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2016年10月20日 (木)

ゴールドマン・サックスでの秘密講演で、なぜ金持ちが支配すべきかを語るクリントン

トム・カーター
2016年10月17日
wsws

ゴールドマン・サックスCEOのロイド・ブランクファインも参加していた2013年10月24日講演の質問コーナーで、聴衆が現民主党大統領候補ヒラリー・クリントンに、こういう質問をした。“マイク・ブルームバーグには、300億ドルの資産があるので、選挙出馬もできます。仕事をしている人より、就職の必要がない人々に関係が深くなるような大きな変化が、ワシントンで、必要でしょうか?”

クリントンの答えは意味深いものだった。“これは本当に興味深い質問です”と彼女は言った。“より多くの成功した実業家に、立候補して欲しいと私は思っています。300億ドル持っている必要はありませんが、そうした人々にはある程度の自由があると思うので、本当にそうあって欲しいのです。ある元上院議員の印象的な言葉があります。ぶれるかもしれないが、決して買収はされない。そして、こうした経験を持った人々がいるのは重要なことだと思います。”

クリントンの答えは「金持ちが支配するべきだ」という支配層の原理のあからさまな擁護だ。非常に裕福なおかげで、金持ちには政治活動を続けるための自由時間がある。更に、彼らは既に非常に金持ちなので、賄賂には免疫があるはずだと想像される。最後に、彼らには事業や融資からのあらゆる利益を割り当て、社会各層が恩恵を受けられる社会制度を統括するのに必要な“事業経験”がある。18世紀、あるいは19世紀のあらゆる支配階級の人々は、こういう考え方を認め、支持していた。

クリントンは、ロバート・ガスコイン=セシル、第3代ソールズベリー侯爵(1830年-1903年)の貴族の傲慢さを、より露骨な形で繰り返しているに過ぎない。彼の考え方を、歴史家のバーバラ・タックマンは、こう要約している。

    彼は政治的平等を信じていなかった。彼は言った。群衆がおり、“天性の”指導者がいる。“常に「富」と、一部の国では「生まれ」、そしてあらゆる国で、「知的能力」と「文化能力」が、健全な感覚で、社会が、そういう政府を引き受けることを期待するよう、そういう人物を運命づけるのだ”。これらの人々にそのための自由時間と財産があり、“大望を目指す戦いは、浅ましい強欲という害毒によって汚されない… 彼らは言葉本来の最良の意味で、国の貴族階級だ… 重要なのは、国の支配者は彼らの中から選ばれるべきことで”階級として、彼らは“彼らが持っている適者が得られるあらゆる権利という政治的優位”を持ち続けるべきだ。

彼女の富ゆえに、アメリカを支配する資格があるというクリントンの主張は、彼自身の何十億ドルが、彼が“特定利益集団”の影響を受けずに済む理由だと宣伝しているドナルド・トランプも再三繰り返している主張だ

クリントンが講演で言及した“元上院議員”は、どうやら、1987年から、2005年まで議員をつとめたルイジアナ州選出の民主党員ジョン・ブローのようだ。これまで議員をつとめた中で最も保守的な民主党員の一人と見なされている、このクリントンのお手本氏は、スクワイア・パットン・ボッグス社での実入りの良いロビー業に転身した。彼の名は、ワシントンの腐敗した“天下り制度”と同義語だ

土曜日、ウイキリークスが、ゴールドマン・サックスが主催した集まりで、高額謝礼が払われた、2013年6月4日と10月24日と10月29日付け、三件のクリントン講演書き起こしを公表した。この三つ全てが、彼女自身の富について話させ、悦に入らせるため、彼女を雇っている金融界の悪人連中を前にしての、こびへつらいのごたまぜだ。

ウオール街秘密講演の一つの中で、クリントンは、彼女には“公的な立場”と“非公式な立場”があると率直に認めている。非公式な立場とは“舞台裏での話し合い”で表明されるものであり、“公的な立場”とは、彼女がそれ以外の国民に語るウソだ。

そもそもクリントンが悪名高い投資銀行で講演したという事実が、アメリカ大企業、金融・政治支配層が、腐敗と犯罪にまみれている度合いを強調している。2011年4月、上院常設調査小委員会は“ウオール街と金融危機: 金融崩壊の解剖”と題する報告書を発行した。この報告書は、2008年金融危機と、その後の景気後退は、政府監督官庁と信用格付け機関が共犯者になっている、住宅ローン融資会社や、ゴールドマン・サックスのような銀行の詐欺的行為や違法行為の産物であることを、徹底的に実証している

639ページの報告書の40パーセント、つまり約240ページがゴールドマン・サックスの詐欺的で不正なやりくちを扱っている。報告書は、アメリカ最大の投資銀行が、何十億ドルもの、サブプライム不動産担保証券を投資家に販売したことを示す文書、電子メール、社内文書や他の証拠を提示している。投資が駄目になると確信しながらも、そうしたもの価値を請け合っていた。ゴールドマンは、何十億ドルも儲けて、CEOのブランクファインや他の経営幹部連中は金融制度の崩壊を促進しながら、ボーナスで何百万ドルも懐に入れていたのだ。

ミシガン州上院議員カール・レヴィン上院小委員会委員長が、調査“強欲、利益相反や悪行に満ちた金融のヘビ穴”をいかにして暴露したかを見事に説明している。

“小委員会が召喚した文書中の文言を用いて”“報告書は、金融会社がいかに意図的に客や投資家をだましたか、信用格付け機関が、いかにしてハイリスクの証券にAAA格付けをしたのか、監督官庁が、周囲のあらゆる危険で不健全なやり口を抑制せず、いかに無為無策だったかを暴露した。はびこる利益相反は、このあさましい物語のあらゆる章いたる所に流れているテーマだ”と、レヴィンは述べた。

2013年、クリントンが、ゴールドマン・サックスCEOブランクファインと親しく付き合っていた頃、ゴールドマンや他のウオール街の銀行による悪行の捜査は継続しており、彼女は投獄されているべき人物と付き合っていたことになる。2011年、レヴィンは、司法省に、彼の詐欺的で、不正な行為のかどで、ブランクファインを刑事訴訟するよう勧め、上院小委員会は、金融崩壊における彼の銀行の役割に関する2010年の証言で、彼が偽証したと非難した。それにもかかわらず、告訴はおこなわれず、2013年、クリントンは、ブランクファインの会社から、講演一回につき、225,000ドルを上回る金額を受け取っていた。

ヒラリーとビル・クリントンは、ビル・クリントンがホワイト・ハウスを去って以来、講演料で、総計1億5300万ドルをかき集めた。この膨大な金額が、講演そのものに対して支払われたなどと信じるのは、うぶな連中だけだ。長期間にわたり、アメリカの金融支配層に対して行った奉仕に対する支払いだ。

クリントンのウオール街講演は広く読まれるに値する。彼女の講演録は、アメリカ支配階級の全くの身勝手さを直接学べる貴重な教材だ。オバマ政権は、公には2010年のドッド・フランク法改革は、2008年の崩壊が“決して再び起きない”ようにする“厳格な規制”だと主張しているが、クリントンは、非公式には、ゴールドマンの聴衆に、心配するには及ばない、こうした上辺だけの改革は、人々が、職や住まいや、長年の貯蓄を失う中、政府は“手をこまねいて、何もせずにいる”わけではないふりをするために、“政治的な理由”で成立させたのだと語っていた。

ブランクファインが、クリントンに、万一自分が大統領に出馬すると決めた場合、どのように選挙運動を行えばよいかと卑劣にも質問した際、クリントンは身勝手な冗談で答えた。“ゴールドマン・サックスを辞めて、どこかで貧困者用の無料食堂を始めるべきでしょう” クリントンの答えに聴衆は喜んだ。

これらの講演が公開されたことに対する、いわゆる“社会主義者”バーニー・サンダースの対応は、彼の大統領候補選挙活動の全く詐欺的な性格を暴露している。民主党予備選挙中、“億万長者階級”に反対する“政治革命”提唱者のふりをしていたサンダースは、今や破廉恥にも、クリントン選挙運動の余興として機能し、彼の(今やずっと小規模な)聴衆に、彼が反対すると主張していた“億万長者階級”お気に入りの候補者に投票するよう忠告して脅しつけている。

民主党指名獲得活動中、サンダースは再三、クリントンに、彼女のウオール街講演書き起こしを公表するよう要求していたが、彼女はそれを拒否していた。講演で、彼女が銀行家にへつらっていることを明らかになるだろうと主張した。今や書き起こしは国民に漏洩され、彼の非難を完全に裏付けている。彼が沈黙しているのは、彼の政治的裏切りと不誠実さの深さを実証になるだけだ。

一方、ウイキリークスが公開した、クリントンの選挙運動本部長ジョン・ポデスタか送受信した電子メールは、ヒラリー・クリントンが、自らを“平凡なアメリカ”中小企業、未組織労働者、マイノリティや女性の擁護者として描き出そうとしている途方もない身勝手さを暴露している。アメリカ社会の下層90パーセントに恩恵を与えた、いかなる大衆運動にも、いかなる政策にも全く無縁なので、クリントンは、彼女のブランドを有権者に売り込むために、空虚なデマや、少数派集団を代弁するアイデンティティ政治を駆使する“地域社会の指導者”組合幹部、学者、有名人や、マスコミ“代理人”のネットワークに頼っている。

実にずる賢い電子メールの一通で、クリントン側近の一人は、“こうした大金持ち連中相手に、彼女は、二年間、非公開で一体何を言ってきたのかと、万一尋ねられた場合に、まさに人々に示せる何かを用意しておく目的で”2015年のドイツ銀行での講演に、反ウオール街の“気のきいた文句”発言を追加することを議論していた。

“経済的公正や、金融業界がいかに道に迷っているかについて、彼女に長い気のきいた文句を書いた”と側近は書いている。“多分、とこかの時点でこれを記者に見せて、この話を記事にさせる価値があるだろう。これで都合が良いのは、彼女はウオール街に近過ぎで、銀行家連中から余りに多額な金を貰っていると人々が言った際、彼女が、権力者に対して、真実を語ることを恐れなかった証拠を、我々が示せることだ。”

別の電子メールでは、ポデスタは、クリントンは“平凡なアメリカ人”という言葉を嫌っているが、ポデスタが、彼女に、ともかくこの単語を使うよう強く促したことを率直に書いている。“彼女が平凡なアメリカ人を嫌い始めているのは知っているが、「あなた方や平凡なアメリカ人には擁護者が必要なので、私は大統領に出馬することにした」と彼女が始めて発言する際に、一度使う必要があると私は思う”とポデスタは書いている。

クリントン選挙運動の傍若無人さは果てしがない。彼女のスタッフは実際、トランプの方が、より伝統的な共和党候補者より、クリントンが選挙で勝てる可能性が高いと考え、ドナルド・トランプが共和党指名を確保するのを支援すべく動いた。マスコミは“彼を真面目に受け止める”よう勧め、共和党予備選挙候補者の中で“彼が最有力候補の立場を固められる”ようにするため、トランプだけを批判対象にするようクリントンは促された。

ウイキリークスが入手した50,000通の電子メールのうち、約11,000通が公開された。この暴露に対するクリントン選挙運動の反応は、プーチン政権に対するオバマ政権の軍事的威嚇キャンペーンに足並みを揃えたロシア非難だ。フォックス・ニューズの先週のインタビューで、ポデスタは、電子メールは本物ではないと示唆しながら、同時に(しかも矛盾して)電子メールは、選挙で、ドナルド・トランプを勝たせようとしている“ロシア人”が入手したと主張している。

金曜日、ポデスタは、制服を着た大勢の料理人が、ヒラリー・ビクトリー・ファンドのための豪華な私的夕食会の準備をする写真を載せ、ウイキリークス編集者ジュリアン・アサンジをからかった。“ロブスター・リゾットの方がエクアドル大使館の食事より素晴らしいと断言する”と、アサンジが2012年6月に亡命を求めて以来、ロンドンのエクアドル大使館で、事実上の囚人状態にある事実に触れて、ポデスタは、ツイッターの写真への説明で書いた。アサンジは即座に切り返した。“そう、分かった。エリートは、連中が虐待している農民より、美味いものを食べている。”

記事原文のurl:http://www.wsws.org/en/articles/2016/10/17/clin-o17.html
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海鳴りの島から 沖縄県民を「土人」呼ばわりする大阪府警の機動隊員

この機動隊員の思想、この列島属国を、宗主国から命じられて差配している傀儡与党政治家の発想・本音を忠実に繰り返しているにすぎない。そうでなくては、宗主国のために、理不尽に自国民を弾圧する職務、つとめられまい。

TPPなる売国条約で、日本を丸ごと超巨大企業に贈呈することなど、正気の為政者ならしないだろう。

TPPの悪辣さについては、植草一秀の『知られざる真実』
野党はTPP強行採決発言山本農水相更迭求めよの一部を引用させていただこう。

TPPについて安倍内閣の稲田朋美防衛相は、以前、産経新聞記事のなかで
「日本文明の墓場行きのバス」
だと述べていた。

おおむね正しい認識だが、やや甘い。

TPPは
「無間(むげん)地獄、灼熱(しゃくねつ)地獄行きのバス」
である。

TPPは
「とんでもない ペテンの プロジェクト」
の略称であり、このような「政治詐欺」を阻止することは野党の責務、責任である

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コメント

“ロブスター・リゾットの方がエクアドル大使館の食事より素晴らしいと断言する”

この無神経さ!いくら演説や著作の中では取り繕っていたとしても、何気ない仕草や一言の内に特権階級の方々の本心、傲慢さが思わず出てしまう好例と言えるでしょう。自身の周りの環境が一般庶民とかけ離れていることを忘れるとついついボロを出してしまうんでしょうね。

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