しては、オバマ司法省が、アメリカ警察は、アメリカ国民だけを警官に採用して、アメリカ国民でない人々を差別してはならないという裁定をして、この構図を悪化させただけだ。アメリカ国民は、自国内で、アメリカ国民でない人物に逮捕される可能性に直面すれば、移民に対する恨みは高まろう。このような形で、アメリカ市民権をおとしめるのは明らかに無意味なことだ。アメリカ経済が、自立した生活を維持できる雇用を再び産み出せるまでは、移民を抑える方が合理的なのは明らかだ。

もしトランプが、オリガーキーを破り、アメリカを救うことができれば、彼はトランプ大帝として、歴史にその名を残せよう。トランプにとっては、更なる財産よりも、この可能性こそが魅力的なのだろうと私は思う。事前に、彼を引きずり下ろそうとするよりも、彼を支持すべきなのだ。ランプの決意と、国民の支持によって、上から下への変化が可能になる。そうでなければ、変化は下から上に起きることになり、それは街頭でのとてつもない流血を意味する。

Paul Craig  Robertsは元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリップス・ハワード・ニュー ズ・サービスと、クリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。

寄付のページはこちら

記事原文のurl:http://www.paulcraigroberts.org/2016/11/25/trump-the-great-paul-craig-roberts/
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カストロ逝去に対して、「独裁者は死んだ」といったそうだ。November 26, 2016 USA Politics Today

Trump Declares Castro A “Brutal, Oppressive Dictator” !

本当であれば、ヒラリーの「来た、見た、彼は死んだ」を思い出す。

大いに持ち上げる文章、首をかしげたくもなってくる。個人的に、オバマには当初から何も期待していなかった。予想通りの悲惨な結末。
宗主国とは言え、他国の大統領を見て一喜一憂するのはほとんど意味があるまい。
車は急には止まれない。まして、巨大な悪の帝国は。

記事題名で思い出すのは二人。
Alexander the Grate アレクサンドロス大王
Peter the Grate ピョートル大帝

11月25日CounterPunchのマイク・ホイットニー記事は、かなり手厳しい。
「トランプの経済案は機能しない。」

 

世界最大属国ではあっても、その状態から多少とも抜け出ようとする政治家を多く選ぶ以外の日本の自立化対策、思いつけない。71年かけて完全属国体制が完成しているのだから、71年以上かけて戻すしかないのだろうか。放射能汚染が消えるほどの年月ではないにせよ、実に気が遠くなる話。

 

今回の選挙結果を受けてだろう、欧米ネットでは、オーウェルの言葉とされるものが流れている。出典は何なのだろう?
A people that elect corrupt politicians are not victims but accomplices.
腐敗した政治家を選ぶ人々は犠牲者ではなく、共犯者だ。

 

IWJのお知らせで、下記催しの案内を見た。

 

来週12月4日(日)の13時30分から明治大学の「アカデミーホール」で、名古屋大学名誉教授・安川寿之輔氏、漫画「美味しんぼ」原作者・雁屋哲氏、帯広畜産大学教授・杉田聡氏の豪華三名による研究報告会「日本の『近代』と『戦後民主主義』―戦後つくられた『福沢諭吉神話』を徹底検証―」が開催される。

 

日 時  12月4日(日)13時30分~16時45分(開場12時30分)
資料代  当日参加1,000円 事前申込800円 学生500円
会 場  明治大学「アカデミーホール」(1192席)tel03-3296-4337
住 所  東京都千代田区神田駿河台1-1(アカデミーコモン内)

 

=アクセス=
JR中央線/総武線「御茶ノ水」駅御茶ノ水橋口徒歩3分
東京メトロ丸の内線「御茶ノ水」駅2番出口徒歩3分
東京メトロ千代田線「新御茶ノ水」駅B1出口徒歩5分
都営地下鉄三田線/新宿線・東京メトロ半蔵門線「神保町」駅A5出口徒歩5分
都営地下鉄新宿線「小川町」駅B3出口徒歩5分
=お問い合わせ先=
主催/日本の「近代」と「戦後民主主義」を問い直す実行委員会
千葉県木更津市八幡台2-5c-1「不戦兵士・市民の会」気付
tel:0438-40-5941 fax:0438-40-5942
メールアドレス:fusen@kmj.biglobe.ne.jp
※お申し込みは上記宛先に「お名前・人数」を記載の上、ご連絡ください。
※当日、お支払いは釣銭なきよう、ご協力をお願いいたします。
※チラシもございます!ぜひまわりの方もお誘いの上、お越しください!

 

雁屋哲氏原作漫画『まさかの福沢諭吉』上下刊行に合わせた企画でもあるようだ。会場で購入できるらしい。

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コメント

>カストロ逝去に対して、「独裁者は死んだ」といったそうだ。November 26, 2016 USA Politics Today

Trump Declares Castro A “Brutal, Oppressive Dictator” !

本当であれば、ヒラリーの「来た、見た、彼は死んだ」を思い出す。

大いに持ち上げる文章、首をかしげたくもなってくる。個人的に、オバマには当初から何も期待していなかった。予想通りの悲惨な結末。
宗主国とは言え、他国の大統領を見て一喜一憂するのはほとんど意味があるまい。
車は急には止まれない。まして、巨大な悪の帝国は。


全く同感です。。
イスラエルと結びつくトランプにはあまり期待できません。
まぁヒラリーよりはましでしょうけど。
ただアメリカ支配層とイスラエルとの衝突が、大統領選に現れいてるのかもしれませんね。。

ーー
現在、トランプを中傷、ロシアを悪魔化し、有力メディアの発信する偽情報を暴いている独立した情報発信源を攻撃している勢力を支えているのは金融資本、戦争ビジネス、ロシアから亡命してきた一族、ネオコン、ペルシャ湾岸産油国など。象徴的な人物は投機家のジョージ・ソロスだ。

 トランプには軍や情報機関でロシアとの核戦争は回避すべきだと考えている人びとやイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相に近いユダヤ系の富豪たち。象徴的な人物はカジノを経営しているシェルダン・アデルソン。

 要するに権力抗争。有力メディアを動かしている勢力はソ連が消滅した直後に作成された世界制覇プロジェクトに執着、ロシアと中国を核戦争で脅し、屈服させようとしているのだが、その脅しは通用しない。つまり、ヒラリー・クリントンが大統領になればロシアとアメリカが核戦争を始める可能性が高まっていた。

 勿論、トランプを批判することは容易い。フランクリン・ルーズベルトやジョン・F・ケネディと全く違うことは明らかで、大統領に就任してから問題を起こすことも想像できる。が、アル・カイダ系武装勢力やそこから派生したダーイッシュ(IS、ISIS、ISILとも表記)は危険であり、ロシアとの戦争は回避すべきだと考えているマイケル・フリン元DIA局長をトランプが安全保障担当補佐官に指名したことは重要だ。

http://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201611280000/

しかし、この9月までに、「ユダヤ系」富豪の資金の流れはヒラリーからドナルド・トランプへ切り替わっていた可能性が高い。ロシアや中国と核戦争しようという狂気の戦略に支配層もついて行けなかったのだろう。
http://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201611290000/

まー、賽は投げられた訳ですし、この先がどうあろうとも、ヒラリーという選択は有り得ない訳ですから、我々としては行方を見守る他はないでしょうね。
それにまだ12月19日までには、ヒラリー陣営の反撃すら考えられ、来年の就任までにはオリガーキー側からの執拗な妨害も有り得ますから、それまでは何とも言えないところです。

それと、マスコミによるトランプ氏に対するネガキャンも激しさを増してくるでしょうから、マスコミ報道の僅かな誘導的表現にも注意が必要かと思います。

なので私としては、来年の大統領就任までは、あれこれと詮索したり結論を急ぐ事は差し控えるつもりです。
本当に、それまでは何が起こるか全く見当もつかないというのが正直なところですから。
宗主国の事は宗主国民の人々に任せる他ありませんし・・。

それにつけても私が気になるのは、やはりTPPの行方です。
TPP自体は発効しなかったとしても、関連法が可決されてしまったら、恐らくその内容は日米FTAにそのまま移植されるでしょうから、そっちの方が気がかりで、毎日が憂鬱で仕方ありません。

そんな絶体絶命の状況であるにも拘わらず、この属国の愚民たちは安倍内閣支持率60%とか。
それがまた「年金カット法」が成立した塗炭ですから、余りの有り得なさに虚脱させられっぱなしです。
有り得ない、全く有り得ない。この国の民は、自分の年金が減らされるというのに、それを強行した安倍政権に喝采を送るとは、白痴にも程があるってもんです。

その上、この属国の酋長は、カストロ氏死去に際して「遺族に対して冥福を祈ります」と政府メッセージを送ったとの事で、またまた仰天。
あの・・、遺族に対して「冥福」を祈ってどうするの?
普通、遺族に対してだったら「お悔やみを申し上げる」では・・?

まー、こんなもんです。
何しろ安倍の政府ですから。
それでも支持率60%ですから。
もうこの国の民の劣化ぶりには愛想が尽きましたよ。

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