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2016年8月27日 (土)

トルコ、まだ祝賀はするまい!

Andre Vltchek
2013年8月19日

非常に多くの人々が、これが起きるのを喜んでいる。トルコが、NATOを離脱し、欧米への、心理的、政治的、経済的依存を断ち切るのを。今やレジェップ・タイイップ・エルドアンと彼の仲間は、アメリカ合州国やEUと言い争っており、トルコが、世界における、その立場を徹底的に見直し、ロシアと中国との結びつきを強化し、シリアのバッシャール・アル・アサド大統領との歴史的友好関係を復活させ、イランとの関係を向上させるという、大きな希望が突然、表れたのだ。

こうしたことが、これほど突然に、思いがけなく本当に起きうるのだろうか? もしトルコがBRICSに参加すれば、もしトルコがNATO離脱を決定し、欧米の死の抱擁から苦闘して脱出すれば、世界が丸ごと変わるのだ!

身の回りの多くの人々は既に祝っている。だが私は彼らには参加しない。私はまだ待っている。私はトルコのことを良く知っている。トルコの人々とは、20年以上、密接に仕事をしてきた。私の著書のうち、5冊はトルコ語に翻訳され、トルコで刊行されており、イスタンブールで、私は数え切れないほどのテレビ・トーク番組に出演している。

しかも正直にいって、トルコのことを知れば知るほど、益々トルコは分からなくなる!

トルコは地球上で最も複雑な国の一つだ。トルコは予測困難で、矛盾に満ちており、同盟相手を頻繁に変える。外観上そう見えるものと同じものは実際何一つない。しかも、表面下でさえ、流れは合流し、分岐し、逆流さえする。

トルコについて書くには、公正かつ、詳しく書くには、地雷原を走り抜けなければならない。結局、いつだって失敗してしまう! 何を言っても、非常に多くのトルコ人を不幸な気分にしてしまう。それは主に、簡単で、客観的真実はないように思えるためだ。しかも、様々な‘派閥’は、根本的、かつ情熱的に、お互い意見が合わない。

それで、何と多くの外国人評論家が、突然大胆にも(奨励することが多いが)トルコにおける最近の出来事についての判断をするようになるかに私は驚いている。彼らがいかに自信を持っているように見えることか!

トルコのことを良く知らない人々の多くは、現在祝っている。彼らにとっては、あらゆることが明らかなように見えるのだ。‘トルコ大統領は、方針を変えて、シリア/トルコ国境近くで、戦闘機を撃墜したことを、ロシアに詫びることに決めた。すると、欧米は、致命的な軍事クーデターを画策した。エルドアンは“もう、うんざりだ”といって、策謀を暴露し、サンクトペテルブルクに出かけ、プーチン大統領と、ロシアを抱擁した。’

ことが、それほど簡単であって欲しいと私は思う。私も今頃祝賀に加われたらと思う!

そうはせず、コンピューターの前に座り、愛しながらも、実に長年理解し損ねている国、トルコについての、この文章を書いている。

***

彼がこのトルコ最大の都市の知事だった時に、イスタンブールで、彼の(当時の)政党Refah Partisi、RPの本部で、私はレジェップ・タイイップ・エルドアンと会った。それは90年代末で、当時、私は‘ユーゴスラビア戦争’を報道しながら、サラエボ、Pale、ベオグラードと前線の間を移動して、殺されずにすむようにするのに忙しかった。同僚ジャーナリストの大半が、休暇をとるのに、列車で、ウィーンまで旅していた(飛行機の便はなく、外国人は運転を許されなかった)が、ブルガリアとエディルネ経由の鈍行列車で行く、イスタンブールをいつも選んでいた。もしバルカン半島を本当に理解したいと思うなら、オスマン帝国について学び、理解する必要があるように私は感じていた。

あの当時、エルドアン知事は、親欧米で、非宗教的な、中流、上流のイスタンブール住民をこわがらせるのに成功していた。常にヨーロッパの方を見ている都市で、彼はイスラム主義の政党に属していた。しかし最後に、彼は徹底的社会改革を行い、ゴミのリサイクル制度から交通にいたるまで、インフラを劇的に改良した。国際連合人間居住計画UN-HABITATは、彼を非常に高く評価した。私は彼の言い分を聞きたくて、彼と話したいと思った。そして彼は同意した。

会ってみると、狂信的信者ではなく、自己中心的な、信念で動いている実務的政治家、ポピュリストだった。

“トルコ語は話せますか?”と、彼は挨拶代わりに、私に尋ねた。

“うまくは話せません。”私は答えた。“ほんの数語だけで。”

“ほらね!”彼は勝ち誇ったように叫んだ。“あなたのトルコ語はうまくないが、あなたは私の党の名前、Refah Partisiを、完璧にアクセントなしで発音できますね! これは、既にして、我々がいかに重要で、必要欠くべからざるものかという証明ではありませんか?”

私にはよく分からなかった… 私は彼の論理を理解しようと努めた。ここイスタンブールで、明らかに自己陶酔している、この高圧的人物と向き合っているよりも、ユーゴスラビアの塹壕にいる方が気楽に思えたことを認めざるを得ない。

しかし、彼は‘言い’続けた。そして、トルコ国民の多くが彼に投票し続け、とうとう、2003年、彼は首相となり、2014年には、トルコ大統領になった。

***

イスラム主義者であろうとあるまいと、2003年以来、エルドアンは、欧米に拒否されたことだがない。彼は事実上、磐石の、堂々とした欧米最強の同盟、NATOのメンバー、トルコの指導者だった。そして、彼は、その絆を断つようなことはしなかった。

トルコは、時折、欧米や、パートナーや、‘お得意先’の国々と、ささいな口論をしてきたが、本当に同盟を脅威にさらすようなことは一切していない。2010年、ガザに向かっていたトルコ船に対する、死者を招いた急襲の後、エルドアンはイスラエルと対決したが、主に口先だけだった。軍事的つながりは絶たなかった。たとえば、トルコは、イスラエル人戦闘機パイロットを、コニヤ郊外の軍用空港で訓練することはやめなかった。

余りに多くの矛盾があったのではないだろうか? 全くその通り!

***

トルコでは、‘人が一体どういう人物か?見分けるのは実際、極めて困難だ。支持する信条も、仕事も変わり続けているからだ。

国務長官としてトルコを訪問したある時、ヒラリー・クリントンが、トルコ政府に、重要な、社会主義で民族主義の新聞アイディンリク・ガゼテシを閉鎖するよう要求したと言われている。何度か、アイディンリク紙は、私にインタビューした。私も同紙編集長や他のスタッフに、インタビューしたことがある。最も多作なトルコ人ドキュメンタリー映画制作者の一人(私の友人の) セルカン・コチュの本拠地である、同紙の系列テレビ局、ウルサル・カナルと緊密に仕事をしたことがある。

南米のテレビ局テレスル用の、ドキュメンタリー撮影中、セルカンと彼の仲間たちが、大いに助けてくれた。2013年、イスタンブールのゲジ公園での反乱や、ISISが、‘難民’キャンプや、ハタイ市近辺のシリアとの国境地域で、訓練を受け支援されている様子だ。

アパイディン難民キャンプや、アダナ市のすぐ郊外にある、悪名高いNATO施設、インジルリク空軍基地で、テロリスト連中が一体どのように訓練されているのか説明してもらった。私はこの両方の施設を、三回、映画と写真におさめることに成功した。しばしば、生命の危険をおかしながら。

筋金入りのトルコ左翼、特に共産主義者に、アイディンリク紙と、 ウルサル・カナル・テレビの両方について質問してみると、彼らの答えは、満場一致とは遙かにほど遠い!

また、アイディンリク紙の人々に、クルド人の窮状や、PKKについて、質問すると、何か軽蔑的な発言か、少なくとも、極端に批判的発言を聞くことになる。

もちろん大半のケマル主義者や、ほとんど全ての民族主義者は、クルド人の独立のための戦いや、ある種の自治にすら反対だ。彼らは、「一つの強力で、非宗教的なトルコ国家があるべきだ。」以上、終わりで、PKKは、単なるテロ集団に過ぎないと思いこんでいる。

一方、多くのトルコ人共産主義者は、クルド人の窮状を認めており、民族主義者たちや、彼らのメディアには、極めて批判的だ。

だが、PKKは、実際、政治的に、一体どのような立場にあるのだろう? それは全て、誰に質問するかによる! あれはクルド民族主義運動で、議論の余地のない‘左翼’だという人々がいる。強く反対する連中もいて、あからさまに‘第五列’だと決めつけ、CIAが埋め込んだものだとまで言う。

だが、トルコ人が誰も同意しないように見える、唯一の問題は、“クルド人問題”だけというわけではない。アルメニア人虐殺について質問すれば、すぐに(既に書いたことだが)地雷原のど真ん中にパラシュート降下したことに気がつくはずだ。大半の左翼トルコ人は、断固として“虐殺”の定義さえ否定する。クルド人とアルメニア人“問題”を会話に持ち出すだけで、わずか一晩にして、友人の大半を失いかねない。

混乱されただろうか? ところが、これだけでは済まない。2014年以前に、イスタンブールから、ヨーロッパ方向に、約80キロ、シリヴリ刑務所に、ドライブしていれば、本物の混乱とは一体何か、ご理解いただけただろう! この非常に厳格に警備された施設には、かつて、何百人ものトルコ軍の高位の将軍や将校や知識人や活動家を収容していた。彼ら全員、2003年の昔にさかのぼる軍の世俗主義者によるクーデター未遂とされる、いわゆる大ハンマー作戦(トルコ語でBalyoz Harekati)がらみで、この刑務所に入れられていたのだ。

しかし、将軍たちは何者で、彼らの逮捕の背後には一体何があったのだろう? 私は彼らの家族と会い証言を撮影した。エルドアンと彼のAKP党に、強く反対している家族もあった。トルコ“ユーラシア主義”を信じている人々もいたが(ごく少数で、必ずしも、あからさまというわけではないが) トルコがNATO加盟国であることに反対する人々もいた。

それが何であったにせよ、政府は、将軍たちと彼らの仲間は‘厄介で’、危険でさえあると見なしたのだ。彼らに対する訴訟はでっち上げだった可能性が極めて高く、国内でも、国外でも厳しく批判された。しかし、訴訟には強力な支援者、外国にいる宗教指導者で、(当時) AKPの親密な同盟者フェトフッラー・ギュレン率いるイスラム主義運動、ジェマート運動がいたのだ!

当然のことながら、2014年に、AKPとギュレンが仲たがいした後、告訴されていた人々は刑務所から釈放され、2015年3月31日、236人の容疑者全員、無罪とされた。

そして、今エルドアン大統領は、フェトフッラー・ギュレンが最近の残虐なクーデター未遂の黒幕だと非難し、アメリカ合州国からトルコへの送還を要求している! この国では、物事は、一体何と素早く、何と根本的に変化するのだろう!

事を一層複雑にするのが、私の左翼トルコ人同僚、調査ジャーナリストたちが、2012年という早い時期に、アフリカ(当時、私が拠点としていた)で、とりわけ、彼らの学校建設と、あらゆる類の危険な過激宗教教義の布教に関するジェマート運動の活動総体と、特にフェトフッラー・ギュレンの調査をするを手伝って欲しいと頼んできたことだ。当時、フェトフッラー・ギュレンは、トルコでは依然、アメリカ合州国とAKP両方の、親密な同盟者と見なされていたのだ!

欧米に関する限り、ある時点で、AKPの‘新オスマン主義’は‘いささか手に負えなくなった’が、欧米と、地域におけるその帝国主義政策を支持して、トルコ全体としては、正しい道を進んでいた。そしてつい最近まで、AKPの主な同盟者(今や宿敵だが)、フェトフッラー・ギュレンは、その‘正しい道’の一部だった。

友人で、キューバで教育を受けた作家、歴史学者で、ジャーナリストのイーイト・ギュナイが、最近のクーデターの数カ月前、こう説明してくれた。

“政策は、新オスマン主義と呼ばれた。この考え方は、AKP政権というか、トルコそのものが、地域における欧米帝国主義の下請け業者として働き、下請け業者として、その地域内で、トルコは自分の勢力範囲を拡張する。当時は、アメリカ合州国を本拠とするギュレン運動もあった。現在、政府と彼らは敵どうしだが、当時は、両者は同盟していた。彼らが秀でている点は、学校や大学の開設だったので、ギュレン運動は、アフリカで特に活動的だった。そして彼らは膨大な金を持っていた。2013年、この運動は、アメリカだけでも、約130校の“チャーター・スクール”を運営しているという記事を読んだことがある。もしチャーター・スクールを運用していれば、何百万ドルものアメリカ納税者の金を支払ってもらえるのだ。連中は実に良く組織されている。彼らには膨大な仲間がいる。 彼らは裕福だ。しかも連中は、この富を、影響力の強化に利用している。

実際、アラブの春が始まった際、現大統領レジェップ・タイイップ・エルドアンと、AKPは極めて懐疑的だった。彼らは実際、アメリカ人が彼らに言うまで、一体何が起きているのか理解していなかったのだ。

“心配無用だ。我々がやっているのだから…”

NATO戦闘機がリビア爆撃を開始した際、エルドアンがこういう趣旨の演説をしたことがあった。“リビア爆撃とは、NATOはなんと馬鹿なことをしているんだ?”そして、二日後、トルコは、この任務の一環となった。アメリカが彼に言ったのだ。“お前は阿呆か? 何が起きているのか分からないのか?”そこで、彼はすぐさま考えを変えた。

こうしたこと全ての背後にある、基本的な考え方はこうだ。アラブの春は、基本的に、AKPに有利なのだ。アラブの春は、地域中での“政権転覆”と呼ばれるものだった。それで生まれた各新政権は、主にイスラム主義なので、AKPには、そうした政権の内部で影響力を得る機会があったのだ。”

私がこれまで、くだくだかいたのは、単にトルコの政治的迷路の複雑さを例証するためだ。

ここには不変のものはほとんど何もない。比喩として一番ふさわしいのは流砂かも知れない。

***

今、トルコは、実際一体どの向きに進んでいるのだろう?

最終的に、東に向く可能性が本当にあるのだろうか?

もちろん、大いに希望はある! もちろん、そうした希望は、少なくとも一部は、もっともだ。だが、用心深い私は、まだ慶賀する状況にない。

欧米は“トルコ喪失”は、地政学的権益、つまり欧米の全体主義的帝国主義構想にとって、強烈な打撃になることを重々承知だ。地球上で、最も戦略的な地理的位置の一つにあるこの巨大な国を、易々と平和裡に離脱させる可能性は、ほとんどあり得ない。

もしトルコ大統領が、欧米に屈伏せず、もし彼が、NATOから、トルコを断固として脱退させ、もし彼がインジルリク空軍基地(50発ほど核弾頭が格納されている)を閉鎖し、そして、特に、もしその後、トルコの軍事施設をロシアと共用すれば、欧米は絶対に、容赦なきまで激しい動きをするだろう。その場合‘メニュー’には一体何があるのだろう。暗殺の企て、次の軍事クーデター、それとも、何か外部から挑発する不穏だろうか? 我々には分からないが、想像はできる。すさまじい流血の惨事になるだろう。

トルコ知識人は、一体どちらの側に付いているのだろう。著名ジャーナリストや芸術家や学者たちは? 彼らは勇敢なことが多い(チョムスキーと私は最近の共著で彼らを、‘地球上で、最も勇気のある人々’と呼んだ)が、彼らの本当の政治的忠誠心は一体何にあるのだろう? 彼らの中には、真の社会主義者や、マルクス主義者さえいるが、決して全員ではない。多くの人々は真っ直ぐ欧米の方をむいている。パリ、ロンドン、ニューヨーク、そして、ベルリン。

トルコで私の本を出版している人の一人で、友人で、今は故人の国際的に著名なトルコ人量子化学者、分子生物学者のオクタイ・シナノール(往々にして“トルコのアインシュタイン”と呼ばれる)は、もっともあけすけな欧米帝国主義批判者の一人だった。しかし彼は長年、イェール大学教授をつとめていたし、しかも晩年、主にフロリダ州にある海岸沿いにある自宅で過ごしていた。彼のトルコに対する愛は、私にしてみれば、余りに‘遠距離”で、余りに“プラトニック”なのだ。

トルコ知識人は、一体どの作家を尊敬したら良いかということにすら合意できない。二人の最も有名な現代トルコ人小説家、ノーベル文学賞受賞者オルハン・パムクと、エリフ・シャファクは、外国の出版社や大衆が期待している通りにトルコを描いて、欧米にすっかり身売りした二人の凡庸な文学者に過ぎないと、多くの人々から見なされている。

近頃、若く教育のあるトルコ人の多くが、新たな革命的な流れや、現地の政府や運動について学ぶため、中南米に出かけている。アジアに旅行する若者もいる。たとえば、イスタンブールを本拠とする知識人は、アテネの、びっくりするほどヨーロッパ中心的で、偏狭な知識人より、ずっとコスモポリタンだ。だが、ヨーロッパの世俗主義と、リベラリズムは、いまだに主要な基準点で、都会に暮らす大半のトルコ人にとって目標でさえある。

彼らは‘NATOに反対’で‘アメリカ外交政策に反対’だが、彼らが実際、一体何に賛成なのか、はっきりしないことが多い。

もし政府がNATOをけ飛ばし、代わりに、ロシアと中国を受け入れると決めた場合、彼らは政府を支持するだろうか? 彼らは、トルコがBRICSに参加して欲しいと思うだろうか?

エルドアン大統領は抜け目のない実務的な政治家だ。彼は、取り引きと‘切り札’を知り尽くしている。欧米と、その帝国主義にとって、そして、それに反対する国々にとって、トルコがどれほど大きな価値があるかを、彼は承知している。

国内における彼の人気は高まっており、ほぼ70%に達している。最近のクーデターを支持したか(あるいは、引き起こしまでした)か、少なくとも、大変な危機の時に、トルコの‘正統な政府’を守るのに何もしなかったことで、欧米を非難する際、彼には明らかな‘道義的権限’がある。

欧米は、今、彼の脅しを、初めて本気で受け止めている!

過去の経験を基にすれば、エルドアンは、ワシントンや、ベルリンや他の欧米の首都と、極めて厳しい交渉を始める可能性が高い。最近の‘東向き転換’は、実に効果的なはったりに過ぎない可能性が高い。

オバマもプーチンもそれは分かっている。それが、トルコに備蓄している核兵器について、アメリカ幹部が本気で‘懸念して’いない理由だ。これが、サンクトペテルブルクでのエルドアンとの会談中、プーチンが実に丁寧に接していた理由だ。丁寧だが、それ以上の何ものでもない。

全員がトルコの次の動きを待っている。エルドアン大統領は実際に動く前に、かなり時間をかける可能性がある。彼には時間が味方をしてくれる。彼は今、帝国主義者と、反帝国主義者の両派を、お互い競わせている可能性がある。役にたつ事ならなんでもありだ!

ロシアと中国(歴史的に正しい側にいることは、さておき)は、実際、様々なものを提供可能だ。‘素晴らしい贈り物の’例をいくつかあげれば、高速鉄道路線を備えた、はるか太平洋からイスタンブールに到る新シルク・ロード、IT回廊、パイプライン、更には、トルコの問題山積なエネルギー部門の徹底的刷新だ。

トルコは、東が提供するものに匹敵し、それを凌ぐ、ずっとずっと多くを、欧米が申し出るのを期待しているはずだ。

不幸にして、こうしたこと全て、イデオロギーとも、あるいは単純な‘善悪’とも無関係で、冷徹な実用主義と、実際的なそろばん勘定計算に過ぎないのだ。

しかし、このエッセイ冒頭に書いた通り、私はまだ、トルコを本当に理解しているとは感じられない! しかも、トルコ人の友人にさえ‘我々にも理解できない!’と私に言ってくる人々がいる。

トルコではあらゆることが変化する。人も変わり得る。現代トルコの実用主義的な生みの親、ムスタファ・ケマル・アタチュルクは本物のトルコ民族主義者だったが、‘非宗教的欧米’に強く影響されていた。しかも、トルコを強力で、団結し、独立させておくため、彼は欧米列強と戦わざるをえず、ソ連から膨大な量の軍事的、経済的支援を受けた。

地域と世界の未来が、トルコ大統領の手中にある。彼は十分承知している。彼は、ペンの一筆で歴史を作れるのだ。

彼が良い判断をした場合のために、良いシャンペンを一瓶、冷蔵庫にいれてある。良く冷えていて、いつでも栓を開けられる態勢にある。コルク栓が天井に当たる機会が間もなく来ることを心から願っている!

アンドレ・ヴルチェクは、小説家、映画製作者で、調査ジャーナリスト。彼は数十ヶ国で、戦争や紛争を報道してきた。彼の新著は“帝国のウソを暴く”と“欧米帝国主義との戦い”。ノーム・チョムスキーとの討論は『チョムスキー、西側諸国のテロリズムについて語る ヒロシマからなし崩しの戦争まで』。彼の政治革命小説『Point of No Return』は高い評価を得た。『オセアニア』は、南太平洋の欧米帝国主義に関する著書。スハルト後のインドネシアに関する彼の挑発的な本の書名は『インドネシア: 恐怖群島列島』。アンドレは、テレスールや、プレスTV向けに映画を制作している。長年、中南米とオセアニアで暮らした後、ヴルチェクは現在東アジアと中東に住み、働いている。彼のウェブか、ツィッターで彼と連絡できる。

記事原文のurl:http://www.globalresearch.ca/turkey-let-us-not-celebrate-yet/5541689

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こういう記事、大本営広報部は決して翻訳してくれないだろう。いくら資金や人材があっても。

全く別の記事「海外での戦争と自国の警察国家を促進する"イスラム嫌悪"産業」も、大ハンマー作戦に触れている。

紙媒体を購読していないので、政治上の重要な出来事、もっぱら日刊IWJガイドで読んでいる。とはいえ、その詳細を知るため、電気洗脳白痴製造装置を見ることはない。報道しないのだから。

今日のガイド冒頭をそのまま引用させていただこう。

■■■日刊IWJガイド・ウィークエンド版「GPIFが5.2兆円の赤字を計上!安倍政権は国民の貴重な年金を何だと思っているのか!/大分県警隠しカメラ事件、『軽い処分』で幕引き!県警を直撃取材!/本日19時より岡山大学教授・津田敏秀氏インタビューを再配信!」2016.8.27日号~No.1443号~■■■
(2016.8.27 8時00分)

 おはようございます。IWJで主にテキスト関係の業務を担当している平山と申します。

 国民の貴重な年金を、安倍政権は一体何だと思っているのでしょうか――。

 公的年金を運用するGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)が昨日8月26日、2016年度第1四半期(4月~6月)の運用実績を公表。5兆2342億円の運用損を計上したと発表しました。2015年度第4四半期が5.3兆円の損失を計上したのに続き、2期連続の大幅マイナスとなります。

 つまりこの4ヶ月で、なんと約10兆円もの私たちの貴重な年金資金が、一気に吹き飛んでしまったのです。

 IWJでは、昨日14時から行われたGPIFの報告記者会見をぎぎまき記者が、17時30分から国会内で行われた民進党による「年金運用『5兆円』損失追及チーム」会合を城石裕幸記者兼カメラマンが取材しました。

 GPIFの記者会見では、責任者である高橋則広理事長は姿を見せず、ペーパーでコメントを配布したのみ。ふざけた話です。Brexit(英国のEU離脱決定)にともなう株価下落などを今回の運用損の理由として挙げましたが、記者会見からの「遁走」は、責任逃れと指摘されても仕方がないのではないでしょうか。

※2016/08/26年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)における平成28年度第1四半期運用状況の公表 記者会見
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/327841

 しかし、この巨額損失の最大の責任者は、安倍総理に他なりません。安倍総理は、2014年1月22日のダボス会議での基調講演で「GPIFの資産構成の見直しをはじめ、フォワード・ルッキング(先読み的)な改革を行う」と大見得を切り、GPIFのポートフォリオ(資産運用比率)をよりハイリスクなものに変更していたのです。

 国会内で行われた民進党による追及チームを中継した城石カメラマンは、座長である初鹿明博衆議院議員を直撃取材!初鹿議員は以下のように話し、秋の臨時国会で安倍政権を追及する考えを示しました。

 「我々がずっと問題にしているのは、ポートフォリオを変更して、株での運用比率を高めた結果、損失が出たということ。つまり、(安倍政権は)判断を誤ったのではないか、と。ポートフォリオを変更していなければ、ここまでの損失は出ていなかったはず。これは明らかに政策的な失敗だと思う」

 この日の追及チーム会合の全編と城石カメラマンによる初鹿議員への直撃取材は、IWJ会員にご登録いただければご覧いただけます!この機会にぜひ、IWJの定額会員にご登録ください!

※2016/08/26民進党「年金運用『5兆円』損失追及チーム」会議
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/327851

 昨日の日刊IWJガイドでは、佐々木隼也記者より、事件から1ヶ月が経った神奈川県相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」で起きた凄惨な連続殺傷事件についてお伝えしました。そして今日の日刊IWJガイドでは、冒頭でこのようにGPIFによる巨額損失についてお伝えしました。

 大手新聞社であれば、相模原の事件は社会部が、GPIFは経済部が担当するニュースであるだろうと思います。しかし、小所帯であるIWJには、大手新聞社のような政治部、社会部、経済部・・・といったセクション分けはありません。

 例えば、昨日GPIFの記者会見を取材したぎぎまき記者は、21日(日)には、夜明けから強制撤去が始まった経産省前「脱原発テント」に誰よりも早く急行しました。城石記者は、伊方原発3号機が再稼働された8月12日には愛媛入りし、市民による抗議行動をレポートしました。

※2016/08/21「テントが一つ、二つなくなったからといって、脱原発の意志が変更されることはない!」――21日未明、休日を前に寝込みを襲う「脱原発テント」の強制撤去!! IWJは関係者に現場の模様をインタビュー!
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/326651

※2016/08/12 「あなたたちは嘘ばっかり!『事故は起こさない』なんて、何が信用できるの?子どもの、孫の命をおびやかす根元がここにある!」~紳士協定は破ってもいいと言い切って建設された伊方3号機が約5年ぶりに再稼働
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/325198

 原発、TPP、憲法改正、安保法制、ヘイトスピーチ、特定秘密保護法、歴史認識、築地市場の豊洲への移転・・・。これまでIWJが取材してきたテーマは、非常に多岐にわたります。IWJのスタッフは、これら一つひとつのテーマを選り好みすることなく、チームワークを駆使して報じてきました。

 岩上さんは常々、スタッフに対して「トータル・フットボール」を心がけるように、と指示を出しています。部門の垣根を超えて、少しでも手のあいている人間が、カバーアップにまわる。IWJはこの「トータル・フットボール」の精神で、日々、活動を行っています。

 そして岩上さんは、この「トータル・フットボール」の監督兼選手兼球団経営者として、日々、膨大な仕事をこなしています。この8月は、決算という時期でもあり、岩上さんは球団経営者としての役割に全力を投球していました。ですが9月からは、IWJという「トータル・フットボール」のプレイヤーとして、インタビューや単独原稿などのかたちで、表舞台にカムバックすることになると思います。

 岩上さんは昨日8月25日、午前10時前から昼過ぎにかけて、六本木―麻布一帯をウォーキング、その模様をインスタグラムとTwitterにポストし続けました。岩上さんは、7月には心臓発作や突然の目まいに襲われ、さらに持病の睡眠障害も悪化し、かかりつけの医師からは「仕事を控えないと本当に死ぬよ!」と強く注意を受けるほど、体調不良に陥っていました。その岩上さんが、長時間にわたってウォーキングができたのです!スタッフも「少しずつ、体調が回復してきているのかな」と、胸をなでおろしているところです。

 この一連の投稿は、「岩上安身のツイ録」としてIWJのサイトに掲載しましたので、ぜひ下記URLよりご覧ください。

※【岩上安身のツイ録】再度の心臓発作と酷いめまいに襲われた7月、リハビリの8月を乗り越え「復活」の「都心ウォーキング」
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/327750

 私は記者・編集スタッフですので、細かい数字までは分からないのですが、この間、IWJの経営はピンチの連続でした。昨年後半から今年前半にかけて、ご寄付・カンパの額が低迷し、今年3月の時点では、期末である7月末に3千万円の赤字を計上する見通しとなってしまったのです。

※2016/03/05 【岩上安身のツイ録】IWJの財政が悪化!このままでは7月末には3千万円の大赤字の見通し!皆様、ご寄付・カンパでの緊急のご支援をお願いします!IWJのピンチをお助けください!
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/290545

 しかし、参院選、そしてその後の東京都知事選と重要な局面が続き、IWJとして配信規模を縮小するわけにはいきませんでした。そこで岩上さんが懸命に呼びかけをしたところ、ありがたいことにご寄付・カンパをお寄せくださる方が現れ、経営危機をなんとか乗り切ることができました。

 しかし、このように前期はなんとか乗り切ることができましたが、同様の配信規模を維持していれば、今期も赤字の危機に見舞われることは間違いありません。

 現在のIWJで、最大の支出幅となっているのが人件費です。IWJは、2010年12月の会社設立時とは比べものにならないほど大所帯となりました。経営者である岩上さんは現在、毎日のようにスタッフと面談を行いながら、経営上の細かい数字とにらめっこしつつ、支出の削減に取り組んでいます。

 IWJが現在の規模を維持するために会費だけでまかなおうとすると、一般会員が8千人、サポート会員が2千人、あわせて1万人に達する必要があります。最低限でも8千人は安定的な運営のために必要です。

 しかし、8月25日の時点で、会員数は5,933人と、再び6千人を割り込んでしまっています。収入の柱である会費が伸び悩めば、配信規模を縮小せざるを得ません。9月からは岩上さんもインタビューを再開し、独自コンテンツも豊富になること間違いありません!ぜひ、IWJの定額会員にご登録いただき、IWJをお支えください!

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