アレッポのイメージ・キャラクター
Paul Craig Roberts
2016年8月19日
シリア軍のアレッポ奪還を止めるよう、ロシアに圧力をかけるために、ワシントンの売女マスコミは、子どもの画像を利用している。http://www.cnn.com/2016/08/17/world/syria-little-boy-airstrike-victim/ アメリカ政府が、シリアを二つに分割し、それにより、アサド大統領に対し、恒久的に圧力をかけ続けられるよう、アメリカ政府としては、手先のいわゆる穏健反政府派にアレッポを確保させておきたいのだ。
プロパガンダ画像の男の子は、それほど酷い負傷をしていないように見える。7つのイスラム教国家に対するアメリカの戦争と爆撃で、CNNアンカーが涙一つこぼすことなく、何万人もの子どもが殺害されたことを決して忘れてはならないし、対イラク・アメリカ経済制裁の結果、500,000人のイラク人の子どもが亡くなったと国連が結論づけたが、クリントン政権時のマデレーヌ・オルブライト国務長官は、(制裁の結果として)子どもたちの死は、それだけの値打ちがあったと述べたことを、決して忘れてはならない。https://www.youtube.com/watch?v=omnskeu-puE
シリア政権政府打倒というアメリカ政府の決意が、あらゆる年齢のシリア国民に多くの死をもたらしたことを忘れてはならない。こうした死の責任は、ひたすらアメリカ政府にある。悪のオバマ政権は、繰り返し“アサドは退任すべきだ”と述べており、彼を追い出すため、国と多くの国民を破壊する準備をしている。
オバマ政権によれば、アサドは独裁者だから、退任しなければならない。アサドは選挙で選ばれており、再選もされており、アメリカ人国民による、オバマ支持率より、シリア国民による、アサド支持率の方が、ずっと高いという事実にもかかわらず、アメリカ政府は、このウソを言い続けている。しかも、アサドがシリア国民に対して行っていると、アメリカ政府が非難していることが何であれ、アメリカ政府がシリアにもたらした死と破壊の比ではないのだ。
もし、ロシア政府が、シリアにおける“任務完了”を早まって宣言し、撤退し、ロシア政府が、アメリカ政府にまたもやだまされた後、慌てて取って返すことさえなければ、おそらく、アレッポの惨事は、避けられていただろう。
Paul Craig Robertsは元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリップス・ハワード・ニューズ・サービスと、クリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。
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記事原文のurl:http://www.paulcraigroberts.org/2016/08/19/the-aleppo-poster-child-paul-craig-roberts/
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大本営広報部には、洗脳・虚報以外、期待していない。この件では、洗脳・虚報が露骨。
洗脳から抜け出るためには、大本営広報部虚報から離脱するしかない。
特別講演会「シリア内戦」はどう理解してはいけないか? ―東京外国語大学・青山弘之教授×中東調査会上席研究員・高岡豊氏 対談講演会 2016.6.23
英米仏によるシリア軍事介入「合理性ない」 一般市民に多数の死者が出る可能性指摘 ~岩上安身による青山弘之氏インタビュー 2013.8.28
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