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2016年9月

2016年9月30日 (金)

ワシントンを揺さぶるドゥテルテと多極戦略

Federico PIERACCINI
2016年9月25日
Strategic Cultural Foundation

2016年5月30日、選挙でライバルのマル・ロハスに700万票以上の差で勝利した後、マニラ議会は、ロドリゴ・ロア・ドゥテルテを、第十六代フィリピン大統領に任命した。71年前、マアシン に生まれたドゥテルテは、長い行政経験があり、ダバオ市長を22年以上、七期つとめた。ドゥテルテの選挙マラソンは、世界中の人々の間で益々広がる反体制感情の結果による本当の勝利だ。マニラの政治支配階級と対照的なドゥテルテが、予想外の勝利を得たのだ。

新大統領の成功とつながる基本的側面に選挙綱領があるが、四つの大綱は単純で効果的だ。

- 麻薬密売人と軽犯罪との戦い(フィリピンを悩ませている災厄)。

- 自立したマニラにとって有利な外交政策(アメリカ政府の利益を第一番にしない)。

- 素早く維持可能な経済回復のために必要な条件の醸成。

- テロ組織アブ・サヤフの根絶。

ドゥテルテの勝利後、マニラとワシントン間の緊張を我々は目の当たりにしている。予想通り、ドゥテルテの四点は、地域におけるワシントンの戦略目標とあからさまに対抗している。アメリカ合州国は増大する中国の影響力を封じ込めたがっている。しかし地域内の伝統的な貴重な同盟国、特に、日本とフィリピン無しには、この既にして困難な課題は不可能に見える。この意味で、歴史的な違いや、北京との最近の緊張を、何とかひとまず脇におこうとしているマニラの態度はさほど驚くべきものではない。

多極構造への移行手段としての経済

フィリピンの経済再構築を目指す前進策は、中華人民共和国との完全な協力無しには不可能だ。これを念頭に、大統領に選ばれる前から、ドゥテルテは、フィリピン国内での高速鉄道建設と引き換えに、南シナ海における、アメリカ海軍との共同パトロールの中止を提案していた。北京にとって、フィリピンの提案は、中国が、外部勢力(アメリカ)が原動力となっている地域における紛争を減少し、経済繁栄をもたらす産業上の協力を強化しようと主張し、外交活動で常に推進している、お互いの利益をめざす戦略と完全に合致する。高速鉄道建設プロジェクトは、この行動計画に完全に対応し、新たな地域政治バランスの仕組みともなりうるのだ。

マニラの要求を起動するための理想的な基盤が、創設諸国間で長年議論した後、最近実現したアジア・インフラ投資銀行(AIIB)だ。この経済組織の重要な特徴に、投資承認メカニズムがある。全メンバーが署名した、この極めて具体的な条項は、資金を出したプロジェクトの政治的利用と、インフラ開発プロセスに影響を与えようとする外部の介入を防ぐことを狙った重要な要素で、AIIBの中心基軸だ。

残された大きな障害は、フィリピンのAIIB参加に関するマニラの上院における最終的批准だ。具体的には、AIIB調印のような国際協定で決められた国内政策を実施できるようにするには、上院で三分の二の多数の賛成票がなければならない。

圧力と影響力行使の手段としてのテロ

地政学的、戦略的な意味から明らかな通り、オバマの有名なアジア基軸は、北京との協力に基づく、自立した有益な外交政策の追求を目指しているマニラにとって、多くの問題を生み出している。

フィリピンのように戦略的に重要な国々を脅し、不安定化するため、ワシントンが最も良く利用する手段の一つはテロだ。1980年から今日までの間に、過激派イスラムは、極めて限られた地域に限定されたものから、フィリピンを含め、地球上のほとんどあらゆる場所に存在するものになった。イスラム・テロの拡大が、アメリカ政府の益々強まる世界支配の野望と同期していると、反対意見をおそれずに言えるだろう。アブ・サヤフ集団の例は、直接関係があり、実態を明らかにするものだ。

アブ・サヤフは、レーガン時代のアフガニスタン自由戦士(タリバン)メンバーによって設立され、後に、2000年にアルカイダによって訓練された、南フィリピンに潜むイスラム主義集団だ。彼らは、マニラからの領土的独立を目指し、地域で、20年以上活動しているが、外国政府に圧力をかけるための典型的で有名なアメリカの策謀だ。

アメリカの計画をめちゃめちゃにするドゥテルテ

最近、ドゥテルテ大統領は、アブ・サヤフ過激派イスラム集団に対する近々の対テロ作戦を発表した。新大統領就任後の解決策の特徴が、ワシントンを激怒させた。アメリカ軍は、フィリピン南部にあるアメリカ軍事基地を一時的に放棄することを強いられるのだ。アメリカ軍が一体いつ帰還を認められるのかも、ワシントンとマニラ間の戦略的提携を再定義する交渉の一環だ。

戦略国際問題研究所(CSIS)で最近開催された会合で、フィリピンのペルフェクト・ヤサイ外務大臣は、提案されている軍事作戦の間、アメリカ兵士に保護と安全保障を提供することは困難だと説明した。もちろん、これは外交的な口実にすぎず、本当の理由はずっと深遠で、地政学に基づくアメリカの戦略目標を達成するため、テロを利用するアメリカの戦略と本質的に結びついている。マニラは、アブ・サヤフに対する取り組みは、アメリカ軍要員の厄介な駐留がない方がより効果的なことを知っているのだ。言い換えれば、ドゥテルテは、ワシントンを信じておらず、テロリストがアメリカの駐留から恩恵を受けるのを知っているのだ。

止められない革命

わずか数カ月のうちに、フィリピンは、太平洋における歴史的なアメリカ政府の足掛かり(アメリカは、フィリピンに5つの軍事基地を保有している)から、北京との関係修復に極めて熱心な国の一つへと転換した。これは、つまりアメリカ合州国による一極支配から、世界覇権を押しつけるための必要性によって、地域の利益が犠牲にされないような完全に多極的な環境への、ゆっくりとした世界の姿を作り替える転換の一歩だ。ドゥテルテの言葉と約束から、フィリピンには、ワシントンとの関係を絶ち、アメリカにあからさまに反対している国々に加わるという意図は皆無であることを我々は知っている。そうではなく、フィリピンの経済回復にとって最も重要な要素である中国との関係を修復したいという希望を公表している。

もしワシントンが、マニラが追求している多極化への転換を受け入れるのを拒否すれば、アメリカのアジア戦略の大黒柱を完全に離反させることになろう。再三繰り返されるのを目にしている、アメリカが損害をこうむる一連の出来事なのだ。既にドゥテルテは、第一番の優先事項は、アメリカが拒否しがちな、フィリピンの絶対的な主権と国益という二つであることを十分示唆してきた。対立で、必然的に両国間の関係悪化という結果となり、マニラと北京の関係を益々緊密にして、アジアにおけるアメリカ戦略の大きな失点となろう。

記事原文のurl:http://www.strategic-culture.org/news/2016/09/25/duterte-multipolar-strategy-that-shakes-washington.html
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たまたま、大本営広報部番組を見ていたら、ドゥテルテ大統領を特集していた。

過激発言は、自信がある対麻薬取り締まりにケチをつけられた憤りである、というような趣旨で、アメリカとの関係悪化を懸念する雰囲気。

「フィリピンは属国ではない」「ルビコンを渡る可能性」「アメリカ特殊部隊の撤退要求」など、いずれも実にもっとも。希望がつきはてる属国、あるいは、絶望がゆきわたる属国の国民としては、うらやましくなる。

「警察は工事業者の単なる下請け警備員!」市民の安全より工事優先の警備に小口弁護士が怒りの訴え!警察庁は「ロープで縛ったのは市民を守る命綱」と開き直り―高江ヘリパッド建設を巡る防衛省・警察庁交渉 2016.9.29

2016年9月29日 (木)

ジョージ・ソロスの偽旗工場

Wayne MADSEN
2016年9月26日
Strategic Culuture Foundation

世界的なヘッジ・ファンドの大物で、政治煽動家のジョージ・ソロスは、無数の非営利団体によって、世界中で、宗教的、人種的、民族的緊張をかき立てるため、旗とバナーをよみがえらせたり、呼び起こしたりするシンポル戦争を率いている。世界中の反政府抗議団体が採用したセルビアのOTPOR!運動と握り拳のシンボルから、ソロスが支援した“アラブの春”反乱の際に、初めて登場した恐ろしい白黒「イスラム国」旗に]至るまで、ソロスの“偽旗”工場は異常に早い製造速度で稼働していた。

ソロスと、彼の見習い連中は、マサチューセッツ州ボストンにあるアルバート・アインシュタイン研究所のジーン・シャープの著書にある記号論の重要性を理解している。Althoughいかにして、非暴力的抵抗と革命を行うかに関するシャープの教義問答は、一部の政治学者によって、モハンダス・ガンジーや、マーチン・ルーサー・キングのものにたとえられているが、政治的現状をひっくり返すという彼の概念は、むしろ毛沢東、カール・マルクスや、アドルフ・ヒトラーから借用しているように見える。

シャープの政治行動をするために必要な小道具の中には“旗と象徴的な色”、“スローガン、戯画とシンボル”、と“バナー、ポスターと、目につく表現”がある。“象徴的な色”は、ソロスと中央情報局(CIA)が資金提供した、ウクライナ (オレンジ)やキルギスタン(ピンク)の“カラー革命”、そして、イラン(緑)、クウェート(青)と、ミャンマー (サフラン色)で、成功しそこねたカラー革命で使われた。

シャープのひな形と、ソロスとCIAとつながる全米民主主義基金(NED)からの資金供給を利用して、チュニジア(ジャスミン)と、エジプト(蓮)でのアラブの春革命と、ジョージア (バラ)、レバノン(杉)、ウズベキスタン(綿)と、モルドバ(ブドウ)での革命未遂で、シンボルが用いられた。

ソロスと、“パラサイト(寄生虫)”の巧みな語呂合わせである“ソロサイト”として知られる彼の手先が、リビアとシリアでの蜂起で使う旧政権の旗を大量生産するため、バルカン半島で国旗工場と契約したことは、今では明白だ。2011年、リビアで、リビア指導者ムアマル・カダフィに反対して立ち上がった反政府派が、カダフィが1969年に打倒した政権、旧リビア王政が用いた赤-黒-緑の三色横縞に白い三日月と星の、新品の、折りじわが残った旗を振り回した。

ほぼ同時に、バッシャール・アル・アサド大統領に反対するシリア反政府派は、国際連盟のフランス委任統治時と、1961年にシリア共和国で、シリア用いた新品の緑-白-黒三色の横縞に三つの赤い星の旗をもって、シリアの主要都市の街頭に繰り出した。いずれの場合も、ソロスやNEDが資金提供している、リビアとシリアの反政府集団が、1969年に打倒されるまで封建主義的なイドリス王の下で存在していたような親欧米リビアや、1961年、ガマール・アブドゥル=ナーセル寄りのダマスカス政権を打倒したドゥルーズ教徒のアブド・アルカリーム・アルテフラウィ中佐の親欧米政権と大して変わらないシリアへの回帰を見越していたのは明らかだ。だが、ソロスやアメリカのヒラリー・クリントン国務長官のもとで、政権転覆を唱道する連中にとっては、失望する結果となった。

リビアとシリアでは、親欧米政権が権力を掌握するのではなく、領土の主な部分は、主として「イスラム国」に忠誠を誓う聖戦戦士勢力と、アルカイダに忠誠を誓う少数の聖戦戦士勢力の手に落ちた。どのような聖戦戦士集団を連中が支援するのかとは無関係に、こうした反政府集団は、サウジアラビア、トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン・イスラム主義政権や、湾岸の首長国カタール、アブダビ、ドバイ、シャルージャとクウェートからの支援を受けていたのだ。

リビアやシリアの建物上に旧親欧米傀儡政権の旗が翻るかわりに、新品の白黒のイラクとレバントのイスラム国(ISIL)国旗が、ベンガジやシルテから、トリポリやデルナにいたるまで、旗ざおや窓やバルコニーではためいた。シリアでは、新しいISIL国旗が、ラッカやマジブから、イドリブやパルミラに至るまでで掲げられた。東のイラクでは、ISIL国旗が、アメリカがしつらえたイラク政府やクルディスタン地域政府の旗と置き換わった。

2014年10月7日、新品ISIL国旗の源の一つ、北イスラエルの町ナツラト・イリトをユダヤ通信社が報じた。町の工場地域の庭師が、トラックから道路に落ちた袋を発見した。袋の中から、25枚の新品の白黒ISIL国旗が見つかった。

この発見で様々な疑問が提起された。国旗は、ユダヤ人の町にある工場で製造されたのだろうか? イスラエル軍が、ゴラン高原を越えてシリアで戦う聖戦士に兵站や他の支援を行っていることが知られている。ISIL国旗は、聖戦戦士支援のイスラエル・プロパガンダの一環だったのだろうか? さらに、ソロスとNEDは、リビアとシリアで配布するため、ISILや旧アラブ政権の国旗製造をイスラエルに外注したのだろうか?

国連総会開会式で、ソロスの非政府組織とのつながりがある人々を含め一部の人権擁護主義者が、国際刑事裁判所(ICC)に、ISIL指導部を告訴するよう要求した際、ソロスのISILとのつながりが非常にあからさまになった。ソロスの組織の影響を強く受けているICCは、ISIL幹部や工作員を告訴するという考えに躊躇した。

シリアもイラクも、それで裁判所を設置することになった1998年のローマ規定の当事者ではなかったので、ISIL司令官や現地の兵士は、こうした国々における人類に対する連中の犯罪の責任を取るべく、国際法廷に引きずり出されることはないとICCは主張した。ICCは、バルカン半島やアフリカの指導者や軍当局者を起訴するのは何の問題もないのに、ISILは聖域と見なされているのだ。

ICCは、リビアにおける犯罪とされるもののかどで、カダフィ家のメンバーを裁判にかけようと準備していたにもかかわらず、ISILやリビア国内の系列集団は、裁判所の興味の対象ではなかった。ICCが、ISILを横目でにらむだけでいる主な理由は、この集団指導者のいかなる裁判も、サウジアラビアや、イスラエル、トルコ、首長国、ソロス組織やアメリカによる、ばかげた“偽旗”騒ぎを、世界にあらわにしてしまいかねないためだ。

ソロスのばかげた偽旗騒ぎは、中東に限定されるものではない。主にアフリカ系アメリカ男性を標的にした警官暴力への反撃の、アフリカ系アメリカ人による暴力事件では、“黒人の生命は大切だ”というスローガンが描かれた新たな旗が、アメリカ合州国中の市や町で掲げられる。ソロスが「黒人の生命は大切だ」運動と旗に資金提供していることは良く知られているが、これも、シャープのひな形と、彼のテーマ革命モデルに従った、バナー、スローガンとシンボルの利用であるように見える。

“黒人の生命は大切だ”旗は、アメリカ中で見られるが、アメリカ革命時の、星が13の“ベッツィー・ロス”国旗や、ベンジャミン・フランクリンがはやらせた“俺を踏みつけるな”という座右の銘を書いたガズデン・フラグのような歴史的な旗、更に、南部連合のいかなるシンボルが描かれたあらゆる旗も、ソロスが資金提供する圧力団体によって“人種差別主義”だと非難されている。これらの歴史的なアメリカの旗を、墓地、公園、歴史的戦跡や、他の場所で使用禁止にしろという要求もあった。これは、ソロスや、実際に、アメリカ史を変えて、アメリカ憲法の言論の自由条項を侵害して、極端な政治的公正政権を押しつけたがっている連中による、もう一つの“偽旗”攻撃だ。

シャープによる革命工程のおかげで、旗とシンボルは強力な武器だ。スペイン警察は、「イスラム国」がキリスト教から“解放”すると誓ったいにしえのアル・アンダルス・カリフ領だった場所、南スペインの町々で、ISIL国旗を発見した。ドイツの一部の地域では、トルコ国旗の方が、ドイツ国旗より、ずっと多くみかける。共和党大統領候補ドナルド・トランプに抗議するヒスパニック系集団は、新品のメキシコ国旗を振っている。ジョージ・ソロスとCIAによる不安定化工作の証拠となり得る兆候は、抗議行動参加者集団で使われる旗で分かる可能性がある。旗章学諜報工作(Vexint)、つまり旗諜報工作は、世界中のあらゆる主要諜報機関の一分野となるに違いない。

記事原文のurl:http://www.strategic-culture.org/news/2016/09/26/george-soros-false-flag-factories.html
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TV国会中継、たまたま共産党志位質問だけ、音を出してみた。消費税、南スーダン派兵、TPP、介護改悪、実に的確な指摘ばかり。幸い所要があったので、呼吸をするようにウソしかつかない御仁の怪答は見ていない。録画する気力も皆無。

不気味な与党の起立・拍手は、南スーダンでの有事に備えた予行演習だというブログもあるようだ。小生も、見た瞬間そう思った。こうして侵略戦争にひきずりこまれてゆくのだと。ひたすら死の商人の利益のために。

日本の武器ビジネスの現場はいま――「死の商人」国家へと舵を切った安倍政権の実態に迫る!『武器輸出と日本企業』著者・望月衣塑子氏に岩上安身が訊く(前編) 2016.9.26

この記事に直接関連するものを多数訳している。ごく一例をあげておこう。

「非暴力革命のすすめ ~ジーン・シャープの提言~」: またはジーン・シャープの妄想
 2016年3月23日

ヨーロッパ不安定化を計画するソロス / CIA 2015年9月25日

カラー革命: 戦争の新手法 2014年10月20日

ウオール街占拠運動と"アメリカの秋":これは"カラー革命だろうか"?第一部 2011年12月31日

2016年9月28日 (水)

‘真実を広く報道するRTを恐れるサマンサ・パワー’

公開日時: 2016年9月26日 14:00
編集日時: 2016年9月26日 14:36
RT

アメリカ、ニューヨーク、マンハッタンの国連におけるシリアに関する高官レベル会議で、国連安全保障理事会で演説するアメリカ国連大使サマンサ・パワー。©Andrew Kelly / ロイター

アメリカの主流マスコミはホワイト・ハウスと国務省の速記者にすぎず、極めて重要な問題を報じない。相当な数の読者と視聴者をほこるRTは、連中が報じないニュースを伝え、真実を極力多くの人々に伝えようとしていると、専門家たちは語っている。

日曜日、国連安全保障理事会のシリアに関する緊急会議がニューヨークで開催された。都市アレッポにおける破壊的な紛争に対処すべく、アメリカ、イギリスとフランスが要請したものだ。

会議では、ロシアとアメリカの国連大使の激しい応酬があった。アメリカ全権特使のサマンサ・パワーも、安全保障理事会会議で、時間をさいてRTを批判した。

RTは、元アメリカ外交官ジム・ジャトラスに、アメリカの主要外交官が、RT報道に懸念をもっているというのは驚くべきことかどうか尋ねた。

“アメリカのいわゆる主流マスコミ - 本質的にホワイト・ハウスと国務省の速記者役 - が報じないニュースを報じるので、彼女はRTがいやなのだと思います。ロシアを非難して、“あなた方が…を支持する限り、平和志向ではありえない”と彼女は言ったのですが、一体何をでしょう? 自らの領土を守っている政府でしょうか? もし人の首を斬る聖戦テロリストを支持したら、どれほど平和、人権、民主主義を守れるでしょう?”と彼は言う。

作家で政治評論家のダニエル・パトリック・ウェルチは、パワーの言辞について発言して、アメリカはおびえていると述べた。

“かなりの読者と視聴者がいるRTに、出来るだけ多くの人々に真実を知らされて欲しくないので、連中はおびえているのです。連中はやらせ記事に頼っていますロンドンのアパートに住んでいる得体の知れない男が個人経営しているシリア人権監視団に頼っています。連中は信用を失った同じ映像を使い回しているのです。この人道支援輸送車列に対する空爆問題も、国連自身が撤回し、たぶん空爆ではなかったと言い出しています。ところが、ニューヨーク・タイムズは、引きこもって、ロシアを非難し続けています”とウェルチは述べた。

退役したポール・E・ヴァレリー・アメリカ陸軍少将は、RTをいつも見ており、RTはシリアにおける出来事について“バランスのとれた報道”をしていると語った。

“非常にバランスのとれた報道をしていると思います。大半のアメリカTVは、RT特派員のようには、シリア国内に特派員がいません。アメリカ人は主に選挙がどうなっているかに目が向いているのです”と彼は言う。

ロシアを本拠とする国際ニュース放送局であるRTは、極端に偏向していると非難される一方、アメリカを本拠とする国際ニュース放送局であるCNNは、同社特派員の一人、クラリッサ・ウォードは国連会議の演壇で、アレッポの状況について話す機会を与えられて、同社の信用性を押し上げてもらった。彼女の調子も反ロシアだった。RTは、専門家に、これが公正なやりかたかどうか質問した。

更に読む
‘正しいが、イギリスと、イラクと言い換えるべきだ。: モスクワがシリア戦争を‘長引かせている’というイギリスに、ザハロハは切り返した

ジム・ジャトラスによれば、“CNNは、自らの主張を訴えるジャーナリズムとして最悪の一つ”で、アメリカの主流マスコミに対するあらゆる代替メディアは“必要な対抗手段”だ。

“クリスチャン・アマンポーラと、彼女の著書『Back to the Balkans』やシリアとリビアに対する彼女の姿勢を思い出してください。CNNや他のアメリカ主流マスコミが流しているのは最悪の代弁です。あらゆる外国メディア、率直に言えば、アメリカ国内で成長している代替メディアは、必要な対抗手段だと思います。共産主義時代、公式メディアで聞かされるものへの修正手段として、外国メディアサミズダート(地下出版)に頼る必要があったソ連の国民がよくやっていたことのように思えます。”とジャトラスは述べた。

CNNについての説明で、“彼らをプロパガンダ代弁人として使いたいと思っている人々から不当な大金をもらっている”パワーのような連中による“ロシア・バッシング”のための“無知な連中の馬小屋”だと、ウェルチはいささか感情的に呼んだ。

“実に言語道断です。これが本質です。連中はそういうことをしているのです。CNN、ニューヨーク・タイムズ、ワシントン・ポスト。連中は皆一緒です… 連中は国内選挙の時期にまで侵入しています。連中は、選挙時期を‘ロシア・バッシング’キャンペーンのもう一つの手段として利用しているのです。来るべき、あり得るロシアとの戦争に備え、ぴったりのタイミングで、国民を説得しようとしているのですが、連中は実に何とも危険なゲームをしているのです。連中はいつも同じ顔ぶれを起用します。何も目新しいものはありません”とウェルチは述べた。

本コラムの主張、見解や意見は、もっぱら筆者のものであり、必ずしもRTのそれを代表するものではない。

記事原文のurl:https://www.rt.com/op-edge/360648-samantha-power-us-rt-un-media/

原文には、RTの放送動画や、ツイッター記事などもある。小生の知識では、そうした情報を、こちらにコピーできない。原文をお読み頂きたい。

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シリア人権監視団については、下記記事で説明されている。

シリアの戦争について主流マスコミが報じようとしない10の事実 2016年8月11日

該当部分のみ転載しよう。

1: この紛争の欧米マスコミの主要情報源は、イギリス、コベントリーのTシャツ屋

これは冗談ではない。もし皆様がニュースを読んでおられれば、誇張して“シリア人権監視団”(SOHR)と呼ばれている組織のものを大手マスコミが引用するのを見聞きされている可能性が高い。このいわゆる“監視団”なるものは - シリア紛争から何千キロも離れた - イギリス、コベントリーの自宅で、たった一人で運営しているものなのに、大いに知られた欧米マスコミ(例えば、BBC、ロイター、ガーディアンや、インターナショナル・ビジネス・タイムズ)が引用している。彼の信用を保証するものとして、街のTシャツ屋経営者で、現在のシリア大統領に異を唱える悪名高い人物だということがある。

日本の主流マスコミは首相官邸の速記者にすぎず、極めて重要な問題を報じない。

TPPの翻訳に間違いがあったという話題をたれ流す大本営広報部。それ以前に、そもそも条約文書そのものが、英語、フランス語、スペイン語版がありながら、日本語版がないことを大本営広報部は伝えない。

自民党・公明党、そして民進党幹部、何千ページもの英文契約原文を理解して、議論しているとは思われない。正気とは思われない。熱心な「おれおれ詐欺被害ボランティア」。

孫崎享氏の今日のメルマガ冒頭を引用させていただこう。

今次国会で安倍政権はTPP批准を最優先課題としている。

 こんな馬鹿げた政策はない。米国が現TPPを批准することはない。

 まず、TPP,貿易協定は大統領選挙で、最大の案件となっている。

 共和党候補トランプは明確に反対である。

 民主党候補、ヒラリーの立場は複雑である。

 彼女は基本的にTPP支持である。しかし、民主党大統領候補戦でサンダースがTPP反対を掲げ、激しく追った。

 ここからヒラリーは態度を変えた。

 最初は、「私はTPPを支持していたが、このTPP案は自分の考えるものでないので反対」といった。

 しかしそれでも、攻撃され続けると、「私が大統領になってもTPPは行わない」と態度変更した。8月11日ミシガン州で演説し”環太平洋連携協定(TPP)は職を奪う。選挙が終わって大統領になっても反対だ”と強調」(共同)した。

 ヒラリーは本来TPP推進ではあるが、民主党の大多数はTPP反対である。大統領になってすぐに、民主党議員の大多数を反対に回すことはできない。したがって、少なくとも大統領期間の前半にTPP批准はない。

 ではオバマが大統領である本年中に批准の可能性はどうか。

 まず米国議会では?TPP賛否は過去でも極めて拮抗していた。共和党議員が推進し、民主党が反対するというねじれ現象であった状況がある。

 大統領選挙と合わせ、上院、下院選挙がある。米国国民の反対がある中で、TPP支持を打ち出せば票が減る。そのリスクを冒せない。

以下略。

日刊IWJガイドからも、TPPに関する部分をコピーさせていただこう。

【3】臨時国会、衆院本会議で代表質問始まる~民進党・野田佳彦幹事長がTPPに「反対」表明も、「お前がいうか!?」の声

 一昨日の9月26日に召集された臨時国会では昨日、衆議院本会議で代表質問が行われ、本格的な論戦が始まりました。昨日は民進党の野田佳彦幹事長が質問に立ち、政府が今国会での承認案成立を目指すTPPについて、「守るものを守り切れていない」と批判。米大統領選でクリントン氏、トランプ氏の両者がTPPへの反対姿勢を示していることから、「早期発効を進める理由がない」と語りました。

※代表質問 TPPで対決姿勢 野党が追及(毎日新聞、2016年9月27日)
http://mainichi.jp/articles/20160927/k00/00e/010/209000c

 TPPとは、米国発のグローバル企業に対して日本の富を差し出す、極めて売国的な政策です。反対するのは、当然のことです。

 しかし、野田氏の批判には、残念ながらまったく説得力がありません。なぜなら野田氏こそ、総理大臣を務めていた2011年11月、山田正彦氏や首藤信彦氏ら民主党(当時)のTPP慎重派の反対を押し切って、「交渉参加に向けて関係国との協議に入る」と表明し、後の第2次安倍政権によるTPP参加表明への地ならしを行った張本人であるからです。

 IWJは2011年当時から、TPPの問題を精力的に取材。岩上さんは山田氏や首藤氏ら民主党内のTPP慎重派にインタビューを行っていました。当時の野田政権によるTPPへの前のめり姿勢がよくお分かりいただけると思いますので、下記URLより動画アーカイブをご視聴ください!

※2011/02/24 岩上安身による首藤信彦衆議院議員インタビュー
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/670

※2012/01/17 「米国でも69%が自由貿易に反対している」 ~TPP訪米調査団から帰国した山田正彦衆議院議員に岩上安身がインタビュー
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/2446

 IWJは、Ustreamでのリアルタイム中継や動画アーカイブだけでなく、非常にボリュームのある記事を配信する「テキスト・メディア」でもあります。そんなIWJのいくつかある媒体の中で、最大の情報量を有するのが有料メルマガ「岩上安身のIWJ特報!」です。

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2016年9月27日 (火)

シリアでよろよろと世界大戦に向かうアメリカとトルコ

Finian CUNNINGHAM
2016年9月24日
Strategic Culture Foundation

今週、国連総会で、世界の人々を前に、ほぼ一時間、うんざりするほどのウソをことこまかに述べたアメリカのバラク・オバマ大統領のうさんくさい、みごとな演技に続いたのは、人類の知性を侮辱したトルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領だった。

無数の国々に対するアメリカの戦争犯罪は高潔な遺産だと主張して、現実をあべこべにした、アメリカのお仲間同様、エルドアンも似たような魅了する手品を演じた。国連での演説で、トルコ大統領は、トルコ軍は、先月シリアに侵略することで、中東地域に平和をもたらしたと述べたのだ

アドルフ・ ヒトラーが、当時の国際連盟に、ヨーロッパに平和を回復するため、ドイツはポーランドに侵略したと宣言するのを想像できるだろうか? ニューヨーク市における、威厳ある国際フォーラムで、二人とも、主権国家シリアに対する侵略という最悪の戦争犯罪の責任を負っているのに、エルドアンとオバマが、一体どうして、これほど礼儀正しい注目を受けるのかを考えると、びっくり仰天するではないか?

両国が8月24日に、地上軍の支援に戦車と戦闘機を繰り出し、ユーフラテス川の盾作戦を開始して以来、トルコとアメリカ軍は、北シリアで100km幅の土地を占領している。

シリアもロシアも突然の侵攻に対する懸念を表明しており、ダマスカスは、これはシリアの主権と領土的一体性の侵害だと非難している。アメリカ戦闘機は、シリアの主権を、ほぼ二年間侵害しているのだ。トルコとアメリカが、最新の作戦は、ISISテロ・ネットワークと戦うのが狙いだと主張しても、正当性が与えられることにはならない。

アメリカとトルコがシリア領に対する突然の侵攻を開始して四週間後、アンカラは、占領を拡張しつつあると語っている。

今週始め、エルドアンは、トルコ軍はシリアを更に南に進撃し、総計5,000平方km -既に支配下にある地域の約五倍を占領する予定だと述べた。オーウェル風の用語で、トルコ-アメリカ軍は、併合した領土を“安全地帯”と呼んでいる。正確には、一体誰にとって、そこが“安全”になっているのかというのは、まだ明らかではない。

ニューヨーク滞在中、トルコ大統領は、彼の言いぐさによれば“シリア国内のダーイシュ[ISIS]を壊滅する”ため、アンカラとの軍事協力を、アメリカが強化するよう強く促した。占領した北部シリア領に“飛行禁止空域”を設定するという長年のトルコの狙いに、もっと本格的に加わるよう、エルドアンは、アメリカ政府をせきたてている。

エルドアンは、クリントン大統領には、軍事的関与のエスカレーション、特に飛行禁止空域の実施に一層熱心であるよう期待していることもほのめかした。既にヒラリー・クリントンは、シリアとロシアに対し、より敵対的姿勢をとり、バッシャール・アル・アサド大統領を打倒するため軍事展開をするつもりだとまで述べている。

エルドアンが、シリア国内の“ダーイシュを片づける”ためのより大規模な軍事介入を、アメリカ政府にだけ呼びかけているのは注目に値する。確かに、もしトルコが、言明している目標に本気なのであれば、昨年、シリア政府から介入を要請された後、ロシアはテロ集団に対する最も効果的な軍事大国であることを証明したことを考えれば、トルコは、ロシアもも参加するよう懇願するはずだ。

シリアにおける“対テロ”任務なるもので、エルドアンがアメリカとだけ組みたがっていることが、隠された狙いを示唆している。狙いは対シリア戦争そのものに他ならない。

“テロと戦う”という口実の利用は、トルコとアメリカ軍部隊が、シリア国内で違法に作戦活動をしている事実に対する笑わせる隠れ蓑だ。北シリアの都市アレッポに対する両国の存在を拡大するにつれ、明らかになっているのは、このNATO加盟二国が徹底的なシリア侵略を行っていることだ。

ワシントンとアンカラが、公に戦っていると主張しているISISや、他のあらゆるテロ集団のことなど忘れよう。昨年、トルコ・マスコミは、エルドアン政権による、シリア国内の武装反抗勢力への、違法な越境兵器供給を暴露した。悪名高い“穴だらけの”トルコ国境が穴だらけなのは、それが、アメリカ政府や、他のNATO加盟諸国、イギリスやフランスや、ワッハブ派の、テロに資金を供給しているサウジアラビア政権とぐるになった、アンカラのシリアに対する闇の戦争の一環だからだ。

ロシアの軍事監視撮影画像も、戦争でのエルドアンの不当な金儲けを、ロシア航空軍部隊が壊滅するまで、石油密輸工作を行う上で、トルコ当局がテロ集団と結託していたことを証明している

トルコ軍が、最近のシリア領への攻勢で協力しているいわゆる自由シリア軍(FSA)戦士も、同様に、より悪名高いISISや、ヌスラ戦線の過激派連中などの恐ろしいテロ犯罪と結託している。FSAテロ・ギャングを、欧米マスコミは、“十分に吟味された反政府派”の類だとして、好ましくない部分を削除して報じる。ところが例えば、2014年3月の昔、ラタキア州ケサブにおける虐殺に、アルカイダの喉頸掻き切り屋やトルコ軍とともに、連中も関与していたのだ。

トルコが現在、FSA戦士と協力して、国境地域の“テロリスト”を“一掃する”というのは、ばかばかしいほどの迷妄だ。

より考えられるのは、エルドアンのアンカラ政権が、ロシア、イランとヒズボラに支援されているシリア軍の手によって、シリアに対するアメリカが率いる“政権転覆”策謀が、敗北に直面していると感じたということだ。アレッポの戦いは、政権転覆のための闇の戦争をしかける目的で、2011年3月にシリアに対して放たれた、外国が支援するテロ集団代理軍にとっての最後の抵抗だ。

主として、一年前の今月のロシアによる介入によって、シリアに対するアメリカが率いる犯罪的陰謀は失敗しつつある。12カ月で、戦争の流れは、外国が支援する反政府武装勢力が不利となり、シリア勝利が有利へと変わった。

政権転覆共謀者連中にとって不快な予測を考えると、トルコとアメリカは、直接的軍事介入を強化する準備をしているように見える。要するに両国はシリアに対する本格的な戦争へと動いているのだ。

エルドアンは、自国における7月中旬のクーデター未遂を、アメリカ政府に対する更なるテコとして利用しているように見える。アメリカが、クーデターの企みを支援する上で、何らかのかたちで関与していた(たぶん誇張されている)というトルコによる非難に動揺したワシントンは、シリアを巡るエルドアンの要求を受け入れるのに熱心に見える。

ロシア外務大臣セルゲイ・ラブロフと交渉をしながら、今週、国連で、ジョン・ケリー国務長官は、破壊された停戦を復活させるための条件として、アレッポ周辺への飛行禁止空域設定を要求して、エルドアンのセリフを言った

エルドアンのトルコは、アメリカ率いるテロ・スポンサー国家ギャング連中の中でも、ずっと最も好戦的な主人公でありつづけている。クーデター未遂後、エルドアンは、南の隣国に対する秘密の戦争の狙いを放棄したかのように見えた。トルコ大統領は、シリアの主要同盟国ロシアとイランに対し、お色気攻勢をかけた。彼はそれまでのアサドに対する好戦的な政権転覆要求を口にすることさえしなかった。だが向きの融和的な態度は、長続きしなかった。あれはエルドアンがトルコ軍戦車に、シリア国境を越えるよう命令する際、ロシアとイランの不意をつくための偽装だったのかも知れない。そのように見える。

言辞的な煙や鏡が収まるにつれ、明らかとなるのは、トルコとアメリカが、シリアと公然と戦争しているということだ。これで、先週末の、アメリカ戦闘機によるデリゾールにおけるシリア軍部隊虐殺の辻褄があう。あれは“事故”だというアメリカの主張は、アメリカの他の“テロとの戦い”に対する薄弱な主張同様にばかげている。

もしこの分析が正しければ、驚くべき結論は、ロシアとアメリカがお互いに対抗する世界大戦が進行中だということだ。

素直になるなら、アメリカ政府がその責任を負っている戦争が、長期間、ずっとやってきつつあることを認めなければなるまい。

記事原文のurl:http://www.strategic-culture.org/news/2016/09/24/us-turkey-lurch-world-war-syria.html

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昨日のPaul Craig Roberts氏の記事、「ためらうものは負けるというが、ロシアはためらった」で言及されていた記事。

属国大本営広報部、市場豊洲移転ばかり報じて、食の危険とあおるが、TPPによる日本の主権の危険には決して触れない。事実を知れば、東京のみならず、全国の庶民全員、深刻な「身の危険を感じる」はずなのだが。

長周新聞「背筋凍るTPPの真実」東京大学教授 鈴木宣弘 2016年9月21日

植草一秀の『知られざる真実』米国のポチだけがTPP早期批准を目指す 2016年9月26日

署名も批准もするな! TPP署名式の直前に国連が各国政府にたいして異例の呼びかけ

大本営広報部・洗脳虚報集団が決して報じない下記もお読み願いたい。

【決定版TPP】 “貧困・格差・TPP” 「月刊日本」5月増刊号

TPP交渉差止・違憲訴訟の会

【IWJブログ】「TPPに署名しないか批准しないことが、民主的に選ばれた議会の責務」!!国連人権理事会の専門家アルフレッド・デ・サヤス氏が国際法および国際規約違反を示唆して警告!!

【IWJブログ・特別寄稿】「いのちの市場化」にNO!~TPPと国家戦略特区は「新自由主義」を実現する双子である (アジア太平洋資料センター〈PARC〉事務局長 内田聖子)

植草一秀の『知られざる真実』

TPPに関する、小生による関連海外記事翻訳リストは下記。

TPP関連主要記事リスト

2016年9月26日 (月)

ためらうものは負けるというが、ロシアはためらった

2016年9月24日
Paul Craig Roberts

ISISとの戦いで、ロシアとアメリカの政府には、共通の大義があるという夢想的な考えで、ロシア政府は自らを欺いたのだ。ロシア政府は、一連の勝利を目前にしながら アメリカ政府が、ISISに再補給し、アメリカとNATOの軍を紛争に参戦させる準備をすることを可能にする停戦に合意して、様々な筆名で活動している、様々なISIS集団が、過激派と区別することが可能な“穏健反政府派”だというふりにまでつきあいさえした。ロシア政府は、アメリカが関与していると言われている対エルドアン・クーデターの結果、トルコは、ISISへの支持を止め、ロシアと協力するとも思っていたようだ。

残念ながら、ロシアは実に熱烈に、というより、たぶん、あわてふためいてというべきか、アメリカとの合意を請い願って、彼ら自身をあざむいたのだ。もし下記にあげたフィニアン・カニンガム記事が正しければ、アメリカ政府は、アメリカとトルコがISIS攻撃に参加するようにというロシアの要請に付け込み、“ISISと戦う”ふりをして、北シリアを侵略したのだ。

シリアは今や分割されてしまい、シリア内のアメリカ/トルコが占領した地域で、エセ“穏健反政府派”は増強でき、対シリア戦争は、アメリカ政府が望むだけ、いつまでも続けられる。欧米売女マスコミは、シリア内トルコ/アメリカ軍がシリア内の地域占領を、侵略とはいわず、ISIS攻撃と報じるのだ。

アメリカ、トルコ、そして確実に、間もなく、他のNATO軍隊もシリアで活動するようになり、ネオコンは、ロシアが屈伏するか、武力で応えざるをえなくなる紛争を起こす多くの機会を得るようになる。トランプが勝利して大統領となった場合、ネオコンは、トランプが戦争に巻き込み、ロシアと合意できなくさせてしまおうとするに違いない。

シリア停戦をまとめるケリー国務長官の取り組みが誠実なもので、彼がペンタゴンと、CIAに不意打ちをくらったのかどうか不明だ。もしケリーが誠実だったのであれば、彼は明らかに、国務省で、神の祝福を受けている、ビクトリア・ヌーランドや他の多くの戦争屋、ネオコンに抵抗することができなかったのだ。

オバマも同様に軟弱で、それゆえにこそ、巨大な政治力をもったひと握りの連中によって、彼は大統領に選ばれたのだ。経験も知識もない人間は、巨大な政治力をもったひと握りの連中にとって、素晴らしい駒だ。アメリカの黒人や白人のリベラル派は、突然頭角をあらわした、自分自身の組織もない未熟な候補者が、良い変化をもたらしてくれると、実際に信じていたのだ。どうやら大多数のアメリカ人のだまされやすさは果てしがないようだ。このアメリカ人のだまされやすさという顕著な特徴こそが、ごく少数のネオコンが、従順で自分の意見をもたない国民を、易々と果てしのない戦争に導ける理由だ。

愚かなアメリカ人は、15年間も戦争を続けているのに、低能連中は一体何が達成されたのかまるで分からずにいる。阿呆連中は、何十年も弱さを貯め込んだアメリカが、今や二つの核大国、ロシアと中国と対決していることに気づかずにいる。

アメリカ人は、軍安保複合体に仕える売女マスコミによって、核戦争は通常の戦争と全く変わらないと教え込まれている。アメリカ原子爆弾の二つの標的、広島と長崎を見よ。70年後の現在、二つの都市は繁栄しているではないか。核兵器の何が問題なのだ?

日本政府が降伏しようとしていた際に、アメリカ政府が無力な民間都市に投下した原子爆弾は、現代の熱核兵器にくらべれば、豆鉄砲のようなものだった。一発のロシアのSS-18が、ニューヨーク州の四分の三を何千年も消し去るのだ。アメリカ軍が“サタン”と呼んでいるこうしたものの5発か6発で、アメリカ合州国東海岸は消滅する。

ロシアは、シリアの勝利と民主主義を手にいれられたはずだったが、プーチンには、ナポレオンや、スターリンの果断さにかけており、アメリカ政府は信用できるという誤った願望の結果、勝利の機会を逸したのだ。今では、ロシア/シリアが勝利するには、トルコ軍とアメリカ軍を、シリアから追い出さなければならない。

もし、ロシアが断固攻撃していれば、アメリカ政府のウソを利用し、アメリカ政府が意図的に、既知のシリア軍陣地を攻撃した際のアメリカ政府の主張のように、ロシアは、アメリカとトルコ軍を、ISISだと思ったと主張して、ロシアは成功できていただろう。

もしロシアが、たやすくできていたはずの、トルコとアメリカの軍隊を実際に絶滅していれば、第三次世界大戦で破壊されたいヨーロッパの国はないので、NATOは崩壊していただろう。だが、ロシアは断固たる行動で、NATOを崩壊させることはあるまい。戦争が絶対に、完全に、強制されるまで、ロシアは戦うまい。しかし、そうなれば、ロシアとアメリカ政府には、共通点があるという彼らの愚かな考えに基づく優柔不断に対し、ロシアは膨大な犠牲を強いられる。ロシアがアメリカ政府と共有する唯一の共通点は、ロシアの降伏が必要だ。もしロシアが降伏すれば、ロシアは欧米に受け入れてもらえるという願いが達成でき、アメリカ政府の手先であるロシア人汎大西洋統合主義者たちが、アメリカ政府のために、ロシアを支配することが可能になるのだ。

フィニアン・カニンガムの記事
http://www.strategic-culture.org/news/2016/09/24/us-turkey-lurch-world-war-syria.html 日本語訳 シリアでよろよろと世界大戦に向かうアメリカとトルコ

Paul Craig  Robertsは元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリプス・ハワード・ニュー ズ・サービスと、クリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼 の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Order.が購入可能。

寄付のページはこちら

記事原文のurl:http://www.paulcraigroberts.org/2016/09/24/he-who-hesitates-is-lost-and-russia-hesitated-paul-craig-roberts/

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Paul Craig Roberts氏ご本人のサイトには、ご本人の考えで、コメント欄はない。

コメント欄に関する彼の考え方は、下記記事に書かれている。

四半期の寄付のお願い、主権諸国を絶滅させるネオコンの覇権目標は、地球の絶滅をもたらす

アメリカ政府は、インターネットのあらし連中がそのような疑問や、筆者たちを愚弄するよう金を出している。金のために人間性を売り渡した連中を見るには、当コラムをコピーしている無数のウェブサイトのコメントをお読みになるだけで十分だ。

本記事を転載したInformation Clearinghouseでは、記事に対し、既に52のコメントが書かれている。

とうとう売国TPP国会。情報を全く遮断し、虚報だけを流して、審議もなにもないだろう。国家おれおれ詐欺、ふりこめ詐欺のきわみ。大本営広報部、別名「マスコミ」は凶悪な共謀犯人。売国奴。

現都知事、選挙公報には、「国家戦略特区推進」とあった。国家戦略特区というのは、実質TPPの先駆だ。

ということで、今の市場地下の汚染問題過熱呆導、小スキャンダルで、大スキャンダルを隠す策略、TPPから衆目を逸らせるための高等手段、常套手段なのではと疑っている。

TPPで破壊されるのは、築地の魚だけではない。日本という国の主権が、超巨大企業に引き渡され、消滅するのだ。

TPPは偉大な成功と称賛され、そのような協定に自分たちが既得権を有している大半のマスコミに支持されて、世界的貿易協定として、日本国民に売り込まれるだろう。

大本営広報部洗脳・白痴製造番組ではなく、覚醒できる番組をご覧頂きたい。

【特集】IWJが追ったTPP問題

TPP 山田正彦さんとランチ会 2016.8.22

植草一秀の『知られざる真実』
TPPの真実知って安倍暴政TPP強行批准を阻止

TPP交渉差止・違憲訴訟の会の山田正彦氏の新刊

ついに完成『アメリカも批准できないTPP協定の内容は、こうだった!』

アメリカも批准できないTPP協定の内容は、こうだった!hontoでも購入可能。

このブログの、TPP関連翻訳記事リストは下記。

TPP主要記事リスト

TPPで、多国籍企業に国家を丸ごとさしあげながら、宗主国が推進する侵略戦争に派兵し、侵略戦争用の武器でも儲けようという日本の死の商人連中と傀儡政治家、官僚、学者。

今、科学の世界のスポンサーは「防衛省」!? 安倍政権のもとで進む「研究者版・経済的徴兵制」に警鐘を鳴らす! ~岩上安身が池内了名古屋大学名誉教授に「軍学共同」問題を訊く!(前編) 2016.9.20

「科学者は『科学の限界』を語るべき」2度の大戦、福島原発事故を振り返り、科学者の「社会的責任」を考える~岩上安身が池内了名古屋大学名誉教授に「軍学共同」問題を訊く!(後編) 2016.9.21

【Ch1】13:30~「岩上安身による『武器輸出と日本企業』著者・東京新聞記者 望月衣塑子氏インタビュー」
UST視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=1
ツイキャス視聴URL: http://twitcasting.tv/iwakamiyasumi
※岩上安身が、『武器輸出と日本企業』著者であり、東京新聞記者の望月衣塑子氏へインタビューします。

 

2016年9月25日 (日)

歴史を変えたラブロフ外相: '停戦' はインチキ、今後の '一方的対策'は拒絶する [ビデオ]

2016年9月22日 - フォート・ルス・ニュース -
- NavstévaのツイッターとRT - J. フローレス 文


今日の安全保障理事会会議でのラブロフ(静止画)実際のビデオは本文章の末尾。

今日、国連の安全保障理事会会議で、今後、'停戦合意'と表現されている、一方的停戦は、もう審議しないと宣言して、ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣は歴史を変えた。彼はこのシリア紛争で、アメリカが、合意に対して、無数の点で、目に余る違反を続けているという、事実に基づいた増え続ける証拠に巧みに言及した。

こうした証拠の中には、アメリカが、前回の停戦で、多数の集団を署名させるよう影響力をおよぼすことができず、まして穏健派だとアメリカが主張しながら、いずれも、ISISやヌスラ戦線と緊密に協力し続けている、停戦に署名しなかった集団には影響をおよぼせないという証拠である、公式に漏洩された最近の停戦 '秘密文章'の一部とともに、なにより停戦自体への違反がある。こうした集団のいくつかは架空団体で、ヌスラ戦線(以前はレヴァントのアルカイダと呼ばれていた)そのものの、作戦上の同義語に過ぎないことを、ロシアは首尾よく指摘した。

当然、ここで無視できないのは、軍事衝突を回避するという現在も有効な合意に従って存在している調整用ホットラインによるロシアの呼びかけにもかかわらず、一時間以上も続けて、停戦を終わらせることになった、デリゾールにあるシリア・アラブ軍陣地に対する、アメリカとISISの共同攻撃だ。

他の決定的な証拠上の状況には、数日前の国連安全保障理事会緊急会議におけるアメリカ国務省の対応、特にアメリカ代表のパワーによる振る舞いと無神経な発言があり、しかもアメリカは、更に、現地のヌスラ戦線の戦士か、発火装置を用いたアメリカのプレデター無人機攻撃か、いずれかの結果に見える、数日後の赤新月社の支援物資輸送隊攻撃を、ロシアのせいにしようとしている。

評論家や活動家たちは停戦協定の効用をずっと議論してきた。時には強烈に、停戦は一方的にロシア側だけが順守し、 '穏健派' の旗印のもとで組織されているか否かにかかわらず、アメリカが支援するテロリスト集団が再武装し、再結集するのを可能にする結果となっていると言われてきた。支援車列は、兵器修理用のナット、ボルトや電線などの必要な民生・軍事両用の基本的な補給物資、更には弾薬や新たな兵器さえ、こっそり持ち込む裏口として長く利用されてきた。被害を受けた民間人向けの救急用品や薬品類が、概してアレッポの占領地域内のテロ戦士集団が利用することとなるのが既に確認されて長い。

今やそういう事態は終わり、ずっと、まさにその通りだったことを、ロシアがはっきり理解したことが明らかになった。安全保障理事会で、ロシアと同盟諸国に、そして国際社会に '我々は停戦を試みたと言うための、合意形成用に見せて説明する口実が必要だったのだ。まさに、そういうことか起きたのだ。

これは、アメリカ外交政策とマスコミが映し出すホログラム映像を、ロシアの熊の肩から背中に背負って放つ、良く言われる、最後の '背負い投げ'のための足さばきだ。

事態は変わった。もっと長いロシアによるプレゼンテーションと、今日の歴史的な安全保障理事会会議の主要場面を切り取った、下記のツイッター・ユーザー、Navstévaによる数分間のビデオ映像をご覧頂きたい。(ラブロフ外相のロシア語発言の、英語吹き替えで、日本語ではない。Twitterの映像リンクができないので、英語がお得意な方は、お手数ながら、記事原文の英語リンクで、映像をご覧頂きたい。)

実に興味深いもので、総力戦の可能性が迫っている中、危険をはらんだものだ。事態がエスカレートしつつあるので、読者の皆様は特に用心を怠らないよう、また我々の重要な任務と、この仕事を支援し、本記事をご利用のソーシャル・ネットワークで共有するようお願いしたい。

記事原文のurl:http://www.fort-russ.com/2016/09/lavrov-makes-history-ceasefires-were.html

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Navstévaによる短縮版ビデオ・クリップ、うまく貼り付けられない。一番上のリンクか、原文のurlから、ご覧頂きたい。

繰り返すが、ロシア語発言が、英語吹き替えになっているものゆえ、英語の聞き取りに自信をお持ちの方以外にはお勧めしない。

新刊『宗教・地政学から読むロシア 「第三のローマ」をめざすプーチン
下斗米 伸夫 (著) を拝読中。

アメリカ政府との交渉が無意味であることを、ついに悟ったロシア

Paul Craig Roberts
2016年9月22日

大うつけの欧米諸国民と、堕落したEU、イギリス、カナダ、日本やオーストラリアの傀儡政治家連中が早急に目覚めない限り、勝つことが出来ない戦争になってしまう。

正気でない阿呆が第三次世界大戦を始める前に、犯罪人ネオコン連中をアメリカ政府の権力の座から即座に排除しなければならない。CIAとペンタゴンは厳しく制約されるべきだ。そして、ドナルド・トランプには本格的な信頼できる護衛が必要だ。ヨーロッパ諸国政府は即座にNATO同盟を解体する必要がある。地球上の生命は危機に瀕している。
アメリカ政府によるこれ以上の挑発は許されない。絶対に。愚行は止めなければならない。今すぐに。

http://www.fort-russ.com/2016/09/lavrov-makes-history-ceasefires-were.html 歴史を変えたラブロフ外相: '停戦' はインチキ、今後の '一方的対策'は拒絶する [ビデオ]

Paul Craig  Robertsは元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリプス・ハワード・ニュー ズ・サービスと、クリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼 の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Order.が購入可能。

寄付のページはこちら

記事原文のurl:http://www.paulcraigroberts.org/2016/09/22/finally-the-russians-have-caught-on-that-negotiation-with-washington-is-pointless/

ロシアの決断を激賞した?Paul Craig Roberts氏、次の記事では、ロシアを厳しく批判している。

He Who Hesitates Is Lost And Russia Hesitated — Paul Craig Roberts

navstevaというのは、チェコ語、návštevaナヴシチェヴァでは?意味を調べると「訪問」。

同じ話題を大本営広報部が加工したものを、ご覧になった藤永茂氏、ブログ『私の闇の奥』は、9/22記事で「ニュースではない。宣伝である。」と断じておられる。

国連で、各国が、シリア政府に停戦を守らせることができない、ロシアが悪いと非難しているようだ。

まるで、とんでもない連中が権力を握って、でたらめ言い放題のどこかの国会のよう。

キオスクのタブロイド紙の見出しを眺めていて、購入する気分になることはほとんどない。

大本営広報部でない記事は読むが。

植草一秀の『知られざる真実』『連合と民進党』-日本政治転落の元凶

「お願いだから、高江に来て下さい」沖縄・高江で活動中の小口幸人弁護士が涙の講演 高江の現状と機動隊・沖縄防衛局らによる「違法行為の数々」を徹底解説 2016.9.24

2016年9月24日 (土)

ヨーロッパは、一体なぜ、密かにドナルド・トランプを支持しているのか

2016年9月21日
Matthew Karnitschnig
Politico

公の席では認めようとはしないが、ヨーロッパの政治家には、もしドナルド・トランプが勝っても、さほど動揺しない人々もいるのだ。

ヨーロッパ政治を入念に見てきたものとして、ドナルド・トランプが大統領になる可能性をめぐる衝撃や恐怖の叫びの背後に、話がアメリカ共和党大統領候補のこととなると、時折の苦笑いや、わずかなめまいを感じはしないかと、質問しても許されるだろう。

たしかに、ヨーロッパ人高官の誰かがトランプが選挙に勝利する可能性を巡る深刻な懸念を発言せずにすむ日はないくらいだ。マーティン・シュルツ欧州議会議長は、最近、トランプは“EUのみならず、全世界にとって問題になる”と述べた。

右翼ポピュリズムからの挑戦に直面しているフランスのフランソワ・オランド大統領は、最近、トランプは“吐き気をもよおさせる”と述べた。ドイツのフランク=ヴァルター・シュタインマイヤー外務大臣は、いつもの控えめな言動から離れ、先月、トランプのことを“憎悪説教師”と呼んだ。

ところが、少なくとも一部の人々にとって、トランプという雲は、一筋の希望の光も伴っているのだ。ヨーロッパの政治家の誰一人、公には言わないが、大陸の一部の人々にとって、トランプは、アメリカの影響からの解放という、一世代に一度しかない好機を提供してくれているのだ。

程度の差はあれ、アメリカ-バッシングは、右翼であれ左翼であれ、何十年もヨーロッパ政治のかなめだ。GMOからグアンタナモ、無人機戦争から死刑に至るまで、ヨーロッパの政治家が、アメリカを激しく非難する理由を見出すのに困難を感じることはまれだ。

実際、アメリカによる影響という悪は、ほとんどあらゆる政治党派のヨーロッパの政治家たちが、同意できる数少ないことの一つだ。ドイツでは、例えば、極右集会でと同様に、左翼政党の集会で“アミ、出てゆけ”(アミというのは、アメリカを意味するドイツ語俗語)というポスターを目にする可能性は高い。

EUが、ここ数十年、あらゆる党派のイギリス人政治家にとって、便利な鞭打ち用の柱として機能し、Brexit投票で頂点に達したように、多くのヨーロッパ人政治家にとっては、アメリカも同じような役を果たしている。大西洋両岸の良い関係に深く傾倒していると公言する人々ですら、自らの弱さから、注意を逸らすための方便として、アメリカを利用する欲求に抵抗できないことがままある。

節度ある政治家がホワイト・ハウスにいる限り、反米政治家は、その言辞を現実に変えるのは困難だ。トランプが大統領になれば、再考を強いられよう。

つい先週、ジャン=クロード・ユンケル欧州委員会委員長は、アイルランドにおけるアップルへの追徴課税という断固とした欧州委員会の措置を称賛し、一般教書演説で、こう宣言した。“ヨーロッパは、ワイルド・ウエストではない。” これを聞いていた人は皆、“ワイルド・ウエスト”が、アメリカを意味していたのを理解している。“我々はヨーロッパ合州国ではない”と、ユンケルは言って、議員から大喝采を受けた。“ヨーロッパでは、我々はもっと多様で、より強い。”

ヨーロッパ政治党派の中道にいる大半のヨーロッパ人は、トランプの勝利の結果と、大西洋両岸の関係の弱体化を本気で恐れている。しかし、見過ごすには余りにもったいない好機を感じている他の人々もいる。

バラク・オバマ大統領や、アメリカ民主党候補者ヒラリー・クリントンのような
節度ある政治家がホワイト・ハウスにいる限り、反米政治家は、連中の言辞を現実化するのに困難を感じていたはずだ。トランプが大統領になれば、再考を強いられよう。

一部のヨーロッパの政治家たちが、こっそりトランプを応援する五つの理由はこれだ。

自由貿易の終わり: はじめから、ヨーロッパの貿易交渉担当官たちは、包括的な大西洋貿易協定にとって、反米主義が最大の脅威だと警告していた。環大西洋貿易投資連携協定 (TTIP)、アメリカとヨーロッパの間で交渉されている自由貿易協定は、ここ何カ月も、生命維持装置にかけられている状態だ。トランプの勝利は、成功の残されたあらゆる希望を消し去るのみならず、交渉の心臓を貫く杭をうちこむことになろう。

協定に反対する人々は、協定を、ヨーロッパにおいて、アメリカ大企業に更なる影響力を与えるように作られた貿易のトロイの木馬と評している。トランプはこれに対する反対を主張して、自由貿易協定は、アメリカ人労働者に悪影響を与えると主張している。要するに、トランプが勝利すれば、アメリカとヨーロッパ間のあらゆる自由貿易協定は、話題からきっぱり外されるはずだ。

EU軍の誕生: アメリカは、NATOを通したヨーロッパの安全保障を、何十年も請け合い、実質的にヨーロッパ大陸の大半に対し、巨大な安全保障の傘をさしていた。この依存関係を全員が喜んでいるわけではない。

ヨーロッパには、アメリカ(アメリカの軍事支出は、NATO合計の約75パーセントを占める)の軍事資源に比肩するようなものはないが、フランスとドイツの政治家たちは、ヨーロッパ防衛軍の実現に熱心だ。この考えは新しいものではなく、主に、ヨーロッパのわずかな予算で一体どのように資金提供するのかという疑問という障害に直面している。

それでも、トランプが勝利すれば、この構想には大きなはずみがつくだろう。貿易協定と同様、トランプは、ヨーロッパ人が自分で防衛するのを喜ぶだろう。彼は、ヨーロッパが、アメリカ軍に依存していることへの嫌悪を決して隠そうとしていない。逆に、全軍最高司令官としてのトランプを歓迎するヨーロッパ人もわずかだろう。もし彼が勝てば、ヨーロッパ軍支持者は、ずっと求めていた説得力がある主張を、とうとう得られることになる。

ビッグ・ブラザーによる監視の崩壊: アメリカの影響力に対するヨーロッパの最も感情的な不満は、近年の大規模監視を巡るものだ。エドワード・スノーデンによる暴露のおかげで、ヨーロッパ人は - アンゲラ・メルケルであれ、ごく普通の人であれ  - 誰もNSAのデジタル底引き網から逃れられないと確信している。

現実は、それほど劇的ではないが、y多くのヨーロッパ人は、アメリカが彼らの電話会話を盗聴していると確信しているという話が圧倒的だ。処刑されるべきだとトランプが主張している人物、スノーデンは、ヨーロッパの若者にとって、現代版チェ・ゲバラとなっている。大規模監視をめぐる大西洋両岸のあらゆる緊張にもかかわらず、ヨーロッパは、主にイスラム主義テロリストに関する諜報情報を得るため、依然アメリカと協力している。トランプの勝利は、そのような協力に反対している人々にとって、うれしいニュースだろう。

ウオール街に対する厳しい取り締まり: ヨーロッパにおけるウオール街銀行の影響力は、ヨーロッパの反米エリートと、ポピュリストの入念な調査の対象だった。例えば、ユーロ圏の債務危機に関するどのような陰謀論でも、ニューヨーク金融街における策謀疑惑にまつわるほのめかしがつきものだ。

元欧州委員会委員長、ホセ・マヌエル・バローゾのゴールドマン・サックス入りを巡る最近の大騒ぎが、不信感の深刻さを実証している。“ゴールドマン・サックスは、2007年-2009年の金融危機を引き起こした組織の一つなので、特にこの銀行については疑問に思っている。”と、現委員長のユンケルは、先週、バローゾの動きを調査するよう要求した理由を説明している。EUには、幹部がゴールドマンや、あの混乱にも関与していたドイツ銀行などの多数のヨーロッパ銀行で働くのを特別に禁止するものはない。

正当化されようと、されまいと、肝心なのは、ウオール街は、ヨーロッパでは有害勢力とみなされており、左翼の政治家たちは、ウオール街銀行に着目しているということだ。トランプの勝利は、断固たる措置をとる好機をもたらすだろう。

人の不幸を喜ぶ気持ち: ヨーロッパ人のトランプ勝利への密かな希望を突き動かしている最も強い力は、人の不幸を喜ぶという単純な気持ちだ。大半のヨーロッパ人は、アメリカの“丘の上の都市”なる例外主義の主張を決して受け入れていなかった。それなのに、何十年も、ヨーロッパ人は、道義的な優越性というアメリカの主張に従い続けてきた。

アメリカは、ヨーロッパをファシズムから解放したのみならず、大陸を共産主義の魔手からも解放したというのが、いつも繰り返される話だ。トランプ大統領は、少なからぬヨーロッパ人に、アメリカが、実際は、大陸と大差ないことを証明してくれるだろう。同様に機能不全で、同様に最も下劣な本能の影響を受けやすく、マゴグによるウソの約束を信じてしまうのだということを。

記事原文のurl:http://www.politico.eu/article/why-europe-is-secretly-rooting-for-donald-trump-us-election-2016/
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アメリカの現大統領や、次期大統領候補が、節度ある政治家などとは全く思わない。目が点になる。「自由貿易協定」なるものが、自由貿易協定などと全く思わない。主権放棄永久属国条約。トランプを待望するむきもある、という説には納得。

『郡上の立百姓』という芝居を見た。長年にわたる農民の戦いの史実に基づくもの。
五年にわたる戦いは破れ、残ったのは郡上おどりだけだった、と群舞で終わる。
支配者側による、執拗な切り崩し工作、偽旗作戦。辺野古や高江の状況を連想した。孫崎享氏の『小説外務省 尖閣問題の正体』が映画化されそこねた話を連想した。こちらは映画にもなっている。「政権への従属を取るか、主張を貫くか」というテーマ。

民衆の戦いといえば、新潟県知事選挙。原発を推進する「野党」のひどさ。

■■■ 日刊IWJガイド・ウィークエンド版「『脱原発』が最大争点の新潟県知事選挙、野党3党が推薦する米山隆一氏が出馬を正式表明!しかし民進党は『野党共闘』に冷淡な態度/畑明郎氏と池内了氏への連続インタビューで、岩上さんが『前線』に復帰!/元フジテレビアナウンサー・長谷川豊氏が、人工透析患者に対し『殺せ』と悪質な煽動!」2016.9.24日号~No.1471号~ ■■■
(2016.9.24 8時00分)

 おはようございます。IWJで主にテキスト関係の業務を担当している平山と申します。

 泉田裕彦知事による突然の辞意表明で、9月29日告示、10月16日投開票の日程で行われることになった新潟県知事選挙。停止中の柏崎刈羽原発を抱えていることから、「脱原発」が最大の争点となるこの新潟県知事選挙で昨日、大きな動きがありました。

 民進党の米山隆一氏が、昨日9月23日の15時から新潟県庁で記者会見を開き、県知事選への出馬を正式に表明しました。米山氏は会見で「『福島第1原発事故の総括・検証なくして議論はしない』という泉田知事の路線を継承する」と述べ、原発の再稼働には慎重な考えを強調しました。

※新潟県知事選、野党3党に推され東大卒の医師が出馬表明 前長岡市長と一騎打ちへ(産経新聞、2016年9月23日)
http://www.sankei.com/politics/news/160923/plt1609230020-n1.html

 米山氏に対しては、社民党、日本共産党、生活の党と山本太郎となかまたちの3党が推薦を表明。しかし、米山氏が所属する当の民進党新潟県連は、野党3党からの支援要請を拒否し、自主投票とする方針を決定しました。そのため米山氏は、無所属で立候補する意向です。

 民進党は、電力会社の労働組合で作る電力総連(全国電力関連産業労働組合総連合)を支持母体として抱え、選挙でも「組織内候補」を擁立しています。民進党が「脱原発」を掲げる米山氏を公認しないのは、電力総連の意向を慮ってのものだと考えられます。

 昨日、米山氏とまさに同じ15時から定例の会見に臨んだ民進党の蓮舫代表は、新潟県知事選に関する党執行部の対応について記者から聞かれた際、次のように言葉を濁しました。

 「3時からの会見というのは私は聞いていませんでしたので、その中身がどういうものか聞いてみなければ、中身が中身ですので、ご返答はできません。ただ新潟県連の中では組織として、きちんとした適正な対応をとっていると報告があがっていますので、それが今後、どういうふうに変わるかも含めて、しっかりヒアリングは行いたいと思います」

※2016/09/23 どうなる、新潟県知事選での「野党共闘」!? 無所属での出馬を決断した米山隆一氏に、民進・蓮舫新代表「会見の中身を聞いていない」と対応を明言せず
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/333349

 思えば、今年4月の北海道5区補選に始まり、7月の参院選、そして東京都知事選と、蓮舫氏は「野党統一候補」を応援するため、各地を飛び回って自らマイクを握ってきました。なぜ民進党は、今回の新潟県知事選でも「野党共闘」の枠組みを維持し、「脱原発」を掲げて市民のための選挙を戦おうとしないのでしょうか。過去の選挙戦での応援演説は「嘘」だったのでしょうか?

 立候補を表明した米山氏に対しては、現在、岩上さんが単独インタビューの申し込みを行っています。インタビューが決定しましたら、改めてこの「日刊IWJガイド」やIWJのTwitter、Facebookなどでお知らせしますので、どうぞご注目ください!

 さて、毎週土曜日にお届けしている「日刊IWJガイド」は、「ウィークエンド版」として、その週に行った岩上さんのインタビューやIWJによる取材内容の振り返りをお届けしています。

 リアルタイムでは見逃した中継や、うっかり読み逃していた記事なども、この「ウィークエンド版」をお読みいただければ、改めておさらいすることができます。どうぞ、ご活用ください。

 インターネット上の情報は、Ustreamやツイキャスといったライブストリーミング、あるいはTwitterやSNS上で発信され、即座に拡散されるものの、どんどん次へ次へと流れていってしまうので、書籍といった紙媒体のように「ストック」されにくいという側面があります。

 ですのでIWJでは、定期的にこの「ウィークエンド版」のような「まとめ」を作るとともに、「日刊IWJガイド」をホームページにも掲載することで、情報の「ストック」化を図っています。IWJは、これまでに取材した動画だけでなく、毎日の最新情報をお届けする「日刊IWJガイド」もアーカイブ化し、いつでも振り返ってお読みいただけるようにしております。

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2016年9月23日 (金)

ロドリゴ・ドゥテルテのような問題をいかに扱うか?

Peter Lee
2016年9月15日
CounterPunch

フィリピンのロドリゴ・ドゥテルテ大統領のアメリカ合州国からの厄介な離反を巡る厄介な事実が、厄介な報道をいくつか生み出しているようだ。

オバマ大統領に対する、フィリピンのロドリゴ・ドゥテルテ大統領の侮辱とされるもので、ラオスでのドゥテルテ-オバマ会談がキャンセルされることになった件で、ドゥテルテが提起した問題を除いて、大半の欧米マスコミにより即座に報じられたことに関し、アジア・タイムズに“ソノファ売女ゲート”という記事を書いた。「マスコミに照準を定められた真実とドゥテルテ」だ。

お読み願いたい。繰り返し! ツィート願いたい! 家族や友人にお話し願いたい。話題をりあげて頂きたい。

おまけに、記事はアメリカ-中国関係における、どうやら最も重要な問題らしき話題“ステアゲート”、杭州のG20サミットで、大統領として適切な形で、オバマ大統領がエア・フォース・ワン機から降りるのに必要なタラップ手配のへまについても、しっかり論じている。

全ての報道を読んだわけではないが、アメリカのフィリピン駐留に対する彼の姿勢を説明するという点で、ドゥテルテ報道は、おそらく不当に、かなり浅薄だと思う。こういう主張は私が独占しているようだ。 [更新: 読者のGW氏が、同じ話題でのシドニー大学のアデレ・ウェブ素晴らしい記事を紹介くださった。だから、こういう主張は私だけが独占しているのではないことになる。]

かいつまんで言えば、ドゥテルテの故郷ミンダナオへのアメリカ軍駐留という、115年間のホラー・ショーを、ドゥテルテは終わらせようとしているのだ。最近繰り返しているのは、全てのアメリカ特殊部隊をミンダナオから無くしたいというドゥテルテ発言だ。

アメリカ軍駐留批判だけでなく、海洋法に関する国際連合条約に関する裁定で、中国が追い込まれた問題で、アメリカが画策した統一戦線の一環として中国に対決するため、協力してアジア基軸の雷を落とす代わりに、二国間交渉をして、ドゥテルテはアメリカ合州国を仰天させた。

ドゥテルテとアメリカを巡る話題で、いくつか、かなり気のきいた記事を書いた。(全て英文)

ミンダナオ、ドゥテルテと、フィリピンの本当の歴史

Meiring、殺人、転覆と、反逆罪: ドゥテルテのアメリカへの不満

ママサパノ: フィリピンのベンガジ

もう一編ある! 余り報じられないドゥテルテの麻薬戦争の結果に焦点をあてたものだ。

ドゥテルテの最優先事項は麻薬戦争で、欧米マスコミは主として、法手続きによらない殺人という視点で報道している。

ヒューマン・ライツ・ウォッチが、彼の政策を“暗殺部隊が正当な理由なしに暴れ回っている”と簡単に酷評できるような形で、ドゥテルテの行き過ぎを描きだし続けるため、フィリピンの麻薬問題は大問題でないとかたづけようとする興味深い企みが行われている。

だが、明らかに、社会的費用(東アジア中で、フィリピンはメタドン使用が最も高い)、複数の国々への影響(フィリピン人運び屋は、中国やインドネシアで処刑されており、シナロア・カルテルは、フィリピンを、市場と原料源として目をつけはじめてさえいる)という点で、そして、非常な高位にまで至るフィリピン政府と治安部隊の腐敗の駆動力として、これは実際大問題だ

本当の所は、ドゥテルテは、即決の処刑という脅威を、常習者と麻薬密売人の検挙だけに利用しているわけではない。麻薬カルテルの幹部連中や彼らを匿っている国会議員や地方の政治家や幹部連中を、彼は全部知っているのだ。これはむしろスリル満点の、いちかばちかのゲームなのだ。今週、ダバオで、14人が死亡した爆発があり、アブ・サヤフ・イスラム主義の山賊ではなく、麻薬戦争で脅かされている、麻薬で儲けている政治家連中によって、ドゥテルテ暗殺の企てが、実際行われているという疑惑があらわれたが、アメリカ・マスコミは、こうした連鎖的展開を報じる興味をほとんど示さないようだ。

ドゥテルテの麻薬戦争は、いくつかの重要な点で、中国とフィリピンのより深い協力を必要としている事実に関する報道もさほど目にしていない。

そもそも、フィリピンの麻薬取引、主としてメタドン、現地で「シャブ」として知られているものは、巨大で、管理不足な中国麻薬業界が、麻薬製造に必要な、すぐ使える仲介者の源である事実と、三合会が、フィリピン内の多数の在外中国人社会に深く根付いている事実のおかげで、中国の三合会に支配されている。中国は、おそらく、主要な三合会の作戦基地、香港における厳重な取り締まりを奨励するのに事務所を活用することで本土における、より厳格な取り締まりという点で協力できる点が多々あるのだ。

一方、中国は、もしその気になれば、輸出志向のメタドン貿易を見て見ぬふりをして、ドゥテルテを困らせることが可能なのだ。簡単な話だ。

ドゥテルテは、8月に中国大使を召喚し、中国支援への彼の期待をはっきりさせていた。

水曜日、フィリピン政府は、今週始め、中国大使を召喚し、密売人連中が、中国から麻薬を持ち込み、議論の的になっているロドリゴ・ドゥテルテ大統領の対麻薬戦争で、新たな戦線を開いている報告を説明したと述べた。

火曜日、フィリピン警察長官は、上院の聴聞で、中国、台湾と香港が違法麻薬の主要源で、中国の三合会が密輸に関与していると述べた。

ペルフェクト・ヤサイ外務大臣は、水曜の上院聴聞で、説明のため中国大使を召喚し、政府は“更に積極的な調子でこれを推進するため”北京に外交通信を送る予定だと述べた。

フイリピン-中国協力の可能性ある分野には、暗殺部隊の標的にされるのを避けるため、警察に自首したフィリピン人麻薬常習者を更生させる突貫計画がある。

欧米マスコミでは事実上全く報じられないが、700,000人以上の常習者が自首している。

繰り返そう。700,000人以上の常習者が自首しているのだ。

そして、彼らには、おそらく、地域で安全に暮らせるための清潔な "更生" 施設が必要で、フィリピンの麻薬更生施設。とっての大きな課題となっている。ドゥテルテは、フィリピン軍に、追加の更生施設用に基地敷地を提供するよう呼びかけたが、最初の施設をラモン・マグサイサイ駐留地に予定しているようだ。

ドゥテルテは中国に麻薬更生施設建設の資金提供をしてくれるよう依頼し、中国は願いを聞き入れた。ドゥテルテと広報担当官によれば、マグサイサイ施設の準備作業は既に始まっている

ここで愉快なことがある。

マグサイサイは、フィリピン最大の軍事居留地だ。しかも、EDCA、比米防衛協力強化協定の下で、アメリカ軍がフィリピン基地に公式に戻る、アメリカによる利用を想定されている五つのフィリピン基地中で、王冠の宝石でもある。アメリカ軍は、マグサイサイ基地を、何千人もの麻薬常習者や…中国人建設労働者と共用することになりそうだ。

ペンタゴンは、ドゥテルテの無礼に、密かにいきまいているだろうと思う。

ドゥテルテが、麻薬戦争で彼を支援するよう、中国に頼るのも無理はない。フィリピン支配層は、麻薬の金で徹底的に買収されていよういまいと、連中はたぶん、麻薬戦争に関する法律の成立を引き延ばして、彼を束縛するのが嬉しいのだ。

“法執行と訓練”用に、アメリカ合州国は、素早く3200万ドルを“約束した”とは言え、それが何時のことになるのか、本当に実行されるのか、どういことになるのか誰にも分からない。フィリピンの民間と軍支配層が、アメリカ合州国を喜ばせる主要任務に復帰し、アジア基軸外交政策に回帰することができるよう、ドゥテルテと、彼の麻薬戦争が大失敗するのを目にするのを、アメリカは全く気にしていないような感じを受ける。

そこで、ドゥテルテは、行政命令を使い、中国に圧力をかけ、素早く効果的な“現場での事実”つまり更生施設を手にした。更生施設は、ドゥテルテの計画にとって絶対不可欠だろうと私は思う。もし彼が常用者に対処できなければ、自首した常習者を、地元社会に放置せざるを得ず、暗殺部隊が、彼らの残忍な能力さえ上回ると私が思う、更に700,000人を殺りくする用意がない限り、麻薬戦争が失敗に終わる計画で、茶番であることが明らかとなってしまう。

海洋法に関する国際連合条約についての裁定を、中国を、黄岩島(スカボロー礁)から追い出すという無駄な取り組みで、アメリカ合州国を喜ばせるかわりに(ちなみに、少なくとも今のところ、中国はフィリピン漁船が浅瀬で作業するのを許しているように見える)、大勢の麻薬患者を収容することに、中国の協力を引き出すことで、より有効活用できるとドゥテルテは考えているように見える。

興味深くはないだろうか?

ところが、アメリカの指定されている主題は、アジアにおける実存的問題は、フィリピンにおけるアメリカ駐留の大規模再開によって、勃興する中国の軍事的脅威に対抗することなので、麻薬に関する計り知れない社会的、政治的激変や、中国とフィリピンとの相互依存性に脚光を当てることは、どうやら実際報じるに値しないようだ。

アメリカ政府とアメリカに友好的な欧米マスコミは、ドゥテルテと彼のアメリカ離脱傾向は不満かも知れないが、彼を悪魔化する新たな仕掛けを見つけるのはいささか困難だ。

第一に、アメリカとアキノ政権が、立法上の見直しを実に賢明に回避するように作り上げた比米防衛協力強化協定EDCAは、それを実施する支配力を、完全にフィリピン大統領権限にしてしまったが--それが、何とマニラの言いなりになる連中ではなく、ほかならぬロドリゴ・ドゥテルテというわけだ。もしアメリカが、余り辛辣に批判すれば、1993年に、アメリカ軍が追い出されて以来のアメリカの大切な目的で、南シナ海における重要なチェスの駒である、フィリピンで基地を利用することが制限されてしまう可能性がある。

第二に、ドゥテルテは社会主義者ではなく、自由で公正な選挙できた実務派だ。だから“フィリピンのプーチン/チャベス/アサド”という描写は、なじまない。

第三に、全身全霊をかけて実行している麻薬戦争のおかげで、ドゥテルテは人気がある。彼の支持率は、80%台だと思う。

四つ目に、フィリピンにおけるアメリカの実績は、本当にぞっとするほどのものだ。アメリカ合州国が注力したがっている任務、私が「水兵服/戦艦/海賊的民主主義と自由」と呼ぶんでいる、南シナ海における中国との対決は、フィリピンにおけるアメリカの存在と、フィリピン軍や治安部隊や、マニラにいる支配層に対する、アメリカの腐敗的な浸透という現実のごく一部に過ぎない。アメリカのドゥテルテ問題を深く分析すれば、フィリピンにおけるアメリカの存在が、インディアン戦争、ベトナム戦争、イラク戦争を繰り返しであることを認めることになる。巨大かつ残虐な帝国のぶざまな仕業を。

ドゥテルテがアメリカから離れようとしているのは実にもっともで、おそらく正当化できるということを、美しい精神のアメリカ人読者にわざわざ説明する必要はないと思う。

だから、ドゥテルテのアメリカ合州国との問題の根源を欧米マスコミが、詳しく誠実に報じるだろうとは思わない。

だが、もしドゥテルテがアメリカの急所を捻り続けるのであれば、当惑している読者諸氏を導くための、違った視点の報道が開発されべきだと私は期待している。

他に説明しようのないアメリカへの不可解な愛情の欠如と、中国との二国間関係を進める彼の積極性を、“ドゥテルテは中国にやとわれた傀儡”で説明する実地試験がいくつかおこなわれてきたが、十分支持を得られているようには見えない。

アメリカ政府やマスコミは、“フィリピンのドナルド・トランプ”モード、つまりドゥテルテは、近頃実に曖昧な、規則に基づく国際秩序を維持する高位の職務にむかない、情緒不安定な反動的ならず者というところに落ち着いて、中国が勃興する時代に、フィリピンには非同盟外交政策を行う余裕はない事実から目を逸らしているようだ。

ドゥテルテを理解する最善の方法は、加工されていない彼自身の発言を聞くことだ。

ラオスに旅立つ前の彼の悪名高い記者会見ビデオがここにある(AT記事では、誤って、マニラでのものとした。彼は実際は、ダバオ国際空港から出国するところだった。お詫びする!)

時間をさくに値するわずか19分のものだ。ご覧いただければ、ドゥテルテと、彼の優先課題をかなり良く理解できる。

最後に、来るべき出来事、彼の政策を邪魔するようアメリカ政府からけしかけられていると彼が考えているマニラの支配層とドゥテルテとの迫りくる対決のの前触も知ることができる。ドゥテルテにとって、フィリピン人の主権と尊厳を主張するよりも、麻薬戦争における人権侵害に関するオバマの質問に応えるほうがより重要だと考えて、現地で彼を批判している連中の性格を最後の言葉で、ドゥテルテは描写している。

アメリカ人の尻を舐める犬並みの知的能力の連中もいる。

ビエンチャンで、ミンダナオにおけるアメリカの歴史的犯罪を、残虐行為の写真も添えて、告発する発言を準備していたのを、ドゥテルテがやめたことも明らかになる。

ドゥテルテは多くの興味深く、重要なことを語っている。しかし、こうしたことを、欧米マスコミで、皆様が読めるだろうとは思わない。

記事原文のurl:http://www.counterpunch.org/2016/09/15/how-do-you-handle-a-problem-like-rodrigo-duterte/
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アメリカ軍戦闘機が沖縄沖で墜落。垂直上昇する画面で思った、あのハリアー。

すごい政治家があらわれたものだ。ボンボンのアキノと偉い違い。
お金持は、高い塀にかこまれて、銃を身につけた警備員が守衛をしている高級住宅街で暮らしているのに驚いた。仕事先の幹部に随行していたガードマンも、拳銃を持っていたような記憶がある。

孫崎享氏の今日のメルマガ、まさに「政権への従属を取るか、主張を貫くか」というテーマ。 南シナ海の島々ではなく、尖閣だが、同根。『小説外務省 尖閣問題の正体』のテレビ・ドラマ化はやはり実現しませんでした。でも話を持ち込んでくれたディレクターには感謝です。』

出版社「現代書館」による紹介記事を引用させて頂こう。

『戦後史の正体』の著者が書いた、日本外交の真実。事実は闇に葬られ、隠蔽される<つくられた国境紛争>と危機を煽る権力者。外務省元官僚による驚愕のノンフィクション・ノベル。

「この本の主人公は外交官である。1977年生まれ、名前は西京寺大介。2022年のいま、彼は、尖閣諸島の扱いで外務事務次官に真っ向から反対し、外務省から追い出されるか否かの瀬戸際にいる……。」の書き出しで始まる本書は、尖閣問題での日中の争いの正体の本質を日米中の政府高官を実名で登場させ、小説仕立てで詳細に描き出している。2012年から始まった尖閣諸島を巡る、争いの立案者は誰か。何故そのような馬鹿げたことが、起こったのか。日米中の資料を駆使し、日本外務省の内幕を一気に読ませるノンフィクション・ノベルである。今年話題沸騰間違いなしの書籍である。日中間領土紛争は争わずに解決する途があることをわかって欲しい。

【著者プロフィール】
1943年、旧満州国鞍山生まれ。1966年、東京大学法学部中退、外務省入省。英国、ソ連、米国(ハーバード大学国際問題研究所研究員)、イラク、カナダ勤務を経て、駐ウズベキスタン大使、国際情報局長、駐イラン大使を経て2002~2009年まで防衛大学校教授。

【プロローグ】
この本の主人公は外交官である。1977年生まれ、名前は西京寺大介。2022年の今、彼は、尖閣諸島の扱いで外務事務次官に真っ向から反対し、外務省から追い出されるか否かの瀬戸際にいる。多くの人が彼の行動をいぶかるだろう。「黙って勤務していれば大使と呼ばれる職に就く。なぜそれを捨てるのか」と。

西京寺は石川県の鶴来で生まれた。加賀はかつて一向一揆衆によって支配され、「百姓のもちたる国」といわれた。100年近く門徒の百姓たちが治め、1人の百姓が絶対的な権力をふるうこともなく、また、権力のある1人の百姓に媚びへつらうこともなかった。権力に迎合するのを極端に忌み嫌う土地柄なのである。

そこで育った彼は、東京大学を経て、1999年に外務省に入り、ロシア語の研修を命じられ、最初の2年間はハーバード大学で、3年目はモスクワ大学で研修を受けた。彼に大きな影響を与えたのはロシア勤務である。ソ連・ロシアは最も全体主義的な国家だ。弾圧が厳しい。ここで自由を求めて闘う人々がいる。犠牲を伴うことを承知の上でだ。

国際ジャーナリスト連盟は、2009年に「ロシアでは1993年から約300名のジャーナリストが殺害されたか行方不明になっている」と伝えた。そのほぼすべてが政府の批判を行っている。民主化弾圧と闘うロシア人は、多くの場合、逮捕され、シベリアなどの過酷な収容所に送られる。この中で国際的に最も著名なのはアンナ・ポリトコフスカヤである。彼女は次のように書いた。
「権力機構に従順なジャーナリストだけが“我々の一員”として扱われる。報道記者として働きたいのであれば、プーチンの完全なる奴隷となることだろう。そうでなければ、銃弾で死ぬか、毒殺されるか、裁判で死ぬか―たとえプーチンの番犬であっても」
ポリトコフスカヤは自らの予言どおり、2006年、自宅アパートのエレベーター内で射殺された。

これらのジャーナリストはなぜ自分の命を犠牲にしてまで、ロシア政府を批判するのか。この現象は何もプーチン政権特有の現象ではない。ソ連時代もあった。ロシア帝国時代もあった。権力と闘える人、それがロシア・ソ連の文化人の資格かもしれない。

この国に勤務する西側の外交官や情報機関の人間は、権力と闘うロシア人に共感し、時に助ける。やがて彼らは自国に帰る。そして、自国の政治や社会状況を新たな目で見、その腐敗に驚く。
「なんだ。腐敗しているのはロシアと同じではないか」と思う。彼らの中に、自国の政治や社会状況が問題だとして闘い始める人間が出る。

これが最も顕著に出たのは2003年のイラク戦争の時だ。ブッシュ政権は大量破壊兵器があるという口実のもとにイラク戦争を開始した。米国や英国などの情報機関の相当数の人間は、イラクが大量破壊兵器を持っていないことを知っていて、それを組織の中で主張した。チェイニー米国副大統領(当時)は彼らを脅した。
「君は今、ブッシュ政権の下で働いている。ブッシュ政権はイラク戦争を実施する。君はブッシュ政権に忠実なのか、否か。忠実でないなら今すぐ去れ」

政権への従属を取るか、主張を貫くか。情報部門のかなりの人が職場から去った。米国や英国には従属の選択をせずに闘う人間がいる。西京寺もその1人である。彼は権力に迎合するのを忌み嫌う土地で育った。さらに、政治の腐敗や弾圧と闘うロシア人の気風を受け継いだ。

しかし、日本の社会に問題がなければ、彼が動くことはなかった。
日本は驚くほど危険な国になっている。それは10年ほど前の2012年頃から顕著になってきた。映画人がそれを敏感に感じ取っていた。この頃公開された『少年H』の宣伝文句には「軍事統制も厳しさを増し、おかしいことを『おかしい』と、自由な発言をしづらい時代となっていく中、盛夫は、周囲に翻弄されることなく、『おかしい』、『なんで?』と聞くHに、しっかりと現実を見ることを教え育てる」とある。これは、日本社会が「おかしいことをおかしいと自由に発言しづらくなっている」ことに対する警鐘であろう。また、映画監督の宮崎駿は引退宣言で「世界がギシギシ音を立てて変化している時代に、今までと同じファンタジーを作り続けるのは無理がある」と語った。

同じ頃、原発再稼働反対の立場で、最前線で発言していたのが新潟県の泉田裕彦知事である。彼はあるインタビューに答え、「もし僕が自殺なんてことになったら、絶対に違うので調べてください」と言った。しかし、彼はその後、原発再稼働に対する態度を軟化させ、「一部では『政府が知事のスキャンダルを探している』『特捜検察が泉田知事を徹底的に洗い始めている』といった怪情報が飛び交っていた」と報道された。

この頃から日本は、「正しいこと」を「正しい」と言えない国になってきたのだ。日本の社会は、あちらこちらでギシギシ音を立て、変容してきている。その音は日増しに大きくなっている。一方、「おかしいこと」を「おかしい」と言っても、摩擦が生じ、ギシギシ音がする。西京寺はその音の一つだ。たまたま音を出す場所が外務省だった。彼の心にはあるべき外務省員の姿がある。しかし、それを貫こうとする時、摩擦が起こる。

強力な相手に対峙する中で異なった意見を発することに意義があるか――彼は自らの生き方そのものを問うことになる。その模索の旅がこの物語のテーマである。そして話は少し遡り、2012年2月から始まる。

2016年9月22日 (木)

アメリカは、なぜシリア停戦を潰さざるを得なかったのか

Finian CUNNINGHAM
2016年9月20日
Strategic Culture Foundation

先週末、デリゾール近くのシリア軍基地に対する、アメリカが率いた空爆は、きわめて残忍な意図的妨害活動行為だと結論づける確かな理由がいくつかある。一つの極めて強力な理由は、ペンタゴンとCIAは、アメリカ国務長官ジョン・ケリーと、ロシア外務大臣セルゲイ・ラブロフがまとめた停戦計画を潰すために行動せざるを得なかったことだ。

既に脆弱な停戦を破綻させるという抑えがたい欲望は、停戦計画が、シリアに対するテロリスト代理戦争へのアメリカの体系的関与を、耐えがたいほど暴露してしまうせいだ。

それだけでなく、暫定的停戦は、アメリカ政府内で戦争推進の責任を負っている連中をも暴露していた。ペンタゴンのトップ、アメリカ国防長官アシュトン・カーターは、ジネーブで、週末の9月9日、ケリーが、ロシアのラブロフと停戦計画をまとめようとしていた際、ジョン・ケリー国務長官と激しく戦ったと報じられている

セルゲイ・ラブロフと、記者たちが、ケリーが協定に署名するため、ようやく現れるまで、数時間待たされ続けたが、アメリカ国務大臣が遅れたのは、ワシントンの、カーターや他の軍幹部との会議電話で、激しい言い争いをしていたのが原因だと報じられている。ケリーのジュネーブへの慌ただしい出張数日前にも、シリア停戦に関するロシアとのいかなる協定の可能性についても、カーターは貶めていた。

2011年3月に戦争が始まって以来、ペンタゴンと中央情報局(CIA)が、シリア国内の反政府戦士に武器を与え訓練する秘密計画を運営してきたことは、文書で十分証明されている。公式には、アメリカ政府は、“穏健派、厳しく吟味した反政府派”のみを支援していると主張している。ところが、時折欧米マスコミは、アメリカの兵器が“偶然に”過激聖戦戦士ネットワークの手中に落ちたと報じて、アメリカ軍とテロ集団との、より深い陰険なつながりをほのめかすこともある。

“穏健反政府派”を支持しているが、ヌスラ戦線やダーイシュ(ISIS)などのテロ集団として認められている連中との関与は皆無だというアメリカや、他のNATOやアラブの同盟諸国による見せかけが、最近の停戦で暴露されつつあった。

バラク・オバマ大統領とジョン・ケリー国務長官を含むオバマ政権の外交団は、シリアにおけるアメリカの汚い戦争とテロリスト旅団との体系的なつながりの全貌を知らないほど暗愚なのかも知れない。おそらく、このオバマ部隊は“穏健反政府派”と“テロリスト”という二分法のアメリカ政府プロパガンダを信じるほど騙されやすく打算的なのだ。

そこで、9月9日、ジュネーブで、ケリーは、ラブロフとの停戦計画を発表し、アメリカが支援する“穏健反政府派”が、自らテロ集団と離れるようにというアメリカ外交官の呼びかけは、そのような区別が存在するという素朴な考え方からなされた可能性がある。このような無益な呼びかけを、他に、どう説明できようか?

ペンタゴンとCIAは、そうではない。ペンタゴンとラングレーにいる隠れた戦争商売人連中は、ずっと、卑しむべき真実を知っていた。つまり、シリア国内の全ての戦士集団は、様々な異なる名称や、アルカイダ・ワッハブ派イデオロギーに対する献身の程度が一見違っているにもかかわらず、テロ戦線に統合されているのだ。戦争のマスター連中は、アメリカ政府が、NATOや、アラブの同盟諸国とともに、このテロ戦線のスポンサーであることを知っている。

1980年代、アフガニスタンで、CIAが生みの親となったアルカイダの起源について、十分承知している人なら、シリア紛争における、アメリカのこうした体系的な役割にも全く驚くことはあるまい。

この見方は、一体なぜ、カーターとアメリカ軍の将軍たちが、ケリーのロシアとの停戦計画に著しく反対したのかを合理的に説明できる。彼らはknew停戦は、アメリカとテロ集団との間のつながりゆえに、実行不可能なだけでなく、破綻しつつある停戦が、こうした体系的なつながりを更に暴露し、シリア戦争における、アメリカの共謀に関する一般大衆の認識を広く生み出してしまうことを知っていたのだ。

そして、明らかになったのは、ペンタゴンとCIAのテロリスト操縦担当者の危惧は実際、根拠があったのだ。ケリー-ラブロフ停戦が、9月12日に実施されてから数日間、以下は、否定しようがない。“穏健派”と“テロリスト”の区別などないのだ。あらゆる戦士集団は、北部の戦場都市アレッポや、シリア中の他の場所で、名目だけの停戦に違反し続けていた。

アメリカと欧米マスコミは、シリア“政権”と、同盟国のロシアが、人道支援に、東アレッポの武装反抗勢力が占領している地域へのアクセスを拒否していることに怒りをぶつけ始めた。しかし、そうした修辞的なゲームでは、あらゆる戦士集団が停戦を破っていて、人道支援輸送車隊がアレッポに入るのを不可能にしている事実を隠すことはできない。トルコ国境から、アレッポにはいる国連トラック車列の経路決定で、シリア当局と協調するのを、トルコ政府が拒否したことを、欧米マスコミは重要視していない他の要素だ。過去に“人道的支援”を、兵器を武装反抗勢力に供給する隠れ蓑としての利用したことが実証されているトルコの関与を考えれば、ダマスカスが警戒を要求するのも、もっともだ。

もたつく停戦は、シリアにおけるアメリカとテロリストの結託の、壊滅的な全世界への暴露になっていたのだ。“テロリスト”ではなく、“穏健派”を支援しているというアメリカのウソが、身勝手な妄想であることが決定的に明らかになった。明らかに、“正当な”反政府派を支援しているというアメリカの主張は、実際のもの通りに見られている - 全くのごまかしだ。これで、アメリカ政府は、シリアにおける政権転覆というアメリカの犯罪的な目的のため、シリア国内のテロリスト代理軍のスポンサーだという、一層のっぴきならない結論に至ることになる。少なくとも理論的には、この暴露は、シリア国家に対する戦争犯罪を行ったかどで、アメリカ政府と同盟諸国を訴訟することを可能にする。

停戦がアメリカの国際的立場を危険にさらす深刻な危険を考えれば、ペンタゴンが、妨害すると決定したと断定しても無理はない。そこで、9月17日、アメリカ、イギリスオーストラリアの戦闘機が、東シリア、デリゾール近くのシリア・アラブ軍エリート部隊基地を攻撃し、60人以上の軍人を殺害し、更に約100人を負傷させた。

以来、アメリカ、イギリスとオーストラリアは、これは事故で、戦闘機は地域のダーイシュ戦士を攻撃するつもりだったと主張している。アメリカ率いる連合軍は、空爆の調査を実施すると主張している。昨年、アメリカが、アフガニスタンのクンドゥスにある病院を壊滅し、30人以上を殺害したことなど過去何度もあったように、隠蔽されるだろう。

手短に、事故だという、アメリカ連合軍の主張を疑ういくつかの要素を考えよう。シリア軍がF-16とA-10に攻撃されてから10分以内に、ダーイシュ戦士が、シリア軍基地への攻撃作戦を開始したと報じられているのはなぜだろう? これは、連合国空軍と地上のテロリストとの間の協調を示唆している。

二つ目に、何百人もの兵士を擁する軍基地と隣接する飛行場を、寄せ集めのゲリラ部隊と見誤るというのは、高度な空軍力と監視能力に対する信頼性に反する。

三つ目に、ロシアの軍事筋が指摘している通り、アメリカ連合軍は、過去二年間の飛行作戦で、これまで、この地域ではさほど活動していなかった。シリア軍が、デリゾール周辺のダーイシュに対して、効果的な作戦を行っていることが知られていた。アメリカが率いるデリゾール空爆の後、即座にシリアとロシア政府が主張した通り、アメリカの空軍力が、テロリスト部隊を守るために、配備されたことを示唆している。これは、政権転覆のために、シリア戦争丸ごと アメリカ政府によって、なぜ、どのように醸成されてきたかという、より広範な分析と辻褄があう。

しかし、アメリカと同盟諸国が、デリゾールで、意図的に虐殺を実行したと結論づける上で、おそらくもっとも示唆に富んでいる要素は、ペンタゴンとCIAの戦争計画者連中が、欠陥のある停戦が、シリア国内における連中のテロの蛸足を暴露しつつあることを理解していたという前述の主張だ。そして確かに、もしケリー-ラブロフ計画で構想されたような何らかのアメリカ・ロシア共同対ダーイシュ作戦が行われれば、へたな芝居は完璧に吹き飛ばされていたろう。

その場合、必要な事として、一つの事だけなされる必要があった。手に負えず、当惑させられる停戦は潰さねばならなかったのだ。そこで、ペンタゴンは、デリゾールで“間違い”をおかすことに決めたのだ - “間違い”は、アメリカとロシア間の最小限のあらゆる信頼感を台無しにし、非難合戦を解き放ち、停戦違反を急増させた。

アメリカと欧米のマスコミは、隠蔽を支援すべく、おなじみの従順さで対応した。デリゾールにおけるこの虐殺は、おなじ週末の、ニューヨーク市での、死亡者が出なかった比較的小規模な爆発事件撃の方に重点がおかれて、ニュースの話題として、ほとんど無視されている。あるいは報道される場合、特にアメリカ・マスコミは、空爆は事故だったというのを疑問も抱かずに自動的に受け入れている。CNNも、これがアメリカがテロリストと結託している証明だというシリア政府の主張をすぐさま、“ばかばかしい”と切り捨てた。かなり論理的に見える主張なのに。

ニューヨーク・タイムズは、空爆を覆い隠すのに、こういう注釈をしている。

“週末のアメリカ合州国によるシリア軍への不測の爆撃で、アメリカは守勢にたち、内戦における暴力を減らして、人道的支援の道を切り開く取り組みを損なってしまった”。

アメリカのいわゆる一流新聞は更にこう書いている。

“アメリカ合州国は、もし9日前に、ジュネーブでジョン・ケリー国務長官と、ロシア外務大臣によって合意された、シリアにおける停戦協定が崩壊すれば、モスクワがシリア大統領バッシャール・アル・アサドを支援している戦争におけるロシアの二枚舌を暴露することになろう”。

何と皮肉な。ニューヨーク・タイムズによれば、アメリカは停戦協定で“戦争におけるロシアの二枚舌”が暴露されると期待していたのだ。第一週中、平和的な解決を見出すため、自制と献身を示して、しっかり守っていた休戦を、ロシアとシリアは守らないだろうと、連中は計算していたかも知れない。

ロシアの“二枚舌”を暴露するどころではなく、ペンタゴンとCIAがずっと恐れていた連中の代理テロリストとの強い結託ゆえに、アメリカ政府が、犯人として登場することになった。

シリア停戦破壊は、突然に点灯して、アメリカの汚らしい戦争における腐敗と、血まみれの両手をさらけ出しはじめたスポットライトを破壊する必要性のようなものだった。

記事原文のurl:http://www.strategic-culture.org/news/2016/09/20/why-us-had-kill-syrian-ceasefire.html

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「内戦」とあるべき所が、「アメリカ内戦」となっていたのを、言語学がご専門の風斗様からご指摘頂いて改めた。他にも二点ご指摘いただいているが、一点はそのままとさせていただく。

もんじゅ廃棄という話題で、とうとう金の亡者どもも、改心したのか半信半疑でいたが、代替のものを計画しているのだった。ふげん、もんじゅの次は「みろく」だろうか。毎度、ばちあたりな名前をつけるものだ。どんな名前をつけようが、「リサイクル」詐欺を続ける限り、大金をドブに捨て、人類の寿命からすれば、永久に消えない猛毒を生む構造は変わらない。

日刊IWJガイドの該当部分をコピーさせて頂こう。

■<★今日のニュース・フラッシュ!★>

【1】一兆円超えの無駄使い「もんじゅ」の廃炉を含めた抜本的な見直しが決定!!しかし、喜ぶのはまだ早い!?

 毎年、200億円の維持費が投入され続けていた、高速増殖炉「もんじゅ」の廃炉を含めた抜本的な見直しが、昨日、閣僚会議で決定されました。

 年間200億円、総額1兆円超えという莫大な維持費を食いつぶし続けていたもんじゅ。成果はほぼゼロに等しく、開発や運用を担ってきた日本原子力研究開発機構は、これまで何度も事故を起こした上にそれを隠蔽。保安規定違反も繰り返し、原子力規制委員会からは運転禁止命令を受けるなど、杜撰な組織体質が批判されてきました。

 抜本的な見直し方針の決定で、「絵に描いた餅」に年間200億円もが費やされるというバカバカしさに終止符が打たれるのは歓迎すべきことです。しかし、廃炉を「喜ぶのはまだ早い!」と釘を刺したのは、元経産官僚の古賀茂明氏。経産省は新たに「ASTRID(アストリッド)」という高速炉実験を開始する予定で、古賀氏によれば、これは新たな「壮大な無駄実験の開始」なのだとか。要注目です!

・古賀茂明氏の9月20日のツィート
https://twitter.com/kogashigeaki/status/778475820113289221

・「もんじゅ」代替高速炉の工程表、年内策定へ
http://www.yomiuri.co.jp/politics/20160920-OYT1T50124.html

青森県・三沢米軍基地から飛び立つ戦闘機がシリア・ヨルダンで空爆参加!? 〜国会前に連帯!青森駅前で「戦争法廃止!憲法改悪は許さない!」集会とパレード 2016.9.19

シリア空爆参加の可能性、十分あるだろう。アフガニスタンには実際出撃している。

三沢のパイロット「最も功績ある飛行」の栄誉を受ける 2008年9月16日

2016年9月21日 (水)

ロシアは降伏するだろうか?

Paul Craig Roberts
2016年9月19日

皆様のサイトをご支援願いたい。

実現するために、ロシアが大きな犠牲を払った停戦合意が、既知のシリア軍陣地に対する、アメリカ政府による意図的攻撃によって、挫折させられて、アメリカ政府や、その属国との紛争を避けながら、ヨーロッパへのシリア人と、更なる膨大な難民の流入による混乱を防ぐための、ロシア政府の真摯で、入念な努力は水泡と帰した。

この事実に対する、オバマ政権国連大使サマンサ・パワーの対応で、アメリカ政府がイラクとリビアを陥れた混乱と同じものに、シリアを陥れるという狙いを実現するためには、アメリカ政府は徹底的にウソをつくことが明らかになった。アメリカ政府に、もっぱらアメリカ政府にこそ、シリアにおける戦争に責任がある。イギリス議会とロシア政府が、オバマが意図していた、アメリカによるシリア侵略を阻止すると、オバマ政権は、シリアを侵略するため、聖戦主義者の傭兵に武器を与え、資金を供与し、聖戦士連中が、シリア反政府派シリアにおける民主主義のために戦っているふりをした。サマンサ・パワーは歴史をひっくり返し、戦争を、アメリカ政府がシリアを不安定化するために送り込んだISIL聖戦士と戦うという、シリア政府の依頼に応えた、ロシアによる介入のせいにしている。サマンサが言っているのは、もしロシアがシリア支援に来ていなかったら、アメリカ政府とISILが、とっくにシリアを破壊して、戦争は終わっていただろうということだ。
http://www.informationclearinghouse.info/article45501.htm

ロシア国連大使のヴィタリー・チュルキンは、自分の40年間の外交官経験で、サマンサの振る舞いほど傲慢で、扇動的な ものは見たことがないと述べた。チュルキンは、既知の事実に対するサマンサの、これほど非現実的で歪んだ対応で、いかなる実のある外交的結果も期待できなくなったと言っているようだ。http://www.informationclearinghouse.info/article45502.htm

シリアにおける政治的安定性を破壊し、混乱に置き換えると、アメリカ政府が堅く決めているという結論に、もしロシア政府が、ようやく達したとすれば、何とも長い時間がかかったものだ。

外交が無効であることが明らかになれば、力と力の対決しかなくなるので、ロシア政府は、この結論を懸命に避けてきた。現在の文脈では、これは、熱核戦争と 地球上の生命の終焉を意味する。

これこそが、アメリカ政府による威圧的挑発に対し、対立ではなく、協力を申し出て、ロシア政府が外交的に対応してきた理由だ。

ところが、アメリカ政府は紛争を望んでいるのだ。ロシアは、テロとの戦いで、アメリカ政府が、ロシアと共通の関心を持っているようなふりをしてきたが、テロは、シリア、次にイラン、更には、ロシア連邦や中国のイスラム教の州を不安定化させるためのアメリカ政府の手段だ。

アメリカ政府は、協力ではなく、覇権を望んでいる。サマンサ・パワーが、これを赤裸々に明らかにした以上、ロシア政府は、もはやそうでないふりをし続けるわけにゆかない。ロシア (と中国)は一体どうするのだろう?

もしロシアと中国が、アメリカが両国にもたらそうとしている戦争に対する準備ができていない場合、攻撃に直面して、力を結集しながらも、シリア、ウクライナのロシア派分離州や、太平洋の様々な紛争中の島嶼問題を犠牲にして、両国は撤退するのだろうか? それとも両国は、アメリカ政府のヨーロッパ傀儡に対し、戦争の代償をはっきりさせて、NATO同盟を分解することを決心するだろうか? ロシアと中国に対する、アメリカ政府の攻撃で、ヨーロッパが得るものは、明らかに皆無なのだ。

それとも、ロシアは、外交が行き詰まっていることが証明された以上、何もできないのだろうか?

おそらく、これは最も重要な疑問だ。ロシア政府の一員でない人間として言えるのは、ロシアは、必ずしも完全に、その運命を支配できているわけではないということだ。“汎大西洋統合主義者として知られているロシア政府内の分子は、ロシアにとっては、欧米の一部となり、欧米体制に統合されることの方が、主権国家でいるより重要だと考えている。もし、イギリス、ドイツや、フランスのような旧列強が、アメリカ傀儡となることで、恩恵を得られているなら、ロシアも恩恵を得られるはずだと連中は主張する。

汎大西洋統合主義者連中は、ロシアの戦略的核能力と、広大な領土ゆえ、ロシアは、ある程度の主権を維持することができ、属国として部分的に服従するだけだと主張している。この立場の一つの問題点は、ネオコンが、完全な覇権でないものに満足して、完全な覇権を実現するために、ロシアの弱体化した立場につけ込もうとしないのを想定していることだ。

おそらくロシア政府は、少なくともヨーロッパ諸国政府の一部が、戦争を避け、NATOを離脱する責任を認識し、アメリカ政府の侵略に対する政治的な隠れ蓑をはぎ取るという希望を依然抱いている。多少はそうした可能性もあろうが、主要なヨーロッパ政治家連中は、アメリカ政府に買収され、雇われている。あるアメリカ政府高官が、1970年という昔に、私にこう言った。“連中は我々の手駒だ。連中は我々の一員だ。”

ヨーロッパのマスコミには多くは期待できない。ドイツの新聞フランクフルター・アルゲマイネ・ツァイトゥンク元編集者ウド・ウルフコッテは、あらゆる著名ヨーロッパ人ジャーナリストは、CIAに雇われているという本を書いた。http://www.zerohedge.com/news/2016-03-28/top-german-journalist-admits-mainstream-media-completely-fake-we-all-lie-cia

政治家もマスコミも買収されている中、どこからヨーロッパ指導部が現れられよう?

ヨーロッパ人は、雇われ傀儡役に馴れきっている。反乱が成功すると考えるヨーロッパ人政治家も新聞編集者も皆無で、連中は人類のために危険を冒すより、アメリカからのお手当てで豊かになった暮らしを享受する可能性が高い。

重要な疑問は、既存の社会-政治-経済体制が、人類のためになるよう機能しうるのかどうかだ。価値判断の基準が金次第なので、強欲と権力が極めて強力な要素になってしまうため、資本主義文明が、人道的なものであり得るかどうかは明らかではない。人間の悪と無能が、地球環境のみならず、人道的な社会制度をも破壊する可能性がある。グローバリズムは、協力のための構想ではない。アメリカによる支配のためのワシントンの構想だ。

Paul Craig  Robertsは元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリプス・ハワード・ニュー ズ・サービスと、クリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼 の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Order.が購入可能。

寄付のページはこちら

記事原文のurl:http://www.paulcraigroberts.org/2016/09/19/will-russia-surrender-paul-craig-roberts/
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産経ニュースの見出しにこうある。
安倍晋三首相とヒラリー氏が会談 日米同盟の強化で一致 TPPでは意見分かれる

TPPは、協力のための構想ではない。アメリカ大企業による支配のためのワシントンの構想だ。

ウド・ウルフコッテ氏と著書に関しては、いくつか記事を訳してある。たとえば下記。テレビの報道番組で一度に三人、まっとうな発言をする人々が消えたのと同根。

2016年9月20日 (火)

欧米パートナー皆無のロシア

Paul Craig Roberts
2016年9月17日

ロシア政府は、同じことを何度も何度繰り返して、違う結果を期待している。ロシア政府は、アメリカ政府と協定を結び続け、アメリカ政府は協定を破り続けている。

まさにアインシュタインが狂気と定義したものの最新行動が、最新のシリア停戦協定だ。アメリカ政府は協定を破り アメリカ空軍をシリア軍陣地爆撃のために送り出し、62人のシリア軍兵士を殺害し、100人を負傷させて、ISISが攻撃を再開する道を開いた。

2015年9月ロシアは、ロシア空軍をシリア国内のISIS拠点爆撃に配備して、アメリカ政府の不意をつき、シリア軍が主導権を握るのを可能にした。ロシアは対ISIS戦争に勝てたはずなのに、作業を完了する前に、突然撤退した。これが、アメリカなり、代理人なりがISISに再補給するのを可能にしてしまい、ISISは攻撃を再開した。

そこで、ロシアはシリアに戻らざるを得なかった。その間、アメリカが自ら入り込んだ。今や、NロシアによるISIS空爆は、シリア領空同様、より複雑になった。ロシアが、アメリカ政府に、ISIS攻撃計画を通知すると、アメリカ政府は,ISISと、おそらくロシア戦闘機を撃墜したトルコに警告する。それにもかかわらず、シリア軍が優勢だ。

だが、毎回、勝利は“和平交渉”あるいは“停戦”によって妨げられた。その間に、アメリカが支援する勢力が体勢を立て直すのだ。結果的に、ロシアとシリアがとっくに勝てていたはずの戦争が、新たな要素まで加わり、いまだに続いている。今やアメリカ政府は直接シリア軍を攻撃している。

アメリカ軍は、ISISを攻撃していると思っていたと主張している。わずかでも考えて頂きたい。アメリカは、軍事超大国を自称している。ヨーロッパ傀儡諸国の個人電子メールや携帯電話通話まで含め、アメリカは全世界をスパイしている。ところが、なぜかこうしたあらゆるスパイ能力をもってしても、既知のシリア軍陣地とISIS拠点とを識別しそこねたというのだ。もし、これを信じるなら、アメリカは軍事的に無能だと結論せざるを得ない。

起きているのはこういうことだ。今回の“停戦”以前、ロシアはアメリカが支援する聖戦士を攻撃できたが、アメリカは、シリア軍を直接攻撃できず、代理の聖戦戦士に頼るしかなかった。アメリカ軍の対シリア軍直接攻撃の前例を作り出すのに、アメリカは“停戦”を利用しているのだ。

ほとんど戦争に勝つところだったロシアは、アメリカが紛争に直接参加するのに利用している“和平交渉”と“停戦”へと、注力先を変えた。

ワシントンとモスクワが、シリア紛争の結果について、何らかの共通の関心を持っていると、ロシア政府が思い込んでいるのは謎だ。アメリカ政府の関心は、アサドを排除し、シリアを、現在リビアとイラクを支配している混乱に陥れることだ。ロシアの関心は、聖戦主義の蔓延に対する防波堤としての、シリアの安定化だ。テロは、中東を不安定化するためのワシントンの武器なのに、テロとの戦いにおいて、モスクワとワシントンは、共通の関心を持っていると思い込むほどロシア政府が誤解しているのは驚くべきことだ。

ロシアは、どうしてこれほどすぐ過去の記憶を忘れてしまうのだろう。アメリカ政府は、ゴルバチョフに、もしドイツ再統一を認めれば、NATOは東方には、一インチたりとも進まないと約束した。ところが、クリントン政権は、NATOをロシア国境に配備したのだ。

ジョージ・W・ブッシュ政権は、一方的に脱退して、ABM条約に違反し、オバマ政権は、ロシア国境にミサイル基地を設置している.

ネオコンは、アメリカの戦争教義上、核兵器を先制使用しないというのをお払い箱にし、核兵器を先制攻撃で使用可能なものへと格上げした。

オバマ政権はウクライナ政府を打倒し、かつてロシアの一部だった場所に、アメリカ傀儡政権を据えた。傀儡政権はウクライナのロシア人住民に対し、戦争を始め、アメリカ政府が“ロシアによる侵略併合”だと歪曲して表現している分離独立運動を引き起こした。

ところがロシア政府は、アメリカ政府は共通の利益を有する“パートナー”だと思っている。

実に不思議だ。

Paul Craig  Robertsは元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリプス・ハワード・ニュー ズ・サービスと、クリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼 の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Order.が購入可能。

寄付のページはこちら

記事原文のurl:http://www.paulcraigroberts.org/2016/09/17/russia-has-no-partners-in-the-west-paul-craig-roberts/
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ネットでは「狂気とは即ち、同じことを繰り返し行い、違う結果を期待すること」だとアインシュタインが言ったことになっている。小生には真偽の確かめようがない。

同じことを繰り返し行い、違う結果を期待しているのは、宗主国のいうがまま、憲法解釈を変え、TPPを推進し、 南スーダン派兵を続けている某国(亡国)。

南スーダン、担当者が、体調不良となり、視察中止となった、という「公式説明」。現地の状況、はるかに深刻なようだ。

孫崎享氏のメルマガの一部を貼り付けさせていただこう。

3:自衛隊がイラク戦争時派遣された時には、自衛隊に死傷者を出さないことを最大要件として考えた。

 現在の安倍政権にはそれはない。


 それは考えてみると不思議ではない。

 米国側が日本に要請してきたことは次第にエスカレートしてきた。

 まず最初は「旗を立てろ( show the flag)」

 次いで「軍靴を戦場に(boots on the ground)」

 そして今。「血を流せ(shed the blood)」

  安倍政権はこの「血を流せ」を容認している。

 多分日本国民も「応分の国際貢献」とやらで容認するのでないか。

 自分の身に危険が及ばなければ、負担をする人々がいても構わない。沖縄の辺野古移転のメンタリティが自衛隊にも適用されるのではないか。

2016年9月19日 (月)

急落する欧米マスコミの信頼性

Paul Craig Roberts
2016年9月16日

読者の皆様

このウェブは、ワシントン・ポストや、ニューヨーク・タイムズ、CNN、フォックス・ニューズ、BBCや、どの欧米印刷媒体やTV番組が信頼されている以上に多くの人々に、世界中で信頼されている。このコラム記事は、多数のウェブで、多くの言語で複製されている。このブログの購読者数総計は、ニューヨーク・タイムズの何倍もある。私の著書は、ロシア語、中国語、チェコ語、韓国語、ドイツ語、フランス語、トルコ語とスペイン語に翻訳されている。

これだけの多数の購読者にもかかわらず、当ウェブはごく少数の献身的な読者の方々に支えて頂いている。

もし、より多くのお金が、真実のみを語る場所に注がれれば、もっと多くのことが実現できるはずだ

このサイトを支援する財団は無い。本ウェブを支援するような財団は、小生と同様に、ニューヨークや、ワシントンの晩餐会招待リストから外されてしまう。

このサイトは、高い読者数ランキング地位にあり、広告主がつく可能性があるにもかかわらず、広告は載せていない。広告主に支援されてしまえば、読者による支援は減り、広告主がサイトを支配するようになってしまうのを私が知っているためだ。金は私の独立を損なうために使われるが、そうなることはありえないので、サイトは閉鎖し、私の発言は沈黙させられることとなる。

人々が真実を支持しようとしないのであれば、人々は真実を得るに値せず、真実を得ることはできない。

急落する欧米マスコミの信頼性

Paul Craig Roberts

最新のギャラップ世論調査では、わずか32%のアメリカ人しか、印刷やTVメディアが真実を伝えると信じていない。http://www.gallup.com/poll/195542/americans-trust-mass-media-sinks-new-low.aspx
18歳から49歳の共和党員と、無党派の人は、メディア信頼度が更に低く、それぞれ、14%、26%と、30%だ。

マスコミを依然信じている多数派を形成する唯一の集団は民主党員で、印刷媒体とTV報道への信頼度は、51%だ。次に信頼度が高いのは、50歳以上のアメリカ人で、信頼度は、38%だ。

高齢の民主党員たちが、かろうじてマスコミを信じている集団として唯一残っているという結論だ。この間違った信頼は、教化のせいだ。高齢の民主党員の政府に対する信頼は、共和党員の福音派キリスト教信仰に匹敵する。高齢の民主党員は、アメリカを大恐慌から救ったのは、フランクリン・D・ルーズベルトの指揮下にあった政府だと固く信じているのだ。21世紀の印刷メディアとTVメディアは、政府と歩調をしっかり揃えているので、政府不信が、政府に仕えるマスコミに波及しているのだ。この神話に洗脳されている民主党員の世代が亡くなるにつれ、民主党員の信頼度も、共和党員レベルに急落するだろう。

マスコミに対する信頼がなぜ崩壊したのかを理解するのは困難なことではない。我と、々が、またしても繰り返す瀬戸際にありそうな、腐敗したクリントン政権が、d多少は多様で、独立していたメディアの90%が、6社の超巨大企業に買収されるのを認めた。その結果、報道や論説の独立性が消滅した。

大企業による所有と、利益を目指す衝動という制限が、ジャーナリズムの自由に科され、資源が減らされて、マスコミは、政府や大企業プレス・リリースの反芻という、常に最も安価で、あたりさわりない報道をすることになる。

不動産税によって、ジャーナリスト社主家が、ジャーナリズムから追い出され、わずかに残った新聞は、若くて美人の妻やら、希少なフェラーリのような、入手対象となった。amazon.comのCEOで創設者のジェフ・ベゾスが、2億5000万ドルの現金を支払い、ワシントン・ポストを買収した。ジェフは、e-コマースの天才かも知れないが、ジャーナリズムということになると、彼はジェフ・ボゾ(=マヌケ)と呼んだ方が良いかもしれない。

9月12日、ワシントン・ポスト記者のシンディー・ボレンが、ワシントン・ポストを、スーパーで売っているタブロイド紙、ナショナル・エンクワイアラーのレベルにまで貶めた。編集者は一体どこにいたのかと、問うべきだろう。酔っぱらっていたのだろうか? ワシントン・ポストは、実際“その信用と博覧強記で定評があるナイジェリア人医師のベネット・オマルが”、ヒラリー・クリントンの明らかな健康上の問題は、プーチン-トランプ陰謀で、彼女が毒を盛られたせいである可能性があると結論付けたと報じた。
https://www.washingtonpost.com/news/early-lead/wp/2016/09/12/the-man-who-discovered-cte-thinks-hillary-clinton-may-have-been-poisoned/

記事が、イギリスの捜査による状況証拠が、プーチンをリトヴィネンコ毒殺に結びつけているという根拠の無い主張を繰り返している以外は、シンディー・ボレンと、ワシントン・ポストの編集者は、オマル医師とつるんでいると結論できそうだ。

言い換えれば、まずリトビネンコ、今ヒラリーなのだ。

もし、状況証拠が、ワシントン・ポストの指針であるなら、政府の高い地位という好都合な場所にいて、連中の覇権戦争を、中東で始めるため、新たな真珠湾を切望していたネオコンが、9/11の犯人であることを、状況証拠が示唆しているのは明らかだ。

ところが、ワシントン・ポストは、陰謀論を貶めることが職務の専任記者を抱えており、 ワシントン・ポスト自体が世紀の陰謀論をぶち上げている。「プーチンと、トランプの陰謀で、アメリカ民主党大統領候補者に毒を盛った。」http://www.strategic-culture.org/news/2016/09/15/washington-post-grasps-crazy-conspiracy-theory-support-hillary-clinton.html

もしアメリカ人の生活に、知性、あるいはおそらく、ニュースを調べる十分な時間があれば、真実がこれほど欠乏することはなく、ワシントンによって、ロシアや中国との紛争に追いやられて、一体どのような利点があるのかを、アメリカ人も良く考えるようになっていた可能性がある。

我々全員死んでしまうだろうから、戦争で勝者などないのはまず確実だ。

Paul Craig  Robertsは元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリプス・ハワード・ニュー ズ・サービスと、クリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼 の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Order.が購入可能。

記事原文のurl:http://www.paulcraigroberts.org/2016/09/16/western-media-credibility-in-free-fall-collapse-paul-craig-roberts/

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そのまま「急落するマスコミの信頼性」説明文。

昨日、大相撲が終わった後も、ボーッとして、そのまま見ていたら、サウジアラビアの話がでたのにびっくり(個人的に)。たまたま昨日、サウジアラビアに関する記事を翻訳していた。

豊洲市場問題に関する(大本営広報部文章ではなく)孫崎享氏のメルマガの一部を複写させていただこう。

 豊洲市場は東京ガスの工場跡地である。敷地内の表土を削り、きれいな土をいれ、4.5メートルの盛り土をいれ、汚染に備える予定であった。それがなされていない。今地下室の上に水がたまり、都が17日に公表した地下にたまった水の検査では微量のヒ素と六価クロムが検出され、別途実施した共産党の調査で環境基準の4割に及ぶ値を示すヒ素が検出された。豊洲市場は食料品を扱う場所である。一番避けなけれならない立地に豊洲市場がある。

 都の関係者は気づかなかったのか。当然気づいている。やってはいけないことを実施した。

 9月17日日刊ゲンダイは、「優雅に出世や天下り…都庁「盛り土無視」全責任者リスト」と題して、事業全体の責任者である「市場長」以下、会計を取り仕切る「管理部」、設計や施工、施設の保全計画を策定する「事業部」、全体の計画を調整する「新市場整備部」の3部署の長に焦点を当て、現在の地位を別表にまとめた。11年11月に土壌汚染対策工事に着工した際の市場長、中西充氏は今や副知事に大出世であり、技術会議で「地下空間の活用案」が提案された際の市場長、比留間英人氏は15年約1800万円の役員報酬を得る東京メトロ副会長に就任している。日刊ゲンダイは「伏魔殿ではクロをシロにできる者ほど出世する」と書いた。

 しかし、今日本社会を見ると、こうした現状は豊洲をめぐる東京都の官僚だけでない。日本社会全体を覆っている。

今日の日本社会は、官僚であれ、政治家であれ、メディアであれ、業務のあるべき姿を主張する人はほとんどが疎外され、あるべきでないことを平気で出来る人を重用する社会となった。

私は外交分野で生きてきたから、その分野の動向を見ているが、例えばイラク戦争の時の自衛隊派遣の決定において、イラクに大量破壊兵器がないと主張した人はどうなったか。代表的なのは天木直人大使であるが、辞職させられた。そして間違ったことを主張した外務官僚や、学者や、ジャーナリストは、豊洲の都官僚と同じように厚遇されていった。

この姿は今日本社会全てに蔓延している。あるべき姿を主張するものが排され、あるべきでない政策を推進するものが遇される日本社会の未来は暗い。

もし日本人の生活に、知性、あるいはおそらく、ニュースを調べる十分な時間があれば、真実がこれほど欠乏することはなく、ワシントンによって、ロシアや中国との紛争に追いやられて、一体どのような利点があるのかを、日本人も良く考えるようになっていた可能性がある。しかし、属国ではクロをシロにできる者ほど出世する現状が固定化している。

多数の購読者にもかかわらず、ごく少数の献身的な読者の方々に支えて頂いている日刊IWJガイドの一部も複写させていただこう。

もし、より多くのお金が、真実のみを語る場所に注がれれば、もっと多くのことが実現できるはずだ。

※豊洲「盛り土」問題で次々明らかになる驚きの事実!移転を決定した石原慎太郎元知事が装う被害者面!岩上安身が石原氏に直接質問していた内容とは!? 9月19日、畑明郎氏に緊急インタビュー! 2016.9.17
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/332273

 畑氏へのインタビューは、約1ヶ月、仕事をセーブしていた岩上さんの久しぶりのインタビューとなります。岩上さんのインタビューが「臨時休業」状態にあったこの間、IWJの会員数は伸び悩み続けました。多くの人たちが、岩上さんのインタビューをとても楽しみにしていることを、岩上さんもスタッフも痛感しました。

 しかしみなさん、ご安心ください!体調が万全ではないながらも岩上さんは、これからジャーナリストとして最前線に復帰します! 8月末から始めた本気のダイエットで91kgから86kgまで5kg減量した成果を、画面でバッチリと確認してください!

後ほど、平山茂樹記者よりお伝えしますが、インタビューの予定もどんどん埋まってきております!どうぞ、まだIWJの会員にご登録いただいていない方も、「ちょっとしばらくIWJの会員をお休み中」の方も、迷わず会員登録・会員再開をお願いします!!

※IWJ定額会員へのご登録はこちらから
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 ちなみに、岩上さんには、IWJを設立する前から、築地市場の移転問題に鋭く切り込んできました。当時のコンテンツを見ると、今、マスコミが「新しい問題」のように報じている汚染問題や施設設計の問題のどれもが、当時から指摘されてきた問題であることがよくわかります。サポート会員にご登録いただけば、IWJが過去にじっくり掘り下げてきた、ホットな話題の数々も自由に閲覧いただけますので、ぜひ、一般会員からサポート会員へのお切り替えもご検討ください!

 築地市場の移転問題、安保法制の問題と日本の軍事化の問題、米軍基地問題…どれも市民の皆様にとって深刻な影響を及ぼす問題の数々です。こうした問題の一つ一つを、なんとしてもIWJは食らいついて追っていき、きちんと市民の皆様にお伝えしていきたいと思っています。一方で、現在のIWJの会員数(5804名)で、会員の皆様の会費だけではその活動費すべてをまかなうことはできません。どうぞ、みなさまのご寄付・カンパでIWJをお支えいただきますよう、よろしくお願いいたします。

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2016年9月18日 (日)

付けが払えないのに、イエメン戦争には資金供給するサウジアラビア

2016年9月12日
Robert Fisk
counterpunch.org

二つの聖なるモスクの守護者で、サウド家首長であるサルマーン・ビン・アブドゥルアズィーズ・アール=サウード・サウジアラビア王が、1,000人の召し使いを引き連れ、モロッコでバケーションを続けるべく、カンヌにほど近い大富豪マンションをあたふたと去ってからほぼ一年後、何万人もの亜大陸からの外国人労働者が彼の偉大な建設現場で汗を流す中、王国の資金繰りは、さほど円滑とは言えない。

王国外ではほとんど報道されないが、ビン・ラディン・グループを含むサウジアラビアの巨大建設企業は、サウジアラビア政府から、主要な建設プロジェクトに対して支払われておらず、インド、パキスタン、スリランカの兵士や、他の労働者の一部は給料を受け取っておらず、7カ月も支払われていない人々もいる。

インドとパキスタン大使館が、サウジアラビア政府に、両国の労働者に給料を払うよう訴えている。サウジアラビア君主制に対し、イギリス政府と同じ腰巾着姿勢をとっているエコノミスト連中は、サウジアラビア当局が石油価格崩壊に圧倒されていることを常時指摘している。いつもは連中は、世界の他の国々が肝を潰すようなことは、言いたがらない。副皇太子で防衛大臣のムハンマド・ビン・サルマンの無駄で絶望的なイエメンでの戦争だ。王お気に入りの息子が、昨年、シーア派イスラム教徒反政府派に反対して、国際的に認められているイエメン大統領を支持しているフーシ派に対する、このばかげた作戦を開始して以来、サウジアラビアと首長国のパイロット(地上のイギリスの技術“専門家”に支援されて)が操縦する航空機が、1999年以来、アメリカが、セルビアとアフガニスタン両国内で破壊したものの合計より多くの病院や診療所や医療用倉庫を爆撃した。

結果は? 世界の確認石油埋蔵量の16パーセントを有し、一日に10億ドル以上稼ぐ国営アラムコ石油会社を持つ国が、今や1000億ドルという記録的財政赤字で、つけが払えないのだ。当初、イエメンでの大失態は、“決定的な嵐作戦”と呼ばれたが、最近の中東史で最長ながら、とうてい決定的ではないことが判明したアラブの“嵐”は、“希望回復作戦”に改名された。そして“希望”と“嵐”の前にそうしていた通り、イギリス人“専門家”の支援を得て爆撃は続いている。今年、まさに同じムハンマド副皇太子が、サウジアラビアの給与向け国家支出を引き下げるが、個人の収入は増えると発表したのも驚くべきことではない。

パキスタン人兵士が“サウジアラビア”国軍のかなりの部分を占めるパキスタンは、憤激しており、サウジアラビア企業三社が、8カ月給料を従業員に支払っておらず、食事の提供まで拒否しているのは、一体なぜかと議員たちが質問している。場合によっては、パキスタン国家が、パキスタン人への食料代を支払っている。

サウジアラビアでは、政府自体が危機に対応できていないように見える。アラブ、ニュースは、31,000人のサウジアラビア人や、他の外国人労働者が、給与未払いを巡って、労働省に苦情を申し立てている。インド領事館と現地のインド人が、労働者が飢えないよう、食べ物を持ち込んだ例もある。政府の建設会社に対する未払い金額総額は何十億ドルにのぼる可能性がある。

明白な外国人嫌いの意見が、サウジアラビア・マスコミに現れた。サウジアラビア・ガゼットで、アブドゥルラーマン・サード・アル-アラビはこう述べている。“我々が豊かな国なので多くの外国人が我々を憎み、怒っているのです。我々、サウジアラビア人は、我々が享受している恩恵やお金に値しないとまで言う連中もいます。これが、一部の連中が、規定の時期に給料を支払われないと暴力的になる理由です。”

そう、ヌスラ戦線(最近「レバント征服戦線」に改名した)やら、アルカイダやら、ISISなど、シリアの戦場にいる連中に、たっぷり現金を支払っているむきもあると思う。

フィリピンや、フランスや、多くの中東諸国の大使館員が、サウジアラビア政府に問題を提起している。“現在の状況から影響を受けており[原文通り]、従業員に対して責任を果たすことが多少遅れる結果になっている”という航空会社サウジ・オジェの回答が、彼らが受ける答えの典型だ。

サウジアラビア政府は、同社は従業員に給与を支払っていると主張している。従業員の多くは、伝統的にスンナ派指導者の息子サードに投票している、レバノン、スンナ派地域出身のスンナ派イスラム教徒レバノン人であることは明記に値する。

ある会社幹部は“遂行するはずの多くのプロジェクトが廃止されたため[原文通り]会社の状況は不安定だ”という驚くべき発言をした。一方、ユナイテッド・シーマク建設会社の労働者は、何カ月も給料が支払われていないと苦情を言っている - あるいは出国許可証を与えられたとまで言っているする。一年半以上も支払われていない人々もいる。ビン・ラディンやサウジ・オジェなどの大企業と違って、こうした人々は、彼らの大半は実際男性で、従業員の人数も少ない。“注意は皆、大企業に向けられます - 我々はさほど人数がいないので、無視されがちです。”

かくして、わがいとしき君主-独裁制のあやしげなシナリオでは、シーア派フーシ派や、シーア派ヒズボラ、ダマスカスとイランのシーア派/アラウィー派政権に対する戦争は終わらない。何年か前、同じぐらいにあやしげなサウジアラビアとイギリスのアル-ヤマー武器商談もあったではないか? 当時は資金繰り問題はなかった。ところで“ヤマー”とは、アラビア語で何を意味しているだろう? “鳩”だ。これ以上進んではいけない。

本コラムは、ロバート・フィスクが、Independentに書き、まずそこに掲載された。

記事原文のurl:http://www.counterpunch.org/2016/09/12/saudia-arabia-cant-pay-its-bills-yet-funds-war-on-yemen/

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サウジアラビアの窮状については、たとえば下記記事を翻訳してある。

素人は、サウジアラビアからほど遠からぬところにある南スーダン派兵が気がかり。

大本営広報部は決して実情を報じない。まさに大本営広報部大政翼賛会と化している。

※【IWJ追跡検証レポート・前編】兵士の性犯罪が相次ぐ南スーダンで自衛隊が「駆けつけ警護」!国連平和維持軍は助けないどころか自らレイプ…これが戦地の現実!稲田朋美防衛相には見えていない? 2016.9.16
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/332104

岩上安身責任編集 – IWJ Independent Web Journal

2016年9月17日 (土)

欧米の愚かさ加減に対する驚きを上品に表現したプーチン大統領

2016年9月8日
Paul Craig Roberts

ブルームバーグ・ビジネスウイークのJohn Micklethwaitとのインタビューで、プーチンは ’勢力圏を地理的に拡張するというロシアの願望について質問された。

プーチンは下記のように答えた。

“本当に政治に携わっているまともな人々全員、例えばバルト三国に対するロシアの脅威という考えかたは、全くの狂気であることを理解していると思います。我々が本当に、NATOと戦おうとしているでしょうか? NATOには、一体何人の人が暮らしているでしょう? 約6億人ですね? ロシアの人口は1億4600万人です。確かに我々は最大の核大国です。しかし、あなたがたは、本当に我々が核兵器を用いて、バルト三国を征服しようとしているとお考えですか? この狂気は一体なんでしょう? これが第一点ですが、決して、一番重要な点ではありません。

“重要な点は全く別のことです。我々は豊富な政治経験がありますが、そこから、人々の意志に反することはできないと、深く確信しています。人々の意志に反することは、何もできないのです。我々のパートナーの中には、これを理解できないむきがあるように思えます。クリミアに関して言う場合には、クリミアに住んでいる人々の70パーセントがロシア人で、他の人々もロシア語をまるで母語のように話しますが、彼らの意志が、ロシアに加わることだったことは注目しないようにしているのです。欧米の人々は、全くこれを見ようとしません。

“別の場所、コソボでは、欧米は人々の意志を持ち出しましたが、クリミアではそうではありません。これは全て政治的ゲームなのです。ですから、安心して頂くために、ロシアは、協力に向けた全く平和的な外交政策を行ってきたし、行ってゆくつもりだと申しあげられるます。

“我々の勢力圏の拡張についてですが、モスクワからウラジオストックに飛ぶのに九時間かかりました。これはモスクワからニューヨークに、東ヨーロッパ、西ヨーロッパや大西洋を越えてゆくのとほぼ同じです。我々が何か拡張する必要があると思われますか?”

Paul Craig  Robertsは元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリプス・ハワード・ニュー ズ・サービスと、クリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Order.が購入可能。

記事原文のurl:http://www.paulcraigroberts.org/2016/09/08/putin-politely-expresses-his-amazement-at-western-stupidity/

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豊洲汚染問題やら地下空洞問題や、北朝鮮ミサイルより深刻なニュースを聞いたが、驚かない。あの党なら何でもありだろう。問題は、二重国籍ではなく、勧進帳幹事長。正気とは思われないが、連中にとっては、エセ二大政党で、完全属国化することこそ、正気。立党の基本なのだろう。

さすがに、日刊IWJガイド・ウィークエンド版、この話題がトップ。コピーさせて頂こう。

■■■日刊IWJガイド・ウィークエンド版「民進党・蓮舫新代表、党幹事長になんと野田佳彦前総理を指名!/国連軍がレイプ犯罪に及ぶ南スーダンの現状・・・【IWJ検証レポート】をアップ!/『脱原発テント』の5年間を記録した『ドキュメント・経産省前テントひろば』をぜひご視聴ください」2016.9.17日号~No.1464号~■■■
(2016.9.17 8時00分)

 おはようございます。IWJで主にテキスト関係の編集業務を担当している平山と申します。

 一昨日の9月15日(木)に投開票が行われた、民進党代表選挙。立候補した蓮舫氏、前原誠司氏、玉木雄一郎氏の3人が掲げる政策にほとんど違いがなかったことから全くと言っていいほど盛り上がりませんでしたが、結果は大方の予想通り、蓮舫氏が圧勝。岡田克也氏の後任として、「蓮舫民進党」が発足することになりました。

 蓮舫新代表は早速昨日9月16日、新執行部の人事に着手しましたが、なんと、野田佳彦前総理大臣を幹事長に指名。野田氏はこの指名を受諾し、就任が決まった両院議員総会で「逃げて見捨てることはできないと思った。一蓮托生(いちれんたくしょう)の覚悟を持った」と、意気込みを語りました。

※民進 幹事長に野田前首相「徹底して下支えの決意」(NHK、2016年9月16日)
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160916/k10010689031000.html

 しかし野田氏といえば、旧民主党政権時代に、国民との約束である「マニフェスト」を破って消費税増税関連法案(社会保障と税の一体改革)を成立させ、3.11以降停止していた福井県の大飯原発を再稼働、さらには党内の反対論を押し切ってTPP交渉参加への道筋をつけるなど、現在の安倍政権が誕生する下地を作った人物です。

 代表選の段階で、蓮舫氏、前原氏、玉木氏の3人とも揃って「共産党を含む野党共闘」に反対の意向を示した時点で、野党第一党としての存在感がほとんどゼロに近くなった民進党ですが、野田氏を再び政治の表舞台に復活させるとなると、ほとんど「第2自民党」と言えるような状態になってしまいます。これは、7月の参院選で、「野党統一候補」に期待をかけ、一人区で民進党の候補者に投票した有権者に対する、背信行為ではないでしょうか。

 IWJは、2012年末に発足した安倍政権に対する批判だけを展開してきたわけではありません。私がIWJで働き始めたのは2011年9月半ばですが、それは野田政権が発足した直後のことでした。その後、野田政権によるTPP推進、原発再稼動、消費税増税などの動きについて、まだまだ新人として分からないことだらけではありながらも、集会やデモなどを取材・中継してまわったことを、今でもはっきりと覚えています。

 岩上さんも当時、連日のように各地を飛び回り、キーパーソンへの直撃インタビューを重ねていました。IWJの豊富なアーカイブを探していただけると、当時のインタビューの記録が大量に出てきます。以下、その中から必見のインタビューをあげてみますので、この機会にぜひ、ご視聴ください。

※2011/11/21 岩上安身による東京大学大学院教授・鈴木宣弘氏インタビュー
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/1054

※2011/12/26 バンダジェフスキー論文の翻訳者が語る、「原発×戦争×健康被害」リスク~岩上安身による茨城大学名誉教授・久保田護氏インタビュー
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/238804

※2011/12/30 岩上安身による元外交官・孫崎享氏インタビュー
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/1463

 野田政権が発足した当時、IWJはまだ「Web Iwakami」のサイト上で活動しており、定額会員制もスタートしていませんでした。マルチ・チャンネルによるUstream中継を行ってはいたものの、サイトにはUstreamのアーカイブが掲載されているのみで、テキスト記事はほとんど存在しませんでした。活動費も、安定的な会費ではなく、皆様からのご寄付・カンパに頼りつつ、岩上さんが私財を切り崩しているという状態でした。

 会社設立から1周年を迎えた2011年12月に、「IWJ Rebornプロジェクト」としてサイトをリニューアルするとともに、ロゴも変更。定額会員制をスタートさせました。それから約5年、IWJは会員となってくださった皆様とご寄付・カンパをお寄せくださった皆様からのお支えにより、なんとか活動を維持してきました。

 しかしここにきて、会員数は6,000人を割り込んだ状態が続いており、岩上さんによると、経営は非常に苦しい状態にあるということです。9月13日に岩上さんは連投ツイートを行い、「今期の収支の見通しが立たなかったら・・・。その場合は、事業と人員の大規模な再編をして、WEB IWAKAMI の頃の原点に回帰します。それでもご支援がなかなか受けられず、やはり収支を改善できなかったら、そして大赤字のままで、僕のこれまで投じてきた私財の回収のメドも立たなかったら、その時は潔く撤退します」と書き込みました。

※【岩上安身のツイ録】「勝負」の第7期に向けた岩上安身の「覚悟」――体調不良を乗り越え、9月からはいよいよ前線に復帰!
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/331309

 野田氏の「復活」により、民進党が「第2自民党」になろうとしている今、国会で安倍総理に対しまっとうな批判を展開する勢力はますます声が小さくなり、いよいよ「アベノファシズム」が完遂してしまうでしょう。しかし、2011年の野田政権発足時から、一貫して野田氏の政策を批判し、その問題点を指摘してきたIWJと岩上さんの芯はブレていません。これからも、立憲民主主義を否定する勢力に対しては、正面から批判の矢を向けてゆきます。

 しかしそのためには、IWJが組織として存続していかなければなりません。岩上さんも9月からはインタビューを再開し、単独原稿も続々と発表してゆく予定です。IWJはこれからも、2010年12月1日の会社設立時からそうであったように、市民に寄り添い、市民のための独立メディアであることを貫いてゆきます。ぜひ、IWJの定額会員にご登録いただき、IWJの活動をお支えください。

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 IWJの活動費は、残念ながら会費だけでは賄いきれていません。IWJが現在の配信規模を維持するためには、少なくとも約8,000人の会員が必要です。収支のバランスをあわせるため、IWJには皆様からのご寄付・カンパが必要です。IWJがこれからも活動を継続してゆけるよう、ご寄付・カンパでのご支援をよろしくお願いいたします。

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2016年9月16日 (金)

クルド人の歴史は繰り返す: またしても‘勝手に’見捨てる欧米

Dmitry MININ
2016年9月12日
Strategic Culture Foundation

シリア紛争の奇妙に絡まった出来事が、突如として、到底論理的とは言い難い形で展開し始めたが、実際、シリア人口の約10%を占めるクルド人にとっての、この大規模逆転は、驚くべきことではない。彼らは一度たりとも戦闘で負けたことはなく、「イスラム国」 (IS)に対する戦いで、実際に進撃していたのに、突然彼らは、自分たちが解放したユーフラテス川東岸の広大な領土を放棄するよう強いられる羽目になった。

トルコがシリアに侵攻した今、クルド人に、クルド人が大いに望んでいる新シリア国内の分離した連邦地域という立場、まして、彼らの多くが秘密裏に夢見ている独立を認めるという交渉はもはやない。

アンカラの主要目的が、ISと戦うことではなく、クルド人を無力化することにあるのは明らかだ。10月始めに、一方的に連邦制度樹立を宣言するというクルド人の計画は遅きに失し、現実離れしているように見える。北シリア中の全てのクルド州を継ぎ目なく結びつけるという彼らの希望も、今や幻想のように見える。しかしながら、本当の問題はトルコではなく、ワシントンにいるクルド人の元保護者が、クルド人のあらゆる切望を決定的に潰した事実だ。

クルド人はまたしても、身勝手に利用され、何もない状態で取り残された。二枚舌と同盟者のまずい選択という、クルド人の歴史を苦しめているのろいは、あるいは十字軍を打ち破った、伝説に名高いクルド人軍司令官サラディン(サラーフ・アッ=ディーン)の時代にまでさかのぼるのかも知れない。

ワシントン・ポストの著名コラムニスト、ディヴィッド・イグナティウスの“裏切りの断層線に頼るアメリカのシリア政策”という示唆的な題名の記事は、シリア・クルド人は“「イスラム国」に対する最強の勢力”だと、つい最近まで、アメリカ軍が絶えず主張していたのを思い出させる

2014年-2015年の情け容赦ない戦いの間、クルド勢力は、主要都市アル-シャッダーやマンビジを含む広大な領土を解放し、ISの首都ラッカを遙か離れた郊外から戦略的に包囲した。イグナティウス自身、北シリアのアメリカ訓練キャンプを訪れ、そこでアメリカ人講師が、クルド戦士の勇気と大胆さを賞賛し、ラッカ攻撃の主力と見ていると書いている。

トルコ人は、クルド人に敵対的ながらも、しばらくの間この同盟を受け入れていた。ところが、トルコにおける軍事クーデター未遂後、全てが変わった。アメリカ人に訓練され、様々なシリアの派閥から賞賛された“代理の同盟者”が、今や戦線の反対側にたたされている。アメリカのジョー・バイデン副大統領がアンカラを訪問し、トルコ政府がとった措置を支持し、クルド人に、マンビジから撤退し、ユーフラテス川を越えて後退するよう要求して以来のことだ。

これが正真正銘の裏切り行為であることは言うまでもないが、一種恥ずべき伝統のようなものになっている。イグナティウスは、“欧米列強は、過去一世紀、連中の目的に合う間は利用し、近隣諸国が反対をすると、クルド戦士を見捨ててきた”と書いている。1918年に、クルド人に国を作るといったウッドロー・ウィルソン大統領の約束を、同盟諸国が無視した際にそれが起きた。1947年、イギリスは、イランが、イラン国境内に設立されたクルド共和国を殲滅するのを認めた。

1975年、イラク・クルド人を支持するという約束にもかかわらず、アメリカは、イランのシャーとともに、サダム・フセインが彼らの蜂起を残虐に壊滅するのを認めた。しかし、さほど遠くない昔、1973年、イラク・クルディスタン現大統領マスード・バルザニの父親で、当時のイラク・クルド人指導者ムスタファ・バルザニは、アメリカの礼節に希望を託し、“アメリカは余りに偉大な大国だから、クルド人のような、とるにたらない民族は裏切らない。”と述べた。しかしイグナティウスによれば、これは深刻な間違いだった。

現在のクルド人指導者たちが、父親たちの過ちを繰り返さないよう願いたくなる。1975年、クルド人を騙すことについて話し、ヘンリー・キッシンジャーが“秘密の行動を、布教活動と混同してはならないと、実に率直に述べていた”ことを想起するだけで十分だ。中東における、アメリカ政権による、現在のあらゆる行動は、この極めて功利主義的な勧告に、実に一致しているではないか?

デア・シュピーゲルも、シリアにおける出来事の新たな進展で、クルド人が最大の敗者だと考えている。最近まで、誰よりも多くの勝利をあげ、クルド人はシリア・ゲームにおける“最も抜け目ない当事者”のように見えていたが、最後に、彼らは余りに多くを危うくしている。アメリカは、戦っているトルコ人とクルド人間の仲介者として行動するのではなく、双方の同盟国になるという統合失調的な立場に立っていた。遅かれ早かれ、アメリカは、どちらをより好むかを選ばねばならず、アメリカは、より強力で、地政学的に重要なトルコを選ぶより他は無かったように見える。

クルド人とアメリカ合州国との関係は急激に悪化しつつある。ただし率直に言えば、彼らは決して交流していたわけではない。アメリカは、クルド人をパートナーと見なしたことは決してなく、ワシントンが、クルド人指導者に、あらゆる保障をしているにもかかわらず、彼らのことを、利用し見捨てるものと見なしていた。これは、クルド人にとってのみならず、中東の全ての人々にとっても、もう一つの教訓だ。地域における約束を守るということが何を意味するかを理解しているのは、アメリカではなく、他の国々なのだ。

同盟したクルド人を捨て去る取り組みで、アメリカが駆使している高度な手練手管も注目に値する。最初、彼らは、クルド人と、バッシャール・アル・アサドの間に恒久的な溝を作ろうとした。こうした計算は、完全に自立させられれば、クルド人は、自分たちが臆面もなく騙されていると知りながらも、自尊心を抑え、アメリカの命令を聞き続けざるをえなくなるという理論に基づいていたようだ。

トルコのジャラブルス侵略に先行した、8月、州と同名の州都ハサカにおける、クルド人とシリア政府軍間の衝突は、アメリカ人顧問の承知と奨励なしには起き得なかった。主として、クルド人民兵によって構成されるシリア民主軍の公式報道官タラル・シロは、こう認めた。“我々はアメリカとは同盟パートナーだ。彼らが判断をする。もちろん、我々は自由だが、もしアメリカのゴーサインが無いと攻撃できない。”被保護者のクルド人が、シリア国内のロシア人とは、いかなる接触をすることも、アメリカが禁じたと彼は述べた(“もし、ロシア人と連絡をとれば、あらゆる支援を失うのだ”[原文通り]。)

ハサカから追い出されたことに加え、ダマスカスにとって打撃となったのは、南からの聖戦士による突然の突破によって既に孤立させられていた都市の西側部分にいる政府軍に供給するカステロ道路という補給路が、アレッポのシェイク・マクスード地区からクルド人が同時に阻止した事実だった(現在は回復している)。

この戦争の歴史で初めて、シリア空軍がクルド人を爆撃した。こうした行動が、アンカラによって、初めて認められたのも驚くべきことではない。移行期間中、バッシャール・アル・アサドを権力の座においたままにするのを許容する話さえ出ており、彼らは、長らく計画していた侵略にとっての好機を、即座に利用したのだ。つまり、クルド人にとって、ハサカにおける局地的成功は、戦略的な意味で、悪影響をもたらすことになった。彼らは裏切られたのだ。アメリカが、トルコの意図に気づいていなかったとは考えにくい。アンカラでのバイデン副大統領は、全く驚いたようには見えず、作戦承認の発言は、到底、思いつきのものには聞こえない。

一方、最近の物事の変化は、決してシリア紛争を解決に近づけるものではない。クルド人民防衛隊(YPG)の司令官たちは、既にペンタゴンに“もしトルコが出て行かないなら”、クルド人は予定されているラッカ攻勢に参加しない可能性があると伝えている。シリアには“テロリストの首都”を手早く片づけられる、他のいかなる勢力も存在しない。

杭州でのG20サミットの際に成立した、ラッカを協力して攻撃するというアメリカとトルコ間の合意は、クルド人なくして、ほとんどあり得ない。彼らがいなければ、この作戦には、シリア領深く縦深するため、多数のトルコとアメリカの地上軍が必要になる。そして、それは多数の死傷者をもたらすのみならず、アメリカ合州国とトルコ国内でも、ロシアとイランを含む他の国々からも、激しい反対に直面する可能性が高い。

国連に議席を以前保持しているダマスカスも、これには反対するだろう。アンカラは、クルド人がおかした過ちを繰り返し、彼らのために用意された“油断のならない危険な道”を下りはじめかねない。トルコがおだてに乗せられて、修復に偉く苦労したモスクワとの協力関係を、再度損なうことがないよう願うばかりだ。

しかし、もし彼らが戦争の最終段階で、おびただしい“血の貢献”以外何ももたらさない、欺瞞的な依存関係や同盟を絶って、正しい選択をすることが出来れば、クルド人は、状況を乗り切ることが可能だ。彼らの当然の、そして本質的に、彼らにとって唯一の同盟者は 、戦争においてのみならず、シリア戦後、民族自決を実現する上でも、ダマスカスのバッシャール・アル・アサドの非宗教政権であることは、より明らかなように見える。

他のどの反政府勢力も、アメリカも、確実にトルコも、シリア・クルド人の国民としてのいかなる権利も、全く思いやっていない。彼らの現在のパートナーたち全員、クルド人を、単なる“同行者”としてしか見ていない。しかし、スンナ派原理主義に立ち向かうためには、民族的、宗教的少数派による支持が常に必要ゆえ、アサドには、クルド人と恒久的な合意を実現する客観的な関心がある。彼らの熱望を認識することが許されない限り、本物の同盟はありえない。

記事原文のurl:http://www.strategic-culture.org/news/2016/09/12/history-repeats-itself-for-kurds-west-once-again-forsaking-its-own.html
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ブログ『私の闇の奥』で、藤永茂氏が、9月14日に「ロジャバ革命を支持しよう」を書いておられる。これまでも、クルド人についての記事を多数かいておられる。

衆愚 2016/5/23

クルド人は蚊帳の外 2015/12/30

オジャラン(1)2015/8/19

オジャラン(2)2015/8/26

オジャラン(3)2015/9/2

オジャラン(4)2015/9/9

オジャラン(5)2015/9/16

オジャラン(6)2015/9/23

オジャラン(7)2015/9/30

オジャラン(8)2015/10/14

ロジャバ革命(1)2015/2/4

ロジャバ革命(2)2015/2/11

ロジャバ革命の扼殺 2016/9/8

非常に気がかりな話題と、心温まる話題を、日刊IWJガイドから引用させていただこう。

【3】稲田朋美防衛相がマラリア予防の副作用で急遽、南スーダン訪問をキャンセル!

 訪米中の稲田朋美防衛相が、体調不良のため急遽、南スーダンの訪問をキャンセルすることが明らかになりました。毎日新聞によると、事前に服用したマラリアの予防薬の副作用が原因だそうです。

※稲田防衛相 南スーダン訪問取りやめ 予防薬で体調崩す(2016年9月15日、毎日新聞)
http://mainichi.jp/articles/20160915/k00/00e/010/307000c

 稲田防衛相は、9月17日から南スーダンの首都ジュバを訪問して、PKO活動にあたる陸上自衛隊の様子などを視察する予定でした。

 昨年3月29日に施行された安保法をうけ、政府は新しく自衛隊に集団的自衛権に基づく「駆けつけ警護」の新任務を付与することができます。「警護」とは言いつつも、実際の任務においては戦闘行為に加わる可能性が極めて高く、2013年以降紛争状態にある南スーダンで新任務が付与されれば、自衛隊の現地でのリスクが非常に高まるおそれがあります。

 新任務を付与された自衛隊は、早ければ今年の11月にも南スーダンに派遣される予定です。こんな重大な問題について、真剣な議論がされないのは、大問題です。

【4】南スーダンPKOの自衛隊が「駆けつけ警護」の実働訓練を開始 兵士の性犯罪が相次ぐ南スーダンの実情に迫るIWJ追跡検証レポートを昨日アップしました!

 上のニュースに関連して、自衛隊が「駆けつけ警護」に関する実動訓練を始めたといいます。共同通信が防衛省関係者へ取材したことで明らかになりました。

※自衛隊、新任務の実動訓練開始 安保法の駆け付け警護(2016年9月15日、共同通信)
http://this.kiji.is/149077567425889787

 訓練は、11月に南スーダンへ派遣される予定の陸上自衛隊第5普通科連隊を中心とする部隊だそうで、新任務実施に向けた準備が本格化してきました。

 紛争下の南スーダンでは、今年7月11日に首都ジュバで兵士による外国人居住者らの襲撃があり、女性への性的暴行や暴力が深刻化しています。さらにこの襲撃の際には、近くに駐留する国連平和維持軍が要請を受けても出動せず、大きな問題となりました。自衛隊がそのような場所で戦闘行為に加われば、いったいどのようなことになるのか、よく考えてみる必要があります。

 IWJは昨日、「IWJ追跡検証レポート」と題し、この南スーダンという国の、内戦下で起きている深刻な性暴力の実態を検証し、記事化しました。以下のURLから、是非、ご覧下さい。

※【IWJ追跡検証レポート・前編】兵士の性犯罪が相次ぐ南スーダンで自衛隊が「駆けつけ警護」!国連平和維持軍は助けないどころか自らレイプ…これが戦地の現実!稲田朋美防衛相には見えていない?
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/332104

【5】障害児を殺してしまう風習をもつ先住民族の脳性まひの少女が、リオパラリンピックで聖火ランナー「とても幸せな時間だった」

 リオで開催中のパラリンピックで、聖火ランナーを務めた12歳の少女イガナニ・スルワハさんに注目が集まります。

 9月14日の朝日新聞が伝えたところによると、イガナニさんは、脳性まひにより運動障害を持ちますが、イガナニさんの生まれたブラジルの先住民族のスルワハ族は、障害児を殺してしまう風習があります。そのため、イガナニさんは生後すぐに母に連れられて集落を抜けだしたそうです。

 イガナニさんは走り終えると、「緊張したけど、とても幸せな時間だった」と語り、イガナニさんの母ムワジさんは、「娘の幸せそうな笑顔を見ているだけで、ただうれしくて……」と、涙に言葉を詰まらせたといいます。

 スルワハ族以外にも、「一人で生きられない」ことを理由に、障害児を殺してしまう先住民族集落はあるといいます。こうした習慣は、子どもの生きる権利の侵害にあたるとして、ブラジルでは先住民を啓発する法案の審議も進んでいます。

※障害児を殺す風習残る集落に生まれて 聖火運んだ少女(2016年9月14日、朝日新聞)
http://digital.asahi.com/articles/ASJ9G21H7J9GUHBI007.html

 日本では、7月26日、相模原の障害者施設で19人が殺害される最悪のヘイトクライムが起こりました。障害者の生きる権利を奪った犯人の傲慢な思想に対し、同調する声がネット上で出回っていることは見のがせません。こうした「空気」が次第次第形成されることは、社会にうっすらと毒が回るようなものです。断じて許せません。こうした差別的思想には、断固として反論をすべきでしょう。

※IWJ定額会員へのご登録はこちらから
https://iwj.co.jp/ec/entry/kiyaku.php

 岩上さんは、8月の1ヶ月を社長業と編集長業に集中していましたが、その間にジャーナリストとして前面に立つ機会が減ってしまったためか、IWJの会員数は伸び悩み、9月14日にやっと6003名に達し、6000名を超えることができました。しかし、喜ぶのも束の間、昨日15日には会費が未納となっている会員の方の一時的な無効措置をとらせていただいたため、再び会員数は5787名に落ち込んでしまいました…。どうぞ、まだ会費を振り込んでいなかったという方は、お早めにお振り込みください!また、毎月うっかり振り込みを忘れてしまうという方には、自動引き落としがおすすめです!

※会費の自動引き落としに関するご案内はこちら
http://iwj.co.jp/info/whatsnew/post/23819

 ジャーナリスト業に復帰する岩上さんは、9月19日に日本環境学会元会長の畑明郎氏に、20日には名古屋大学名誉教授の池内了氏に、そして26日には東京新聞記者の望月衣塑子氏にインタビューを行う予定です。

 久々の復帰インタビューをスタッフ一同楽しみにしている反面、まだ万全ではない岩上さんの体調が不安でもあります。しかし岩上さんは、先ほどのツイ録で見せた「覚悟」の通り、IWJのため、そして何より、危機に直面した日本のジャーナリズムのため、妥協することなく頑張っていきます。スタッフもそんな岩上さんに必死でついていくべく頑張りますので、どうか皆様のご寄付・カンパでIWJへのご支援をよろしくお願いいたします!!

※ご寄付・カンパをどうぞお願いいたします!
http://iwj.co.jp/join/pleasehelpus.html

2016年9月15日 (木)

TTIP終焉報道は、忌まわしい政治的策略

Graham Vanbergen
2016年9月9日
"TruePublica"

TTIP終焉を踏まえ、人々による環大西洋貿易投資連携協定、TTIPに反対する反乱の信じられないほどの成功を、世界中の大手マスコミが声高に称賛している。過去数年間、ヨーロッパ中で抗議行動が行われ、欧州委員会史上最大のコンサルテーション調査の結果、150,000人の97%から否定的な答えとなった後も、選挙で選ばれたわけでもない官僚連中が、この不人気な貿易協定を勢い良く推進している。

出現した運動は、未曾有の膨大なオンライン活動を引き起こし、熱心な市民たちによる、驚異的な320万筆以上の署名という、ヨーロッパ史上最大の請願を、政治エリート連中が暮らすEUの中心地に送りつけるという頂点に至った。ベルリン、パリやロンドンで、反TTIP運動が脈打っていた。ほとんど全ての主要EU都市の市民による大変な抗議行動の取り組みも忘れてはならない。

TTIP交渉に備え、2012年と2013年の間に560回の会合が行われた。公益や市民団体の代表は、わずか4%だった。あつかましくも、欧州委員会は、全てのTTIP会合の92%を、ロビイストや大企業の貿易関係者が牛耳るにまかせた。現在、こうした正体不明の運動員30,000人以上にのぼる背広組が、事実上の欧州連合の首都ブリュッセルにある欧州委員会本部ホールを歩き回っている。

今年5月、ウィキリークスが、TTIPは“国民の権限を、大企業に大規模に引き渡すこと”に他ならないのを確認した。グリーンピース・オランダが、議論の的となっている、アメリカとEU間貿易協定の、秘密の248ページを漏洩し、環境規制、気候保護や、消費者の権利などが、いかに事実上“密室で安く手放され”つつあること暴露した。市民社会における緊張は、呆然とさせるニュースによって、非常に盛り上がった。

ドイツのデア・シュピーゲルは、漏洩が明らかになり“抗議行動、環太西洋貿易協定を脅かす”と報じている。協力することで、活動家たちは、貿易協定を数日で崩壊の瀬戸際という状態に至らせたように表面上は見える。同時に、ハノーバーで盛大に演じられた、メルケルと、アメリカのバラク・オバマ大統領との会談は見せ物に過ぎなかった。あたかも、なんとか、ドイツ(それゆえEU)が、TTIPで、より良い結果を得るかのような交渉の様子を見せて、盛り上がるドイツ国民の怒りをなだめることを狙ったものだった。

傷に塩を塗り込むかのように、European Financial Review誌に掲載されたTruePublicaによるレポートが、EU貿易圏内の腐敗が、GDPの14パーセント - 驚異的な1兆ユーロに達したと報じている。今では、全ヨーロッパ国民の70パーセントが、腐敗が、個々の自国政府と欧州委員会そのものの核心で、大企業クーデターが、ヨーロッパ 何世代にもわたって懸命に戦ってきた民主的原則にとって代わりつつあると考えている。

そこで、藪から棒に、先週、突然発表がおこなわれた。あらゆる党派のマスコミが、フランス首相マニュエル・ヴァルスと、ドイツ副首相兼経済大臣シグマール・ガブリエルが、EUとアメリカ間のTTIP交渉が本質的に失敗したことに同意したという言説に同調している。そう。協定は死んだのだ。万歳!

テレグラフ紙 - “EUのアメリカとのTTIP貿易協定は崩壊したと、ドイツ”

インデペンデント紙 - “TTIP交渉は中断すべきと、フランス政府は述べた”

ZeroHedge - “アメリカは我々に何も与えない”: フランスは実質的にTTIPを潰す’

RT - ‘EUとアメリカ間のTTIP交渉は事実上、失敗した’ - ドイツ経済大臣”

早まってはいけない。97%の国民が反対しているからといって、アメリカが、人類史上最大の貿易協定をあきらめるなどと、あなたは思われまい? あきらめはしない。フランスもドイツも対策が必要だ。Brexit後、イギリスは、当面抗議運動の非難の的になることを避けられている。

そこで連中は日本に見習ったのだ。日本も似たようなTPPという名前の貿易協定で、同じ問題を抱えていた。同じ秘密の会合が政治の前面に出て、大衆の抗議行動が始まった。“安倍晋三首相は、年頭、選挙が終わるまで、TPP交渉を“無理やり”進めないよう連立各党に指示したと共同通信は報じている。協定の骨子を曝す242ページの漏洩文書を巡るスキャンダルが高まる中、安倍首相は本当に“参議院選挙における有権者の反発を恐れていた”。6月11日に勝利したので、今や安倍首相は協定を“今秋”押し通すつもりだ。

EU/アメリカのTTIP協定の現場に近い筋に質問してみた。これは、2017年のフランスのオランドと、ドイツのメルケルの選挙が終わるまでの単なる引き延ばし戦術だろうか? 回答は全く予想外というものではなかった。

“TTIP終焉の早々の慶賀らしきものにも、いささか驚いた。ドイツとフランスの貿易大臣による先週の発言や、それが報じられる様子にもかかわらず、我々は協定反対の活動を継続しています。”

別のやりとりではこうある。

“フランスとドイツ指導部発言の狙いは、CETAから注意を逸らし、9月17日、ドイツの街頭抗議行動の数を減らし、フランス、ドイツとアメリカで選挙が行われる間、TTIPを棚上げにすることです。TTIP交渉の15回目の会合は、10月の第一週に行われます…これは我がアメリカの友人たちによって確認されています。”

更に、コーポレート・ヨーロッパ・オブザバトリー(CEO)に連絡した。これは大企業や連中のロビー集団が、EU政策決定の上で享受している特権的なアクセスや影響力を暴露し、異議申し立てをしている調査・運動団体だ。彼らは長年、欧州委員会による虚報やプロパガンダを暴露してきた。

私の同じ質問に対するCEOの答えは、断固とした明快なものだった。

“CETAとTTIPに対する大衆の反対運動のおかげで、フランスとドイツ指導部が、TTIP反対の言辞で、有権者を喜ばせようとしているのです。残念ながら、次回のTTIP交渉が、10月始めに予定されており、10月の欧州理事会で、CETA反対票を投じるとは、EU指導者の誰一人、公式に発言していません。これは明らかに、TTIPとCETAの終焉ではなく、フランスとドイツでの選挙運動に始まりにすぎません。”

ドイツとフランスは、こうした貿易協定について、日本と同じ姿勢をとっているのだ。協定は死んでなどいない。連中はウソをついているのだ。

次に、エコノミストで地政学評論家のピーター・ケーニヒと話した。元世界銀行職員でもあり、世界中で環境と水資源について広範に活動したことがある彼に、同じ疑問をしてみた。彼はこう答えた。

“私もインタビューされた一人だったPressTVフランス語版での論議の後、ドイツとフランスの閣僚たちが、TTIP交渉は失敗したという結論を表明したことに焦点が当てられています。EUにおける二大国の最高当局者によるこの‘約束’を広め、ヨーロッパ諸国民が、この‘約束’から、ちょっとでも違えば、必ずウソだと感じるようにし、強烈な大衆抗議行動になるようにと思って“TTIPは死んだ”という記事を書きました。”

“一方、TTIPとTISA‘交渉’は全く死んでなどいないことが明らかになっています。実際、ドイツとフランスの発表から間もなく、選挙で選ばれたわけではない欧州委員会委員長ジャン=クロード・ユンケルが、彼にとって、交渉は死んでなどいないと、おごそかに宣言しました。”

ケーニヒは更に続けて言う。TTIPをEUに潜入させる他の手段がある。つまり、ユンケルによれば、EU加盟各国議会による批准は不要なCETAによるのだ。更に、世界中50カ国の間の一層秘密的な‘貿易協定’TISAがある。TISAは、ヨーロッパに、TTIPのルールを、こっそり押しつけるのに、まんまと利用されかねない。”

グローバル・ジャスティス・ナウの理事長ニック・デーデンは、ピーター・ケーニヒが言っていることを、ガーディアン記事“TTIPは民主主義にとって脅威とお思いだろうか? 既に調印済みの貿易協定があるのだ。”で確認している。

“TTIPは単独ではない。EUとカナダ間の、より小規模な姉妹版に、CETA (包括的経済貿易協定)がある。CETAは、TTIPと同じぐらい危険だ。実際これは、欧州委員会とカナダ政府が既に調印済みのTTIP風協定の先駆だ。今後12カ月内の批准を待っている。

 

CETA唯一の利点は、それが既に調印されており、つまり我々はそれを読むことができるということだ。条約の1,500ページが、それは食品基準のみならず、気候変動に対する戦いや、次の崩壊を防ぐために巨大銀行を規制したり、産業を再国有化したりする我々の権限にとっても脅威であることを示している。

 

CETAには、外国企業と投資家だけが利用できる新たな法的制度がある。万一イギリス政府が、たとえば危険な化学物質を非合法化したり、食品安全を強化したり、タバコの箱にロゴ、色彩やブランドイメージや販売促進効果のあるデザインを全て禁止し、ブランド名と商品名を決められた色とフォントだけで表示するプレーンパッケージ化のような決定をすると、カナダ企業は“不当”だとして、イギリス政府を訴えることができるのだ。しかも、この「不当」というのは、単に企業が期待していた通りの利益が得られないことを意味している。“裁判”は、企業弁護士が監督する特別法廷で行われる。”

この発言に欠けているのは、カナダに本社を有するあらゆるアメリカ企業が、同じ理由で、CETAによって、EU内のどの国でも訴えることができることだ。つまり‘期待していた’利益の喪失のかどで。企業は、実際、カナダ企業である必要はない。

グローバル・ジャスティスも確認している通り、“石油中の発癌性化学物質の非合法化や、現地コミュニティーへの再投資や、採石現場の荒廃をとめることで”北米自由貿易協定 (NAFTA)のもとで、アメリカ企業が行った多数の広範な訴訟で、カナダ自身が戦い、敗北してきたのだ。もしTTIPが、ヨーロッパの岸辺に、この恐ろしい民主的権限の浸食をもたらさなくとも、CETAがもたらすだろう。‘Brexit’は何の意味もなくなるだろう。CETAは、偉大な成功と称賛され、そのような協定に自分たちが既得権を有している大半のマスコミに支持されて、世界的貿易協定として、イギリス国民に売り込まれるだろう。

要するに、TTIP、CETA、TISA等々どの様に呼ばれようと、そうした条約は全て、自由貿易の名を借りた、過激ネオリベラル資本主義で、ごく少数の連中を富ませるよう仕組まれた、得体の知れない、わけのわからないものの頭字語名称のしろものにすぎない。

記事原文のurl:http://truepublica.org.uk/eu/reported-death-ttip-abhorrent-political-deception/

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芸能人のセックス・スキャンダル、姉弟の猟奇的事件、そして、築地市場移転、あるいは、党代表選挙については、うんざりするほど報じているようだが(紙媒体は購読をやめた。電気洗脳箱は、最近あまり見ない。大相撲は別。)迫りくる究極の売国協定TPPについては、大本営広報部、全く触れない。

現都知事、選挙公報には、「国家戦略特区推進」とあった。国家戦略特区というのは、実質TPPの先駆だ。

ということで、今の市場地下の汚染問題過熱呆導、小スキャンダルで、大スキャンダルを隠す策略、TPPから衆目を逸らせるための高等手段、常套手段なのではと疑っている。

TPPで破壊されるのは、築地の魚だけではない。日本という国の主権が、超巨大企業に引き渡され、消滅するのだ。

TPPは偉大な成功と称賛され、そのような協定に自分たちが既得権を有している大半のマスコミに支持されて、世界的貿易協定として、日本国民に売り込まれるだろう。

大本営広報部洗脳・白痴製造番組ではなく、覚醒できる番組をご覧頂きたい。

【特集】IWJが追ったTPP問題

TPP 山田正彦さんとランチ会 2016.8.22

植草一秀の『知られざる真実』
TPPの真実知って安倍暴政TPP強行批准を阻止

TPP交渉差止・違憲訴訟の会の山田正彦氏の新刊

ついに完成『アメリカも批准できないTPP協定の内容は、こうだった!』

アメリカも批准できないTPP協定の内容は、こうだった!hontoでも購入可能。

このブログの、TPP関連翻訳記事リストは下記。

TPP主要記事リスト

2016年9月14日 (水)

アメリカ国家安全保障幹部、トルコ・クーデター関与を認める

2016年8月31日
F. William Engdahl
New Eastern Outlook

オバマ政権とCIAが、公式には、7月15日のトルコにおける、CIAが運営するフェトフッラー・ギュレン組織によるクーデター未遂に、アメリカ諜報機関は関与していないという事実を隠すためのウソにしがみつく中、アメリカ諜報機関内部の幹部自身が事実を語った。これは、どう見てもアメリカ史上もっとも奇怪な大統領選挙の年となりつつある中での、アメリカ支配層内部の大規模な派閥闘争を反映している。

エルドアンが、NATOから離れ、ロシア寄りになる本格的戦略的転換を発表した、わずか数日後にしかけられた反エルドアン・クーデターに、アメリカ諜報機関が関与していたことを最初に認めたのは、アメリカ諜報界大幹部の一人で、元オバマ大統領顧問で、1979年、ジミー・カーターの元国家安全保障会議における、対ソ連軍・ムジャヒディン・アフガニスタン・テロ作戦立案者、ズビグニュー・ブレジンスキーだ。

個人ブログにおけるツイッターのツイートで、ブレジンスキーは、アメリカ・インタレスト誌に書いた新たな記事の要約を書いている。“トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領に対するクーデターの企みを、アメリカが支援したのは、アメリカの評判に大きな打撃を与えかねない重大な過ちだった。”これは明らかに、トルコで、7月15日以来進展していることについての控えめな表現に他ならない。

ブレジンスキーは更にこう書いている。“トルコは過去五年間のシリアにおける失敗の後、今にも、外交政策を再考しようしていたのに、クーデターを支援し、その指導者(フェトフッラー・ギュレン、現在、ペンシルヴェニア州で、CIAのアレンジによる亡命中-w.e.)を匿っているというアメリカの誤算余りに重大で、かつてはアメリカの同盟国であったトルコが、もしアメリカに背を向けて、政策を再考(原文通り) しても”もはや責めることはできない。彼は更にこう続けている。“あり得るロシア-トルコ-イラン連合が、シリア危機を解決する機会を生み出す可能性がある。もしエルドアンに、ごくわずかの智恵があれば、一部の‘堕落した’アラブ諸国の支援を得て、信頼性を得ることは出来ないことを、彼は理解すべきだったのだ”。2011年以来の、アサドに対するシリア・テロ戦争への主要資金提供者、サウジアラビアとカタールのことを言っているのは確実だ。

ヘンリー・キッシンジャーと並んで、戦後における主要なアメリカ外交政策戦略家の一人で、デイヴィッド・ロックフェラーの三極委員会の創設常任理事で、現在も、たぶん、まだアメリカ諜報機関報告の最高機密情報にアクセスする権限をもっているブレジンスキーが、アメリカ諜報機関が、トルコ関係を全くうまく管理できていないことに対する怒りを表明している。アメリカ国務省において、2014年2月、ウクライナにおける、アメリカによる悲惨なクーデターだけでなく、トルコのクーデターにも直接責任を負っている人物が、ネオコン・ロバート・ケーガンの妻で、不運なネオコン永久女性戦士、ヴィクトリア・“EUなどくそ食らえ”・ヌーランドであることが目をひく。

ブレジンスキーの遠慮ない批判に続いて、アメリカ諜報機関と、トルコ政府から反逆罪のかどで告訴され、7月15日のクーデターを支援していたフェトフッラー・ギュレンとのつながりのより詳細な暴露が現れた。EUオンライン誌EurActiv.com への2016年8月17日付けの寄稿記事で、アーサー・H・ヒューズが、“ギュレンが、外交官のモートン・アブラモヴィッツ、CIA職員のクラハム・フラーと、ジョージ・ファイダスと、アレクサンダー カルロウツォスの支援を得てアメリカに亡命したと書いて、ギュレンとCIAとの緊密なつながりを確認している。”

ギュレンのCIAの友、ヴァルソロメオス1世

ヒューズの記事は、多くの点で爆弾発言だが、CIAとギュレンと現在のヴァルソロメオス1世コンスタンチノープル総主教、つまりコンスタンチノープル総主教・全地総主教との間の親密なつながりの詳細説明で、特に、ヒューズは、アレクサンダー・カルロウツォス神父について説明している。

“…コンスタンチノープル管区のアメリカ-イスラエル・ロビー・メンバーの一人は、デメトリオス大主教(アメリカ大主教-筆者注)と親密な、広報担当のアレクサンダー・カルロウツォス神父だ。政府高官やギリシャ系アメリカ人億万長者とのコネのおかげで、彼は基本的に、アメリカから、フェネル(イスタンブールのギリシャ正教地区-w.e.)への金の流れを支配する唯一の人物で、それゆえ、全地総主教に圧力をかける大きな力をもっている。一方、カルロウツォスは、元CIA長官ジョージ・テネットや、アメリカ諜報機関と協力している説教師フェトフッラー・ギュレンとも良い関係にある。”

クリントン政治機構の緊密な協力者ジョージ・テネットは、ギリシャ系アメリカ人で、ビル・クリントン政権と、ジョージ・W・ブッシュ政権で元CIA長官をつとめ、クリントン夫妻は両者とも、フェトフッラー・ギュレンを賞賛していた記録がある。CIA-ギュレン-コンスタンチノープル管区-クリントンの繋がりは、全て“ギリシャ系-アメリカ人の億万長者たち”から資金提供を受けている居心地の良いネットワーク のように見える。

アーサー・H・ヒューズは、トルコや中東の出来事に関するありきたりの評論家ではない。彼は、1990年代のクリントン大統領時代、駐イエメン・アメリカ大使をつとめ、更に、中近東担当国務次官補代理をつとめた。彼は中近東・南アジア担当国防次官補代理や、テルアビブ首席公使もつとめた。彼がギュレンを、CIAや、コンスタンチノープル管区と結びつけて、反モスクワ正教のコンスタンチノープル管区ヴァルソロメオス1世の、全く公開されていない、世界で最も影響力のある秘密のCIAネットワークの一つを示唆している。ヒューズは、もしエルドアンと、トルコ政府か、将来のクーデターの脅威に本気で対処するつもりなら、彼らはコンスタンチノープル管区を子細に調査すべきだと示唆している。

私が著書、The Lost Hegemon: Whom gods would destroyで書いた通り、1999年に、ギュレンが、トルコ反逆罪を扇動したかどで、当局から告訴されようとしていた際、アメリカ国務省の激しい公式反対を乗り越えて、グラハム・E・フラーと、ジョージ・ファイダス、いずれも数十年もCIA幹部をつとめた連中が手配して獲得した特別な永久在住ビザで、ペンシルヴェニア州、セイラーズバーグに彼が住めるようにしたのだ。

最近フラーは、ギュレンがアメリカ永住ビザを取得するのは確かに手助けしたが、ギュレンは、7月15日のクーデター未遂の黒幕ではないと、矢も盾もたまらずに、自分のブログに書いた。ところが、トルコの報道では、フラーや他のCIA幹部仲間、ヘンリ・J・バーキーが、クーデター未遂の晩、イスタンブールから20分ほどの、マルマラ海プリンセス諸島の一つの島にある豪勢なホテルにいたという。バーキーは更に、理事長が元CIA長官、ネオコンのジェームズ・ウルジー IIIというネオコン組織、民主主義防衛財団が開催したワシントンのシンクタンク・フォーラムに現れ、バーキーとホストが、クーデターの晩、彼がイスタンブールにいたことと、彼とギュレンとのつながりに関する冴えないジョークを言った。

今回に限り、ブレジンスキーは正しい。

エルドアンがモスクワとの和解に転換した後、彼を打倒するための、CIAとギュレンによるクーデターの企みは“重大な過ち”だった。その結果、ギュレン・ネットワークと、トルコ国内のマスコミへの大規模弾圧はさておき、エルドアンとビナリ・ユルドゥルム首相のトルコ政府はロシアと、今では、イランとも、少なくとも、移行期の人物として、バッシャール・アル・アサドを含めるシリア戦争の“解決策”に関する対話を始めている。

失敗したCIAクーデター以降のエルドアンの東方旋回によって、ペンタゴンは、核弾頭を、、シリア国境に近いトルコのインジルリク空軍基地からルーマニアへと、静かに移動することを強いられた。同時に、8月20日、トルコ首相はマスコミに、ロシアはあるいは、もし必要であれば、トルコのインジルリク空軍基地を使えるかもしれないと述べたが、これはラングレー(CIA)や、フォギー・ボトム(「霧の底地」という所在地名は、アメリカ国務省本部には、実にぴったりの名前だ)や、オバマ・ホワイト・ハウスで、更に激しい胃痛を引き起こしているのは確実だ。

7月15日は、アメリカの世界的戦力投射、デイヴィッド・ロックフェラーとお仲間のいわゆる新世界秩序の最も決定的な敗北の一つとして、歴史に残るかも知れない。もしそうであれば、ようやく、より平和な世界の可能性があらわれたことになる。

F. William Engdahlは戦略リスク・コンサルタント、講師で、プリンストン大学の学位を持っており、石油と地政学に関するベストセラー本の著書で、これはオンライン誌“New Eastern Outlook”への独占寄稿。

記事原文のurl:http://journal-neo.org/2016/08/31/top-usa-national-security-officials-admit-turkey-coup/
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トルコのクーデター未遂なるもの、藪の中。素人には全く窺い知れない世界。 2016年5月25日にクーデターの可能性を書いたロシア人の分析を翻訳して以来、謎は深まるばかり。

退役軍人たちが、ドナルド・トランプを支持

Andrei AKULOV
2016年9月12日
Strategic Culture Foundation

9月6日、ドナルド・トランプ選挙運動本部は、大統領候補として彼を支持する、4人の大将と、14人の中将を含む、88人の退役軍人幹部が署名した書簡を発表した

“2016年選挙は、長年の懸案である、わが国の国家安全保障体制や政策の軌道修正を行うという、アメリカ人にとって、緊急に必要とされている機会をもたらしてくれた”と書簡にはある。

退役軍人たちは、オバマ政権の国家安全保障と外交政策に、きわめて批判的だ。

署名者の団体は、名誉と尊厳をもって、アメリカ合州国の軍務に服した人々が構成員だ。トランプ選挙対策本部によれば、書簡をまとめたのは、ベトナム戦争を経験した米陸軍勲功章受賞者の退役軍人、チャールズ、ウィリアム准将、元グリーンベレー、ホロコースト生存者として初めてアメリカの将軍になったシドニー・シャクノー少将だ。グループの中には、韓国で米軍を指揮した退役大将バーウェル・べルもいる。

トランプ軍が彼を支持しているというニュースに歓声をあげた。 'これだけ多数の卓越した退役軍幹部による素晴らしい支持をいただくのは大変な名誉だ。彼らの軍務と、私が全軍最高司令官をつとめることに対する彼らの信頼に対し、全員に感謝申しあげる'とウェブに書いている。

ドナルド・トランプを、ロシアとのより良い関係を望んでいる元国防情報局局長、マイケル・フリン中将も支持していることも、明記すべきだ。昨年モスクワを訪問した際には、ロシア・トゥデイのインタビューで、アメリカ合州国とロシアは、シリア内戦を解決し、「イスラム国」を打ち破るかめに協力すべきだと、フリンは語った

“アメリカ人は、ロシアにも外交政策と国家安全保障戦略があること、モスクワが、“暗黙の越えてはならない一線が越えられたので”シリアのISISに対し、作戦を開始したことを理解する必要があります”と述べ、さらにこう語った“…我々が前進する最善の方法は、お互いに共通の利益があることに同意することであり、そうした共通の利益を実現するために、いかに協力するべきかを考え出さねばなりません”。

退役軍幹部だけではない。共和党候補者は、軍に関係している有権者全体の支持を楽々得ている。彼には、アメリカの軍事コミュニティーの確実な支持基盤があるように見える。最新のNBC News | サーベイ・モンキーの週毎の世論動向調査によれば、共和党候補者は、現在アメリカ軍の軍務についている、あるいはついたことがある有権者の中で、ヒラリー・クリントンより、19ポイント先行している - 55 パーセント対、36パーセント。

NBC News/ウオール・ストリート・ジャーナルの6月、7月と8月の世論調査データ分析によれば、アメリカ軍と強い結びつきのある郡の有権者は、49% 対 34 %で、民主党のヒラリー・クリントンより、トランプを好んでいる。

9月7日、ライバルの大統領指名候補者は、軍関係の聴衆に関心がある話題に関する二人の違いに焦点を当てるフォーラム、ニューヨークのNBC Newsタウン・ホールに相次いで登場した。このイベントは、大統領選挙戦最後の追い込みスタートを合図するピストルのようなもので、今後数週間にわたる、賑やかな論戦がどういうものになるのかの予告編をかいま見せた。トランプは、大統領に選ばれた場合“ロシアとの極めて良い関係”を約束した。“プーチン大統領と、実に良い関係になれると思うし、ロシアと、実に良い関係になれると思う”と彼は述べた。

共和党候補者は、特にプーチン大統領が“82パーセントの支持率”を得ていることに触れて、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領に対する支持を繰り返した。トランプは、民主党候補者ヒラリー・クリントンを“むやみに発砲したがる”と非難し、彼女がアメリカ合州国を国際紛争に引き込みたがっていることを示唆した。両候補者は、2003年のイラク侵略は過ちであったことに同意した。クリントンは、上院議員として戦争に賛成したのは間違いだったことを認めざるを得なかった。ドナルド・トランプは、アメリカによるリビア介入を厳しく批判した。イベントは、共和党候補者がロシアとの関係を含め、外交政策問題に対する姿勢によって、軍の間で広範な支持を享受していることを示している。

実際、彼は過去の過ちを改めたいと思っている。元アメリカ国防長官ウィリアム・ペリーは、アメリカ政府が、ロシアを、大国、あるいは対話の相手国として見なしていないことが、二国間の関係に悪影響をもたらしていると考えている

彼によれば、NATOの拡大や、東ヨーロッパに世界規模の弾頭ミサイル防衛システムの構成要素を配備する計画や、ロシアの懸念を考慮することなしに、旧ソ連共和国におけるいわゆる“カラー革命”を支持したことが、二国間関係の悪化をもたらし、アメリカ権益のためになっていない。

軍隊経験のあるアメリカ人の多くは、そうでない人々より、現在の傾向がいかに危険かをよく理解している。それゆえ彼らは、現状でできる限りのことをしようとしているのだ。問題に対処する一つの方法は、ロシアとアメリカとのより良い関係を主張する共和党候補者を支持することだ。マスコミが、エルベ・グループに触れることはまれだが、貢献して、事態を良い方向に変える可能性を十分にもっている。グループの目的は、アメリカ-ロシア関係に関する微妙な問題に関する、開かれた継続的な対話チャンネルを維持することだ。グループは、アメリカとロシア両政府幹部に認知されており、それぞれの政府との強いコネを誇る退役軍幹部や諜報機関将官が出会う場になっている。メンバーは、主要外交政策と、安全保障問題について議論している。

ロシアとアメリカの退役軍人たちは、戦略的安定性に関する主要問題について、差異が残っていることを認識しており、武力衝突へと滑り落ちるのを防ぐ取り組みの継続が必要だと考えている。グループは、軍諜報機関や特殊部隊間の連絡復活を呼びかけている。“我々の戦略的な関係は悪化しつつある一方、共通の脅威は増大している。両国政府間の対話と協力の欠如が、両国のきわめて重大な権益を脅かしている”と、2016年3月の会合後に採択されたグループの共同声明にある

グループの活動は、特にもし、ドナルド・トランプが、大統領選挙で勝利すれば、両国とアメリカ軍との対話を復活させる場を提供するものだ。

記事原文のurl:http://www.strategic-culture.org/news/2016/09/12/us-military-vets-come-out-support-donald-trump.html

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クリントンは深刻な病気?それをウソで隠している、という二重の問題?

選挙なり、与党支持率なり、真実を知った上での選択でなければ、まっとうな結果にはならない。実情は、大本営広報部に洗脳されて、選挙に行ったり、政党を支持したりするので、ゾンビの選択になっているだろう。投票率が100%になったところで、現状は良くならない。「大本営広報部に洗脳されない」人々が増えない限り、状況は変わらないだろう。

そこで、今朝の深刻な日刊IWJガイドの冒頭を引用させていただく。

■■■日刊IWJガイド「『覚悟』の9月――岩上さんが前線に復帰します!ぜひ、会員登録を!/高速増殖炉もんじゅ、廃炉に向けて政府が本格調整を開始/防衛省が高江に自衛隊ヘリを投入!IWJの取材に沖縄防衛局は・・・」2016.9.14日号~No.1461号~■■■
(2016.9.14 8時00分)

 おはようございます。IWJで主にテキスト関係の業務を担当している平山と申します。

 まず冒頭、皆様にお願いがございます。IWJでは毎月15日に、期限までに会費をお納めいただけなかった方に関して、会員資格を泣く泣く会員向けサービスを停止させていただいています。

 今月も、明日には15日を迎えます。もし、会費の納入がまだお済みでないという方がいらっしゃいましたら、ぜひ、会費をお納めいただき、IWJの定額会員を継続していただけますよう、お願い申し上げます。

 もちろん、アーカイブの閲覧など、会員向けサービスを一時停止させていただいても、会費をお納めいただければすぐにご利用をご再開いただけます。ご利用再開の手続きに関しては、下記URLをご覧ください。

※IWJ会員ご継続方法のご案内(ご利用再開のご案内)
http://iwj.co.jp/info/whatsnew/information/23022

 IWJの定額会員数は、9月12日の時点で5,994人と、6,000人の大台を下回ってしまっています。毎月、この時期であれば6,000人を回復しているのですが、今月は残念なことに、まだ回復できていません。

 岩上さんのインタビューを中心に、院内集会やシンポジウム、全国各地の抗議行動、東京電力や原子力規制委員会の定例会見など、様々なテーマで、市民の皆様に本当はお伝えしなければならない情報をIWJはお伝えし続けてきました。しかし、IWJが現在の配信規模を維持してゆくためには、会員が少なくても8,000人台に届かないと、収入と支出のバランスが合いません。ですので、収支のマイナスに関しては今のところ、皆様からのご寄付・カンパに頼っているのが現状です。

 岩上さんは昨日の昼過ぎ頃、IWJの現在の経営状態と自身の体調、そしてこれからの「覚悟」について、Twitterで連投をしました。この連投は以下の通り、「岩上安身のツイ録」としてまとめましたので、ぜひ下記URLよりご覧ください。

※【岩上安身のツイ録】「勝負」の第7期に向けた岩上安身の「覚悟」――体調不良を乗り越え、9月からはいよいよ前線に復帰!
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/331309

 岩上さんはこの連投の中で、次のように記しています。

 「僕は、今月から前線復帰し、ピッチに立ちます。あとはできるだけ身軽にして、支出を引き締めます。そして、身体を壊さないように気をつけながらフォワードとして点を取りに行き、同時に皆様からのご支援を呼びかけ続けます。それでなお、今期の収支の見通しが立たなかったら・・・。

 その場合は、事業と人員の大規模な再編をして、WEB IWAKAMIの頃の原点に回帰します。それでもご支援がなかなか受けられず、やはり収支を改善できなかったら、そして大赤字のままで、僕のこれまで投じてきた私財の回収のメドも立たなかったら、その時は潔く撤退します」

 つまり現在、IWJの経営状態は、「事業と人員の大規模な再編」をして、「WEB IWAKAMIの頃の原点」に戻ることが迫られるほどに逼迫している、ということです。そうなると、IWJの持ち味であるマルチチャンネルでのUstream中継は難しくなると思われます。

 5年6ヶ月前の、2010年12月の会社設立以来、インターネット独立メディアとしてIWJが切り開いてきた「市民メディア」としての可能性は、決して少なくないと思います。私も2011年9月にIWJに参加して、今年でもうすぐ5年になりますが、本当に多くのことを勉強させていただくと同時に、市民の皆様に支えられ、大切にされているメディアなんだということを実感してきました。

 経営を大企業からの広告収入に頼り、権力とべったり癒着して記者クラブの中で情報を囲い込んでいる既存大手メディアは、肝心要のところで真実を報道しません。IWJはこれからも、劣化した既存大手メディアに代わり、市民が本当に必要とする情報をお伝えできるよう、頑張ってゆきたいと思っています。

 ぜひ、IWJの定額会員にご登録いただき、IWJの活動を支えてください!どうぞ、よろしくお願いいたします!

※IWJ定額会員のご登録はこちらからお願いいたします!
https://iwj.co.jp/ec/entry/kiyaku.php

 IWJでは、岩上さんのインタビューを含むあらゆる動画に関して、アーカイブ化する以前の最初の中継の段階では、すべての皆様がご視聴いただけるように、無償で配信しています。他にも、東京電力の記者会見など、公共性の高いコンテンツに関しても無償で公開しています。

 IWJが常に意識し続けてきたのが、この「公共性」という視点です。IWJはこれからも、利益至上主義に走ることなく、「フリー(無償)」と「シェア(共有)」を前提とするインターネットメディアとして、「公共的な報道」を継続してゆきたいと考えています。

 しかし、あらゆる取材には経費がかかるというのも事実です。個々のスタッフにも生活があります。規模が大きくなればそれだけ人件費もかかります。IWJがこれからも活動してゆけるように、IWJの報道姿勢に共感していただける方は、第7期のこのスタートの時点で、今期の予算が見直せるように、ぜひ、ご寄付・カンパをお願いいたします!

※ご寄付・カンパはこちらからお願いいたします
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2016年9月13日 (火)

ミシェル・テメル大統領下のブラジルは、なぜ 'レバノン化'されるリスクをおかすのか

Andre Vltchek
2016年9月7日
"RT"

ブターボウラは、北レバノン山中にある小さな村だ。村は狭い曲がりくねった道で幹線道路につながっている。この国の他のキリスト教地区と、ほとんど変わらない。白い石づくりの家、オリーブ園、ワイン用ぶどう、裸の丘。

他の場所同様、富は勤労によって支えられているわけではない。主に、海外から送られてくる送金によって支えられている。至る所に、グロテスクなほど豪奢な車が止まっている - アウディ、BMW。大通りには、ウェスタン・ユニオン銀行の事務所がある。全てのドアは閉まっていて、何も動かない。

だがこの村は実際‘独特だ’。地域の他の村とは違っている。村の入り口には新しい公園があり、ブラジルとレバノンの国旗が並んではためいている。

道路の反対側には、青と白のポルトガル語とアラビア語の看板がある。 RUA MICHEL TAMER PRESIDENTE DO BRASIL(ミシェル・テメル大統領通り)。

「大統領」という単語の前に、青いペンキ・スプレーで塗られた部分がある。後で聞いたのだが、ごく数カ月前まで、VICE-PRESIDENTEとなっていたのだが、ミシェル・テメルがブラジルの正当な大統領、ジルマ・ルセフを打倒した際、ブターボウラ村長が、個人的に‘古くなった’と思った「副」という単語を覆ったのだ(2016年8月31、ルセフ弾劾と排除の後、テメルが政権を握った)。

小さな食料品店で尋ね、まもなく“ブラジル大統領’ミシェル・テメルの先祖代々の家を見つけた。彼のいとこ、ニザル・テメルが庭に座っていて、我々に手をふり、招き入れてくれた。

“こちらで座って、おやすみくざたい。イチジクとブドウを召し上がれ。全て地元産です。ミシェルについて、話をしたいと? もちろんです。かまいませんよ。”

まもなく、座る場所は、他の親類や友人たちで一杯になりはじめた。果物が供された。全員がほほえみ、冗談を言い合い、幸せだ。

クーデターを非難する、きりのないツイートをしていて、昨夜は、ほとんど眠らなかったので、頭は重かった。メッセージの長い連鎖を、ディルマに対する無条件の支持の言葉と、古びたブラジル国旗を載せて、こういう文章を書いたツイッターで終えた。“重要なポルトガル語の最初のレッスンはこれだ。FORA テメル! = テメル、出てゆけ!”

"彼らが知っていたら”と私は考えていた。すると、心ならずも、苦い微笑みが私の顔に浮かんだ。

“ええ、我々はいとこです”土木技師のニザールは微笑んだ。“彼の父はブラジルに発ちました、私の父はレバノンに留まりました...”

すぐ隣の別の家を示された。ミシェル・テメルの父親が生まれた家だ。 家は築約200年で、完全に荒廃していた。しかし、‘大統領’を讃えて、まもなく博物館に変えられる可能性があるという噂がある。

“レバノン人はミシェルを大いに誇りにしています”と彼の親戚が説明した。“前回、彼がここに来たのは、2011年か、2012年で、大変なイベントでした。警備員が、およそ100人、ブラジル大使館職員... ミシェルは、我々に、ブラジル経済も、ここの経済も良くすると言っていました。”

テメルが‘大統領になった’時、花火、ベリー・ダンス、伝統音楽入りで村は大宴会を催した...

クーデターや、賄賂については、どうなのだろう? ここの人々は、彼がどのようにして、権力の座についたのか知っているのだろうか?

“ここでは、誰も政治のことを気にしません。彼は今、たぶん何かの問題に直面しているでしょうが、それは彼の問題です。我々はレバノン人で、彼のルーツはレバノンですから、我々は何があろうと彼を支持します。”

イチジクとブドウを食べた。コーヒーがだされた。

何人かの女性、惨めな身なりのシリア難民が、控えめに、おびえて、道路に目を落として道を歩いてゆく。

(大規模抗議デモは)ジルマ・ルセフが上院で演説する二日前のことだ。

    #ForaTemer em Sao Paulo. Bem "inexpressiva" e "mini mini mini"、nao e、golpistas? pic.twitter.com/g5gRrKbGJ8
    - Jean Wyllys (@jeanwyllys_real) 2016年9月4日

(ポルトガル語のツイッターの要旨: テメル、サンパウロから出てゆけの。全く'無表情'で、 'ミニ・ミニ・ミニ ' 、クーデター扇動者ではないだと?)

今、欧米が社会主義南米を破壊するのを手助けしている人物に関する、のんびりした話を聞きながら、もっとゆっくりしていることもできた。だが私は突然吐き気をもよおした。吐きたくなった。明らかに私は限界に達していて、おいとまするしかなかった。

ブラジルは 'レバノン化'されるのだろうか?

レバノンは収拾がつかない状態だ。社会的、あるいは社会主義的な物は一切皆無の崩壊した国だ。金、‘ビジネス’、きらめく富が、ここでは重要だ。

マセラーティや、ポルシェのスポーツカーがベイルートの道路のくぼみを避けて走る中、窮乏と汚物が郊外を飲み込みつつある。ゴミ収集は周期的に止まり、レバノンでは、発電するのに、ディーゼル油を燃やしている(停電と水不足は、風土病のようなものだ)。40パーセント以下の子どもしか公立(国営)学校に通えない。医療は大半、市場経済に放棄されている。事実上、公共交通も、都市計画もなく、公園や緑地もほとんどない。

金をもっている連中は、得意げかつ、下品に、湯水のように金を使う。不快なほど裕福なマリーナがあり、首都のレストランは、少なくとも、パリの二倍はする。

そして、ここには大量の現金がある。西アフリカを略奪している汚らしい鉱業や他の投資から、ベカー渓谷で栽培されている麻薬から、送金される何十億ドルから、そして、もちろん金融(資金洗浄)から。レバノンは、ごくわずかしか生産していない。レバノンは、過度に消費している。

主に人種差別と多くの国民の傲慢さゆえに、中東におけるレバノンの評判はひどいものだ。

逆説的に、宗教や宗派的分裂を越えて存在している唯一の社会勢力は、ヒズボラだ。しかし、ヒズボラは、シリアやイラン政府と密接につながっており、山の中や、国境を越えて、ISISと、更には、イスラエルによる、いくつかのレバノン侵略や襲撃とも戦っている。予想通り、欧米は、ヒズボラをテロリスト・リストに載せた。

テメルや、彼に類する連中に支配されているブラジルについて、私は想像し続けていた。そして、私は恐ろしくなった! 大多数の国民に、一体何がおきるのだろう? 彼らは、ここレバノンのように、またしても全く関係がなくなり、忘れ去られるのだろうか?

ブラジルは、大企業、エリートのためだけに機能するようになるのだろうか? 国の成功は、マリーナの規模や、途方もない高値のレストランやクラブの駐車場に止まっている贅沢な自動車のサイズで判断されるようになるのだろうか?

世界のお手本になる代わりに、ブラジルは、容赦なく、レバノン化されるのだろうか? そもそも、こういう状態にしようと一生懸命だった欧米は確実に、それを望んでいる。

ブラジル国民の為に、腐敗、この致命的な破壊は止められなければならない。

ブターボウラ村を去る前に、車をわずかの間止めた。突然見えたのだ。美しくなつかしいブラジル国旗は風にはためいていなかった。 旗は破れ、汚れ、ボロ布のようだった。公園入り口前では、ゴミが至るところ散らかっていた。

アンドレ・ヴルチェクは、小説家、映画製作者で、調査ジャーナリスト。彼は数十ヶ国で、戦争や紛争を報道してきた。彼の新著は“帝国のウソを暴く”と“欧 米帝国主義との戦い”。ノーム・チョムスキーとの討論は『チョムスキー、西側諸国のテロリズムについて語る ヒロシマからなし崩しの戦争まで』。彼の政治革命小説『Point of No Return』は高い評価を得た。『オセアニア』は、南太平洋の欧米帝国主義に関する著書。スハルト後のインドネシアに関する彼の挑発的な本の書名は『インドネシア: 恐怖群島列島』。アンドレは、テレスールや、プレスTV向けに映画を制作している。。長年、中南米とオセアニアで暮らした後、ヴルチェクは現在東アジアと アフリカに住み、働いている。彼のウェブか、ツィッターで彼と連絡できる。

記事原文のurl:https://www.rt.com/op-edge/358321-brazil-michel-temers-lebanese-ancestral/
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反クーデター・デモについての記事、文中のツイッターとデモのビデオなどは下記で見られる

‘No to coup d’etat!’ Thousands demand Temer’s resignation across Brazil (PHOTOS, VIDEO)

大本営広報部、軍事空港を、民間空港にすることを考えていた、ホンジュラスのセラヤ大統領を追放したクーデターについては、全くといって良いほど触れなかった。十分な情報があるにもかかわらず。下記は当ブログのホンジュラス・クーデター関連記事の一部。

オリンピックや、パラリンピックのメダル獲得を報じても、宗主国のために行われた狡猾なジルマ追放茶番についても、同様に、全くと言って良いほど報じない。舞台裏を全く無視し、競技の大本営広報部洗脳呆導に一喜一憂する方々が多数おられるのを不思議に思う。

「舛添は叩くが、小池は叩かない。甘利元大臣を始め閣僚は放置する。:金子勝氏」

大本営広報部ではない報道機関の記事冒頭をコピーさせていただく。

■■■ 日刊IWJガイド「ヒラリー氏が「肺炎」発覚で揺れる米大統領選!/豊洲新市場「盛り土」問題で築地市場移転「推進派」からも怒りの声!/朝鮮人虐殺「軍・警察の関与」を横浜市が副読本から削除!」2016.9.13日号~No.1460号~ ■■■
(2016.9.13 8時00分)

 おはようございます。IWJの佐々木隼也と申します。

 今日9月13日は、映画「男はつらいよ」「学校」シリーズなどで有名な、山田洋次監督の誕生日です。戦争を体験し、映画を通して戦争を語り継いできた山田監督は、戦後70年の節目である2015年、「母と暮せば」という映画を製作しました。

 この映画は、長崎に投下された原爆によって息子(二宮和也)を失った母(吉永小百合)が、ある日、突然自分の前に現れた息子の「幽霊」と、共に暮らすという作品です。もし自分が死んで幽霊となって母の前に現れたら、驚くよりもまず、こんな風に安堵した表情を見せるんだろうな、という吉永小百合さんの演技に、上映中、何度も泣かされました。

 とにかく多くの人に観ていただきたい映画なのですが、特に注目して欲しいのが、長崎の原爆投下のシーンです。映画やドラマなどでの原爆投下のシーンといえば、大きなキノコ雲や迫り来る衝撃波を思い浮かびますよね?しかし山田監督は、それとはまったく異なる「あっと驚くような」手法で、しかしこれ以上ないほどの原爆の恐怖を、観客に「体験」させてくれました。

 「原爆や戦争のことを僕たち戦争を知っている世代は、くり返し、くり返し語り継がなくてはいけない」―この映画に込めた思いを、山田監督は雑誌のインタビューでこう語りました。

 そして同じインタビューで、主演の吉永小百合さんも、今の日本を取り巻く状況について「戦後ではなく戦前のようなニュースを見て、言葉を失います」と語っていました。

 岩上さんも、IWJスタッフも、同じ危機感で日々、取材をしています。自国が攻撃されてもいないのに他国に武力行使できる集団的自衛権の行使容認、そして安保法制が強行採決され、政府と日本企業は手を組み「武器輸出」という禁断のビジネスに舵を切りはじめ、大学での軍事研究を解禁する「軍学共同」が復活―まさに「戦前」のようなニュースが、いくつも報じられています。

 しかし大手メディアの多くは、「なんとなく不気味ですね…」「なんとなく戦前を思い起こさせますね…」といった雰囲気を醸し出すのが関の山。大手メディア幹部が安倍総理と親密に会食やゴルフを繰り返すなかで、腰の引けた報道に終始しているような気がします。

 いよいよ憲法改正が本格議論される臨時国会を迎え、そうした報道にも「喝!」を入れていかなければなりません。

 7月に1年5カ月ぶりの心臓発作に見舞われ、その後も、めまいや立ちくらみなどが頻発している岩上さんですが、夏のリハビリを乗り越え、今月からインタビューを「復活」させます。

 26日(月)には、『武器輸出と日本企業』『武器輸出大国ニッポンでいいのか(9月23日発売予定)』の著者である望月衣塑子(いそこ)さんにインタビュー。さらに10月3日には、日本会議の実態や、戦前戦中の国体思想に回帰しようとする安倍政権の動きに警鐘を鳴らしている宗教学者の島薗進さんに話をうかがう予定です。

 また、詳細な日程はまだ調整中ですが、戦前の日本人が起こした凄惨なヘイトクライムの「生の目撃証言」を集めた『関東大震災朝鮮人虐殺の記録:東京地区別1100の証言』の著者である西崎雅夫さんや、安倍政権が進める「軍学共同」で大学が軍事研究の「下請け機関になる」と厳しく指摘し、警鐘を鳴らしている名古屋大学名誉教授の池内了さんへのインタビューも予定しています。

 こうした岩上さんのインタビューや、IWJの取材活動は、みなさまのご支援が頼りです。数十兆円規模の「戦争ビジネス」に群がる政治家や企業、投資家、大手メディアという巨大資本の暴走を可視化し、監視し、警告を発し、間違いを指摘するためには、みなさまの日々のご寄付・カンパや、会員のみなさまの会員費が必要不可欠です。

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2016年9月12日 (月)

アメリカ-NATO-トルコによる北シリア侵略

CIAのトルコ・クーデター“未遂”は、より広範な中東戦争の下準備?
Prof Michel Chossudovsky
2016年8月29日
"Grobal Research"

7月中旬、エルドアン大統領は、アメリカ諜報機関CIAが、彼の政権を狙ったクーデター未遂を支援したと名指して非難した。トルコ当局者は、アメリカ政府がクーデター未遂の立案者とされる、フェトフッラー・ギュレンの送還を拒否した後、アメリカ-トルコ関係が悪化したと指摘している。

ベキル・ボズダー法務大臣は断定的だった。

    “もし、アメリカが(ギュレンを)引き渡さないのであれば、一人のテロリストのために、トルコとの関係を犠牲にすることになる”

世論は、アメリカとの関係が悪化したばかりでなく、エルドアンは“防衛部門での協力”を含め、モスクワとの“友好の枢軸”を復活させると誓った、というのを信じこまされている。これはでっちあげだったのだ。

トルコのシリア侵略

トルコ侵略の実行には、アメリカと、NATOとの日常的相談や、軍事兵站、諜報、通信システム、地上と空の作戦連係などの調整が必要だ。こうした軍事行動を効果的に行うには、まとまりのある“友好的な”アメリカ-トルコ関係が必要だ。

我々が目にしているのは断片的軍事活動ではない。対シリア戦争を究極的に支配しているペンタゴンによる積極的支援無しに、トルコの『ユーフラテスの盾作戦』はあり得なかった。

7月中旬から、8月中旬、アメリカ、NATOと、トルコ当局者が、対シリア戦争の次段階の計画、アメリカと、NATOに支援されたトルコ地上軍が率いる(違法)侵略に積極的に関与したというのが、ありそうな筋書きだ。



ユーフラテス川西岸で進行中の展開を示す、北アレッポ県でのトルコが率いる攻勢の地図。出典:Wikipedia

クーデター未遂が、地上侵略のお膳立てをした

  1. トルコ国軍と、政府内での大量粛清は、7月クーデターの直後に実施された。これは以前から、しっかり計画されていたのだ。 ”即座に逮捕されたのは、2,839人の軍人で、 2,745人の裁判官と検事が、拘留を命じられた… 一週間の内に、60,000人が解雇されるか、拘留され、2,300の機関が閉鎖された” … “   (Felicity Arbuthnot記事、Global Research、2016年8月2日を参照)
  2. クーデターは、失敗するよう意図されていた。エルドアンは、クーデターを事前に知っており、ワシントンも知っていたのだ。エルドアンに対する、CIAの陰謀などなかった。全く逆で、クーデター未遂は、エルドアンと協力して、 CIAが画策したのだ。エルドアン政権の強化と、大統領と、“民主主義の名における”その軍事的狙いを、トルコ国民に支持させるようにするのが狙いだった可能性が非常に高い。
  3. トルコ軍内部の粛清は、軍部内のシリア侵略に反対するメンバーを追い出すのが狙いだった。エルドアンが、逮捕なり、解雇なりする、軍当局者や裁判官や政府幹部のリスト作りを、CIAは支援したのだろうか? トルコのマスコミも、標的とされており、その多くが閉鎖させられた。
  4. エルドアンは、7月15日のクーデターを、ギュレン運動を支援しているかどで、ワシントンを非難するのに利用しながら、モスクワとのニセの和解を求めていた。8月9日、プーチン大統領との密室会談のため、彼はサンクトペテルブルクに飛んだ。アンカラとワシントンとの間の溝と対になった“わが友プーチン”発言シナリオは、オバマ政権の承認を得ていたことはほぼ確実だ。マスコミの偽情報と組み合わされた、入念に設計された諜報作戦の一環だったのだ。エルドアン大統領は、欧米マスコミ報道によれば “トルコと欧米との溝が広がる中、アンカラとモスクワ間の‘友好の枢軸’を復活させると誓った。”
  5. ロシアとの“関係を修復しながら”トルコ軍と諜報機関は、ワシントンとブリュッセルのNATO本部と協力し、北シリア侵略の計画を練っていたのだ。根底にある狙いは、究極的に、シリアの軍事同盟国と対決し弱体化することだ。ロシアとイランとヒズボラだ。

7月15日のクーデター未遂から間もなく、サンクトペテルブルクで、エルドアンは“親しい友人”ウラジーミル・プーチンに感謝した。

“プーチン大統領が、クーデター未遂の翌日に、電話をしてくれた事実は、実に強力な心理的要素だった”と共同記者会見で彼は述べた。“モスクワとアンカラの友情の枢軸は復活する”と彼は述べた。2016年8月7日、テレグラフ紙

秘密裏にCIAに支援されていたクーデター未遂が、失敗に終わるよう意図されていたことを、プーチンは知っていたのだろうか? ロシア情報機関は、この策謀に気がついており、トルコの侵略計画に関しても知らされていたという憶測もある。

    “国内政治の非常に困難な状況にもかかわらずの今日の訪問は、双方が対話を再開し、ロシアとトルコとの関係回復を望んでいることを示している”と、サンクトペテルブルクのコンスタンチン・パレスで、二人が会った際に、プーチン大統領は述べた。

    … 火曜日、プーチン大統領は、ロシアは経済制裁を“段階的に”解除するつもりだと語り… これに対し、エルドアン大統領は、トルコ初の原子力発電所や、ヨーロッパ向けガス・パイプライン の建設を含む、トルコ国内における主要なロシアのエネルギー・プロジェクトを支援すると約束をした。

    彼は両国は“国防部門における協力”を強化するとも述べたが、詳細は語らなかった。

プーチン-エルドアンのサンクトペテルブルク会談を、マスコミは、クーデター未遂へのCIAの関与とされるものに対応したモスクワとの和解だと解釈した。

ワシントン・ポストによれば、エルドアンの“友好的な” プーチンとの出会いにもかかわらず、アメリカ-NATO-トルコ関係の急変が起きたのだという。

水曜日、NATOは、今週、大統領がモスクワを訪問し、再三“親しい友人”と呼んだ人物ロシアのウラジーミル・プーチン大統領と新たなレベルの協力をするトルコは、“貴重な同盟国”のままで、加盟資格“は問題になっていない。”と、わざわざ述べた。

ウェブサイトに掲載した声明で、これは“トルコでのクーデター未遂に対するNATOの姿勢と、トルコのNATO加盟資格に関する憶測的マスコミ報道”に応えるものだと言っている。

ばかげた報道だ。実際は、ペンタゴン、NATO、トルコ最高司令部とイスラエルは、永久的な協力関係にあるのだ。イスラエルは、事実上のNATO加盟国で、イスラエルは、トルコと、包括的な二国間軍事・諜報関係を結んでいる。

北シリア国境地域侵略と、トルコ戦車や装甲車両の殺到で、トルコ-ロシア関係は危機的状況にある。そしてそれはアメリカ外交政策の究極的目的だ。

ロシア軍は、同盟国シリアのために活動している。

アメリカ-トルコ-NATOによるシリア地上侵略に対して、クレムリンと、ロシア軍最高司令部はどう対応するのだろう?

彼らはトルコと連合軍にいかに対決するのだろう? ロシアは直接的な軍事的対立を避けるだろうという推測もある。

アメリカに次いで、トルコは、NATOのヘビー級だ。

これまでのところ、トルコの作戦は、狭い国境地域に限定されている。にもかかわらず、これは、シリア戦争の進展における画期的な事件だ。国際法から逸脱した主権国家侵略だ。ダマスカスの“政権転覆”という、ワシントンの最終段階は変わっていない。

今回の軍事行動は、アメリカ-NATOに支援されたトルコによる、更に大規模な軍事行動の前兆なのだろうか? 多くの点で、トルコはアメリカ代理として活動している。

WSJによれば、トルコの侵攻は、アメリカの航空援護、無人機と、埋め込まれた特殊部隊に支援されている。彼らがそこにいるのは、主として、ロシアとシリアが、侵略軍に対して、行動をとることさえ考えられなくさせるためだ。

トルコのシリア侵攻は、自国軍だけでなく、アルカイダ/ヌスラ/シャムと協力しているアメリカが支援するFSA旅団や、子どもの首を切った、先兵を組織したと報じられているアル・ゼンキを含む数千人の“反政府集団”と一緒だ。シリア領は、トルコ軍によって、あるテロリスト聖戦戦士集団(ISIS)から、よりマスコミが受け入れ易く、エルドアン政権、アメリカ、サウジアラビアとカタールのより直接の代理である他の集団へと支配を変えただけで、連中の手に、公然と渡されつつある。

それはさておき、ISISは、トルコの前進に全く抵抗していない - 単に“消え失せた” (あるいは、ある制服から、別の制服に着替えたのか?)(ムーン・オブ・アラバマ)

シリア軍は、ロシアとイランの支援無しに、トルコ地上軍と対決する軍事能力があるだろうか? トルコ軍の殺到に、テヘランはどう対応するのだろう? 同盟国シリアの救援に行くのだろうか?

“衝突”が、NATOが率いるより広範な戦争を正当化する口実に使われかねないのだ。北大西洋条約(NATOの基本文書)の第5条は“集団的防衛”の原則のもとでは、北大西洋同盟の一つの加盟国に対する攻撃(つまり、トルコ)は北大西洋条約の全加盟国への攻撃とみなすとある。

危険な岐路だ。トルコ地上軍の侵攻により、シリアの同盟国、つまりイランとロシアとの軍事的対立が、シリア国境を越えたエスカレーション・プロセスを招きかねない明らかな可能性となっている。

エルドアン-ジョー・バイデン会談

ワシントンから見れば、この地上侵略で、北シリア部分を、トルコが併合するための舞台準備ができたのだ。中央部と、南部シリアに向けたアメリカ-NATO地上軍作戦を展開するための扉も開いたことになる。

エルドアンは、北シリアにトルコ戦車が殺到した後の8月23日、バイデン副大統領と会談した。侵略は、大規模空軍援護を行ったアメリカと、入念に調整されているのだ。アンカラとワシントンの溝などなく、全く逆だ。

アメリカ軍が依然トルコに駐留し、シリア国内で、アメリカとの共同作戦を行いながら、つい先月の暴力的で失敗に終わったクーデターで、アメリカが国家指導部の首を切ろうとしていたと、トルコが本当に疑っているとは信じがたい。

アメリカ-トルコの仲たがいを装い、ロシアを引き込み、トルコが現在展開している侵攻急襲、国境越えのシリア侵略に反対しそうな、トルコ国軍内のあらゆる分子を、徹底的に粛清するの可能にするため、クーデターが仕組まれた可能性が極めて高い。(The New Atlas、Global Research、2016年8月24日を参照)

マスコミ報道は、未遂クーデターの立案者とされるギュレン送還を議論するため、バイデン-エルドアン会談が行われたという思い違いを伝えている。これは煙幕だ。1月にも、エルドアンと会っているジョー・バイデンは、ワシントンの名代として、シリアへのアメリカ-トルコ-NATO共同軍事侵攻の許可を与えたのだ。

クルド人問題

侵略は、アンカラに守られているダーイシュ (ISIS)に向けられたものではなく、“公式に”アメリカによって支援されているSAA軍と、クルドYPG軍との戦いに向けられていた。アメリカに支援されたISIS-ダーイシュと、アルカイダ系列の反政府派は、トルコ侵略軍とぐるになって活動している。

侵略は、アメリカ-NATO-トルコ軍事作戦を南方向、シリア中心地帯へと拡大するのに利用可能な、北シリア内に(上の地図を参照)“安全な避難場所”を作るという、トルコ長年のプロジェクトの一環でもある。

ワシントンは、同盟者のクルド人に、トルコ軍とは対決せぬよう警告した

トルコ国内のクルド人と協力し、国境回廊沿いの分離国家設立を意図していると、トルコが主張しているクルド人が、東に戻ると言った約束を守らないなら、いかなる状況下でも、アメリカの支持を“得ることはできず、得ることはない”とバイデンは述べた。

北シリアにおける、トルコの領土拡大プロジェクトに関しては、最終的には、ワシントンが、アンカラと衝突することは確実だ。ワシントンの積年の目標は、シリアとイラクの領土を分割するという枠組みの中で、北シリアに、クルド人国家を作ることだ。(下記のアメリカ国防大学地図を参照)。辛辣な皮肉は、この“新中東”プロジェクトは、想定されているクルド国家に、トルコの一部の併合をも含んでいることだ。言い換えれば、トルコの新オスマン領土拡大目標は、イラク、シリア、イランとトルコを細分化するというワシントンの設計とぶつかる。言い換えれば、アメリカの究極的な帝国設計は、地域勢力としてのトルコを、弱体化させることにあるのだ。

ペンタゴンは軍事ロードマップをこう規定している。“テヘランへの道はダマスカス経由。”北シリア侵略は、より広範な戦争の条件を生み出している。

しかも、アメリカの計画は、長年の目的、つまりイランに戦争をしかけることなのだ。この点で、アメリカの最も頑強な同盟国(トルコ、サウジアラビア、イスラエル)が、イランと対決し、間接的に、アメリカ権益のために行動する条件を作り出すというのが、アメリカの基本的軍事作戦だ。つまり“我々のために仕事をやってくれ”。

新中東地図

注: この地図はラルフ・ピーターズ中佐が作成したもの。地図は、2006年6月に、Armed Forces Journalに掲載されたもので、ピーターズは、アメリカ国防大学の退役中佐。(地図版権 ラルフ・ピーターズ中佐 2006年)。

地図は、ペンタゴンの方針を公式に反映したものではないが、軍幹部を対象とするNATO国防大学での訓練プログラムで使用されている。この地図は他の似たような地図と同様、国防大学や軍事計画関係者の間で利用されている可能性が高い。

クーデター未遂は、実際CIAに支援されていたが、失敗は、エルドアン大統領と調整されていた。失敗することを意図した、世論を欺くための諜報工作だったのだ。

ミシェル・チョスドフスキーは、受賞歴のある著述家で、オタワ大学経済学教授(名誉)で、モントリオールのCentre for Research on Globalization (CRG)の創設者、理事長で、Global Research編集者である。

Copyright  Prof Michel Chossudovsky、Global Research、2016年

記事原文のurl:http://www.globalresearch.ca/us-nato-turkey-invasion-of-northern-syria-cia-failed-turkey-coup-lays-groundwork-for-broader-middle-east-war/554292

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「真実は小説より奇なり。」

文中の新中東地図に関する記事をいくつか翻訳掲載している。まとめて読むと、いずれも、突然起きた個別の戦争ではなく、長期にわたって周到に準備されたものであるように見えてくる。

中東国境描き直し計画: “新中東”プロジェクト 2015年2月13日

イエメンのミステリーとピーターズ中佐の地図 2015年4月27日

スーダンの小国分裂化: 中東と北アフリカ地図の書き換え 2011年9月26日

血の国境 より良い中東とはどんな姿なのか 2009年4月15日

この遠大な戦争を開始するうってつけの事件が、9/11だった。

大本営広報部、9/11について、本格的な番組や記事を報じたのだろうか?すんでのところで死ぬところだった、政府高官の話を、間もなく放送すると宣伝はしているようだが?

今度は、サウジアラビアが資金援助していたと、難癖をつけ、金をまきあげようとしている。サウジアラビア資金援助疑惑については、Paul Craig Roberts氏が適格な指摘をしておられる。

サウジアラビアがアメリカを攻撃したという、9/11偽情報

日刊IWJガイド冒頭を引用させていただこう。

■■■ 日刊IWJガイド「9.11同時多発テロから15年、米国でサウジ政府を提訴する『9/11法案』が下院を通過!オバマ大統領は拒否権を発動か!?/集団的自衛権を批判…自民党の『リベラル』派の代表格・加藤紘一元衆議院議員が死去/『安全性は確保されている』!?築地市場の移転先・豊洲の新市場用地で土壌汚染対策がされていなかった!」2016.9.12日号~No.1459号~ ■■■
(2016.9.12 8時00分)

 2001年9月11日のあの日は小学3年生だった、城石エマと申します。

 ハイジャックされた2機の旅客機がワールドトレードセンタービルに突入したのは、日本時間の11日夜。私は、リアルタイムで報道を観ていた記憶がありません。テレビで観たのは翌日以降だったと思います。米国の都会の真ん中からすっとそびえ立った2つの細長いビルが、砂のお城みたいに崩れるのを見て、不思議に思った覚えだけがあります。

 あれから15年が経ちました。日本人24人を含む約3000人が犠牲になったこのテロで、今も7000人以上がPTSD(心的外傷後ストレス障害)に苦しんでいるそうです。オバマ大統領は9月11日を迎えるにあたり、犠牲者の追悼を呼びかけました。

 犯人は国際テロ組織「アルカーイダ」であるとされつつも、このテロにはいまだ多くの謎が残ります。犯人探しをめぐっては11日を前に、米国で注目すべき大きな動きがあったようです。

 9月9日、米国下院議会は、9.11同時多発テロの被害者家族がサウジアラビアなどの外国政府を提訴できる「9/11法案」を可決したのです。

 テロの実行犯19人のうち、15人がサウジ出身だったことなどから、米国ではこのテロにサウジ政府が関わっていると見なす人々が少なくありません。今年1月に米上院で同法案が通過した際、サウジ政府は強く反発し、もし同法案が成立すれば、サウジが米国債など、米国に保有する資産最大7500億ドルを売却する、と米国側を脅していました。

 法案は、オバマ大統領が署名をすれば成立します。しかし、同盟国でもあるサウジとの関係悪化や「7500億ドルの米国債等の資産売却」による政府、国民、企業の法的リスクを懸念するオバマ大統領は、大統領拒否権を発動するものと見られるそうです。一方で議会の方も、大統領拒否権を覆せるだけの議決数を確保する見込みだそうです。目が離せません。

 「9/11法案」については、米国とサウジとの間の亀裂も含め、IWJは早くから注目、検証レポートを出しています。全文はサポート会員にご登録いただいた方のみ、お読みいただけます。ぜひ、この機会にIWJの会員にご登録いただき、IWJの豊富なコンテンツを御覧になってください!

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※9.11同時多発テロ関与の疑いで、米議会がサウジアラビア政府や王族を米法廷に引き出す法案を審議!サウジは米国債など、7500億ドルの資産売却をつきつけて対抗!オバマ政権は火消しに奔走!
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/297761

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 9月11日は9.11同時多発テロからから15年であると同時に、3.11東日本大震災から5年半の節目でもありました。この間にも大規模災害は繰り返され、政府はそうした災害への対応を強化するどころか、災害を口実とした「緊急事態条項」の導入に向け、まもなく秋の臨時国会で改憲論議を始めようとしています。

 4月の熊本・大分大震災では、IWJからも3人の記者が被災地に駆けつけ、支援物資をお届けしながら取材をさせてもらいました。このときに現場に駆けつけた高橋敬明記者、安道幹記者、城石裕幸記者と、岩上さんが「取材&支援活動の総括」をした特別番組はご視聴いただけましたでしょうか?8月は仕事をセーブし、経営者と編集長としての仕事に集中していた岩上さんの1ヶ月ぶりの姿も見られます!見逃してしまった、という方はぜひ、連投ツイートのまとめ記事も、読んでみてください!

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※【IWJよりご報告!】熊本・大分大地震、IWJ特派チーム取材&支援活動の総括!―出演:岩上安身、IWJ 安道幹記者・城石裕幸記者・高橋敬明記者?前編実況ツイートまとめ
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/330916

※【IWJよりご報告!】熊本・大分大地震、IWJ特派チーム取材&支援活動の総括!―出演:岩上安身、IWJ 安道幹記者・城石裕幸記者・高橋敬明記者~後編実況ツイートまとめ
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/331084
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 災害はいつ、どこにやってくるか分かりません。突然の事態にもIWJが素早く動き、確かな情報と微力ながらも支援をお届けできればと思っております。しかし、そうした気持ちとは裏腹に、IWJの財政状況では、突然の事態に瞬時に対応できない可能性もあります。熊本・大分大地震の際には、連日みなさまに特別のご寄付のお願いをして、お助けいただきました。ありがとうございました!

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2016年9月11日 (日)

ロシアとの戦争に関する、クリントン 対 トランプ

Eric ZUESSE
2016年9月6日

二大政党アメリカ大統領候補最大の違いは、ヒラリー・クリントンが、ロシアに対して敵対的でない国々(イラク、リビア、ウクライナや現在のシリア)における、オバマ政権による政権転覆政策を継続したいと思っているのに対し、ドナルド・トランプはそう思っていないことだ。トランプは、アメリカ国家安全保障政策の焦点を、(実際は、アメリカとサウジアラビア政府が、(1991年に崩壊した)ソ連を駄目にするため、1979年に、パキスタンと、アフガニスタンで始め、もたらした問題である)聖戦士の根絶に当てようとしている。トランプか、冷戦は終わったと言うのに対し、ヒラリーは“ロシアは代償を払わねばならない”と言っている。

ところが、どちらの候補者も、この問題については、中身のある立場を示していない。ヒラリー・クリントンは、公職にあった時の行動で、ロシアに対し、中立的だったり、はっきり友好的だったりする国家元首の打倒を、彼女が一貫して好んでいることを既に示しているので、そうする必要がないのだ。そのうち四つの例が、特に顕著だ。サダム・フセイン、ムアマル・カダフィ、ヴィクトル・ヤヌコーヴィチと、バッシャール・アル・アサド。明らかに、ロシアとの戦いは、ヒラリー・クリントン外交政策の最高の優先順位だ。一方、ドナルド・トランプを評価するものは、彼の発言と、物事に対する、彼の発言の一貫性しかない。彼は一貫して、こう言っている。アメリカは、冷戦終焉以来、初めて、国家安全保障の焦点を、もはや、国際共産主義(いずれにせよ、もう終わってしまった)ではなく、唯一の敵、聖戦主義に絞るべきだ。

ヒラリー・クリントンが、世界中で聖戦士に資金提供しながら、ロシアに対しては敵対的な、サウジアラビア、カタール、UAEや、他の原理主義-スンナ派君主制国家の所有者に兵器を売るのに、常に熱心であるのに対して、ドナルド・トランプは、ひょっとすると、中東に対する兵器輸出を全て止めて、聖戦士に対する戦いで世界を率いている国ロシアとは友好的な関係を樹立したいとさえ思っている。これはつまり、NATOを終わらせるか、根本的に変容させることを意味している。(クリントン、NATOが反ロシア軍事クラブなので、NATOを強く支持している。)

どちらの候補者も、この件については、詳細を語っており、二人の候補者のそれぞれに対して、はっきりものをいう別人が、しっかり代理をしてくれている。ここで、引用するのは、クリントンを支持しているポール・ウォルフォウィッツと、トランプを支持しているフレッド・リードだ。

8月26日、ドイツのシュピーゲルで、“共和党は、トランプ反対: ブッシュ顧問のウォルフォウィッツ、クリントンに投票する可能性が高いと発言”。シリア戦争に関しては、ウォルフォウィッツは、ドナルド・トランプが、バッシャール・アル・アサド(ロシアの同盟者)打倒よりも、聖戦士打倒に、より高い優先度をおいていることを攻撃している。“欧米同盟は、[非宗教的な]アサド政権に反対するスンナ派反政府派[ほとんど、その全てが聖戦士]を最初から支持すべきだ”。シュピーゲルのインタビュアーはこう発言している。“共和党大統領指名候補のドナルド・トランプは、イラク戦争[ウォルフォウィッツも、ヒラリーも支持した]も批判しています。彼は'国造りと政権転覆という現在の政策' - まさにあなたか支援しておられる政策を止めたいと発言しています”。(“政権転覆”というのは、アメリカが、モスクワに対して敵対的ではない国家指導者を、ロシアに敵対的な指導者に置き換えることを言う。)

ウォルフォウィッツは答えている。“民主主義の推進を放棄するのは大きな過ちです”. (“民主主義の推進”というのは、反ロシアを意味する文句だ。これは、ソ連やそのワルシャワ条約や共産主義がいまだに存在していて、アメリカは依然民主主義で、単なる、むき出しの征服欲求ではなく、何か理にかなった民主的基準に基づいて、いまだにロシアに反対していることを想定している。) ウォルフォウィッツは、アメリカ兵器を、サウジアラビアや他の原理主義-スンナ派独裁者連中に輸出することに決して反対せず、常に支持してきた。(この点でも、彼の実績は、ヒラリーの実績と同じだ。)

ウォルフォウィッツが、G.W. ブッシュ政権時代のイラク侵略を支持し、ドナルド・ラムズフェルドの#2として、イラクを侵略し、イラク国民を虐殺することを、実に中心的に主張したことについて質問されると、彼は言った。“9/11後、サダムが、大量破壊兵器査察を阻止していた事実に、もっと厳しくすべき理由があると思うようになりました。彼はテロリストを匿っていた。”(サダムが、国連査察官を受けい入れることと、その事実が、イランを大胆にさせ、彼の政権の脆弱さにつけこみ、イラクを攻撃することになりかねないと恐れていたので、大量破壊兵器を保有していないことを公式に発表するのを嫌がっていたことを除いては、これはいずれも事実ではない。)

インタビュアーは言った。“今は、イラク戦争当時、彼が大量破壊兵器を保有していなかったことを我々は知っています”。

ウォルフォウィッツは答えた。“私は諜報機関の担当ではありませんでした。”(同様に、ヒラリーは、全ての諜報情報が、サダムは大量破壊兵器を持っていたと言っていたと主張した。) ヒラリーは、ロシアも中国もイラク侵略に反対していたので、イラク戦争決議に賛成さえしており、ウォルフォウィッツは、以前、公に以下の発言をしている。“[1990年のペルシャ湾岸戦争]で我々が学んだ一つのことは、この地域 - 中東で - 我々は武力を行使でき、ソ連は我々を止めないということだ。次の偉大な超大国が我々に挑戦する前に、旧来のソ連傀儡政権、シリア、イラン、イラクを片づけるには、約5年か10年かかるだろう。”ウォルフォウィッツは、ヒラリー・クリントン外交政策の強力な支持者だ。

次に、ロシアが、ウォルフォウィッツの話題になった。

シュピーゲル: トランプは、特にロシアを新たなパートナーにしたいと思っているようです。

ウォルフォウィッツ: プーチンは大変危険な振る舞い方をしています。トランプは、座視して、彼がそのやり方を続けるのを許すように聞こえます。そういうことをしたら、どうなるかを私は懸念しています。

シュピーゲル: ドナルド・トランプは、アメリカ合州国にとってのNATOの重要性も疑問視しています。この点について、彼を理解できますか?

ウォルフォウィッツ: いいえ。NATOは、いまだに我々にとって、極めて重要で、依然として、史上最も優れた同盟です。

さらにこうある。

シュピーゲル: 最近、50人の元共和党安全保障幹部が、ドナルド・トランプは、安全保障上のリスクだと発言しました。彼は安全保障上のリスクですか?

ウォルフォウィッツ: はい。彼はリスクです。

シュピーゲル: なぜですか?

ウォルフォウィッツ: 彼は、プーチンや、テロリストを殺していたサダム・フセインに敬服しており、天安門広場で断固としていたので、中国は素晴らしいと言っています。これは大いに心配です。[‘イラクの大量破壊兵器’にまつわるジョージ・W・ブッシュのウソは、ウォルフォウィッツにとって、全く気にならないのだが、ブッシュのイラク侵略は、アメリカが支援した天安門広場の中国人反政府派を粉砕して、中国指導者が行った、あるいは行ったかも知れないことよりも、遥かに巨大な害をなした。実際、あれは、当時の状況下では、特に回顧して見た場合、正しい措置だったのかも知れない。途切れることのない自己正当化と、今や陳腐化した彼の偏見を改めるのを拒否する以外、ウォルフォウィッツには、回顧というものはないのだ。]

ウォルフォウィッツは、トランプには投票しないことを明言している。“彼女には、大きな懸念をもっているが、私はヒラリー・クリントンに投票するしかないだろう”といって終わった。“大きな懸念”とは一体何か、彼は説明せず、質問もされなかった。とはいえ、外交政策については、彼はヒラリー・クリントンに100%同意しているように見えた。彼女は、アメリカ上院で、彼のイラク侵略に賛成票を投じたのみならず、彼女は、以来、民主党の超タカ派だ。

ヒラリー、トランプ、ロシアとの戦争: 私がこれまでワシントンに暮らしていて、聞いたものの中で最悪の愚かな考え”という見出し記事を書いたフレッド・リードは、全く逆の見解を述べている。彼はこう主張している。

トランプに投票すべき良い理由、彼の他の意図が何であれ、十分に良い理由は、彼がロシアとの戦争を望んでいないことだ。ヒラリーと、彼女のエリート腹話術師連中には、まさにそれをする恐れがある。反ロシア・ヒステリーは、彼女と、その小判鮫連中があおっていることに留意が必要だ。

そのような戦争は、裕福なインサイダー連中によるアメリカの完全支配のもう一つの例だろう。普通のアメリカ人がそのような戦争で得るものは全く皆無だ。しかも、普通のアメリカ人には、トランプに投票する以外、そのような戦争が起きるかどうかについて、全く何の影響力もない。軍はもっぱら責任を負わないエリートのオモチャとなっている。

リードは、ヒラリーが、アメリカの意思を、中国海岸沖の海域、南シナ海に押しつけることについて強硬発言をしていることにも触れている。“中国と戦争をして、何か利益を得る、エリート以外のアメリカ人の名前を一人でも挙げられるだろうか? エリートや、様々なロビーとは違う普通のアメリカ人が、9/11以降のアメリカによる戦争のどれかから一体何を得ただろう? ヒラリーと、彼女のネオコン徒党は、そうしたもの全てを支持したのだ”。

2016年2月29日、ザイド・ジランが“ネオコン、ドナルド・トランプに戦争宣言”という見出しの記事を書いたが、それ以来、この“戦争”に、事実上全てのネオコンが加わった。連中はたぶん、黒人有権者たちと同様に、強固なヒラリー・クリントン連合になっている。あるいは、より強固かも知れない。

軍に関するトランプとクリントンとの違いは、トランプが、焦点を聖戦士に置きたいと思っているのに対し、ヒラリーは焦点をロシアに置きたいと思っていることだ。焦点の当て方は、標的を決定するだけでなく、どこを同盟国にするかも決定する。あらゆる国際関係に影響するのだ。これは、彼女がアメリカ国務長官だった時期に、ヒラリー・クリントンの行動に大きく影響したし、2017年から、大統領執務室を占める人物のタイプにも、深く影響する。だから、これは、将来とわが国の性格に影響するのみならず、核戦争が起きるかどうかについても影響するのだ。

これは、ここが一体どういう種類の国なのかということだけでなく、冷戦を終わらせることに、我々がひどく狂ったように抵抗して、事態を(瀬戸際を越えるものではないにせよ)核対決の瀬戸際に押しやるのかどうかに関する実存的な問題で、この言葉の最も深い意味で“実存的”だ。それこそが今回の選挙で危機にさらされているのだ。存在そのものが危機にさらされているのだ。そして、この国の性格が危機にさらされている。我々は本当に“核の肝試し”ゲームをしたいのだろうか? ロシアは確実に、これを辞めたがっていて、ロシアの指導者ではなく、アメリカ指導者連中のウソがこれを引き起こしているにもかかわらず?

今回の選挙で、戦争/平和や、外交問題よりも、国内問題の優先している、あらゆるアメリカ人は、優先順序を、実際些細なことに置いて、間違えをしているように私には思える、NATOをロシア国境のすぐそばまで拡張するだけでは、ヒラリー・クリントンの熱望にとって、十分に攻撃的ではないので。これ以上、一体どこまで、ロシアは耐えることができるのだろうか? アメリカは、ロシアが‘うんざり’するまで、一体どこまでロシア包囲をし続け、アメリカ支配層による支配に降伏するか、アメリカが、ロシアを電撃攻撃できなくするため、アメリカを電撃攻撃するのだろうか? ロシアは、ロシア国境のすぐそばまでへのNATO拡張を耐えてきたように、これほどのアメリカによる攻勢に耐えなければならないのだろうか?

不幸なことに、ロシアとの核戦争が起きるのかどうかという問題は、ロシアの行動によっててはなく、過去数十年にわたる、アメリカ大統領の行動、アメリカ軍を、ロシア国境のすぐそばに配備する行為 - 1962年に、ジョン・フィザーランド・ケネディ大統領が受け入れることを拒否した、共産主義ソ連の、アメリカに対する脅威と、まさに全く同じ、ロシアに対する脅威によって起きているのだ。

次期アメリカ大統領は、それが、健全な政策なのかどうか;そして、それを継続すべきなのかどうか、それとも政策を翻すのかを決めなければならないことになる。もし政策を翻すことができないなら、核による全滅が、次の段階になるまで、一体どこまで更に推進できるのだろう? これを継続するのは、良い考えなのだろうか?

この問題こそ、現在のアメリカ大統領選挙の焦点となるべきではないだろうか? 1962年以来、このように本物の差し迫った核戦争危機は、これまでになかったし、これは確実に、実存的危機だ。唯一の違いは、今回は、侵略国は、アメリカで、イデオロギー的な理由はなく、ウソの口実と、実際の隠れた動機(それが何であれ、あるいは何だったのであれ)。

この問題は、全く無用なのだ、ロシアは、決してアメリカを侵略しておらず、侵略すると脅してもいないが、ソ連とワルシャワ条約の崩壊以来のアメリカ外交政策が、2016年に、悲劇的に、これを他の全てに勝る問題にしたのだ。もしアメリカ人有権者が懸命なら、マスコミが他の問題に焦点を当てているのは、本当に誠実なジャーナリズムではなく、重要問題から目をそらせようとしているものであることに気がつくはずだ。

もし国民が、この問題に関心を持たないなら、それは問題自体のせいではない。マスコミが、これに集中しないためだ。結局、大半の人々は核戦争を恐れているのだ。彼らは核戦争を望んではいない。特に、ずっと前に共産主義が消滅した、今になって。資本主義-対-共産主義対決など、とうの昔に終わったにもかかわらず、戦争が起きる危険が、今ほど高くなったことはなかったことを、国民は知らないのだ。もし国民が、このことについて知らなければ、もちろん、それは国民にとって、問題とはならない。だが、それは国民が悪いわけではない - これこそが重要問題なので、国民から隠している不誠実な‘ニュース’メディアが悪いのだ。

記事原文のurl:http://www.strategic-culture.org/news/2016/09/06/clinton-versus-trump-war-with-russia.html

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NHK Eテレ ETV特集「武器ではなく 命の水を~医師・中村哲とアフガニスタン~」をみた。

中村哲氏の偉業、著書を何冊か拝読しており、彼のプロジェクトの映像も、おそらく同じ局のものを、何度か拝見しているが、今回は特に圧巻。

大本営広報部電気洗脳箱、白痴製造装置と、いつも呼んでいるが、これは本格的な必見ドキュメンタリー。

水路建設をする人々の上空を、米軍ヘリコプターが飛んでゆく場面が象徴的。「彼らは人を殺しに空を飛んでゆく。我々は人々の生活のために地上で働いている。という趣旨のテロップがはいる。水路ができる前の風景と、水路完成後のみどりなす風景の差。

「水路建設の話をしたら、現地の人々は大喜びしたが、モスク・マドラサを建設するという話をしたあとの、彼らの喜びはそれ以上に大変なものだった」と言われた。素晴らしい、モスクと学校。今は、水路建設の技術を教える学校を建設予定とのこと。

「小説家の火野葦平は母方の叔父である(妹が中村の母)。」というので、火野葦平資料館を訪れたことがあるが、帰路、駅で、かしわめし弁当を食べたことしか記憶にない。

日野行介(毎日新聞特別報道グループ)×尾松亮(ロシア研究者)講演・対談 福島第一原発から5年「チェルノブイリ」の教訓は本当に活かされたのか? 2016.9.8

岩波書店の『世界』10月号には、尾松氏の「事故30年 チェルノブイリからの問い 第6回 教室で「放射線」を語れない——外国語に訳せないいくつかの理由 [
と、ともにNHKの原発ドキュメンタリーで素晴らしい番組を作っておられる七沢潔氏のチェルノブイリ・ルポ「永遠の一日 第1回──避難者たちの団地で」も載っている。

「TPP座談会 欧米の市民社会は自由貿易にNOと言う」も必読。

【IWJよりご報告!】熊本・大分大地震、IWJ特派チーム取材&支援活動の総括!―出演:岩上安身、IWJ 安道幹記者・城石裕幸記者・高橋敬明記者〜前編実況ツイートまとめ 2016.9.10

今ボクシングが熱い!井上尚弥vsロマゴン夢の対決へ!山中慎介は11度目の防衛戦!長谷川穂積も復帰戦!絶対王者・ゴロフキンの防衛戦も!注目カードの楽しみ方を一挙紹介(初心者編)! 2016.9.10

2016年9月10日 (土)

真実が勝てる可能性はある

2016年9月8日
Paul Craig Roberts

皆様

これは四半期毎のご支援のお願いだ。

ここは皆様のサイトだ。私は皆様のために書いている。皆様のご支援を頂ける限り、このサイトは継続するというのが皆様との合意だ。

決して皆様にはウソを言わないとお約束する。私は特定権益のために発言しているわけではない。私には、いかなるイデオロギー的下心もない。

私の行動指針は真実だ。昨年、メキシコ記者クラブからInternational Award for Excellence in Journalismの賞を頂いた際、“真実こそが我々の祖国だ”でお話した通りだ。売女マスコミとは違って、真のジャーナリストの忠誠の対象は真実であり、政府や大企業広告主ではないのだ。ジャーナリストが、真実に対する忠誠を、政府のために犠牲にしてしまえば、彼はジャーナリストであることを辞め宣伝屋と化す。http://www.paulcraigroberts.org/2015/03/15/truth-country-paul-craig-roberts/ 日本語訳“真実こそが我々の祖国だ

だからと言って、私が書くあらゆることが絶対に全くの真実であることをお約束するものではない。人間は間違いをおかすものであり、私も人間なのだ。私も間違いをおかす。私もだまされることがある。私の情報源は、結論に飛ぶこともある。真実は時として明快で、時として捕らえ所がない。私は、識別できる限りの真実を皆様にお話しする。私が受けた教育と、人生経験が、真実を見分ける上での強みになっている。

真実を語る人間の役割は困難で、報われないものだ。歴史的に、真実を伝える使者は撃たれるものだ。人は、居心地の良い幻想や、思い違いや、吹き込まれた偏見から引きずりだされたくはないのだ。人は、情緒的に満足している、自分の考え方に、たてつかれたくはないのだ。彼らはどこかで、彼らが満足する洗脳プロパガンダの長話を読み、それに固執しているのだ。

真実を語る人々になろうと切望する人々は、絶えず攻撃され、中傷される。真実で、暴露される連中は強力で、人数が多い。真実は彼らの敵で、彼らは真実と戦っている。ウソの信用を傷つけるよりも、真実の信用を傷つけることに、遙かに多くの努力が注がれる。

真実を語る人は、物議を醸すことになり、彼が語る真実は怪しまれることになる。少数独裁者連中の役にたつウソを暴露することで、彼は“陰謀論者”になる。財団は、彼を忌避する。言論の場もそうだ。彼が暴露する悪、つまり、内政では警察国家、そしてウソに基づく侵略戦争のほうが、国民の大多数にとって、彼による悪の批判より受け入れやすいのだ。

例えば, 政府の手先、インターネットあらし連中や、自己陶酔的な阿呆が、偽名に隠れて、インターネット・サイトのコメント欄を利用して、私を信じることができない“レーガン弁護者”で、“プーチン崇拝者”にしてしまおうとする。連中は自分たちが喜劇を演じていることに気がついていない。私は、ビジネス・ウィークで初めての特別欄担当社外コラムニストで、12年か15年、コラムニストを続けた。スタッフ中の売女マスコミ連中には、私に反対するものもおり、編集者が交代した際、同じ雑誌内から移動してきたその新任編者者に質問した。これで私のコラムはおしまいですかと。“もちろん、そんなことはありません”と彼は答えた。“これまでの雑誌の歴史上で、あなたは最も効果的なレーガン/G.H.W批判者です。ブッシュ政権の!”私が批判者として、余りに効果的だったので、ジョージ・H・W・ブッシュ政権は、私を戦略国際問題研究所のウィリアム・E・シモン名称経済学講座から追い出そうとして、ありとあらゆることをした。

現在、事実は真実と同様に不都合だ。大半のアメリカ人は、社会生活から物の考え方を身につける。彼らは、その考え方の由来が、一体どこからかは全く見当もつかずにいて、決して、その考え方を検証することはない。彼らは圧倒的な無知の中で、自分の考え方が正しいと思いこんでいる。

真実について、本当に気にしておられる方々、例えば、当ウェブ支持者は、常に少数派だ。しかし、真実は、決然とした少数派を強力にしてくれる武器だ。無知とウソの森の中で迷っている多数派と違い、真実の光を持っている人々は進むべき道がわかる。

ウソつき連中の喉笛に食らいつき続けるつもりゆえ、当ウェブへの資金援助をお願いする。

Paul Craig  Robertsは元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリプス・ハワード・ニュー ズ・サービスと、クリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the WestHOW AMERICA WAS LOSTThe Neoconservative Threat to World Order.が購入可能。

記事原文のurl:http://www.paulcraigroberts.org/2016/09/08/truth-can-prevail/
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寄付のページはこちら

真のジャーナリストとは違って、売女マスコミの忠誠の対象は政府や大企業広告主であり、真実ではない。ジャーナリストが、真実に対する忠誠を、政府のために犠牲にしているので、彼はジャーナリストであることを辞め宣伝屋と化している。

そこで、売女マスコミでない組織の日刊ガイドをコピーさせていただこう。

■■■日刊IWJガイド・ウィークエンド版「被災地支援の募金、ありがとうございました!特別番組『熊本・大分大地震 取材&支援活動の総括』を本日18時から2夜連続で配信!番組内で収支のご報告!/復刻版『TALK ABOUT DEMOCRACY』Tシャツを着て、憲法について”建設的”な議論をしよう!/片山さつき議員の貧困バッシング、新潟日報への直撃取材など、今夕もニュースが盛りだくさん!」2016.9.10日号~No.1457号~■■■
(2016.9.10 8時00分)

 おはようございます。IWJで主にテキスト関係の業務を担当している平山と申します。

 昨日の「日刊IWJガイド」でもお伝えしましたが、本日9月10日(土)18時からと11日(日)19時からの2夜連続で、今年4月に発生した熊本・大分大地震の現地取材と支援活動の総括を行った特別番組を配信します。

 番組では、現地で取材と支援活動を行った高橋敬明(のりあき)記者、安道幹(みちまさ)記者、城石(きせき)裕幸記者、そして岩上さんの4人が出演。現地で収録した映像を交えながら、皆様からお寄せいただいたご寄付・カンパの細かい使途に関してもご報告をさせていただいています。被災地支援の募金にご協力いただいた皆様、ありがとうございました!

 岩上さんは8月の1ヶ月間、体調を崩したため、インタビュー等の出演をセーブしていました。今回の番組が、岩上さんが出演者としてIWJの配信に復帰する第一弾となります。

 この間IWJには、会員の皆様から、岩上さんのインタビュー復活を待望する声が数多く寄せられていました。今回の番組を皮切りに、『武器輸出と日本企業』(角川新書)を刊行した東京新聞記者の望月衣塑子(いそこ)氏、『科学者と戦争』(岩波新書)を刊行した名古屋大学名誉教授の池内了(さとる)氏、右派組織「日本会議」や国家神道に詳しい上智大学教授の島薗進氏へのインタビューが決まっています。(9月10日に中継予定とお知らせした『関東大震災 東京地区別1100の証言~朝鮮人虐殺の記録』の著者、西崎雅夫氏へのインタビューは、準備にもう少し時間をかける必要があり、順延いたしました。500頁を超える大著から、重要な箇所を抽出しつつ、万全の準備をして臨みます。今しばらくお待ち下さい)

 まずは、本日10日と明日11日に配信する岩上さん復帰第一弾の特別番組をぜひご視聴ください!

★【特別番組】熊本・大分大地震 取材&支援活動の総括
[日時]9月10日(土)18時~、9月11日(日)19時~
[視聴]Ch1:http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=1
[出演]岩上安身、高橋敬明記者、安道幹記者、城石裕幸記者

 この番組内でも改めて紹介しますが、4月に発生して熊本・大分大地震に際して、IWJでは、既存大手メディアでは切り離されて考えられている「取材」と「支援」を同時に行いました。

 現地熊本に入った高橋記者、安記者、城石記者の3人は、水や食糧、紙オムツといった生活必需品を購入し、レンタカーを運転しながら被災地を巡り、カメラを回して取材をしつつ、毛細血管のように支援物資を届けてゆきました。

 国や県などによる支援物資の大量輸送では、物資が指定避難所のみに集中し、指定避難所にたどり着けなかったようなお年寄りなどの災害弱者など、最も支援を必要としている人に届かないということが起こりがちです。そこで今回、岩上さんの判断により、取材し、報道を行うと同時に支援も行うことにしました。

 今回、IWJがこうした被災地支援の活動を行うに際し、通常のご寄付、カンパの口座とは別に口座を開設し、募金をつのりました。おかげ様で、我々の趣旨を汲みとって下さり、賛同してくださった皆様から貴重な募金をお寄せいただきました。改めて御礼申し上げます。誠にありがとうございました。

 募金は支援物資の購入と、被災者の方々へ直接お届けする経費に、そして地元で継続的に支援活動を行っている市民団体への寄付金として使わせていただきました。募金の詳細な内訳は、この特別番組の中で報告していますので、ぜひご視聴いただければと思います。

 今回の熊本・大分大地震において「取材」と「支援」を両立させたように、IWJではこれからも、可能な限り、市民の皆様一人ひとりに寄り添った、「共感」を大切にした報道を続けていきたいと考えています。

 既に「大本営発表」となってしまった感のあるNHKや既存大手メディアと異なり、本当に必要としている人に情報が届くよう、毛細血管のように情報をお届けしてゆきたいと思います。

 決まりきったニュースを不特定多数に向けて流すテレビや新聞といったマスコミとは違い、UstreamやTwitter、Facebookといったインターネット上の双方向のツールは、市民一人ひとりのニーズに見合った細やかな情報の伝達を可能にしてくれます。IWJはインターネットメディアとして、このようなインターネットの特性を最大限に活かしながら、報道活動を続けてゆきます。ぜひ、IWJの定額会員にご登録いただき、こうしたIWJの活動を応援していただければと思います。

※IWJ定額会員のご登録はこちらから
https://iwj.co.jp/ec/entry/kiyaku.php

 しかし、インターネットは、原則として「フリー(無料)」の世界です。インターネットの世界で安定した収益をあげるには、困難がつきまといます。実際、収入の柱であるIWJの定額会員数は、9月8日の時点で5984名様であり、6,000名様を下回ってしまっています。

 会費未納の方への会員サービスを一時停止する15日まであと一週間と迫りました。この日刊ガイドをお読みいただきましたら、会費の納入をお忘れの方はぜひ、会費をお納めいただきますよう、よろしくお願いします。

 ここしばらくは、毎月、6千人に到達しては、15日を境に5千台に割り込み、少しずつ回復してゆく一進一退の繰り返しでした。しかし先月の8月15日から今月へかけては、回復の歩みがいつもより遅く、スタッフ一同、はらはらしています。画面における岩上さんの「不在」が影響していることもあると思います。岩上さんの健康上のピンチが、即、IWJの経営上のピンチに直結しているのを痛感します。岩上さんも最前線に復帰したので、ぜひとも応援をよろしくお願いします。

 また、会員数が伸び悩み、会費収入が低迷する時に、最も頼りになるのが、皆様からのご寄付、カンパです。

 IWJがこれからも活動してゆけるように、IWJの報道姿勢に共感していただける方は、ぜひ、ご寄付・カンパをお願いいたします。IWJは、市民の皆様をスポンサーとするメディアです。日本に「市民メディア」を根付かせようというIWJのチャレンジを、ぜひ応援してください!よろしくお願いいたします!

※ご寄付・カンパはこちらからお願いいたします
http://iwj.co.jp/join/pleasehelpus.html

2016年9月 9日 (金)

形勢は変わりつつある: 公式説明こそ、今や陰謀論

Paul Craig Roberts
2016年9月7日

あと数日で、9/11の15周年で、今年11月13日で、テキサス州ダラスでのジョン・F・ケネディ大統領暗殺53周年だ。民主主義に対するこの二つの国家犯罪が、アメリカ民主主義、責任を負う政府と、憲法による市民的自由の保護を破壊した。

こうした出来事で悪事が実行されてから何年もたった今、アメリカ人は、もはや公式説明を信じていない。政府も、そうなのだが、政府は、アメリカ国民が、今少数独裁者政府に対し、共通して抱いている不信を、決して真実を認め、それを確認しようとしない。

ケネディ大統領暗殺の公式説明は、全くつじつまがあわなかった。暗殺のビデオも、目撃者たちも、公式説明と矛盾し、多数の信頼をおける人々が政府説明に異議を申し立てた。CIAは、公式説明がうまく行かなくなることに直面し、疑問を抱く人々を“陰謀論者”として汚名を着せるマスコミによる計画を立ち上げた 下記を参照。
http://www.paulcraigroberts.org/2016/08/31/are-you-a-mind-controlled-cia-stooge-paul-craig-roberts/ (記事の日本語訳は、あなたはマインドコントロールされたCIAのカモだろうか?

国民に対するCIAの心理戦争が、当時、そして何年かは成功し、その間に、目撃者たちが不思議な死を遂げ、手掛かりは減っていった。しかし、1970年代末に、公式説明に対する大衆の懐疑が高まったため、アメリカ議会“陰謀論変人”とレッテルを貼られる危険を負ったのだ。下院暗殺調査特別委員会は、JFK殺害の調査を再開した。下院暗殺調査特別委員会は、ウォーレン委員会の調査には、深刻な瑕疵があり、ケネディ大統領を銃撃したのは複数であり、JFKを暗殺する陰謀があったと結論付けた。

腐敗したアメリカ司法省は、下院暗殺調査特別委員会の報告に反駁した。しかしながら、アメリカ人は、どんなことについても、決して真実をいわない腐敗したアメリカ司法省ではなく、下院暗殺調査特別委員会を信用した。

2013年、世論調査が、大半のアメリカ人は、JFK暗殺についての政府公式説明を信じない“陰謀論変人”であることを示している。だから、JFK暗殺に関しては“陰謀論者”が多数派なのだ。 少数派は、洗脳から逃れられないアメリカ人なのだ。https://www.washingtonpost.com/news/post-politics/wp/2013/11/20/poll-62-percent-believe-broader-plot-killed-kennedy/

数日後が、ワールド・トレード・センターとペンタゴンに対するアルカイダ攻撃とされるものの15周年だが、“陰謀論者”という疑惑で、政府公式説明を守っていた保護がかすれつつあるのを我々は目にしている。実際、9/11公式説明は、我々の目の前で崩壊しつつあるのだ。

評価の高いヨーロッパ物理学界の機関誌Europhysicsが、圧倒的に[ワールド・トレード・センター]のビル三棟は制御解体で破壊された”という結論を示す証拠を結論づける科学者による論文を掲載した。これを受け入れられるアメリカ人科学者はごく少数だ。彼らの出世は、アメリカ政府と、軍安保複合体の研究契約に依存しているためだ。アメリカ国内の自立した科学者というのは、消えつつある種族で、絶滅危惧種だ。

科学者たちは、彼らの所見からして“9/11は“担当当局による、本当に科学的で、公平な調査が是非とも行われるべきだ。”と主張している。http://www.europhysicsnews.org/articles/epn/pdf/2016/04/epn2016-47-4.pdf

だから、我々は現在、おかしな状況に直面している。科学的に無知な、取るに足らない、アメリカ売女マスコミ連中が、ヨーロッパ物理学界機関誌の編集者や、調査を行った科学者より詳しく知っていると主張しているのだ。強引で、無知で、堕落して、臆病な、金のためにウソをつくアメリカ人ジャーナリスト連中が、アメリカ議会に、9/11の本当の調査を呼びかけた物理学者や、科学者や、2,700人の高層建築家や、彼ら全員が、9/11についての、信じられない、物理学的にあり得ない公式説明正式に異議申し立てをしている構造技術者や、WTCの現場にいた消防士や緊急救援隊員、軍用機や民間機のパイロットや元政府高官よりも、詳しく知っているなどと思えるだろうか? アメリカ合州国政府と、その売女マスコミが、物理学の法則を知っているなどと信じるのは、一体どういう、ど阿呆だろう?

アメリカ人に影響を与える売女マスコミの能力は衰退しているように見える。共和党予備選挙の間、トランプを指名させまいとして、マスコミは、ドナルド・トランプを集中攻撃した。 だが、有権者たちはd売女マスコミを無視した。現在の大統領選挙戦で、ヒラリーは、売女マスコミが書いているような、抜きんでた勝者ではない。プロパガンダ省の努力にもかかわらず、9/11公式説明の足元は、控えめに言っても、ぐらついている。

実際、9/11の公式説明は、既にアメリカ国民の信頼を失っている。4月の ラスムッセン世論調査では、“アメリカ国民は、2001年9月11日のアメリカ合州国に対するテロ攻撃に関する、あらゆる事実を語られたかどうかを疑っており、政府should come cleanだと強く考えている。”ことがわかった。http://www.rasmussenreports.com/public_content/politics/general_politics/april_2016/americans_want_government_to_tell_all_about_9_11

2013年のYouGov世論調査では、50パーセントのアメリカ人が“政府の9/11説明を疑っている”ことがわかったが、これは大衆が、国民にウソをつくために、金をもらっている売女マスコミより、はるかに知的で、堕落の度合いが少ないことを示している。この世論調査では、アメリカ売女マスコミが行った隠蔽作業の結果、46パーセントのアメリカ人は、三つ目のWTCビル、第7ビルが、9月11日に崩壊したことさえ知らないことが判明した。WTC第7ビル崩壊の映像を見た後、46パーセントが、それを制御解体と見ている。世論調査回答者は、2対1の割合で、第7ビルの崩壊の新たな調査を支持している。
http://www.rasmussenreports.com/public_content/politics/general_politics/april_2016/americans_want_government_to_tell_all_about_9_11

だから、現在アメリカでは“陰謀論変人”の方が、公式ウソを信じる人々の数を上回っている。公式ウソそのものが陰謀論なのだから、公式陰謀論を信じないアメリカ人が公式陰謀論を信じるアメリカ人の人数を上回っているのだ。問題は、一体誰が本物の陰謀論変人かということだ。公式ウソを信じない多数派か、それとも公式ウソを信じる少数派か?

CIAのマインド・コントロール心理作戦が、JFK暗殺と9/11の場合には、有効ではなくなったのに、サンバーナーディーノや、オーランド、パリやニースなどの最近仕組まれた出来事では、いまだ有効なのは奇妙だ。これはおそらく、大衆が公式説明と証拠との大きな違いに注意を払うには、間が十分にたっていないためだろう。

インターネットには、公式説明に対する反論が多数ある。ニースに関しては、フランス、ニース警察当局者自身が、公式説明で問題を抱えている。パリのフランス対テロリスト局が、ニース当局に、“ニースのテロ・トラック攻撃”を防犯カメラが録画した記録を削除するよう命じた。ニース当局は、それは犯罪証拠の破壊にあたるという理由で、拒絶した。この話はニュースから消え去った。フランスの友人に、この紛争はどのように解決したのか質問しているが何の回答もない。フランス人は、生活を楽しむことを好んでおり、ワシントンの戦争からの難民に直面しており、生活を楽しめるうちに楽しむことに集中しているように見える。何か答えがあったら、お知らせしたい。http://www.paulcraigroberts.org/2016/07/22/french-anti-terrorist-police-demand-destruction-of-nice-evidence-paul-craig-roberts/print/

どうも、“攻撃”の録画された証拠を消すという命令だけではフランス内務省には十分ではなかったようだ。ニース警察幹部サンドラ・ベルタンによれば、内務省は、ニース“トラック虐殺”に関する警察報告を捏造するよう、彼女に圧力をかけたという。ベルタンは、Journal du Dimanche に、“彼は、 [報告] の中に、私が画面で見ていない、国家警察の特定の立場を盛り込むよう命じたのです。” http://www.presstv.com/Detail/2016/07/25/476757/France-nice-police-woman-harassed-CCTV

ベルナール・カズヌーブ内務大臣は、腐敗した欧米のどこにおいても、どの政治家の中傷もありうるかのように、このニース警察幹部を“中傷”のかどで訴えている。http://www.newsweek.com/french-interior-minister-bernard-cazeneuve-sue-police-officer-over-nice-attack-483595。ニース幹部に、報告書を書き換えるよう命じられたことに関して、どうして話をでっちあげる必要などあるだろうか? 全く意味をなさないではないか? 明らかに、中央政府は公式説明に反する証拠を隠そうとしているのだ。 http://www.presstv.com/Detail/2016/07/25/476757/France-nice-police-woman-harassed-CCTV
http://www.foxnews.com/world/2016/07/24/french-government-denies-cover-up-nice-police-deployment.html

フランス・マスコミは、彼女に現政府に反対する右翼人種差別主義者というレッテルを貼って、ニース警察幹部をかたづけようとしているように見える。http://www.france24.com/en/20160725-french-government-hits-back-nice-security-allegations

ナレーターの口汚い言葉の部分は無視して、この録画をご覧頂きたい。https://www.youtube.com/watch?v=ytM-cYfLxzk 売女TV報道で、走っているすべての人々は、なぜ走っているのかわかっていないことがわかる。売女マスコミは、彼らがトラックから逃げているような印象をかもし出している。ところがインタビューでわかる通り、彼らは他の人々が走っていたので、警官が彼らに“テロリストだ、逃げろ”と言ったので、そして銃声を聞いたので、走っているのだ(どうやら警官が空砲を発砲したらしい)。インタビューされた人々はこう言っている。“一体何から逃げているのか、分からないままに走ったのです。一緒に走るしかありませんでした。”走っている人の誰一人トラックを見ていない。

口汚いナレーターによれば、人々が逃げて走っているビデオは、トラックが185人をひき殺そうとし、そのうち85人を殺害する前に撮影された。もしビデオの時刻表示が正しければ、ナレーターが正しいように思える。何が起きたのかについて、我々の心を支配するのに使われる見せ物を、クライシス・アクター連中が演じるため、街路を封鎖する必要があったと、ナレーターは述べている。

185人に衝突し、そのうち85人を殺害したトラックなら、血まみれで、遺体が道路中いたるところ血まみれで、飛散しているはずだと私は以前に指摘した。ところが、我々が見せられる写真やビデオは、そうした証拠を示していない。警官が銃撃を浴びせている、止められたトラックは、雪のように真っ白だ。

“ニース攻撃”とされるものの録画された証拠の膨大な、オンラインの分析とは独自に、ペンタゴン攻撃を疑わしいと思う同じ理由で、私はニース“テロ攻撃”を疑わしいと思っている。公式説明とは矛盾するあらゆる証拠にもかかわらず、当局は、もしそれが当局が主張していることを示しているのであれば、懐疑論者連中を沈黙させ、公式説明を証明するはずの録画された証拠の公開を拒絶しているのだ。

政府はその公式説明を証明している録画証拠を持っていると主張しながら、公開するのを拒否し、実際、録画証拠の破壊を要求しているのだから、録画証拠は、完全に公式説明と矛盾するというのが絶対的真実だと分かる。それが唯一可能な結論だ。

政府は、自分のでっちあげから、9/11の場合は偽旗テロ画策から、一体どうやって逃げおおせると期待しているのかと、読者の方々は、私に質問してこられよう。答えは、おそらく、JFK暗殺と9/11のウソの場合、政府の不正を見破るのに長い時間がかかったのと同様、最近の画策を、ゆっくりと目覚める大衆が不正を見破るには多少時間がかかるということなのだ。その間、画策された出来事は、連中が意図した目的に役立ち続け、画策によるものだということを、大衆が理解するまで、新たな画策によって、新たな状況が生み出されることになる。

大衆はそれを、証拠が示されたと思い込んでしまうことに留意願いたい。新聞は、記事には視覚的情報として写真が必要で、TVは、出来事のビデオが必要だ。報道機関は、時間の圧力に晒されており、手渡されたもの、あるいは手元にあるものを使うしかない。画像資料を精査したり、それについて疑問を呈したりする時間はない。大衆の大半は、見せられている写真とビデオや、見せられないものを、疑問も持たずに、映像証拠と思い込む。以前のコラムで、イギリス・デイリー・メール紙が提供している膨大なニース関連写真に、私はリンクを貼った。写真は穏やかな状況を示している。身体の損傷や血も全く無い少数の人々が道路に横たわっており、大衆が、死んだ人々だろうと想像する覆われた物体もある。しかし、街路には、トラックが185人をはねた結果であろう飛び散った血や目茶苦茶になった遺体がない。同様に、我々は、ごくわずかのビデオしか見せられておらず、どうやら、ニースとドイツ“テロ攻撃”の両方で、要領を得ない撮影をすべく、事前に配置されていたリチャード・グティエール(Richard Gutjahr)のものとされる写真を除いては、出所不明だ。ビデオのオンライン分析は、ビデオが公式説明の証拠ではないことを示している。本当の疑問は、一体なぜフランス内務大臣が、パリ中央政府がニース当局と対立することになった、出来事丸ごとを撮影した防犯カメラ録画の公表を阻止し破壊を命じたのかだ。アメリカ・マスコミは、この実に奇妙な出来事に全く関心がない。何が実際に起きたのかを示している映像証拠を一体なぜ、一般人が見られないのかと質問するのは“陰謀論者”ではない。

パリとニースの攻撃は一体何の役にたつのだろう? これは、全員が問うべき疑問であり、もしまっとうなメディアであれば、調査すべき疑問だ。私に現在入手可能な情報からの、私の回答はこうだ。西ヨーロッパ全国民中で、フランス人が最も独立志向が高い。フランスの自立が、ワシントンによって、最近続けて攻撃されているのだ。

フランス最大の銀行は、ワシントンの不支持国リストにある国と取り引きをしたかどで、90億ドルを、ワシントンに引き渡すよう強制された。

ワシントンは、フランスに、利益の多いロシア向け造船商談のキャンセルを強い、フランス企業と、造船所労働者が損失を被った。

ワシントンは、フランスを、フランスが望んでもいないロシアとの外交的紛争に追いやり、更に差し迫った軍事紛争、フランスがまして望んでいるはずもないフランスの消滅を意味する紛争に追いやっている。一発のロシアSS-18で、ニューヨーク州の四分の三を消し去れるので、フランスを地表から消し去るのに、一体何発必要と思われるだろう? ほんの一握りもいるまい。

1966年、国際問題で、フランスの独立を維持するにはそれが必要だという理由で、シャルル・ド・ゴール大統領は、フランスをNATOから脱退させたことに留意願いたい。2009年に、ワシントンの手駒ニコラ・サルコジを、アメリカ政府の金で、フランス大統領に押し込み、彼の命令に従って、NATOに再復帰するまで、フランスは、ワシントンの支配下に再び屈することはなかった。

パリとニースで画策された出来事は、フランスを脅して、ワシントン支配下に戻らせるのに役立つ。自立すると、フランス国民が、テロリストとロシアに翻弄されることになれば独立の夢は悪夢と化す。またしてもワシントンのフランス大統領候補者となっているサルコジを手駒にしているワシントンは、フランスをNATOに留まらせるつもりだ。

9/11公式説明などありえないことを指摘するEurophysics論文は、ヨーロッパ人の間に懐疑論を復活させる可能性がある。秘密の狙いに役立つよう仕組まれたテロ事件を止めることができるのは、政府公式説明を進んで調査する懐疑心を持ったマスコミしかない。

ワシントンは、9/11ペンタゴン攻撃の映像証拠をたっぷり持ち合わせているが、公式説明を裏付けていると主張している証拠公表を拒否していることに留意願いたい。同様に、フランス連邦政府は、ニース当局に、ニース・トラック攻撃の防犯カメラ映像公表を禁じ、映像証拠を破壊するよう命じた。我々に確かな証拠を示すのを拒否する政府を、我々が一体どうして信じることができるだろう?

Paul Craig  Robertsは元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリプス・ハワード・ニュー ズ・サービスと、クリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the WestHOW AMERICA WAS LOSTThe Neoconservative Threat to World Order.が購入可能。

記事原文のurl:http://www.paulcraigroberts.org/2016/09/07/the-tide-is-turning-the-official-story-is-now-the-conspiracy-theory-paul-craig-roberts/
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いわゆる「マスコミ」、大本営広報部、今最も重要な項目を意図的に避けている。洗脳・痴呆化報道を見ている余裕は、もはやない。

秘密の狙いに役立つよう仕組まれた売国策謀を止めることができるのは、政府公式説明を進んで調査する懐疑心を持ったマスコミしかない。

秋の臨時国会が正念場!「多国籍企業600社の顧問弁護士が仕掛けた罠」TPPの危険性を山田正彦氏が指摘! 2016.8.20

【岩上安身復帰第一弾!】熊本・大分大地震の取材・支援活動の特別番組を明日より2夜連続で配信!!

岩上安身責任編集 – IWJ Independent Web Journal

ヨーロッパの人々への朗報: 環大西洋貿易投資連携協定(TTIP)は死んだ。交渉失敗。

Peter Koenig
Global Research
2016年9月7日

ドイツ経済相で、副首相のシグマール・ガブリエルは、数日前、TTIP交渉(環大西洋貿易投資連携協定)に触れて、欧州連合は、アメリカ合州国の要求に屈するべきではないと発言した。彼は交渉は失敗したと述べた。この発言で、彼はマニュエル・ヴァルス・フランス首相、フランスのマティアス・フェクル外務・国際開発大臣付貿易担当大臣と肩を並べたことになる。

交渉はstarted in 2013年に始まった。27点にかかわる、14‘回’の交渉後、いかなる合意にも一切至らず、協定は死んだという結論になった。メルケル首相が、2016年7月末まで、協定を全身全霊で擁護したにもかかわらず、ドイツとフランスは今や交渉の決定的な終結を要求している。

TTIP崩壊は、近年、ヨーロッパ、つまりヨーロッパの人々にとって最高のニュースの一つだ。EU内主要二国の主導によるものだ。この決定には、いくつかの意味がある。

1. ヨーロッパ諸国は、ブリュッセルから主権を徐々に取り戻しつつあり、一体何が、自国やヨーロッパにとって良いことなのか、自ら判断している。

2. TTIPが失敗したことで、アメリカ大企業、金融機関と、アメリカ法による支配の奴隷となることを、ヨーロッパは逃れた、あるいは、避けたのだ。

3. ヨーロッパは、今や社会経済、環境、食品安全、そして、農業に関する適切な政策を継続することが可能になった。 更に

4. ヨーロッパは、今や通貨政策を自由に追求できる。TTIP支配の下では、多くの国が望んでいるであろう、ユーロの外で、ブリュッセルに‘譴責’されるのを恐れて、大騒ぎをせず、公然あるいは非公然で通貨政策を行うことは困難というより不可能だったろう。

フランスとドイツ両国の当局が、声を揃えて、交渉が失敗したと発言している事実は、ヨーロッパにはまだ自治精神がある印だ。‘交渉’と呼ばれているものは、決して、対等なパートナーが持ちつ持たれつする本当の交渉ではなかった。これは最初から、一方通行で、例外的な国がそのルールを押しつけるものだった。例外的な国からは、ごくわずかな譲歩も得る方法はなかった。

アメリカ政府が、このヨーロッパとの‘自由貿易協定’の恩恵を分け合う意図は皆無だったのは明らかだ。例外的な連中は独り占めしたがっていた。例えば、特定地域の農家を保護するために使われるフランスや他のヨーロッパ諸国におけるワインとチーズに対する‘原産地呼称統制’は消滅させられるはずだった。アメリカは、ずっと支配をするため‘市場’完全解放を要求した。ヨーロッパに関する限り、何も明快に定義されてはならないのだった。透明性皆無で、消費者や諸国民を騙すための巨大な土台だけなのだ。

TTIP交渉は、最高機密で、密室で行われた。政治家連中すらも、まして最終的に、協定の影響を負わざるを得ない一般大衆は‘交渉されている’文書を見ることができないのだ。目的のためには手段を選ばない帝国の見本だ。

中国は、これを十分承知しているのが、11の太平洋岸諸国とアメリカとの同様の貿易協定TPP (環太平洋連携協定)参加に無関心な理由だ。

ヨーロッパにとって大惨事を意味していたはずの要点を思い出してみよう。

- 私企業法廷が、主権政府の法律より優位となってしまうこと。例えば、この法廷は、たとえば、健康、環境保護や、他の社会的な理由の法律が、企業の利益率を引き下げるような政府に‘経済制裁’や罰金を科することが可能になるはずだった。

- 金融部門でも同様で、通貨政策は、FED、ウオール街 (つまり、ゴールドマン・サックス - ギリシャと、ECBのトップを見れば、どちらも元GS幹部だ)と欧州中央銀行によって、厳しく支配されるはずだった。これは今でも言えるが、持続不能で、改革不能のEUとユーロは、いずれも遅かれ早かれ消滅する運命にある。多くの国が既に、静かに、密かに“代案” - 脱出戦略を準備している可能性は高い。実際、BREXIT以来、これを目指す無数の政治運動が進行中だ。しかも、これは、最も甚大な被害を受ける南ヨーロッパ諸国においてのみならず、北ヨーロッパにおいてもだ。

- 農業政策は、アメリカ政府に支配されることになる、特にGMOと農産品助成。モンサントなどの企業が全ヨーロッパに自由に売り込めるようになり、しかも、EU加盟国のどこも、遺伝子組み換え種子を禁じる法律を成立させることができなくなっただろう。

- 健康と栄養の基準は、アメリカ政府、つまりアメリカ食品医薬品局(FDA)から押しつけされることになったろう。これらの基準の大半は、ヨーロッパの対応する基準より相当甘く、ヨーロッパの国民を、現在のEU基準が予想しているよりもより深刻な健康リスクに曝す可能性がある。

- 事実上、労働者の保護を全く考えていないアメリカ基準によれば、労働法は弱体化されていただろう。ブリュッセルが押しつけた、フランスの新労働法、フランスのミリアム・エル・コムリ労働大臣にちなんで‘エル・コムリ法’と呼ばれるものは、フランス労働者の権利を大幅に引き下げることになる。フランス労働者と組合が、何十年にもわたる努力で戦い、獲得した文字通り、汗と涙だったものを。憲法の怪しげな特別条項の下で(議会で成立させるのではなく)マニュエル・ヴァルス首相によって法令として、署名された新たなフランス労働法は、もしTTIPが進んでいれば、他のヨーロッパ諸国にも及ぶはずの先駆けだった。激しい議論の的となったこの法律は、現在、60人以上のフランス議員の要求で、フランス国務院(他の国々の最高裁にあたる)によって見直されており、破棄されるか、判断のため議会に送られる可能性が極めて高い。TTIPが死んだ以上、この法律は無効とされる可能性がある。

TTIPが死んだ日は、ヨーロッパにとって素晴らしい日だ。とはいえ、ヨーロッパが危険から脱したというには程遠い。ヨーロッパ自身の問題は山積し続けているが、その多くは、帝国の直接、間接の結果でもある。

一部を挙げれば

  • アメリカ-NATO戦争で破壊された国々からの移民
  • 果てしのない金融・経済危機;
  • EU諸国民同士の団結の完全な欠如;
  • EU加盟国の主権の欠如; 加盟諸国共通の展望と政治課題を与えるEU憲法の欠如;
  • ヨーロッパ中で増大する(‘偽旗’) テロ攻撃; - そして、とりわけNATOは - ロシアに対する攻勢によって、戦争、100年で、三度、ヨーロッパを破壊することになる第三次世界大戦の危険を増している。

今回は、世界の他の国々も、助からない可能性が高い。多くの国はこの危険を理解しており、NATOから離脱したいと思っているが、ワシントンの軍靴が恐ろしくて、あえてそう言えないのだ。

TTIPの死が、ヨーロッパの主権に、新鮮な空気と発想。新風を吹き込んでくれることを願おうではないか。

本記事は部分的に、フランス版PressTV提供のTVでの議論に基づいている。

Peter Koenigは、経済学者で、地政学専門家。彼は元世界銀行職員で、世界中で、環境と水資源について広範囲に働いた。彼は、Global Research、ICH、RT、Sputnik News、PressTV、4th Media、TeleSUR、The Vineyard of The Sakerブログや、他のインターネット・サイトに良く寄稿している。彼は事実と、世界銀行での世界中での30年間という経験に基づいたフィクションの「Implosion - An Economic Thriller about War、Environmental Destruction and Corporate Greed」の著者でもある。彼は「The World Order and Revolution! - Essays from the Resistance」の共著者でもある。

本記事初出はGlobal Research
Copyright  Peter Koenig、Global Research、2016




記事原文のurl:http://www.globalresearch.ca/good-news-for-the-people-of-europe-the-transatlantic-trade-and-investment-partnership-ttip-is-dead-negotiations-have-failed/5544425
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日本人への死の宣告: 環太平洋連携協定(TPP)は批准されようとしている。永久植民地化策謀成功。

大本営広報部、夜の「ニュース」、成立させるよう努力するという宗主国大統領と、同じ念仏を唱える属国首相の発言の様子をたれ流しただけ。洗脳公害。大本営広報部の紙媒体にも、電気白痴製造装置にも、まともなTPP報道は100%期待できない。

TPPに関しても洗脳解毒力を頼りにしているIWJ、経済的窮状にあるのが気になる。貧者の一灯を考えている。余りに些少だが。

■■■ 日刊IWJガイド「『アンダーコントロール』『アベノミクスは成果をあげている』って、え!?…安倍政権の嘘に次ぐ嘘を指摘し続けるIWJの活動をお支えください!/江戸時代と変わらない市民分断の手法とは」2016.9.9日号~No.1456号~ ■■■
(2016.9.9 8時00分)

 おはようございます。IWJの佐々木隼也と申します。

 今月末には、いよいよ臨時国会が召集されます。NHKの大河ドラマ「真田丸」では、いよいよ天下分け目の大戦・関が原の戦いの火蓋が切って落とされましたが、現代の日本でも、この臨時国会が天下分け目の重要局面になりそうです。

 安倍政権としてはアベノミクスの「成功」を演出するための切り札・第2次補正予算案。

 過去に3度廃案となった世紀の悪法「共謀罪」のほぼ名前をすげ替えただけの「テロ等組織犯罪準備罪」の新設。

 天皇陛下の生前退位をめぐる特別法の議論。

 強行採決の懸念もあるTPPの批准を見越したTPP承認案。

 そして災害時に権力を内閣に集中させて国民の人権を制限する緊急事態条項の新設と、それを含めた憲法改正。

 臨時国会で議論される予定のテーマ、どれ一つをとっても、日本の未来、国民の今後の生活・命に大きな影響を与えるものです。そして、今回の臨時国会が、これまでの国会と大きく違うのは、先の参院選で、改憲勢力が衆参両議院の3分の2議席を獲得してしまったことです。

 これによって、改憲発議が可能となっただけでなく、国会の運営も、大きく変わります。憲法58条では、「出席議員の三分の二以上の多数による議決」で「院内の秩序をみだした議員」を「除名」することができます。さらに憲法55条では、「議員の資格に関する争訟を裁判する」ことができ、「出席議員の三分の二以上の多数による議決」により、「議員の議席を失はせる」こともできます。

 改憲勢力は、国会運営において、すでに大権を得てしまったとも言えます。

 もはや、与党及び改憲勢力が、どんな「何でもアリ」の強硬手段を用いてくるのか分からない、この臨時国会、そして来年以降の国会論議を前に、IWJも急ピッチで体制を整えなおす必要に迫られています。

 IWJは8月から新しい期に入りましたが、配信規模やアーカイブの蓄積に耐え切れなくなったサーバの増強、過酷な現場取材で壊れかかっている機材の修理や買い替えの必要性、そして、IWJのHPを、よりユーザーのみなさまが使いやすく情報にアクセスしやすいようにするための大改造プロジェクトなどの出費が、IWJの財政に、ずしりとのしかかっています。

 いずれもIWJの活動のため、会員のみなさまの利便性向上のため、必要な出費ばかりです。

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※動画班・谷口直哉リーダーより、中継機材の補填・修繕にかかる費用のご報告
日刊IWJガイド・番組表2016.8.30日号~No.1446号~
http://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/26903

※WEB班・伊藤理チーフより、WEB大改造プロジェクトにかかる費用のご報告
日刊IWJガイド・番組表2016.9.2日号~No.1449号~
http://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/26941

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 さらには、後ほどご報告させていただきますが、IWJのフットワークの命綱である「足回り」の部分でも、ピンチをむかえています。

 そして、こうした予算の見通しをたて、経営を背負い込んでいる岩上さんの「健康面」も、立て直しを迫られています。

 経営者としてだけではなく、本業のジャーナリストとして、さらにはIWJのすべての記事、毎日の「日刊ガイド」、毎月発行される有料メルマガ「IWJ特報!」の編集発行責任者として、「3足のわらじ」状態を5年以上強いられてきた岩上さんの体も、限界を突破しています。

 僕がIWJに入った当初は、七面六臂に動きまわる岩上さんを見て、「この人のスタミナは底知らずだな…」と思っていましたが、5年間、休みなく続くハード(というより、もはやエクストリーム)ワークと、50代後半に差し掛かって襲い来る加齢に、じわじわと体力を奪われ、今年の7月には、再び心臓発作に見舞われてしまいました。

 かかりつけのドクターに「このままでは死んでしまうよ!」と警告を受けて仕事量をセーブした8月でさえも、激しいめまいに襲われ、3日間も船酔いのような状態に陥ったため、岩上さんは「多少、仕事量をセーブしただけではもう、根本的な解決にはならないのか」と愕然としたそうです。

 前述したように、岩上さんはIWJの経営者であり、編集長であり、その先頭を走るジャーナリストです。岩上さんが倒れてしまうことは、IWJの死活問題です。それを痛感している岩上さんは、長期的・根本的に健康回復するため、食事制限と運動によって、本格的に減量を開始しました。

高血圧のため、降圧剤をのみ続けなければいけない現状を、少しでも改善するための一歩でもあります。

 日々、体調不良と戦いながら、「日刊IWJガイド」や記事のリライトの合間を縫い、「よりよく休む(良質な睡眠をとる)ためにも、体を動かして疲れさせる」ために、リハビリのように運動をし続けてきた結果、最近ではその成果が少しずつあらわれてきたようです。

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・【岩上安身のツイ録】再度の心臓発作と酷いめまいに襲われた7月、リハビリの8月を乗り越え「復活」の「都心ウォーキング」2016.8.25

http://iwj.co.jp/wj/open/archives/327750

・【IWJブログ】俳優、絵師でもあった米倉斉加年さんの命日によせて~一日5時間ひたすら歩く元死刑囚・袴田巌さんをひそかな目標とする岩上さん「歩くことは生きること、自由であり続けるための闘い」2016.8.30

http://iwj.co.jp/wj/open/archives/328540

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 臨時国会、憲法改正という嵐にIWJが立ち向かっていくために、岩上さんも覚悟を決め、絶対に身体が壊れないよう気をつけながら、運動不足と加齢、病気と闘い、さらに仕事と両立させて健康の回復をはかる、という困難なミッションに挑んでいます。IWJスタッフも、そんな岩上さんを見て、「これ以上、岩上さんに負担をかけさせまい」と思いながら仕事に向き合っています。

 今、気力・体力を蓄え、「権力の暴走」の渦で「まっとうな報道」を維持するための身体造りを、岩上さんも、スタッフも、IWJという組織としても、急ピッチで進めています。

 身体造りに邁進して「復活」し始めた岩上さんは、今月から、インタビューも復活させる予定です。また、岩上さんの復帰第一弾として、先の熊本・大分大地震におけるIWJの支援・取材活動を総括報告する特番を、明日土曜日と明後日日曜日の2夜連続で行います。詳細は、後ほどの中継番組表と、高橋敬明記者による番宣告知文をご覧ください!

 20日に予定していた『関東大震災 朝鮮人虐殺の記録』の著者・西崎雅夫氏へのインタビューは、諸事情あって順延となりましたが、中止ではありません。必ずやります。500ページにも及ぶ『関東大震災 朝鮮人虐殺の記録』の内容をパワポに落としこんだり、関連取材も行い、徹底した下準備のうえで、見応えのあるインタビューにするべく、岩上さんもIWJスタッフも動いていますので、しばしお待ちください!

どうか、まだ会員登録をされていない方は、会員登録によって、IWJの基礎支えを固めていただければ幸いです。

※IWJの会員登録はこちらから!
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 そして、どんなに支出を抑えても、今の政治状況でIWJがその役割を果たしていくためには、現在の会費収入では賄いきれません。この会費収入との差額を埋めるためには、どうしてもみなさまからのご寄付・カンパが必要です。IWJが今後も活動を続けられるよう、ご寄付・カンパによるご支援を、どうかよろしくお願いいたします!

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2016年9月 8日 (木)

中国に寄り、アメリカから離れるフィリピン

Andrei AKULOV
2016年9月6日

Strategic Culture Foundation

第二次大戦以来、アジア-太平洋における権力構造は、主にアメリカ合州国によって支配されてきた。21世紀になって、世界的な力の均衡の重心が、ヨーロッパからアジア-太平洋に移動した、主として中国の勃興によって生じている。長年にわたる地域におけるアメリカの影響力は、厳しい挑戦に直面している。地域におけるアメリカの影響力が衰退する中、アメリカのアジア太平洋基軸は失敗したように見える。フィリピンは、この傾向を実証する好例だ。

フィリピンは、アメリカ合州国の忠実な同盟国と見なされており、アメリカ外交政策の多くを支持して来た。アメリカとフィリピンは、同盟条約を結んでいるが、先のアキノ政権のもとで、2014年に、ワシントンとマニラは、新たな二国間防衛条約を調印し、フィリピンに対するアメリカの安全保障支援は大幅に高まった。

それが今変わりつつある。アメリカ合州国とは、依然、堅固な関係にあるが、ロドリゴ・ドゥテルテ大統領が、6月に権力の座について以来、フィリピン外交政策は変化を遂げつつある。アメリカへの依存を減らし、より自立した外交政策をとることを強調している新政権のもとで、フィリピン外交政策の劇的な変化の可能性が予想される理由は高まっている。選挙戦で勝利して、フィリピン新大統領は“フィリピン独自の、アメリカ合州国に依存しない、新たな路を進むつもりだ”と述べた。

アメリカへの新大統領の対応は、確かにアメリカ政府の懸念を引き起こしている。ドゥテルテは、南シナ海における紛争の際に、フィリピン支援に来るというアメリカの約束を疑っている。彼は、領海論争のさなか、アメリカ軍の支援が十分でないと認識しており不満を示した。

フィリピン大統領は、公然とアメリカ大使を侮辱した。

ドゥテルテ大統領は、フィリピンに配備されているアメリカ軍要員の移動に新たな制限を導入するという問題を持ち出した。

同時に、彼は中国にオリーブの枝をさしのべ、アジアの大国と秘密交渉を進めるため、元大統領フィデル・ラモスを動員している。

両国は、黄岩島(スカボロー礁)における共同漁業協定について、議論をしているが、これは、ハーグ裁定と調和しており、経済協力を推進する突破口になる可能性がある。

中国は、フィリピンのインフラへの大規模投資を申し出ている。

フィリピン大統領は、今年末に、中国を訪問するものと予想されている。ロドリゴ・ドゥテルテが権力を掌握する中、フィリピンは、アメリカと中国との関係の漸進的再調整を行いつつある。

アメリカが問題を抱えている地域大国は、フィリピンだけではない。たとえば、古くからのアメリカの同盟国、タイとの関係は、タイ軍が2014年クーデターで権力を掌握して以来、膠着状態にある。

ワシントンは、これまでの所、ASEAN加盟諸国に影響力を与えて、アメリカの反中国姿勢を支持するようにさせる力に欠けている。

シドニー大学アメリカ合州国研究センターによる最近の調査によれば、アジア-太平洋中の人々は、アメリカの影響力は衰えつつあり、中国が今後十年、地域を支配すると考えている。

別の調査では、日本人の10人中約6人(61%)が、過去10年間で、アメリカの重要性 は低下したと答えている。

オーストラリアでは、アジア-太平洋におけるアメリカの大きな役割に対する期待は低い。

環太平洋連携協定(TPP)を、議会のレームダック会期で批准するというアメリカ政権の計画は困難に遭遇している。

大統領選挙前に、協定を批准する可能性は、ごくわずかだ。民主党、共和党双方の候補者が協定に反対しているので、大統領選挙後は、ほとんど可能性がない。協定を、議会で押し通して成立させるのに失敗すれば、地域におけるアメリカの信頼性を損なう、大きなつまずきになる。最近のワシントン訪問時、“アメリカの友人、パートナーにとって、貿易協定の批准は、各国の威信と、協定の目的に対する本気さのリトマス試験だ”と、シンガポールのリー・シェンロン首相がアジア太平洋調印諸国の代理として演説した。

TPPから排除されている国である中国は、別の協定、TPPに匹敵する、北京が主導する自由貿易協定東アジア地域包括的経済連携(RCEP)を提案している。RCEPは、アメリカ合州国を含んでいない。しかも中国は、新たなアジア・インフラ投資銀行(AIIB)と、400億ドルのシルク・ロード基金を通した、更に多くの地域融資も約束している。TPPがなければ、地域諸国は外国貿易と、投資を求めて、北京をむくだろう。ロシアが率いるユーラシア経済連合(EAEU)も、アジア太平洋へと拡張しつつある。

モスクワと北京は、ユーラシア経済連合(EAEU)と中国間の貿易経済協定をまとめる作業中だ。

両者は、中国シルク・ロード・プロジェクトへのEAEUの参加について話あっている。共通経済圏の創設が主要目的として規定されている。

アジア太平洋地域は、新たな安全保障協力関係や、地域諸国間の再調整を引き起こす、新たに出現している多極秩序への移行をしつつあるのだ。他の関係諸国の影響力が力を増しつつある中、地域におけるアメリカの影響力は絶望的に衰退しつつある。

記事原文のurl:http://www.strategic-culture.org/news/2016/09/06/philippines-towards-china-and-away-from-usa.html

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日本の与党政治家、フィリピン大統領の爪の垢を煎じて服用する必要があるだろう。喧嘩をしろと言うのではない。筋道のたった主張をするべきなのだ。永久にありえないだろうが。

南シナ海で日本が防衛? 憲法にモラルを掲げる必要? 会長なのに政策を知らない!? 〜安倍政権を支える日本最大の右翼団体「日本会議」田久保忠衛会長が外国特派員協会で会見。次々に飛び出す不思議発言 2016.7.13

党首選挙、全く関心がない。大本営広報部、国籍問題を大きく報じているようだ。紙媒体も、電気洗脳装置の呆導をよく見聞きしていないので、様子はよくわからない。

人気の女性政治家が、緊急事態条項賛成派という話をIWJの記事で拝読して驚いた。全員改憲賛成。消費税増税に賛成らしい。

「緊急事態条項」への認識を問う! 憲法を「眠らせ」ようとしているのは誰か 民主党は「ナチスの手口」に屈するのか? 岩上安身が岡田克也代表を単独直撃インタビュー! 2015.12.25

TTP国会が想定されているのだから、TTPに関する議論を、三人がするべきだろうに。議論をしないのは、基本的に、彼らはTTPに賛成であることを意味するだろうと思っている。

2016年9月 7日 (水)

グラハム・E・フラーよ、7月15日の晩、あなたはどこにいた?

2016年8月9日
F. William Engdahl
New Eastern Outlook

7月15日のトルコにおけるクーデター未遂について、多くの記事が書かれている。エルドアン政府は、ペンシルヴェニア州、セーラーズバーグにいる亡命したフェトフッラー・ギュレンを名指しして、トルコ裁判所で裁判を受けるべく、彼の引き渡しを正式に要求した。アメリカ政府は、これまでのところ、拒否している。警察と治安部隊による、大規模な全国的捜査がトルコ国内で続く中、フェトフッラー・ギュレン運動(FETO、トルコ語でフェトフッラー・テロリスト組織を意味する名称の略語)の背後の、CIAとアメリカ軍の重要な役割を指摘する、新たなのっぴきならない詳細が、ほぼ毎日のように現れている。現在、トルコ・マスコミは、他ならぬギュレンの助言者で“元”CIA職員、グラハム・E・フラーや、他の“元”CIA職員や、フラーの親密な仲間、ヘンリ・J・バーキーが、7月15日夜、イスタンブールから20分ほどの、マルマラ海プリンス諸島の一つの豪華ホテルにいたと報じている。

アメリカ政府は、7月15日のトルコ・クーデター未遂へのいかなる関与も頑として否定し続けているが、トルコ・マスコミは、主要なアメリカ人のクーデター組織者容疑者としての関与に関わる詳細情報を報じている。彼らの中には、元NATO国際治安支援部隊 (アフガニスタン)司令官で陸軍大将のジョン・F・キャンベルもいた。そして、新たに明らかになったのが、元CIA職員で、現在好都合にも、亡命しているフェトフッラー・ギュレンの自宅、セーラーズバーグから、わずか41キロ、PA-33経由、車で30分のペンシルヴェニア州、ベスレヘムにあるリーハイ大学で、Bernard L. and Bertha F. Cohen教授をつとめるヘンリ・J・バーキーだ。

イスタンブール・イェニ・シャファク紙によれば、7月15日のクーデターの晩、ヘンリ・バーキーと、大半が外国人の他の17人の集団が、イスタンブールに近い観光地、プリンセス諸島の一つにある、スプレンディド・パラス・ホテルで、鍵をかけた部屋で何時間も会合をしており、ホテル職員の証言によれば、密室で会談しながら、クーデターの進展を、TVで追っていたと報じられている。同紙は情報源として、7月15日、トルコにおけるクーデター未遂の日、バーキーが、ホテルで大半が外国人の17人の幹部と会議を開いていたと報告しているイスタンブール警察の諜報、対テロ、サイバー犯罪・犯罪部隊をあげている。

ホテル経営陣によれば、バーキーは、“7月16日の朝まで続いた会議を特別室で行っていた。彼等はクーデターの企てをTV放送で追っていた”とホテル職員が、警察に語った。

グラハム・E・フラーも?

別の、情報に通じたトルコ人の独立ジャーナリストによる報道では、クーデターの晩の出席者中に、バーキーの他に、元CIA幹部で、フェトフッラー・ギュレンの助言者、元CIAトルコ局長のグラハム・E・フラーがいたという。これは驚くべきことではない。フラーとバーキーは、古くからのCIA仲間だ。両人とも、トルコ問題にかかわって長い。二人は共著で本まで書いている。『トルコのクルド人問題』だ。

実際、最近何かが、78歳の手練手管のCIAベテラン、フラーを刺激したように見える。彼は、CIAとつながるRAND社に移った何年も前にCIAを退職したと主張している。ところが、彼は、ボストン・マラソン爆破事件の際、明らかに、事件の犯人とされた二人のチェチェン人兄弟とのつながりを否定しようとして、陰から再び出現したのだ。フラーは、当時、ツァルナーエフ兄弟には叔父がおり、その‘ルスラン叔父’、別名ルスラン・ツァルナーエフが、ディック・チェイニーのハリバートン社の中央アジアにおける元従業員だったが、ルスラン叔父がフラーの娘と結婚した際、一時フラーの家で暮らしていたことを認めた。実に奇想天外だが、ただの‘偶然’に違いない… だが、もしフラーが、自分に注目を集めたくなければ、ことが収まるのを黙って見ていれば良かったのだ。ベテランCIAスパイにしては、決して専門家らしい行動ではない。

今、フラーは、またしても、個人ブログで、フェトフッラー・ギュレンが、トルコ・クーデターの背後にいたことをあわただしく否定している。彼のブログ記事は、彼が後見しているギュレンへのとりとめのない賞賛で、“ギュレンは、政治には関わらず、よりスーフィ主義で、神秘主義的で、社会的伝統の人だ。ギュレンは、非宗教的な高等教育を含む、緩慢で、深い社会変化に関心をもっており…先週のエルドアンに対する劇的なクーデター未遂を見ていると、ギュレンが黒幕の首謀者だった可能性は低いと私は思う”と書いている。エルドアンは、私の知るかぎり、ギュレンのことを“クーデターの黒幕の首謀者”とは呼んでいない。彼はギュレン・ネットワークが、クーデターを実行する上で主要な役割を演じたと言ったのだ。首謀者連中は、この言葉を広い意味で使うなら、タンパ、フロリダ州の中央軍司令部や、バージニア州、ラングレーのCIA本部、至るところに座っているのだ。

ギュレンの潔白を晴らそうという、フラーの下手な試みにもかかわらず、まさにこのCIAが支援するギュレン組織が、1990年のソ連崩壊後、トルコから、旧ソ連の中央アジア共和国諸国や、ロシアのチェチェンやダゲスタン、更には、ウズベキスタン、キルギスタン、そして中国の新疆までの至るところに、慌ただしく、ギュレン学校を設立したことが実証されている。

1999年、RAND在職中、フラーは、中国とロシア両国に対し、中央アジアで、アメリカの権益を推進するため、イスラム教勢力を利用することを主張した。“イスラム教の進展を指導し、我々の敵に対して彼らを支援する政策は、アフガニスタンでは、ロシアに対し、素晴らしくうまくいった。ロシア勢力の残滓の不安定化、そして特に、中央アジアにおける中国の影響力に対抗するのに、同じ正確が依然利用可能だ。”と彼は述べていた。

フラーの本、『トルコの新地政学: バルカン半島から西中国まで』は、1993年に刊行されたが、それは丁度、ギュレンの組織が、多くのイスラム教のチュルク語系ウイグル人の故郷である中央アジアから、遥か西中国、新疆州のエリートの子どもを標的にした、一連のギュレン学校を設立していた時期だった。1990年代中頃には、75校以上のギュレン学校が、カザフスタン、タジキスタン、アゼルバイジャン、トルクメニスタン、キルギスタン、ウズベキスタン、ソ連後、ボリス・エリツィン時代の混乱のさなか、ロシアのダゲスタンとタタールスタンにまで広がっていた。

2011年、“トルコのCIA”たるトルコMITの元外国諜報部長で、990年代中期に、タンス・チルレル首相の首席諜報顧問をつとめたオスマン・ヌリ・ギュンデシが、トルコ語版だけで発行された爆弾発言本を刊行した。1990年、本の中で、85歳で、引退していたギュンデシは、当時、中央アジア中に次々と作られていたギュレン学校が“英語を母語とする英語教師”という隠れ蓑で、何百人ものCIA工作員の基地になっていたことを暴露した。ギュンデシによれば、キルギスタンとウズベキスタンの学校だけでも、ギュレン運動は“130人のCIA工作員をかくまっていた”。

情報の全面開示?

フラーは“むきになって主張し過ぎ、かえって怪しい”馬脚をさらけだすようなことを認めている。彼はこう書いている。“情報の全面開示: 私が、2006年に、私人として、ギュレンのアメリカ永住ビザ申請に関して書状を書き、ギュレンは、アメリカにとって、安全保障上の脅威だとは思わないと述べたことは公式記録にある”

もちろん、CIAの秘密工作員は、生来決して“情報の全面開示”をするわけがない。彼の書状には、31年も勤めたもう一人のCIA幹部、ジョージ・ファイダスと、CIAの人間だとされる当時の駐トルコ・アメリカ大使で、ジョージ・ソロスの国際危機グループの重役会メンバーであるモートン・アブラモウィッツも共同署名していることに、彼はふれなかった。元FBIのトルコ語通訳で、“内部告発者”のシーベル・エドモンズが、彼女が発見した トルコから、犯罪的な“陰の政府”の狙いを進めるため、イスタンブールから、ロシア連邦、更に、中国にまで至るチュルク諸語の世界あらゆるところでネットワークを利用しているアメリカ政府内部にある陰の陰謀団の一部だとして、アブラモウィッツと、グラハム・E・フラーの名をあげた。彼女が記録しているネットワークは、アフガニスタンからのヘロイン密輸出にも本格的関与をしており、おそらくギュレンの莫大な資産の源の一つだ。

フラーは、フラーらによるCIAの介入で、ギュレンの永住ビザという特別な身分を確保した際には、アメリカ国務省が反対しており、国務省の弁護士が“ギュレン運動が、そのプロジェクトに資金供給するために使う膨大な資金ゆえに、彼はサウジアラビア、イランとトルコ政府と秘密の合意をしているという主張がある。CIAが、こうしたプロジェクトに資金提供する共同支払人ではという疑惑がある。”といったことにも触れずにいる。

1980年代の、アフガニスタンの対ソ連ムジャヒディン戦争、パキスタンでの、イスラム聖戦士のテロ訓練を監督するために、オサマ・ビン・ラディンという若いサウジアラビア人をCIAが採用したゲリラ戦争で、CIA勤務時代に主要な役割を演じたフラーによる別の発言が、グラハム・E・フラーが、今回のCIA-ギュレン・トルコ・クーデターの企みに関与している可能性という考えを、よりそれらしいものにしている。

フラーのブログにおける異様な容認のねらいは、明らかに、フラーも、彼が後見しているギュレンも、クーデターと全く無関係だという主張をするためだ。そこで我々は“グラハム・E・フラーよ、あなたは7月15日の夜、一体どこにいたのですか?”と問わねばならない。

20億ドルを携えた将軍

クーデター未遂で、トルコ軍を操った主要な軍人の役割とされるものの詳細も明らかになっている。エルドアンに近い新聞イェニ・サファクによれば、引退したばかりのアメリカ・アフガニスタンISAF司令部のトップ、ジョン・F・キャンベル大将は、今年3月、自宅のバラ園を育て、ゴルフを楽しむために辞めると発表した通りに退職してはいなかったのだ。彼は約8カ月前に、クーデターを行うトルコ軍指導部を採用する秘密の役を与えられていた。ギュレンによる国家と、その主要機機関の奪取の支持で、既に当時エルドアンは、明らかに、抹殺が予定されていたのだ。キャンベルは、5月以来、クーデターの企ての日までに、超秘密会議のため、エルズルム軍事基地と、アダナのインジルリクNATO空軍基地に、少なくともトルコを二回秘密訪問したと報じられている。

同じように興味深いのが、キャンベルが、計画したクーデターで、トルコの将校団にことを円滑に進めさせるための20億ドルの資金をいかに監督したかを同紙が詳細を報じていることだ。アフリカ・ユナイテッド銀行(UBA)のナイジェリア支店が、クーデター策謀者の資金取り引きの主要拠点だと報じている。“数百万ドルもの資金が、ナイジェリアから、トルコへと、CIA要員集団によって、送金された。資金は、80人のCIA特別チームに分配され、クーデター支持派の将軍を説得するのに使われた。”と報じられている。

20億ドルあれば、たぶん多数の将軍を買収できるだろう。同じ記事の情報源によれば、CIAは、計画されたクーデターで、ギュレン・ジェマート・ネットワークの強力な存在感を利用し、中央トルコと、東トルコ。イェニ・サファク記事は、インジルリク空軍基地のトルコ人将校から、クーデターの軍人がいかに採用されたかに関する逮捕された連中の証言を掲載している。“‘我々と一緒に動く人々’という範疇に入れられた支持者連中は膨大な額の金をもらった。この範疇に入れられた全ての兵士と将校は、FETOテロ集団(ギュレン組織のこと。筆者注)の献身的なメンバーとみなされた。

トルコ人の独立ジャーナリストの情報源が、ギュレンが率いるイスラム主義トルコに反対しそうな、あらゆる民族主義のケマル主義将軍を絶滅する過程の一環として、CIAのトルコ軍への潜入は何十年間にもわたって行われていると、私に教えてくれた。こうした情報源によれば、軍の下級兵士からギュレンが採用した連中は、秘密にあらゆる軍の入試試験の答えをもらって、必ず将校の地位に昇進できるようになっている。これらの情報源は、7月15日以前に、トルコ軍のおそらく50%以上の幹部がギュレン主義の将校によって占められていたと推計している。

現れつつある、ギュレンと彼の組織の図柄は、グラハム・E・フラーが、“政治には関わらず、よりスーフィ主義で、神秘主義的で、社会的伝統の人”と書いたものとは全くほど遠い。実際、1990年末、ギュレンは、トルコ秘密警察が、最も忠実な信奉者に対する密室での説教で、ギュレンがこう言ったと報じられているものを録音した際、アメリカへの亡命を強いられた。“あらゆる権力の中枢に到るまでは、誰にも、自分の存在を気づかれることなく、体制の動脈内を動かねばならない…準備万端整い、条件が熟し、我々が世界を背負い、運ぶことができるようになるまで待たなければならない…トルコのあらゆる国家権力を掌握するまで、待たなければならない…”いささか、コーランを携えたレーニンのように聞こえる。

ダンフォード統合参謀本部議長の突然の訪問

7月15日のクーデター未遂以来、トルコやエルドアン政府からたちのぼるあらゆる煙の背後には、何か本当の炎があるに違いないのだ。7月31日、アメリカ統合参謀本部議長、ジョセフ‘戦うジョー’ ダンフォードが、突然の訪問で、トルコに急行した。

クーデター以来、始めて、7月29日に、トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は、ジョセフ・ヴォーテル大将、アメリカ合州国中央軍司令官を、“クーデター策謀者側にいた”と公的に非難した。7月28日、ワシントンでの、アスペン・インスティテュート・シンクタンクのセミナーで、ヴォーテルはこう宣言した。“我々は確かに、多くのルコ指導部、特に軍指導部と、関係があった。だから、これから先、こうした関係にどのような影響があるかを懸念している”と、逮捕されたトルコ軍人囚に触れたが、これに対し、エルドアンは、こう答えた。“あなたが決めることではない。あなたは一体何者だ? 身の程を知れ!”

エルドアンがこれから何を進め、どの国と協力しようとしているのか、トルコを正式に、NATO脱退させるのか、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領との会談後、トルコがシリアのアサド政権打倒支援を変更する方向に動き、ロシアにより近づき、欧米から離れるのかによって、全中東から、ユーラシアでは、ロシアや中国にまで至る、アメリカの地政学的な立場まるごとが、かつて傲慢だった策謀者や、CIAの退屈な長老や、ギュレン後見人たちにとっての破局になりかねない。今後数ヶ月間が、あきらかに、最も想像を絶する形で、極めて重要なのだ。

F. William Engdahlは戦略リスク・コンサルタント、講師で、プリンストン大学の学位を持っており、石油と地政学に関するベストセラー本の著書で、これはオンライン誌“New Eastern Outlook”への独占寄稿。

記事原文のurl:http://journal-neo.org/2016/08/09/graham-e-fuller-where-were-you-on-the-night-of-july-15/

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紙媒体は全くよんでおらず、電気洗脳箱の「ニュース」も最近見る時間が減っているので、こうした話題、呆導されているのかどうか、全く知らない。知りたいことは報じてくれず、興味のないことを延々聞かされる拷問がいやになったのだ。いくら、流し聞きとはいえ。

IWJの岩上氏、久々に番組収録をされたという朗報。 日刊IWJガイド冒頭をコピーさせていただこう。

■■■ 日刊IWJガイド「岩上さん復帰第一弾!熊本・大分大地震の取材報告を行う特別番組を昨日収録しました!/これでは人権侵害!自民党・片山さつき議員が便乗した『貧困バッシング』を検証!/話題の映画『シン・ゴジラ』を語り尽くす企画がいよいよ始動!岩上さんは『シン・ゴジラ』をどう観たのか!?」2016.9.7日号~No.1454号~ ■■■
(2016.9.7 8時00分)

 おはようございます。IWJで主にテキスト関係の業務を担当している平山と申します。

 昨日、岩上さんは、今年4月の熊本・大分大地震に際して、現地で取材と支援活動を行ったIWJの高橋敬明記者、安道幹記者、城石裕幸カメラマンとともに、「特別番組 熊本・大分大地震 取材&支援活動の総括」と題した番組の収録に臨みました。

 番組では、取材と支援活動の様子を、現地で取材した映像を交えて振り返るとともに、皆様からお寄せいただいたご寄付・カンパの使途について、細かい報告を行いました。

 この収録は、15時30分から始まり、終わったのはなんと20時30分。なんと、5時間にわたる収録となりました。この番組の配信が、岩上さんの復帰第一弾となる予定です。配信日時が決まりましたら、この日刊IWJガイドやTwitter、Facebookなどで改めてお伝えしますので、どうぞご注目ください!

 さて、日本のメダルラッシュに沸いたリオ・オリンピックの閉会から約2週間。本日9月7日(日本時間9月8日)に、リオ・パラリンピックが開幕します。4大会連続のメダルを目指す競泳男子の鈴木孝幸選手や、3連覇を目指す車いすテニスの国枝慎吾選手など、オリンピックだけでなくこのパラリンピックでも、日本選手のメダルラッシュが期待されます。

 パラリンピックは本来、オリンピックとセットで取り上げられるべきものです。しかし日本では、オリンピックと比べて、パラリンピックについては極端に報道が少なくなります。NHKや民放各局で特別番組が編成されることもありません。これは、日本においては依然として、障害者によるスポーツに対して社会的地位が与えられていないことの証しであるように思われます。

 この夏、メディアによる障害者の取り上げ方に関して、一石を投じる番組が放送されました。それは、8月28日にNHK-Eテレで放送された「バリバラ~障害者情報バラエティー」という番組です。この日は、日本テレビの大型チャリティー番組「24時間テレビ」の真裏に放送時間を設定し、「検証!〈障害者×感動〉の方程式」と題して30分間の生番組を放送しました。

※NHK-Eテレ「バリバラ」公式ホームページ
http://www6.nhk.or.jp/baribara/

 「バリバラ」に出演した障害者の方々らは、「24時間テレビ」を連想させる黄色のTシャツを着用。そのうえで、感動や勇気をかき立てるための道具として障害者を番組に起用するのは「感動ポルノだ」と述べ、「24時間テレビ」を間接的に批判しました。この日の「バリバラ」はネット上でも大きな反響を呼び、Twitterでも肯定的な反応が多く見られました。

 「バリバラ」は「感動ポルノ」という言葉で表現しましたが、「24時間テレビ」のような大がかりなチャリティー番組などで障害者を過度に美化することと、パラリンピックの報道をオリンピックとくらべて極端に減らすこととは、障害者を健常者とは異なる存在としてとらえ、地続きの同じ地平にいる存在であることを社会的に承認しないという点において、表裏一体の関係にあるように思われます。

 日本社会のこうした問題は、7月26日未明に神奈川県相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」で発生した連続殺傷事件でも見てとることができます。

 事件発生後、メディアは殺害された19人の障害者に関して、氏名を報じませんでした。通常の殺人事件報道であれば、メディアは被害者の氏名や半生を微細に報じ、「悲劇の物語」を紡ごうとします。しかし今回の相模原の事件では、被害者遺族の希望もあるのでしょうが、今に至るまで、被害者の氏名や人となりがメディアでほとんど報じられていません。これは、日本社会が、依然として障害者の方々を社会的に承認していないということの表れではないでしょうか。

 IWJも、この相模原の事件に関しては取材を進めています。これまでに、佐々木隼也記者が、日本障害者協議会代表の藤井克徳氏と、ダウン症の娘を持つ和光大学名誉教授の最首(さいしゅ)悟氏にインタビュー。現在、岩上さんが取材成果をまとめた原稿を執筆中ですので、どうぞご注目ください。

※2016/08/22 「『特異な事件』では片づけられない」相模原殺傷事件の「温床」となった現代日本とナチス・ドイツの不穏な共通点とは ~日本障害者協議会代表・藤井克徳氏インタビュー(聞き手 IWJ佐々木隼也記者)
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/326842

※2016/08/28「津久井やまゆり園」での事件に関して最首悟・和光大学名誉教授へインタビュー(聞き手 IWJ佐々木隼也記者)
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/327843

 間もなく幕を開けるパラリンピックを、はたしてメディアはどのように報じるのでしょうか。オリンピックと同じ物差しで取り上げるのか、それとも「感動ポルノ」として消費するのか――。相模原で障害者を対象にするあまりに残忍な「ヘイトクライム」(憎悪犯罪)が起きてしまった今、今回のリオ・パラリンピック、そして2020年の東京パラリンピックは、日本社会の「成熟度」が問われる機会であると思われます。

 さて、IWJの経営者・編集長・ジャーナリストという「三足のわらじ」を履く岩上さんも、ハードワークの合間をぬって、オリンピックやパラリンピックの選手に負けじと、運動に励んでいます。

 岩上さんがこのように運動に励んでいるのも、体重を減らして膝への負担を軽減するとともに、適度な疲労感による良質な睡眠を確保するためなのだそうです。対照的に、私などは忙しさにかまけてすっかり運動不足で、体重もいっこうに減らず、お腹が出たままです。岩上さんの体調改善に向けた熱意には、ただただ頭が下がるばかりです。

 幸いなことに、岩上さんの体調は回復傾向にあるようです。9月に入り、徐々にインタビューの予定も決まり始めています。定額会員にご登録いただければ、配信時に見逃したインタビューもアーカイブでご覧いただけます。岩上さんのインタビューは、いずれも必見のものばかりです!この機会に、ぜひIWJの定額会員にご登録ください!

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2016年9月 6日 (火)

労働者の日

Paul Craig Roberts
2016年9月4日

労働者の日と一体何だろう? おそらく、多くのアメリカ人は、もはや知らないだろうから、説明してさしあげよう。

私が若いころは、労働者の日の後に、学校が始まるので、労働者の日は非公式な夏の終わりだった。
現在は、学校はほぼ一カ月前に始まる。私の小学生時代なら、特に南部では、これは不可能だったろう。学校にエアコンはなかったのだ。もし学校が8月に始まっていたら、誰も行かなかっただろう。6月に学校が終わるまで、5月を越すことさえも実に大変だった。

労働者の日が、その役割を失ってしまった以上、大半のアメリカ人は、たぶん労働者の日は、最後の夏の休日と考えているだろうが、労働者の日とは一体何だろう? 祝日は、行き詰まり状態を和らげるため、資本家が労働者に投げ与えた謝罪として始まったのだ。

労働者は、素敵なオフィスにいるウオール街の大物や銀行家ではなく、労働こそが経済の中心であることを理解していた。労働者は労働を評価する祝日が欲しかったので、労働を公共政策で、資本と並ぶ位置に昇格させたのだ。一部の州は労働者の日祝日を設けたが、労働者の日が連邦の祝日になったのは、1894年のことだ。

1894年、プルマン・ストライキの際、陸軍と連邦保安官によるストライキ参加者殺害に対応して、議会は連邦の祝日を設けたのだ。プルマン鉄道車両を製造していた工場労働者は、プルマンの企業都市で暮らしていた。ジョージ・プルマンが、賃金を引き下げたが、企業城下町の家賃を引き下げずに、ストライキを引き起こしたのだ。

グルーバー・クリーブランド大統領は、資本家による支配を回復させるのを、リチャード・オルニー司法長官に頼った。元鉄道会社弁護士のオルニーは、ストライキを解散させるために、連邦の武力を送り込んだ。オルニーは、依然、鉄道会社から、アメリカ司法長官としての給与よりも高い、依頼料を受け取り続けていた。だから、彼がどちら側だったか、我々にはわかる。売女マスコミは、殴打されたストライキ参加者を、非愛国的な外国人として報じ、ストライキの指導者、ユージン・デブスは、連邦刑務所での懲役刑を受けた。この経験が、デブスを過激にし、彼は社会主義者になったのだ。

あからさまな不公平が、資本家連中が耐えられる以上に、労働者に対する共感を生み出したので、議会は労働者の日を作って、状況を鎮めたのだ。クリーブランド大統領は、労働者を相手に血まみれになった手を、法律に署名して洗ったのだ。

9月第一月曜日に我々が公式に祝うのは、アメリカ労働者なのだが、本当に祝われているのは、資本家が、またしても国民を惑わせ、本当の社会革命を回避に成功したことだ。

我々に労働者の日を与えてくれた労働運動は、もはや存在しない。アメリカ労働運動は、最も有名な指導者、AFL-CIOのジョージ・ミーニーが亡くなってから約十年後に死んだのだ。ミーニーは、1894年に生まれ、1980年に亡くなった。

労働者が、政治と政策の中心だった頃を覚えている。“労働経済学者”と呼ばれる経済学者さえいたのだ。労働者の政治的影響力は、アメリカの工業・製造業雇用の海外移転によって、終わった。長年、アメリカの資本家は、労働権法がある南部の州に企業の施設を置いて、労働者の公平な扱いを避けようとしていた。ところが、ソ連の崩壊と、インドと中国の外国資本に対する姿勢の変化で、資本家は、アメリカ人に売る製品とサービスの生産に外国人労働者への海外移転を利用して、利益を増やせることを学んだのだ。人件費の差異は、直接、利益、役員賞与や、株主のキャピタル・ゲインになる。

想像上の世界に生きている自由市場経済学者連中は、より低い人件費は、より安いアメリカ消費者価格をもたらすことになり、給料の良い雇用が喪失するのに、消費者にとっては、恩恵となるふりをしている。自由市場経済学者の問題は、先験的な理論が、経験的事実より優先することだ。自由市場経済学者にとっては、あるべき姿の世界が、実際ある世界の姿より優先するのだ。

雇用の海外移転の結果、産業・製造業都市は、準ゴースト・タウン化し、人口も減少した。都市や州政府は、税基盤を奪われ、強制的に年金給付をさせられる状況になってしまった。即座の破産を避けるため、シカゴなどの都市は、75年間の駐車料収入を一括払いにするなどして、公有資産を売り払っている。

共和党という企業政党に対する拮抗力であった民主党は、組合費を支払っていた雇用が、もはやアメリカ国内には無くなり、組合からの財政支援を奪われてしまった。製造を海外に移転すくことで、資本家は、民主党を、企業からの財政支援に依存する二つ目の資本家政党に変えたのだ。

現在存在しているのは、二つの頭がある単一政党だ。二党間の競争は、次の任期中、どちらの党が、資本家の売女役になれるかを巡るものだ。民主党と共和党は、交代して売女役を演じており、どちらにも他のことをしようという動機は皆無だ。

生産性の高い、付加価値の高いアメリカの雇用を海外移転したことで、労働運動が破壊された。労働運動指導者は、ウエイトレス、バーテンダー、病院の雑役係や、小売り店員のようなパートタイムの仕事をしている人々をうまく組織できるだろうか? 長年、月例就業者数報告に関する私の記事で、指摘している通り、アメリカ合州国の雇用プロフィールは、今や第三世界の国のものだ。自立した家庭生活を維持できる雇用の欠如が、24歳から34歳のアメリカ人の益々多くの人が、自立せずに、自宅で両親と暮らしている理由だ。雇用の欠如こそが、就業率が長年低下している理由だ。可処分所得が生まれるだけの十分な給与を支払う雇用の欠如が、経済が成長できない理由だ。

先週金曜日の労働統計局雇用報告を見ると、雇用があるのは低賃金のパートタイムのサービス部門だ。製品製造部門は、24,000件の雇用を失った。雇用があるのは、小売業、医療や、社会扶助、ウエイトレスやバーテンダー、税金で維持されている政府雇用だ。

ワシントンの政策立案者たちが自覚していようが、いまいが、アメリカ労働人口は、半世紀前のインドのような匂いがする。狂ったヒラリーや、お仲間のネオコンが何を主張しようとも、アメリカ労働人口構成には、アメリカが超大国だという証拠は皆無だ。実際、雇用統計が示しているのは、アメリカ合州国は第三世界の国で、指導者連中が全く正気を失って、世界の一等国、ロシアと中国に挑もうとしているということだ。

アメリカ合州国は破滅しかかっている。それを認めるつもりが皆無なのだから、何も手のうちようがない。アメリカの最後の機能は、第三次世界大戦を引き起こし、我々全員を消し去ることだ。

記事原文のurl:http://www.paulcraigroberts.org/2016/09/04/labor-day/
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Paul Craig Roberts氏、2014年には『労働者の日に思う。労働の消滅はアメリカの消滅』という記事を書いておられる。

我々に労働者の日を与えてくれた労働運動は、もはや存在しない。日本の労働運動も、アメリカの最も有名な指導者、AFL-CIOのジョージ・ミーニーが亡くなってから約十年後に死んだのだ。現在存在しているのは、二つの頭がある単一政党だ。二党間の競争は、次の任期中、どちらの党が、資本家の売女役になれるかを巡るものだ。両党は交代して売女役を演じており、どちらにも他のことをしようという動機は皆無だ。

「二つの頭がある単一政党」ということでは、興味深い記事がある。

アメリカ:一党独裁国家

そうした事実を報じない洗脳と虚報の大本営広報部と、小選挙区制度が変わらない限り、とんでもない政治は変わらないだろうと思う。

Paul Craig Roberts氏、毎回の雇用統計のウソを再三指摘しておられる。
粉飾統計を決して、大本営広報部は分析しない。虚報を振りまくのがお役目。

労働の日起源の説明としては素晴らしいが、日にちの設定説明が欠けているのが残念。
本来メーデー5月1日近くに揃えたいところだったが、不都合な理由があったという。

アメリカ版大逆事件?のような、爆発物がからむ1886年5月4日のヘイマーケット事件。

逃亡中の1人を含めたアルバート・パーソンズら9人のアナキストが起訴され、6月21日から裁判にかけられた。被告人らは皆が無罪を主張したが、検察側は被告人らが共同謀議の末に全シカゴを爆破すると決め、5月4日の爆弾テロに至ったと主張した。しかし、裁判では共同謀議の存在は立証できず、爆弾を投げた実行犯が誰であるかさえ特定できなかった。しかし、判事は陪審団に対して、被告人らが過去に暴力行為を推奨してきた以上、爆弾を投げたのが誰であるにせよ、被告人らは責任を逃れられないと語った。

8月20日、陪審団は3時間の合議の後に、被告人7人に対して絞首刑を、1人に対して懲役15年を評決した。裁判やり直しを求めた弁護側に対して判事はこれを却下し、「被告の誰かが爆弾投擲に加わったか、あるいはそれを予想したかどうかは枝葉の問題である。陪審員評決を覆すことは、無政府状態の導入につながる」と述べた。

11月10日の朝に死刑囚の1人が自殺し、同日夕方に2人が無期懲役に減刑された。翌11月11日、4人の死刑囚は処刑された。

労働者の日に思う。労働の消滅はアメリカの消滅』という彼の記事翻訳の末尾に、ヘイマーケット事件から24年後の1910年(明治43年)5月25日の大逆事件、全く何の証拠もないが、明治政府は、1886年5月4日のヘイマーケット事件を手本にしたのではないかと、勝手な憶測を書いた。

幸徳秋水は、1905年末に渡米し、翌年のサンフランシスコ地震にあった。滞米中、日本の当局から監視されていたのは事実だ。
幸徳秋水のアメリカ渡米は、大逆事件の19年前だが、面倒な連中を一挙に殲滅する手法・口実を、明治政府は熱心に研究していたに違いないと妄想している。

「ヘイトスピーチは確実に人を壊し、社会を壊す。戦争と同じ」 100年の時を越えて重なる「弾圧」と「沈黙」の社会気流――「大逆事件とヘイトスピーチ」ジャーナリスト安田浩一氏が講演 2015.1.26

院内集会「102年後に大逆事件を問う」 2013.1.24

日刊IWJガイドの冒頭をコピーさせていただこう。こうした重要な活動の支持者が5000人台という事実が不思議でならない。なぜ50000人台でないのだろう?

■■■日刊IWJガイド「『関東大震災 朝鮮人虐殺の記録』を出版した西崎雅夫氏の講演を17時より再配信!9月10日には岩上さんが単独インタビュー!/『保守』候補者ばかりの民進党代表選に、市民ははやくもシラケムード!?」2016.9.6日号~No.1453号~■■■
(2016.9.6 8時00分)

 おはようございます。IWJで主にテキスト関係の業務を担当している平山茂樹と申します。

 9月2日に告示された民進党代表選挙。蓮舫参議院議員、前原誠司衆議院議員、玉木雄一郎衆議院議員の3人が立候補していますが、野党第一党の代表選であるにも関わらず、盛り上がりに欠けています。現執行部を継承する蓮舫氏の当選が確実視されているからでしょうか。それとも、国民はもはや民進党に露ほども期待していないということなのでしょうか?

 必ずしもそうではないだろうと、岩上さん以下、IWJとしては考えています。

 盛り上がりにかける最大の理由は、立候補者3人の政治信条に、さして違いがないからではないでしょうか。今のところ、7月10日に投開票された参院選、そしてその後の東京都知事選で実現した共産党を含む「野党共闘」に対し、3人とも否定的な見方を示しています。秋の臨時国会で最大の争点となる憲法改正に関しても、3人とも「積極的に議論すべきだ」としています。

※2016民進党代表選 改憲議論、3候補前向き 9条へのスタンスに差(毎日新聞、2016年9月5日)
http://mainichi.jp/articles/20160905/ddm/002/010/067000c

 2010年9月、民主党(当時)政権下において、当時の菅直人総理と小沢一郎衆議院議員によって争われた代表選挙は、TPP交渉参加などで「対米従属」路線に傾くか、それとも政権交代時に国民と約束したマニフェストを守るかという点などで、対立軸が明確になった「世紀の決戦」でした。

 投票権をもつ議員、党員、サポーターだけでなく、メディアの注目度、国民の関心の高さも段違いでした。結果は、僅差で菅氏が勝利。民主党は、その後に続く野田佳彦政権とあわせ、「対米従属」路線を加速させ、結果として、2012年末の第2次安倍政権の誕生を準備することになりました。

 この時が民主党の分水嶺だったのだなと、今、振り返ってみてつくづく思います。

 保育園の待機児童問題で一躍脚光を浴び、政調会長に抜擢された民進党の山尾志桜里衆議院議員は、今回の代表選で、党内きっての「タカ派」であり、自称「国家資本主義者」の前原誠司氏の支持を表明しています。この点に驚きと違和感を感じた人は少なくないと思います。が、実は山尾氏は、2010年9月の代表選では菅氏の推薦人に名前を連ね、小沢一郎氏が陸山会事件で追及されていた際には、「小沢バッシング」に加わったこともありました。また、2011年の衆議院憲法審査会で、「緊急事態条項」の必要性を主張したこともあります。

 待機児童問題では、困ったお母さんたちに寄り添う姿勢を示して広く共感を得ていましたが、ご本人の政治思想、前原氏や長島昭久氏と同じように、改憲と、さらには「緊急事態条項」まで容認する「タカ派」議員ではないかと思われます。

 岩上さんは、昨年12月25日に行われた民主党(当時)の岡田克也代表への単独インタビューの中で、山尾氏が「緊急事態条項」の必要性を主張していることに触れています。これは、まだ山尾氏が待機児童問題で脚光を浴びる以前のインタビューです。岡田代表の、この時の気色ばみ方も印象に残ります。

 このたびIWJでは、このインタビューの中から山尾氏に言及した部分をハイライト動画として切り出し、YouTubeにアップしましたので、民進党代表選の行方とあわせて、ご覧いただきたいと思います。

※【ハイライト動画】山尾志桜里氏が緊急事態条項に賛成と発言!~岩上安身による民主党・岡田克也代表(当時)インタビュー
https://www.youtube.com/watch?v=acwdIajzBrI&feature=youtu.be

 このように、岩上さんのインタビューでは、先々の情勢を見通した発言が数多く飛び出します。ですので、インタビューのアーカイブ動画には、いずれも現在および近未来の情勢とダイレクトに直結するような、貴重な証言が詰まっており、古びていません。

 IWJのサポート会員にご登録いただければ、過去すべてのアーカイブ動画が、いつでも好きな時にご覧いただけます。この機会に、会員登録がまだの方は定額会員に、今一般会員の方はサポート会員へのお切り替えをご検討ください。

※IWJ定額会員へのご登録はこちらから
https://iwj.co.jp/ec/entry/kiyaku.php

 さて、9月に入り、岩上さんはインタビュー取材を再開する予定です。後段で改めて告知しますが、まずは9月10日(土)に、関東大震災における朝鮮人虐殺に関する大部の証言集を出版した一般社団法人「ほうせんか」理事の西崎雅夫氏にインタビューを行います。どうぞ、ご注目ください!

 今から1ヶ月半前、岩上さんは狭心症の発作に1年数か月ぶりに見舞われた他、過労のため(明らかにオーバーワークであり、主治医からドクターストップがかかっていました)持病の睡眠障害や高血圧も悪化。仕事をしていてもたびたび目眩に襲われるなど、体調不良が続いていました。

 それでも7月いっぱいは参議院選と注目の都知事選もあり、すでに決まっていたアポイントもあって、全力投球を続けました。8月に入ってから、仕事をセーブしましたが、前半は体調不良の為、まだ苦しい様子でした。

 しかし、8月後半からは、蓄積疲労が軽くなってきたようで、運動も開始。8月25日には、午前中から事務所のある六本木-麻布周辺でウォーキングを敢行して、その様子をSNSに連投。その後も、ジムで汗を流したりプールでウォーキングしたりと、根気強く運動を続け、体調の回復と減量にも取り組んでいます。岩上さんいわく、「体を動かすと、その疲労感でよく眠れて、たまっていた疲れが少しずつ抜けていく」とのこと。復活の手応えを感じているそうです。

※2016/08/25【岩上安身のツイ録】再度の心臓発作と酷いめまいに襲われた7月、リハビリの8月を乗り越え「復活」の「都心ウォーキング」
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/327750

 とはいえ、体調が改善に上向いているというわけではなく、まだ、めまいに見舞われており、油断はできません。ジャーナリストとIWJの編集長と経営者の3つの顔を持つ岩上さんがダウンすれば、IWJの活動は途端に立ちいかなくなります。

 先週末、かなりひどいめまいに見舞われたので、週が明けて昨日の月曜日、かかりつけのクリニックに行って首筋へ注射を打ってきたそうです。頸椎に故障があり、頸椎に沿った血管が細くなって血流が悪くなっているため、交感神経を抑制、血管を拡張する治療なのだそうです。スタッフ一同、ハラハラしましたが、夕方、事務所へ戻ってきて仕事を始めたのを見て、ホッとしました。

2016年9月 5日 (月)

フェトフッラー・ギュレンとは、一体何か?

2016年7月25日
F. William Engdahl
Far Eastern Outlook

7月15日のトルコにおけるクーデター未遂以来、欧米マスコミでは、非常事態宣言をして、彼の支配に反対する連中全員を投獄する口実を得るために、レジェップ・タイイップ・エルドアン大統領が、実際全て画策したという憶測が多くなされている。現時点では、証拠は依然決してそうではなかったことを示唆している。そうではなく、クーデターの企みが崩壊しつつあるのが明らかな時点に私が書いたように、これはCIAの手先、亡命トルコ人フェトフッラー・ギュレンのネットワークというトルコ国内の主要アセットを利用して行った、CIAが引きおこしたクーデターだったのだ。フェトフッラー・ギュレンとは“一何か”を詳細に検討すると、75歳の穏やかな話し方をする穏健派イスラム教徒、学者でイマムという優しいイメージとは程遠いのだ。彼のネットワークは、ドイツでは、イスラム教専門家たちによって、最も危険だと言われており、いくつかの中央アジア諸国では禁止されている。今やトルコ国内でも禁止されている。明らかになりつつあるのは、クーデター未遂は、実際は、手直しをして、将来のより本格的な企みに備えるため、エルドアンが一体どのように反応するかを見る目的での、CIA本部でギュレンを管理している連中による、予行演習、舞台稽古だったということだ。ロシアと和解に向かい、更に、シリアのアサドとも和解しそうな、エルドアンによる外交政策変更が、アメリカ政府には多いに不満なのだ。

フェトフッラー・ギュレンは“一体誰か”というより“、むしろ一体何か”という問題だ。アメリカ合州国やドイツを含め、トルコから、中央アジアの歴史的にチュルク諸語地域、中国の石油豊富な新疆ウイグル自治州のウイグル人まで、無数の国に広がる、アメリカ合州国の諸諜報機関によって作りだされた、最も大規模で、精巧な代理戦争ネットワークの一つだ。

フェトフッラー・ギュレンの蜘蛛の巣

私の著書、The Lost Hegemon: Whom the gods would destroy(「失われた覇権: 神が破壊したまう物」)の調査概要を引用すれば下記通りだ。1990年代、彼がまだトルコにいた頃、信奉者に対するギュレン演説の引用から始めよう。

“あらゆる権力の中枢に到るまでは、誰にも、自分の存在を気づかれることなく、体制の動脈内を動かねばならない…準備万端整い、条件が熟し、我々が世界を背負って、運ぶことができるようになるまで、待たなければならない…トルコのあらゆる国家権力を掌握するまで、待たなければならない…その時までは、いかなる行動も時期尚早だ-しっかり40日間、卵が孵るのを待たずに、卵を割るようなものだ。”

 

-トルコにおける信奉者への説教におけるイマム、フェトフッラー・ギュレンの言葉

1990年代、オサマ・ビン・ラディンのアラブ・ムジャヒディン“聖戦戦士”を、チェチェンとカフカスに送り込みながら、CIAは、ワシントンの、自称“ネオコン”ネットワークと協力して、最も野心的なイスラム・プロジェクト構築を開始していた。

それは、トルコ語では、ジェマート、つまり “社会”としても知られているフェトフッラー・ギュレン運動だ。その焦点は、ヒズメット、彼らがイスラム教コミュニティーに対する“奉仕の義務”と定義するものにある。奇妙なことに、このトルコの運動の基地は、ペンシルヴェニア州のセイラーズバーグだった。そこで、主要人物、隠遁したフェトフッラー・ギュレンが、全て追跡不可能な資金によって、イスラム教の学校、事業と、財団の世界ネットワークを構築するのに多忙だといことになっていた。彼のギュレン運動、ジェマートには、住所がなく、郵便受けもなく、公式な団体登記もなく、中央銀行口座もなく、全く何もないのだ。彼の信奉者たちは、決してシャリーアや聖戦のために抗議行動をしたことがない-彼らの活動は、全く人目につかない。

2008年、アメリカ政府裁判所の公式記録では、ギュレン帝国の世界的資産を、250億ドルから、500億ドルの間と見積もっている。独立した監査がないので、一体どれほど大きな金額なのか、誰も証明できないのだ。ギュレンの特別なアメリカ永住ビザ資格請願の審問時の、アメリカ裁判所での証言で、ある熱心なジャマート・ジャーナリストが、ギュレン帝国の規模について、こう述べていた。:

ギュレンに感化された信奉者が資金提供しているプロジェクトは、現在、何千もあり、国境を越えて広がっており…それには、5大陸の90以上の国々にある、 2000以上の学校、7つの大学、二つの近代的病院、ザマン新聞 (トルコ語版と英語版がある)、テレビ局(サマンヨル)、ラジオ局(Burc FM)、CHA (主要なトルコ通信社)、Aksiyon (主要ニュース週刊誌)、国内、国際ギュレン会議、ラマダン宗派間晩餐会、宗派間対話トルコ旅行から、ジャーナリスト・作家財団が資金提供する多くのプログラムに至るまで色々ある。更に、イシク保険会社と、イスラム教銀行、アジア銀行は、ギュレン・コミュニティの系列だ。

アジア銀行は、ロンドンのバンカー誌による、世界のトップ500銀行に載っている。イスラム開発銀行の、セネガルに本拠を置く、タンウィール・アフリカ・ホールディングSAとの戦略的協力協定により、セネガルから、マリにいたるまでのイスラム教アフリカ全土で、合弁事業の銀行を運営している。ザマン紙は、トルコ最大の日刊紙、英語版トゥデイズ・ザマンも保有している。

1990年代末、ギュレン運動に、トルコ軍と、アンカラ政府の反NATO民族主義勢力が、警戒し、注目するようになった。

1920年代、第一次世界大戦後、独立戦争で勝利すべく一連の輝かしい軍事作戦を率いた後、ケマル・アタチュルクが、現代トルコ国家を建国した。彼は、宗教に基づくオスマン・カリフ国を、現代的で、世俗的で、民主的国民国家に転換することを狙った一連の政治、経済、文化改革を開始した。彼は何千もの新たな学校を作り、初等教育を無料・義務とし、女性にも平等な市民的、政治的権利を与え、農民の税負担を下げた。

ギュレンと彼の運動は、現代トルコの、世俗的なケマル主義の残滓を消し去り、かつてのカリフ制への回帰を目指すものだ。メンバー向けのある著作の中で、彼は“人々が蜘蛛の巣に捕らえられるまで、蜘蛛の忍耐をもって、我々の網を張ろう”と宣言している。

1998年、私的会合で信奉者に行った反逆罪的説教が公表される少し前に、ギュレンはアメリカに亡命した。彼が支持者たちに“国家を掌握するため、辛抱強く働き、省庁にこっそり忍び込む”よう呼びかけたのが録音されているが、これは、トルコのアタチュルク憲法では反逆罪にあたる。

‘イスラム版「オプス・デイ」’

1999年、トルコのテレビが、ギュレンが、信奉者の集まりで説教し、シャリーア(イスラム法)によって支配されるイスラム主義トルコへの熱望ああかし、その狙いを実現するために用いるべき具体的方法も語った映像を放送した。秘密の説教で、ギュレンは、こう述べていた。

“あらゆる権力の中枢に到るまでは、誰にも、自分の存在を気づかれることなく、体制の動脈内を動かねばならない…機が熟すまで、彼ら[信奉者]は、こういうやり方を続けなければならない…準備万端整い、条件が熟し、我々が世界を背負い、運ぶことができるようになるまで、待たなければならない…あらゆる国家権力を掌握し、トルコのあらゆる政府機関を我々側に引きつける時まで、待たなければならない…その時までは、いかなる行動も時期尚早だ-しっかり40日間、卵が孵るのを待たずに、卵を割るようなものだ。中のひなを殺すようなものだ… 皆さんの忠誠と、秘密を守れることを信頼して、私の気持ちと考えを、皆さん全員にお話した。”

ギュレンが、ペンシルヴェニア州に逃れた際、トルコ検事は“非宗教的な国の機関を破壊し、神政国家を作り出すことを狙った組織を創設したかどで”彼に10年の刑を要求した

奇妙なことに、イスラム主義エルドアンの裁判所が、後に、2006年に、彼に対する全ての告訴を取り下げても、それ以来、ギュレンは、決して、アメリカ合州国を離れたことがない。当時友好的だった、エルドアンのイスラム主義AKP政府が、告訴を取り下げても、彼が帰国を拒否していることが、トルコ国内で、彼に反対する人々の間で、彼とCIAとの密接なつながりに関する確信を強めることになった。

2000年に、ギュレンは、当時の非宗教的なトルコ裁判所によって、反逆罪を犯したかどで告訴された。糖尿病だという健康上の理由を主張して、フェトフッラー・ギュレンは、彼の起訴が行われる前に、何人かの極めて有力なCIAと国務省の友人たちの助力で、アメリカ合州国での永久亡命に成功した。彼はあらかじめ警告されていたのだと疑うむきもある。

狼に羊の衣を着せたCIA

アフガニスタンのヘクマチアルや、ボスニアのナセル・オリッチなどのCIAのムジャヒディン聖戦士とは違い、CIAは、フェトフッラー・ギュレンには全く違うイメージを与えることに決めた。血も凍る思いをさせたり、首を斬ったり、人の心臓を食べたりする聖戦戦士と違い、ギュレンがヨハネ・パウロ2世と一緒の記念写真をとって、“平和、愛と友愛”の人として、彼のウェブサイトに、目立つように掲げ、フェトフッラー・ギュレンを、世界に売り込んだ。

1998年、ローマで、ギュレントと、平和と異教間調和の人故ヨハネ・パウロ2世。

アメリカに移ると、ギュレン組織は、“穏健”イスラム教のイメージを広めるべく、ワシントンで高給の広報イメージ戦略専門家の一人、元ジョージ・W・ブッシュの選挙ディレクター、カレン・ヒューズを雇った。

CIAのギュレン・プロジェクトは、旧オスマン・トルコ・カリフ制の広大なユーラシアの勢力範囲に遡って、新オスマン・カリフ制を生み出すことに注力していた。

1999年、反逆罪のかどでの訴訟を避けるために、ギュレンが、トルコから逃れた際、彼はアメリカ合州国を選んだ。彼はCIAの助力を得て、そうしたのだ。当時、アメリカ政府の国土安全保障省もアメリカ国務省も、“教育分野における目ざましい能力の外国人としての優遇ビザ”と呼ばれるもののへのギュレンの申請に反対した。彼らは、5年で退学した、フェトフッラー・ギュレンは、優遇ビザを与えられるべきではないことを示して、論拠を述べた。彼らは、彼の経歴には、

“…申立人が、教育分野の専門家ではなく、教育者ではなく、その分野の頂点に上り詰めた、極く少数の教育分野専門家の一人でないことは確実だという圧倒的な証拠がある。しかも、記録には、申立人は、膨大な企業を持った大規模で、影響力のある、宗教・政治運動の主要指導者だという圧倒的な証拠がある。”

2013年に、公然と対決するまで、フェトフッラー・ギュレン(左)は レジェップ・エルドアンAK党の黒幕だった。ギュレンは、トルコ国内で、広く、CIAの手先というレッテルが貼られている。

ところが、FBIと、アメリカ国務省と、アメリカ国土安全保障省の反対を巡り、三人の元CIA職員が介入し、ギュレンの永住ビザと、アメリカ永久在住を確保するのに成功した。ビザ発給に反対する裁判所での主張で、アメリカ国務省の弁護士は“ギュレン運動が、そのプロジェクトに資金供給するために使う膨大な資金ゆえに、彼はサウジアラビア、イランとトルコ政府と秘密の合意をしているという主張がある。CIAが、こうしたプロジェクトに資金提供する共同支払人ではという疑惑がある。”とはっきり述べていた。

2007年、ギュレンの永住ビザ申請を支持した三人のCIA関係者は、駐トルコ元アメリカ大使、モートン・アブラモウィッツ、CIA幹部のジョージ・フィダスと、グラハム・E・フラーだ。ジョージ・フィダスは、とりわけバルカンを担当して、CIAに31年間つとめた。“非公式”であれ、CIA関係者だと言われているモートン・アブラモウィッツは、1989年、ジョージ・H・W・ブッシュ大統領により、アメリカのトルコ大使に任命された。トルコ語翻訳者で、“内部告発者”のシーベル・エドモンズが、彼女が発見した トルコから、犯罪的な“陰の政府”の狙いを進めるため、イスタンブールから、中国にまで至るチュルク諸語の世界あらゆるところでネットワークを利用しているアメリカ政府内部にある陰の陰謀団の一部だとして、アブラモウィッツと、グラハム・E・フラーの名をあげた。。ネットワークは、アフガニスタンからのヘロイン密輸出にも、大規模に関与していると言われている。

国務省退職後、アブラモウィッツは、アメリカ議会が資金を提供している全米民主主義基金(NED)の役員をつとめており、ジョージ・ソロスと共に国際危機グループの共同創設者だ。NEDも、国際危機グループも、1990年のソ連崩壊以来、様々なアメリカ“カラー革命”に連座している。

フェトフッラー・ギュレン三人目のCIAの“お友達”グラハム・E・フラーは、1980年以来、ムジャヒディンや、他の政治的イスラム主義組織を、CIAが操る上で、主要な役割を演じていた。彼は、トルコ、レバノン、サウジアラビア、イエメンと、アフガニスタンで、20年間、CIA作戦将校として過ごしたが、アメリカの外交政策を推進するために、ムスリム同胞団や、同様のイスラム主義組織の活用を早期に主張したCIA関係者の一人だ。

1982年、グラハム・フラーは、CIAの近東と南アジア、国家情報将校に任命され、CIA所長としてつとめたことがあるアフガニスタンと、中央アジアと、トルコを担当した。1986年、フラーは、CIAの国家情報会議副議長となり、国家レベルの戦略的予測の全般的責任を負うことになった。

『政治的イスラムの将来』の著者フラーは、後にイラン-コントラ事件となった、イランに違法に武器を流すのに、イスラエルを利用して、8年間におよぶイラン-イラク戦争のパランスを変えるよう、レーガン政権を説得したCIAの主要人物でもある。

1988年、アフガニスタン・ムジャヒディン戦争が収まると、フラーはCIA国家情報会議副議長の地位で、CIAを“退職し”、おそらく、イラン-コントラ・スキャンダルにおける彼の役割で、CIAでのフラーの元ボスで、当時の大統領候補ジョージ・H・W・ブッシュに、迷惑がかかるのを避けるために、RAND社に移った。

RANDは、ペンタゴンと、CIAとつながる、ネオコン・ワシントン・シンクタンクだ。旧ソ連中央アジアに侵入するための地政学的勢力として、ギュレン運動を構築するCIA戦略を開発する上で、RANDにおけるフラーの仕事が大いに役立っている様子が伺える。RAND論文で、フラーは、トルコ、スーダン、アフガニスタン、パキスタンとアルジェリアのイスラム原理主義の研究や、イラクが“生き残る可能性”や、ソ連崩壊後の“中央アジアの新たな地政学”を書いているが、そこにフェトフッラー・ギュレンの要員が、ギュレン学校や、イスラム教を教える学校マドラサを設立すべく、送り込まれていた。

1999年、RAND在職中、フラーは、中央アジアにおいて、アメリカの権益を推進するため、中国とロシア両国に対し、イスラム勢力を利用することを主張した。彼はこう述べていた。“イスラム教の進展を指導し、我々の敵と戦う彼等を支援する政策は、アフガニスタンにおいては、ロシアに対して、驚ろくほど巧く機能した。ロシア勢力の残滓を不安定化させ、特に、中央アジアにおける中国の影響力に対抗するため、同じ手法が、今でも利用可能だ。”あらゆる証拠から見て、フラーと彼の仲間は、“ロシア勢力の残滓を不安定化し、特に中央アジアにおける中国の影響力に対抗するため”のCIA作戦で、手中の人物、フェトフッラー・ギュレンに、おそらく主要な役割を演じさせるつもりだったろう。

CIAで出世を遂げた人物、グラハム・E・フラーは、フェトフッラー・ギュレンの主な支援者で、アフガニスタンのムジャヒディン以来、CIAのイスラム戦略の立案者なのだ。

2008年、ギュレンに、アメリカ在住特別ビザを与えるようにという推奨状を、アメリカ政府に書いて間もなく、フラーは、『新トルコ共和国:イスラム世界における、きわめて重要な国家としてのトルコ』と題する本を書いた。本の核心は、ギュレンと、トルコにおける彼の“穏健”イスラム・ギュレン運動称賛だった。

“ギュレンのカリスマ的な性格ゆえに、彼はトルコにおけるイスラム教の第一者だ。トルコ国内のあらゆる運動の中で、ギュレン運動は最大かつ最も強力な構造と財源を持ち…旧ソ連のイスラム教諸国、ロシア、フランスや、アメリカ合州国を含む一ダース以上の国々における、広範囲に及ぶ学校システムのおかげで、運動は国際的にもなっている。

中央アジアのCIAとギュレン

1990年代、ギュレンの世界的な政治的イスラム運動ジャマートは、全カフカス、中央アジアの中核から、はるか中国西部の新疆ウイグル自治州にまで広がり、まさに、フラーが1999年の発言で呼びかけていたことを実行していた。“ロシア勢力の残滓の不安定化と、特に、中央アジアにおける中国の影響力への対抗だ。”

ギュレンの組織は、中央アジアの、名目上のイスラム教旧ソ連共和国が、モスクワからの独立を宣言した、1991年のソ連崩壊の瞬間から、CIAの助力を得て、不安定化に積極的だった。ギュレンは、ある元FBIの権威筋から、“中央アジアとカフカスにおける、CIA作戦上の主要人物の一人と名指しされている。”

1990年代中期には、75以上のギュレン学校が、カザフスタン、タジキスタン、アゼルバイジャン、トルクメニスタン、キルギスタン、ウズベキスタンや、ソ連後、エリツィン時代の混乱のさなか、ロシアはダゲスタンやタタールスタンにまで広がっていた。2011年、トルコMIT、 “トルコのCIA”の元外国諜報部長で、1990年代中期に、タンス・チルレル首相の首席諜報顧問をつとめたオスマン・ヌリ・ギュンデシが、トルコ語のみで本を刊行した。当時85歳で、引退していたギュンデシは、1990年代、ユーラシア中に広がっていたギュレン学校が“英語が母語の英語教師”を装う何百人ものCIA工作員の基地になっていたことを暴露した。ギュンデシによれば、キルギスタンとウズベキスタンの学校だけでも、ギュレン運動は“130人のCIA工作員を匿っていた”。アメリカ人“英語教師”全員が、普通の英語教師にとって、到底標準の扱いとは言えない、アメリカ外交官パスポートを持っていたのは実に示唆的だ。

現在、トルコ国家警察、軍や司法や、教育界への潜入を通したギュレン支配の蜘蛛の巣は、エルドアンにより、これまでにないほど、攻撃されている。CIAが、次のクーデターの企みで成功するのかどうかは、見てみないと分からない。もし、ブラジル・モデルがヒントになるとすれば、既に、格付け機関S&Pによって始められた、脆弱なトルコ経済やリラに対する一連の金融攻撃の後で、行われる可能性が高い。

F. William Engdahlは戦略リスク・コンサルタント、講師で、プリンストン大学の学位を持っており、石油と地政学に関するベストセラー本の著書で、これはオンライン誌“New Eastern Outlook”への独占寄稿。

記事原文のurl:http://journal-neo.org/2016/07/25/what-is-fethullah-gulen/

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話題のトルコ宗教団体、閣僚が皆メンバーだということで、最近有名?な日本の宗教関係団体を連想した。今、トルコで彼らは、過酷な弾圧にあっている。今、日本では、機が熟し、弾圧する側にいる。

“あらゆる権力の中枢に到るまでは、誰にも、自分の存在を気づかれることなく、体制の動脈内を動かねばならない…機が熟すまで、彼ら[信奉者]は、 こういうやり方を続けなければならない…準備万端整い、条件が熟し、我々が世界を背負い、運ぶことができるようになるまで、待たなければならない…あらゆ る国家権力を掌握し、日本のあらゆる政府機関を我々側に引きつける時まで、待たなければならない。”

ウクライナに大量資金援助をしながら、ロシアと平和条約を結ぼうというのが、子ども時代に、イソップの「鳥とけものとコウモリ」を読んだだけの素人には良く分からない。

最近みかけた演説、アフリカでのの大番振る舞いとそっくり。国民を、どん底につきおとそうとしながら、外でいい顔をするDV国家。そこで、現実を反映した演説改正を考えた。

世界でも稀なことに、ロシアは、平均寿命の着実な向上と、人口の増加を成し遂げつつあります。就学期の子供が増えて学校が足りないという、日本から見ると羨ましい現実が生まれました。

しかし、生産年齢人口はこれから顕著に減っていき、シワ寄せは、いまの十代に、集中して及ぶでしょう。彼らが働き盛りになる頃には、老人医療の負担が重くのしかかります。私たちはそこに目を留めて、「最先端の健康、医療施設を整備して、ロシア国民の健康寿命を伸ばす」という提案を、8項目の第1に掲げました。

日本の問題は、よく似ています。少子高齢化が進む日本では、医療・年金制度に負担がかかります。老いていく世代に健康を維持してもらうため、あらゆる施策を打たなければなりません。ですから、人口統計に感じるプーチン大統領の悩みは、私の悩みでもあります。そこで、ルポ 看護の質――患者の命は守られるのかの筆者が書いているように、医療費削減を目的とした診療報酬点数の操作で、日本の高齢者医療・看護などを「追い出し医療」、「追い出し医療のはてにある姥捨て山と化した病院や介護施設、自宅」を着々と作り出しています。人口を増やしておいて、姥捨て山にするのがビジネスの秘訣です。実態は「介護ビジネスの罠 10兆円の巨大市場に巣くう悪徳業者たち」にも詳しく書かれています。

プーチン大統領は、ロシアの十代たちに対し、年長世代が多いからといってひるまず頑張れと、励ましておいでしょう。日本の若者に必要な激励も、実はまったく同じものです。

ただし、こうした問題に即効薬はありません。政治指導者にできることは、国家の命運を常に20年、30年という長い尺度で考えることです。勇気をもって問題に直面し、創造的な政策を打ち出しては、倦まず、弛まず働いて、国家戦略特区とアメリカも批准できないTPP協定による医療の完全破壊を確実に実行していくことだけです。

是非、「TPPと医療」について 日本医師会副会長中川俊男氏講演をお読み願いたい。

2016年9月 4日 (日)

千島列島に関する日本との和解に関するプーチン発言: ‘領土は取り引きしない’

公開日時: 2016年9月2日 03:21
編集日時: 2016年9月2日 14:04
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ロシア ウラジーミル・プーチン大統領.  Alexander Zemlianichenkо / ロイター

日本との平和条約締結は重要な課題で、第二次世界大戦の結果、千島列島を巡る領土問題が生じているが、それは見直しの対象ではないと、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は、“パンドラの箱”を開けることについて警告しながら、述べたてsaid、

ブルームバーグとのインタビューで、政治的解決と、日本とのより大きな経済協力を実現するため、千島列島の一つを“差し出す”考えがあるかどうかと質問されて、“領土は取り引きしない”とプーチン大統領は述べた。

しかしながら、“日本との平和条約は、もちろん重要なことで、日本の友人たちと一緒に、この問題の解決策を是非見出したいと考えている。”と彼は述べた。

“我々は1956年に条約に署名し、驚くべきことに、ソ連最高会議でも、日本の国会でも、条約は批准された。そこで、日本側が実施を拒否し、その後、ソ連も、条約の枠組みの中で合意した全ての協定を、いわば破棄したのだ。”

更に読む
ロシア人は、日本との平和条約のために、千島列島を取り引きするつもりはないという世論調査

東京の主張領土とロシアと中国間の問題を比較するのを拒否して、中国との国境問題は、40年間の交渉と、両国間の“高いレベルの信頼感”あってこそ解決できたと、プーチン大統領は語った。

“もし日本とも同じレベルの信頼感を得られれば、我々は何らかの妥協ができるかも知れない”と、プーチン大統領は述べた。

“しかしながら、日本との歴史と、我々の中国との交渉に関する問題では根本的な違いがある。日本の問題は第二次世界大戦の結果で、第二次世界大戦の結果に関する国際文書中で規定されているが、中国との国境問題の議論は、第二次世界大戦や他のあらゆる他の軍事紛争とは、何の関係もない。”

記者が、冗談として、ロシアは、カリーニングラード州の主権を交渉するつもりがあるかと質問すると、プーチン大統領は“パンドラの箱”を開けることに警告した。

"もし誰かが、第二次世界大戦の結果を考え直したいというのなら、let us discuss this。しかし、そうなると我々は、カリーニングラードにとどまらず、ドイツ東部の土地や、元ポーランドの一部だったリヴォフ等々も議論しなければならなくなる。ハンガリーや、ルーマニアも対象になる。”と、ロシア大統領は説明した。

“もし誰かがこのパンドラの箱を開けて、対処したいのなら、どうぞ” とプーチン大統領は述べた。

ソ連は、第二次世界大戦における大日本帝国への攻撃の際、千島列島を占領した。モスクワは、千島列島に対する主権を日本が放棄した、1951年のサンフランシスコ平和条約をあげるが、東京はそのうち四島は列島の一部ではなく、日本統治下に戻すべきだと主張している。

カリーニングラード州も、第二次世界大戦での、ソ連の戦利品で、1945年までは、東プロイセンの一部だった。ポーランドは、今はない州の残りの部分を得た。カリーニングラード州はソ連の行政地域で、ソ連崩壊後は、バルト海にあるロシアの飛び領土になった。

ソ連と中国は、1964年以来、アムール川国境の、二つの隣接する島の領有権を争っていた。2005年、ロシアと中国が、約174平方キロのロシアの土地を中国に引き渡す協定に調印して、紛争は解決した。中国とロシアの間には、現在、領土紛争はない。

記事原文のurl:https://www.rt.com/news/357970-putin-japan-bloomberg-interview/
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孫崎享氏の昨日付けメルマガの一部を転載させていただこう。このあたりの経緯、大本営広報部は、政府の宣伝機関でしかなく、決して実態を報じない。

ソ連、ロシアを責める前に、これをしくんだ宗主国をこそ責めるのが筋だろう。

北方領土の国後・択捉島の扱いを理解するには次の3項目が必要です。残念ながら、日本国民はゆがんだ形でしか理解していません。

第2次大戦後、日本はこの国後・択捉島の領有権はどのように決定されたかー日本は放棄―

放棄された国後・択捉島を誰が領有するかの問題、米国はソ連に貴方の物と約束

1956年の日ソ国交交渉の時、何故、米国は日本が国後・択捉をソ連の領土と認めることを米国が反対したか

第2次大戦後、日本はこの国後・択捉島の領有権はどのように決定されたかー日本は放棄―

 第二次大戦後、日本はポツダム宣言を受諾しています。

「八 カイロ宣言ノ條項ハ履行セラルベク又日本國ノ主權ハ本州、北海道、九州及四國竝ニ吾等ノ決定スル諸小島ニ局限セラルベシ」

 日本は本州、北海道、九州及四國以外は、「吾等(連合国)ノ決定スル諸小島ニ局限セラルベシ」に合意し、連合国側は戦後国後・択捉を含む千島は日本領から除外しています。
中略

 連合軍一般指令作成過程での受け持ち地域に関するトルーマンとスターリンのやりとりは興味ある史実を含んでいる(出典『日露(ソ連)基本文書・資料集』)

 スターリン発トルーマン宛進展密書(45年8月16日)

「一般指令第一号が入った貴信受領しました。次のように修正することを提案します。

 一:日本軍がソ連軍に明け渡す区域に千島全島を含めること

  二:北海道の北半分を含めること。境界線は釧路から留萌までを通る線とする」

  トルーマン発スターリン宛通信(8月18日受信)

 「一般指令No1を、千島全てをソ連軍極東総司令官に明け渡す領域に含むよう

修正することに同意します。
3:1956年の日ソ国交交渉の時、何故、米国は日本が国後・択捉をソ連の領土と認めることを米国が反対したか

 この日ソ国交回復交渉に米国は大きい影響を与えた。「二島返還やむなし」として解決を図ろうとする日本側に強い圧力をかけている。

重光外相はこのモスクワでの会談の後、スエズ運河に関する国際会議の政府代表としてロンドンに行く。ここでダレス長官を訪問して、日ソ交渉の経過を説明した。この会談の模様を再度、松本俊一著『モスクワにかける虹』から見てみたい。

 「(1956年)8月19日に、重光葵外相(この時、日ソ平和条約の日本側全権を兼任)はダレス長官を訪問して、日ソ交渉の経過を説明した。ダレス長官は、“千島列島をソ連の帰属にすることは、サンフランシスコ条約でも決まっていない。従って日本側がソ連案を受諾することは、日本はサンフランシスコ条約以上のことを認めることとなる。かかる場合は同条約第26条が作用して、米国も沖縄の併合を主張しうる立場に立つわけである”という趣旨のことを述べた。

重光外相はホテルに帰ってくると私を呼び入れて、やや青ざめた顔をして“ダレスは全くひどいことをいう。もし日本が国後、択捉をソ連に帰属せしめたら、沖縄をアメリカの領土とするということを言った”とすこぶる興奮した顔つきで話してくれた。

重光氏もダレスが何故にこの段階において日本の態度を牽制するようなことをいい、ことに琉球諸島の併合を主張しうる地位に立つというがごとき、まことにおどしともとれるようなことを言ったのか、重光外相のみならず、私自身も非常に了解に苦しんだ」

ダレス長官はさらに追い打ちをかける。9月7日谷駐米大使に、「日ソ交渉に関する米国覚書」を手交する。8月19日は重光外相に日本が「国後、択捉をソ連に帰属せしめたら」米国は「沖縄を併合する」と脅した。9月7日は「米国はサンフランシスコ和平条約による一切の権利を留保する、平和条約はチャラになる」と谷駐米大使を脅している。覚書には次の記述がある。

「日本はサンフランシスコ条約で放棄した領土に対する主権を他に引き渡す権利を持っていないのである。このような性格のいかなる行為がなされたとしてもそれはサンフランシスコ条約署名国を拘束しうるものではなく、かつ同条約署名国はかかる行為に対してはおそらく同条約によって与えられた一切の権利を留保するものと推測される」

今にして思えば、あの頃が最適な交渉時期だったかも知れないと、ある記事を思い出す。

北方四島は返却すべきだ(モスコフスキー・コムソモーレツ)
モスコフスキー・コムソモーレツ紙 № 25594 2011年3月18日

当時日本の大本営広報部には数行しか紹介されなかった。

クーデター後のアメリカのウクライナ外交政策を運営したソロス

Wayne MADSEN
2016年8月30日
Strategic Culture Foundation

“DC Leaks”集団が入手した、大半がマイクロソフトのWord、ExcelとPower Pointファイルと、pdfファイルで、約2500のジョージ・ソロスのオープン・ソサエティー財団(OSF)非政府組織ネットワークの内部文書が、民主的に選ばれたウクライナ大統領、ヴィクトル・ヤヌコーヴィチとその政権を打倒した、ソロスとオバマ政権が支援した2014年クーデター後、ソロスと彼の顧問たちが、アメリカのウクライナ政策を、いかに支配してきたかを示している。漏洩したソロス文書は、2014年のいわゆる“ユーロマイダン”テーマ革命後、OSFと、キエフはアルテマ通り、46番地を本拠とするソロスの国際ルネサンス財団(IRF)が、いかにアメリカ国務省と協力して、連邦化ウクライナが実現しないようにしたかを説明している。

ウクライナ・クーデター計画に関与したのは、漏洩したOSF文書中で“GS”と書かれているジョージ・ソロスの他に、駐キエフ・アメリカ大使ジェフリー・パイアット、ディヴィッド・ミール(パイアットの経済顧問); レニー・ベルナルド(OSF)、イェウヘン・ビストリツキー(IRF専務取締役)、オレクサンドル・スシコ(IRF理事長)、イワン・クラステフ(ブルガリア、ソフィアにある、ソロスとアメリカ政府の息のかかった団体Centre for Liberal Studies理事長)、サビーン・フライツァー (OSF)と、デフ・バートン(アメリカ国際開発庁 (USAID)、ウクライナ支局長)がいた。USAIDは、中央情報局(CIA)のパイプだ。ソロスは、2014年3月21日のアメリカの“新ウクライナ”支援をめぐる、クーデター後の会議に出席していた。ある文書は“新ウクライナ”は“ヨーロッパの地図を書き換え、ヨーロッパ統合の元々の本質に立ち返る好機”となる主要手段と表現している。

ソロスは、クーデターでしつらえた、アルセニー・ヤツェニュクが率いる、ネオナチも含む政権を認めるのを拒否したかどで、対ロシア経済制裁を強力に推進し、東のロシア語圏ドンバス地域の自治を認めるウクライナ連邦化を拒否した。実際、ソロスは、連邦化したウクライナの中で、東ウクライナの自治を認めることになる、ロシア外務大臣が提案した交渉に乗ろうというパイアットを拒否した。ウクライナにおいて、ロシアに余りの影響力を認めてしまうことになると考えたがゆえに、ソロスは提案を拒否したのだ。ヨーロッパ・ユーラシア担当国務次官補のビクトリア・ヌーランドは、3月21日の会議には出席しなかったが、彼女の立場は、パイアットと、彼女が親しみをこめて“ヤッツ”と呼んでいたヤツェニュクに近いものだった。結局、オバマ政権は、ウクライナ連邦化を拒否し、ウクライナ大統領ペトロ・ポロシェンコと、彼の黒幕ソロスの単独行動主義を全面的に支持した。

今年始め、パイアットが、キエフから、アテネ大使に転出したのも驚くべきことではない。あるソロス文書は、ヨーロッパ中、特に文化と宗教関係で、ロシアと歴史的に密接なギリシャで“Russlandversteher(ロシア理解者を意味するドイツ語)”と戦う必要性を呼びかけている。ソロスOSF文書は、ギリシャにおいて、世論を、反ロシア、親ウクライナ・クーデター政権へと変える、組織的取り組みを呼びかけている。新聞や、10の“オーディオ・ビジュアル局”(TVと、ラジオ)、ギリシャの6つのインターネット・サイトと、ギリシャのソーシャル・ネットワークの“約50人のオピニオン・リーダー”に対する反ロシア・親ウクライナ・プロパガンダ工作が提案されている。ソロスの反ロシア・キャンペーンへの参加で対象にされたギリシャ新聞は“Kathimerini、Avgi、Ta Nea、Vima、Efymerida Syntakton、Eleutherotypia、Proto Themaと、Rizospastis”だ。アテネのギリシャ-ロシア商工会議所も、ソロス・プロパガンダ作戦に含む対象とされた。同様の、マスコミの反ロシア・親ウクライナ・クーデター政権化影響工作が、イタリア、スペインと、フランスに対して、提案されている。ギリシャ、スペインと、イタリアそれぞれの、SYRIZA、ポデモスや五つ星運動党によるウクライナの以前の状態を支持するあらゆる運動に対抗するためというのが、その理由だ。このソロス戦略は“ディベート・マッピング”と呼ばれている。

ギリシャのウクライナ政策に影響を与えることを狙う一方、ソロスと彼のNGO仲間は、どちらの国のEU加盟も、どのEU加盟国の利益にもならない、ウクライナとトルコを含める欧州連合拡大を強引に推進していた。モルドバを、EUに組み込むことにも、高い優先順序が与えられている。多くのソロス文書の全般的な主題は“Russlandversteher(ロシア理解者)”の核心にある、ヨーロッパにおける“反米”感情だ。ヨーロッパの労働組合が、ソロス一味によって、ヨーロッパにおける“反米”世論の中核だと名指しされている。フランスの国民戦線、ハンガリーのジョビク、オランダの自由党(PVV)とイギリス独立党(UKIP)など、一部の政党も名指しされており、ソロスは“PRR”、つまり“ポピュリスト過激左翼”と呼んでいる。ソロス文書は、親ロシアのドイツ政治家も名指ししており、その顔ぶれには、元首相ゲルハルト・シュレーダー、ヘルムート・コール、ヘルムート・シュミット; ブランデンブルグ州の首相マティアス・プラツェック、左翼党幹部グレゴール・ギジ、サフラ・ワーゲンクネヒト、カチア・キッピングや、元ハンブルク市長クラウス・フォン・ドホナーニが含まれる。十代をハンガリーで過ごし、ナチス・ゲシュタポと、ハンガリー・ファシストの矢十字党に協力したソロスは、彼の敵の名を載せた“殺害予定者リスト”を維持するのを好んでいる。

ソロスが、2012年、ユーロマイダン蜂起の二年前に、ウクライナ・クーデター策謀者に提供した、資金、ロジスティックや他の支援の度合いは、注目に値する。OSFと、その傘下の組織が、ユーロマイダン蜂起のために、ビル丸ごとや、事務所や、コンピューター、ソフト、ブロードバンド・インターネット、テレビ会議装置、自動車、アメリカ合州国出張や他の物資を提供していた。これは全て、アメリカとスウェーデンの在キエフ大使館、USAID、カーネギー国際平和基金、スウェーデン国際開発協力庁(SIDA)や、中央情報局(CIA)とつながる全米民主主義基金(NED)と協力して行われた。

ソロス一味は、ウクライナに旅し、発表前にソロス工作員による承認が必要な記事を書くよう、調査ジャーナリストたちにも目をつけている。ウクライナ・プロパガンダを推進する上で、ソロスとアメリカ合州国の主要協力者の一つに、“ロシア・プロパガンダ”に対抗するための仕事で、選ばれたフロマドスケ・テレビがある。

あるソロス文書には下記の勧告が書かれている。“5つの標的国(ドイツ、フランス、スペイン、イタリア、ギリシャ)のジャーナリストを選んで and offウクライナへの長期滞在報道旅行を申し出ることだ。何について書くべきかを指定するのではなく、記事に対して示唆すべきなのだ。我々は、逆効果に思える記事に対する拒否権を維持する。我々が直接、ジャーナリストと連絡をとり、興味ある話題を決定するという提案”。ソロス文書は、そのような手法は“適切な独立ジャーナリズムではなく、ジャーナリストに対する、我々の信頼性を損ないかねない”とさえ認めている。ソロス一味は、ソロスと、ウクライナについて報じるジャーナリストの間に“ファイアー・ウォール”を設けるよう提案している。ソロスの組織は“第三者が、助成金を受けて、仲介者、編集者、品質管理担当などの役で活動することを提案している。IRF[国際ルネサンス財団]は、この構想で、それがウクライナ起源であることを強調する上で、より主導的役割を演じるべきだ”。ソロスの組織は、ウクライナに関する、協力的プロパガンダ流布関係のために、“PIJ”、つまり“公益ジャーナリズム”メディアを探すことに決めている。

世界中に、ソロス彼やCIAのプロパガンダを流布するために、ジャーナリストとしての専門的な資格と威信を、悪魔に売り渡し、喜んで謝礼を受け取る多数のジャーナリストがいる。そうした連中のためのメディアの一つで、ソロスの言説を推進しているとしてあげられているものに、ドイツの中道右派出版社ブルダの協力者とされている、ハフィントン・ポスト-ドイツがある。ウクライナに関して、反ロシアの線を推進していると、ソロスが好意的に見なしている他のドイツ新聞には、フランクフルター・アルゲマイネ・ツァイトゥンク、フランクフルター、ルンドシャウ、ディー・ヴェルト、スーデドイチェ・ツァイトゥンク、ターゲス・ツァイトゥンク、シュピーゲルと、ユンゲ・ヴェルトがある。ソロスによって批判されているのは、ノイエス・ドイチェランドと、フライタークで、余りに親ロシアで、反ウクライナだとされている。

ソロス文書には、スイスの新聞ノイエ・ズルヒャー・ツァイトゥンクのコラムニストが、親ウクライナ・プロパガンダを広めるべく、ソロスから金をもらって“調査アシスタント”を雇ったことが書いてある。ソロスの反ロシア活動資金をもらって、ウクライナ・プロパガンダ記事を書いている他一味には、バルセロナの国際問題研究所、ロンドンのチャタム・ハウスや、イタリアの国際事情研究所の研究員たちがいる。ソロス一味があげているプロパガンダのタネには、G8からの、ロシア追放、ウクライナへのNATOの軍事支援や、NATO加盟、対ロシア経済制裁がある。2015年3月12日付けの機密ソロス文書は、ポーランド人将軍ワルデマール・スクリプチャクに加えて、反ロシアの元NATO軍最高司令官で、ビルとヒラリー・クリントンの親しい友人、ウェスリー・クラークが、ロシアに関する軍事問題でポロシェンコに助言していたことを暴露している。文書は、ソロスを“自薦の新ウクライナ擁護者”だとしている。

ソロスは、ヒラリー・クリントンの最も近しい顧問で資金提供者の一人だ。漏洩したソロス文書は、クリントン・グローバル・イニシアチブと、ソロス財団が、ヨーロッパの国々を含め、世界中で、国家主権を損なうために、いかに協力しているかを説明している。そして、この関係は、11月8日に、全てのアメリカ人有権者が、しっかり見極めるべきものだ。

記事原文のurl:http://www.strategic-culture.org/news/2016/08/30/soros-ran-us-foreign-policy-post-coup-ukraine.html

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『かあべえ』を見た。過去の話ではなく、予告編?

2016年9月 3日 (土)

あなたはマインドコントロールされたCIAのカモだろうか?

Paul Craig Roberts
2016年8月31日

誰かが、オーランド、サンバーナーディノ、パリやニースの公式説明に疑問を呈するのを聞いて、したり顔でほくそえんだことがおありだろうか? 9/11に関する疑問を投じた、2,500人の建築家やエンジニア、消防士、民間機や軍用機のパイロット、物理学者や化学者や元政府高官よりも、自分の方が優れていると感じておられるだろうか? もしそうであれば、読者は、マインドコントロールされたCIAのカモの姿にあてはまっている。

“陰謀論”という言葉は、1964年、ジョン・F・ケネディ大統領は、本人も警察に拘留された際、訊問を受ける前に暗殺されたリー・ハーヴェイ・オズワルドという名の、一人の銃器携帯者に暗殺されたというウォーレン委員会の結論に異議の声を上げる多くの懐疑論者の信頼を損なうため、CIAによって発明され、世間で使われるようになったのだ。CIAはマスコミ内のお友達を利用して、ウォーレン委員会報告を疑うことを、嘲笑と敵意の対象にするキャンペーンを立ち上げたのだ。このキャンペーンは“史上最も成功したプロパガンダ作戦の一つだった”。

ランス・デ・ヘイヴン・スミス政治学教授が、論文審査を受けた著書『アメリカにおける陰謀論』テキサス大学出版局刊の中で、そう言って、政府説明に異議申し立てする人々に対し、人々が、反射的、自動的に汚名を着せるようにするのに、CIAがいかにして成功したかを説明している。これは極めて重要で、読みやすい本で、『マトリックス』の世界から、読者を解放する力を持った、まれな一冊だ。

デ・ヘイヴン・スミス教授は、CIAの策謀を立案している原本のCIA公文書#1035-960を、情報公開法請求によって入手できたおかげで、この本を書くことができた。官僚は、これほど古い文書が重要だなどとは思わなかったのだろう。文書には“不要になり次第、破棄すること”と記されているが、なぜか破棄されなかったのだ。CIA文書#1035-960は、本書中に複製されている。

CIAが、政府説明に対する懐疑論に汚名を着せるのに成功したことによって、9/11のような民主主義に対する国家犯罪 (SCAD)を調査するのを困難にしている。政府が証拠を破壊し、所定の手続きを無視し、捜査を遅らせ、それから、公式説明にお墨付きを与える政治的委員会を立ち上げることができる9/11のような怪しい出来事の場合でさえ、人々の頭は“陰謀論変人”とあざ笑うよう、洗脳されているのだ。デ・ヘイヴン・スミス教授は、ケネディ暗殺や9/11などの出来事では、公式の警察や検察による捜査は決して行われなかったと書いている。出来事の解明は、政治的委員会に任されたのだ。

デ・ヘイヴン・スミス教授の本は、私が読者の皆様に書いてきたことを裏付けている。政府は、SCADが起きる瞬間に、公式説明を用意していおいて、そもそもの発端から論議を支配しているのだ。これによって、他の全ての説明が“陰謀論”になる。デ・ヘイヴン・スミス教授は、それをこう説明している。

“ミーム情報に対するSCADの手法は、CIAや、他の関与している可能性がある機関が、作戦のずっと前に、ミーム情報を作成しておいて、それゆえ、いかなる競合する概念が出現する前に、SCADのミーム情報が極めて迅速に現れ、広まってしまうようにするのだ。”

建国の始祖だったら、政府内部の権力の座にいる連中が、隠れた思惑に役立つ出来事の画策を可能にするのに、政府が関与している怪しい出来事と、見なしたであろうものに対する世論を支配するのに、CIAは成功しているのだ。9月11日の出来事は、ワシントンが支配する世界のための果てしない戦争という新たなパラダイムをうみ出した。CIAが世論の支配に成功したおかげで、支配層エリートの政治犯罪を捜査するのが不可能になっている。結果として、反逆罪が、アメリカ政府の公式政策になることさえ可能になっている。

デ・ヘイヴン・スミス教授の本は、アメリカ軍、CIAと、シークレット・サービスの人間によるケネディ大統領暗殺について語っている。ウォーレン委員会が、民主主義に対する国家犯罪を隠蔽したのと同様、デ・ヘイヴン・スミス教授は、なぜ我々は、9/11公式説明を疑うべきなのかを示している。そして、政府が我々に語るあらゆることも。

本書をお読み願いたい。薄い本だ。手頃な価格だ。現実を知るための準備だ。本書は、阿呆で、無頓着な、洗脳されたアメリカ人にならずに済む予防接種になる。CIAが、印刷された本書全てを購入し、燃やさないのに、私は驚いている。おそらく、CIAは、国民の洗脳に成功したことで、何の恐れもないとたかをくくり、アメリカ民主主義や、責任を負う政府が回復できるなどとは思っていないのだ。

Paul Craig  Robertsは元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリプス・ハワード・ニュー ズ・サービスと、クリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the WestHOW AMERICA WAS LOSTThe Neoconservative Threat to World Order.が購入可能。

記事原文のurl:http://www.paulcraigroberts.org/2016/08/31/are-you-a-mind-controlled-cia-stooge-paul-craig-roberts/

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蛙の子は蛙。

「制御棒処分、70m以深 国の管理10万年 規制委方針」という報道にも平然と、のんびり白痴製造装置の番組を見て笑っているあなたはマインドコントロールされたカモだろうか?

国やら管理機関が10万年続くわけがないだろう。

2016年9月 2日 (金)

もはやアルカイダを敵としていないと語るアメリカ政府

Eric ZUESSE
2016年8月29日
Strategic Culture Foundation

“我々は旧ヌスラ戦線[シリアのアルカイダ]には注目していない。我々はダーイシュ[ISIS]に注目している。そして、それが我々が戦っているものであり、それが我々が探し、標的としているものだ。”アメリカ国防省記者会見、2016年8月16日。

アメリカの対テロ戦争にとっての核心は、アルカイダを具体的標的とすることだったが、8月16日、アメリカ国防省広報官は、アルカイダは、もはやアメリカ合州国の敵ではなく、ISISのみが対テロ戦争におけるアメリカの敵だと述べた。ところが、議会は、対テロ戦争における敵として、アルカイダ以外の何も、決して承認していない。結果として、今や、もはやアルカイダを全く標的とはしないことによって、オバマ大統領は法律に違反しており、彼は法律を無視してもいる ISISを標的にして(長らく彼はそうしているが)議会に、そうすることの新たな承認、議会の民主党も共和党も、事実上、即座に認めるであろうことが確実な承認を要求せずにいる。この新たな戦争権限の承認は、元々の戦争権限承認の主要な欠点を改め、具体的に“聖戦主義”を、アメリカの敵として、名前を挙げて、特定のどの聖戦主義集団であるかにかかわらず、合法的に、殲滅の標的にできるようにするのに必要なのだ。既存の決議の下で標的にできるのは、究極的に、9/11を引き起こしたと判断された団体で、既存の戦争権限承認が、あの具体的な聖戦行為を犯した組織のみに限定されているため、アルカイダだけなのだ。(現在のように)アルカイダに対してのみならず、いかなる聖戦集団に対しても、アメリカ軍の行動が合法的に行えるようにすべく新たな戦争権限承認で、既存の権限承認を改訂するのではなく、置き換える必要がある。

2001年9月14日の議会決議は、アメリカ大統領に、9/11に対応して、戦争をする権限を与え、大統領が“2001年9月11日に起きたテロ攻撃を、計画し、承認し、実行し、あるいは支援したと、彼が判断した諸国、組織や、個人に対して、あらゆる必要かつ、適切な武力を用いる権限を与えた”と宣言した。これは後に、アルカイダを指しているものと解釈された。ブッシュは、2003年3月19日、イラクがアルカイダを支援していると言って、イラクを侵略した。ヒラリー・クリントンも含む議会も、アメリカ‘報道’機関も、その主張を受け入れ、決してこの点で、ブッシュに異議申し立てをせずに、12の理由で、ブッシュが侵略するのを許可した。そのうちの五つは下記の通りだ。

- 2001年9月11日に起きた攻撃を含む、アメリカ合州国、国民、その権益に対する攻撃の責任を負っている組織、アルカイダのメンバーが、イラクにいることがわかっている。

- イラクは 反アメリカ合州国テロ組織を含む“他の国際テロ組織の支援と、かくまうことを継続している”。

- イラクは、自爆犯の家族に、賞金を支払った。

- 議会と大統領による、テロリストと、彼らを支援したり、かくまったりした連中との戦いへ取り組み。

- 大統領が反アメリカ合州国テロと戦うことの、憲法と議会による承認。

言い換えれば、理由の一つは、イラクが“反アメリカ合州国テロ”の背後にいたことで、もう一つの理由は、アルカイダが“イラクにいることが分かっている”ことだったが、9/11の出来事に関しては、理由が全部で五つあった - ところが、この決議は、9/11ではなく、イラクに関係しているのだ。

だから、オバマが議会から、‘テロ’(イスラム・テロのみ、より正確には聖戦主義を意味する)に対して戦争する‘権限を与えられた’根本としている二つの決議は、具体的には、アルカイダに対してのものだ。彼はそれと戦う権限を与えられているのだ。イラク侵略決議は、より広範に“他の国際テロ組織”も含んでいたが、イラクだけに限定されたものだ(そして、ブッシュ大統領が対イラク戦争は終わったと宣言した。だから現在、イラクで、アメリカは、イラク政府による明確な許可を得てのみ、軍事的行動ができる。)

シリアでは、アルカイダは、ヌスラ戦線と呼ばれ、彼らは最近名前を変更し、時には“旧ヌスラ戦線”と呼ばれるが、名前が何であれ、彼らは、シリアのアルカイダだ。

ところがアメリカ国防省は、2016年8月16日に、シリアとイラク両国に関し、バグダッドで記者会見を行い、アメリカは、シリアでもイラクでも、アルカイダについては気にしておらず、“ISIL”、ISIS、「イラクとシリアのイスラム国」だけを意識していると断言した。サウド王家が、ダーイシュ (ISILのアラビア語の略語)と呼ぶので、彼もそうしたのだ。

“我々は旧ヌスラ戦線には注目していない。我々はダーイシュに着目している。それが我々が戦っている相手であり、我々が着目し、標的としているものだ”。

今や、アメリカの対‘テロ’戦争の唯一の標的は、(ジョージ・W・ブッシュと共に)9/11の背後にいた家族である、サウド王家を打倒し、置き換えたがっている聖戦主義組織だけとなった。

広報官発言と、3:25のところで、ジャーナリストヌスラ戦線のことを“アメリカ合州国が支援しているかも知れない勢力”と言ってペンタゴン広報官を怒らせたビデオがここにある(彼はこれが実際、シリアでは、ずっと事実だったことを知っているので、この言葉で、ジャーナリストは目を伏せる。アメリカは終始“ダーイシュ”を除く、現地のあらゆる聖戦戦士(つまり‘テロリスト’)集団、(特に、ヌスラ戦線) 彼らのいずれも、アサドを打倒しようとしているので(ダーイシュは、十分イスラム的ではないということで、サウド王家を打倒すると脅しているために)を支持してきたのだ。だから、ダーイシュ-ISISが、サウド王家にとっての脅威なので、アメリカは、対ISIS戦争努力を(対アサド戦争に加え)に注力し、シリアにおける、他の聖戦士を無視しているのだ。シリア国内の全ての聖戦士は、アサド打倒のために戦っており、それゆえ(サウド王家の敵、ISIS以外)、シリア国内のあらゆる聖戦士は、対アサド・アメリカ戦争にとって、実際、強力な資産だ。

ペンタゴン広報官は、個人的発言で対応してから、アメリカは、“ダーイシュ”以外の、ヌスラ戦線や、他のいかなる聖戦主義集団も気にしないと、単純に反復した。

実際、9/11決議は“2001年9月11日に起きたテロ攻撃を、計画し、承認し、実行し、あるいは支援したと、彼が判断した諸国、組織や、個人に対して、あらゆる必要かつ、適切な武力を用いる権限を与えた”のだから、オバマは“ダーイシュ”に対して、いかなる軍事作戦を行う権限を与えられていないのだ。しかも当時、ISISは存在さえしていなかった。我々はまだ彼らを作り出していなかったのだ。

議会は、アサドを打倒するためのいかなる軍事作戦をすることも、彼に許可していない。ISISを殺害するいかなる軍事作戦も許可してはいない。オバマは、ロシアを憎悪し、ロシアに好意的なあらゆる国の指導者(カダフィ、ヤヌーコヴィッチやアサドなど)を殺害したがっている変節したアメリカ大統領だ。議会とオバマを支配しているのと同じアメリカ支配層によって支配されている‘報道’機関の協力によって、既存の法律とは無関係に、彼は事実上、これをするためだけに、自由行動を認められている。

バラク・オバマは、反ロシアで頭が一杯で、アサドはロシアの同盟者なので、オバマは、彼や前任者たちが、ロシアに友好的だったり、同盟したりしている他の国の指導者たち、サダム・フセイン、ムアマル・カダフィや、ヴィクトル・ヤヌコーヴィチを打倒したように、アサドを打倒したがっているというのが事実だ。オバマは、彼の頭の中では決して終わっておらず、ロシアそのものが包囲され、征服されるまで終わるはずのない冷戦ではなく、第三次世界大戦で勝利しようとしている。

オバマの友人で顧問のズビグニュー・ブレジンスキーが、1997年に著書The Grand Chessboard『ブレジンスキーの世界はこう動く―21世紀の地政戦略ゲーム』で主張したように、明らかにオバマも、これはロシアの‘王’(支配層エリート)が倒され、アメリカの‘王’(支配層エリート)が残っている状態で勝利する“チェス・ゲーム”だと思い込んでいる。アメリカ支配層(と‘報道’機関を含むその代理人と、アメリカ政府)の考え方も、そうなのだ。

アメリカ国民は、聖戦士を我々の敵と考えているが、アメリカ支配層は、聖戦士を問題とは思っていない。 連中の友人サウジアラビア支配層は、聖戦士とではなく、石油とガス市場で、ロシアと戦っている。

そして、アメリカ支配層は、アメリカ国民など、どうでも良いのだ。

そして、これが、アメリカ大統領が、アメリカの法律を破っても、何のおとがめもなく済んでしまい、 (代理人を通して)“我々は旧ヌスラ戦線には注目していない。我々はダーイシュに注目している。そして、それこそが我々が戦い、探し、標的にしているものなのだ”と言える理由だ。

記事原文のurl:http://www.strategic-culture.org/news/2016/08/29/us-government-says-no-longer-against-al-qaeda.html

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ご都合主義の極み。ロシアやイランや中国を屈伏させる永久戦争のためには何でもあり。

大本営広報部、検索してみても、この話題の記事はみつからない。探し方がわるいのだろうか?人々の注意を散漫にして、まったくわけがわからない状態にしておくのがお仕事。

現地の状態を把握するには、下記講演は必見だろう。

特別講演会「シリア内戦」はどう理解してはいけないか? ―東京外国語大学・青山弘之教授×中東調査会上席研究員・高岡豊氏 対談講演会 2016.6.23

2016年9月 1日 (木)

‘EUとアメリカ間のTTIP交渉は事実上失敗した’ - ドイツ経済相

公開日時: 2016年8月28日 11:57
編集日時: 2016年8月28日 12:42
RT


FILE PHOTO  © Francois Lenoir / ロイター

EUとアメリカの環大西洋貿易投資連携協定、TTIPに関する交渉は本質的に失敗したと、ドイツのシグマール・ガブリエル副首相兼経済・エネルギー相は述べた。

更に読む
TTIPは‘EUの利益を尊重していない’: フランスのヴァルス首相、環大西洋貿易投資連携協定に‘ノン’と発言。

“アメリカ合州国との交渉は、誰も実際に認めようとはしていないが、事実上、失敗したというのが私の考えだ”と、経済相はZDFの司会者に語ったが、日曜日放送予定のインタビュー書き起こしによれば下記の通りだ。

“[彼ら]が失敗したのは、ヨーロッパ人は、アメリカの要求に服従したくないためだ。”

14回の交渉で、両者は議論されている協定の一章たりとも、共通の基盤を見いだすことができなかったと彼は述べた。障害の一つには、公共入札を、ヨーロッパ企業に開放するのを、アメリカが反対したことがある。

“私から見れば、これは自由貿易に反します" ガブリエル経済相は以前この問題について、こう発言していた。

アメリカ政府は、自由貿易協定は、2016年末までに署名すべきだと主張しているが、ドイツのみならず、多数のヨーロッパ諸国による強い反対に会っている。

多国籍企業の利益を、多国籍企業が操業する国の国益より優先し、ヨーロッパの労働基準や、環境保護基準を損なうTTIPは危険だと反対する人々は主張している。

ガブリエルは、TTIPを、EUとカナダが交渉している自由貿易協定、包括的経済貿易協定(CETA)と比較し、そちらの方が各当事者にとって、より公平だと彼は述べた。

ヨーロッパの各国民も、TTIP協定の内容が秘密なので不満だ。とは言え、最近の漏洩で、TTIPが、食品安全法規、環境法規、金融規制に悪影響を及ぼし、EUを遺伝子組み替え作物に対して開放することを示唆している. 協定に反対する人々は、多くのヨーロッパの都市で、抗議行動をしている。最近では、先週末、ベルリンで行われ、活動家たちが、9月17日の全国規模デモ行動を呼びかけた。

‘一般庶民の利益に関するものではない’

未曾有のTTIP抗議行動のせいで、貿易交渉の運命について、大西洋両岸の政治家たち“本当に懸念しており”連中に、協定をお蔵入りにする口実をさがすよう強いているのですと、ジャーナリストで、元ベルギー議会副議長のロデ・ヴァンホストはRTに語った。

“この協定に反対する抗議行動は、これまでの他の協定では見られなかったものです。この多国間投資協定のような大型協定が、以前、大衆の抗議行動で阻止された実績があります”とヴァンホストは述べた。

“彼らは交渉丸ごと延期する打開策を探しているのです”と彼は言った。

ヴァンホストによると、ガブリエル経済相のTTIP批判は、ドイツの支配エリート内の権力闘争という可能性がある。しかし彼は、協定そのものが、アメリカと、ヨーロッパの支配エリートとの間の協定であって、一般庶民とは無関係だと言う。

“これは自由貿易の話ではなく、協定でさえありません。これは基本的に、アメリカと欧州連合の経済エリート間の、国民の意思に反する連中の権益を守るための取引です。”

ワシントンがEUとの自由貿易協定を強引に押し進めようとしている、もう一つの理由は、ロシアとEUの経済関係の発展を阻止するためです。“過去数十年間進行してきた変化 – 終始進んできた、ロシアとの経済関係を阻止する”のが狙いです。

“第二次世界大戦が終わって以来、ずっとアメリカが阻止したがってきたものです”と ヴァンホストは述べた。

記事原文のurl:https://www.rt.com/business/357454-ttip-talks-failed-eu/

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大本営広報部は、この種の話題を報道管制しているので、今日の日刊IWJガイドの一部を流用させていただこう。

佐々木隼也記者が、臨時国会の目玉のひとつである「TPP法案」について警鐘を鳴らします!

■迫る臨時国会!安保法と同じ「強行採決」の危険性~米国で「批准不可能」状態のTPPを日本国民は止められるか!?

 おはようございます。IWJの佐々木です。

 いよいよ臨時国会の招集日が9月26日となりました。この臨時国会では、安倍政権としてはアベノミクスの威信をかけた第2次補正予算案や、過去に3度廃案となった世紀の悪法「共謀罪」のほぼ名前をすげ替えただけの「テロ等組織犯罪準備罪」を新設する組織的犯罪処罰法改正案、さらに、憲法改正や天皇陛下の生前退位をめぐる皇室典範改正などが議題にのぼると見られており、国民にとって、今後の日本のあり方を大きく占う、重要な局面となります。

 そして、この臨時国会でもう一つ、議題にあがると見られているのが、TPPの批准を見越したTPP承認案です。

 TPP…。IWJでは菅直人政権において急浮上してきた2010年から、これまで5年以上、この問題を追い続けてきました。IWJは、TPPが「貿易を自由化し、ルールを取り払い、各国が互いに経済発展を遂げる」というスローガンの実態が、「大企業や資本家が利益を追及するうえで『邪魔』となる、国民の命や文化、健康を守るための様々なルールやセーフティネットを排除し、国民生活そのものを『市場』化するものだ」と喝破してきました。

 その実態は、一番の推進国である米国内ではすでに見抜かれ、多くの米国人が反対の声をあげています。

 米国民の多くの支持を受け、ヒラリー・クリントン氏と米大統領選の民主党候補の座を争ったバーニー・サンダース氏は、当初からTPPに強烈に反対し、民主党候補争いを退いたあとも、TPP反対の新組織を立ち上げることを表明しました。

 また、共和党候補のドナルド・トランプ氏も、TPPは「雇用を奪う」として、強硬に反対。そして当初はTPP容認派だったヒラリー氏でさえも、こうしたTPP反対の動き、そして世論の圧力を受け、11日のミシガン州の演説で「選挙後も大統領になっても反対する」と、反対派に転じ始めました。

 オバマ大統領は自身の任期中に、なんとかしてTPP批准にこぎつけようと焦っていますが、米国民や米議会の反対の動きを見る限り、少なくとも「年内の批准はないだろう」と多くの識者はみています。

 一方の推進国、日本はどうでしょう。

 安倍政権は早期のTPP承認案の成立と批准を求めていますが、今回、臨時国会の招集日が26日となったことで、さらに冒頭紹介したように他にも重要議案が目白押しのため、TPPに関する審議は「時間切れ」となる可能性があります。

 しかし、この「米国の強い成立圧力」と「審議が時間切れとなり決まらない可能性」というパターン。何かを思い出しますよね。そう、安保法制の時と同じなのです。焦った安倍政権が安保法制を強行採決したように、TPP承認案も、国民無視の強行採決を仕掛けるのではないかと、多くの識者、そしてIWJとしても危機感を募らせています。

 安倍政権はTPP批准に先行して(先取りして)、すでに国内で、TPPに合わせた様々な「国内法の改正」や「システム・ルールの変革」を進めています。

 こうした米国内の動き、そして臨時国会を控えた国内の動き、そして先行して進める国内法の改正の問題などは、近く、記事として分かりやすくまとめ、多くの人に警鐘を鳴らしたいと考えていますので、今しばらくお待ち下さい!

 2010年当初からTPPに反対の声をあげている、元農水大臣の山田正彦氏などは、20日に行われたTPP反対集会で、TPPによって日本の医療や食の安全が根底から脅かされること、そしてその事実がすでにTPP条文案に書き込まれていること、それを日本政府が隠していることなどを説明しました。

 この集会の模様は、以下の動画記事よりご覧になることができます。現在、この集会の丁寧なテキスト記事を作成中ですので、こちらもしばしお待ちください!

・「TPPを批准させない!全国共同行動8.20キックオフ集会」(動画)
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/326523

 この山田正彦氏の様々な指摘は、今年の3月と5月、2度にわたり行われた岩上さんによるインタビューで、詳しくお話しいただいています。ご覧になった誰もが、「えー!!??」と驚くほど、とんでもない内容を孕んだTPP.。ぜひ臨時国会の前に、以下のインタビュー記事をご覧になっていただければと思います!!そして、この機会にぜひ、数々のコンテンツが見放題、読み放題になるサポート会員へのお切り替えをぜひ、よろしくお願いします!

・「聖域もいずれ関税撤廃に」?! 日本農業新聞を含むほぼすべての大手メディアが取り上げないTPPの衝撃の真実!
岩上安身による山田正彦・元農水大臣インタビュー(前編)2016.3.7
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/290721

・日本の「食の安全」をモンサントが決める!?日本農業新聞を含むほぼすべての大手メディアが取り上げないTPPの衝撃の真実!
岩上安身による山田正彦・元農水大臣インタビュー(後編) 2016.5.7
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/300847

以下のリンクもお読みいただきたい。

【特集】IWJが追ったTPP問題

TPP 山田正彦さんとランチ会 2016.8.22

植草一秀の『知られざる真実』
TPPの真実知って安倍暴政TPP強行批准を阻止

TPP交渉差止・違憲訴訟の会の山田正彦氏の新刊

ついに完成『アメリカも批准できないTPP協定の内容は、こうだった!』

アメリカも批准できないTPP協定の内容は、こうだった!hontoでも購入可能。

このブログの、TPP関連翻訳記事リストは下記。

TPP主要記事リスト

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