軍安保複合体の営業部隊、北大西洋理事会
Paul Craig Roberts
2016年7月25日
アメリカの兵器体系を爆買いさせるために、ポーランド向けのこの売り込み口上を発行させるのに、軍安保複合体は北大西洋理事会に一体いくら支払ったのだろう? http://www.atlanticcouncil.org/images/publications/Arming_for_Deterrence_web_0719.pdf
売り込み口上を書いたのは、ストラテジア・ワールドワイド社パートナー、リチャード・シレフと“防衛専門事業アドバイザー”マツェイ・オレクス-シチェトウスキなる二人の武器商人だ。
売り込み口上は“抑止力のための武装”という表題だ。クレムリンは予測不能だと武器商人は言い、いつ何時ポーランド攻撃を決定するかわからないという。ただロシア政権は“武力の誇示は尊重する”ので、もしポーランドが十分にアメリカ兵器の在庫を持てば引き下がると。
売り込み口上は、ロシアの都市やRTを含む施設を標的にするなど、ロシアに対して多くの攻撃的で危険な措置をとるよう、ポーランドに奨励している。だが、このように、熊を挑発する前に、ポーランドは“NATOの戦術的核能力計画に参加し、ポーランドのF-16を、戦術的核兵器搭載可能”にする必要があるのだ。
ポーランドは、ロシアを奥深く攻撃できる必要もあるが、これにはアメリカの長距離統合空対地スタンドオフミサイルJASSMや、対艦巡航ミサイルや、誘導多連装ロケット・システムを購入する必要がある。
ポーランドは“攻撃的サイバー作戦”や“爆発反応装甲を貫通可能な多弾頭対戦車誘導ミサイル(ATGM)や対空(対ヘリコプターを含む)ミサイルや、対UAVミサイルも必要だ。”
既に計画されている340億ドルという支出に加えて、ありもしない“ロシア侵略”に対するこの抑止力の請求金額は“約260億ドル ”にものぼる。“ポーランドはてきぱきと購入行動を進める必要があり”さもなくば、より優勢なロシア軍によって攻撃される危険をおかすことになると武器商人は言うのだ。
アメリカ軍安保複合体にとっては大いに儲かるので、こうした戦争挑発行為をしても、シオニスト・ネオコン何の罰も受けずに済んでいる。狂ったネオコンは本当の戦争を望んでいるが、軍安保複合体は戦争脅威のプロパガンダだけを望んでいる。軍安保複合体から資金を得ている無数の軍事/外交政策シンクタンクが、プロパガンダを推進し、脅威をでっちあげている。ロシア人は、彼らに向けられている敵対行為に本当の脅威を見ているので、これは危険なゲームだ。
到るところで反ロシア・プロパガンダが行われており、オリンピックも対象だ。アメリカ政府は、ロシア人だけが運動能力向上物質を使用しているという根拠薄弱な主張に基づいて、ロシアを排除したがっている。何というたわごと。ゴルフさえ含むあらゆるスポーツ運動選手による運動能力向上物質の使用検査をするため、アメリカ中を旅している親戚が私にはいる。
“薬物に汚染されていないスポーツ”をロシア人がだめにしたわけではない。堕落したアメリカ人がスポーツに注ぎ込む金のせいなのだ。優勝者になること、オーガスタ・ナショナル・ゴルフ・クラブ・マスターズで勝利すること、金メダルを獲得することは、億万長者になることを意味している。人々がかつては楽しみのためにやっていたスポーツが、今や儲かる職業になっている。
金が全てを堕落させるが、あらゆるものを、売買できる商品に変えるのが資本主義だ。資本主義体制では、ありとあらゆるものが売り物だ。名誉、品位、公正、真実。
あらゆるものが、汚らしい金儲けにおとしめられている。
Paul Craig Robertsは元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリップス・ハワード・ニューズ・サービスと、クリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。
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記事原文のurl:http://www.paulcraigroberts.org/2016/07/25/the-atlantic-council-the-marketing-arm-of-the-militarysecurity-complex-paul-craig-roberts/
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19人殺傷事件で、都知事選挙の本当の争点解明は、ますます話題から追いやられる。
実行犯が、事前に衆議院議長に、詳細な犯行予告の文書を自ら渡していたのを見ると、もう欧米のヤラセ偽旗テロリストの行為と同じ。ことをおこすべく、泳がせていたのではと勘繰りたくなる。
身障者の方々に対する福祉削減(それはつまり、健常者に対する福祉の削減と同時並行する)への賛意を強要する知能的プロパガンダなのではと深く疑う。
昨日角川新書『消費税が社会保障を破壊する』伊藤周平著を購入したばかり。腰巻きが要点を語っている。政府は庶民を見捨てた。薄気味悪い出来事だ。
そして、まさに東京で、都庁に庶民を見捨てるべく、政府が擁立した(対立するふりは、小泉郵政選挙の二番煎じ)茶番日本版ヒラリー女史が大変な支持率を得ているという。
庶民は、見捨てられないよう、鳥越氏を選ぶ以外の選択肢はないだろう。
ところで、たまたま、都知事に立候補している著名な右翼某氏の選挙演説を、歩きながら聞かされる羽目にあった。
都政のことなど、全く語っていなかった。名前は忘れたが、韓国が領有権を主張している島の近くの島が、韓国籍の人々に乗っ取られるという駄法螺。
恐ろしいと思ったのは、立ち止まって、それを聞いている都民が実に多数おられたこと。本当に目の前が暗くなる思いだった。ポケモンGOに狂喜する、精神年齢12歳の国民ここにあり。
漫画家のやくみつる氏と、小林よしのり氏の、ポケモンGOファンに対する発言に異論続出だという。二人の発言こそが正論。小林氏の発言、「死者がでるのを本当に期待している」わけがないだろう。そういうことがないとわからないのかという趣旨だろう。実際、死者は出かねない。
この国はもうとっくに終わっているという確信ますます強くなる。
今朝、海外の知人にも指摘されたばかり。
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コメント
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宗主国の方はまだ、サンダース支持者の方たちが反発してヒラリー支持を仰ぐサンダースに対してブーイングするなど抵抗する分だけ健全に見えますね。
そこへいくと、もうこの国は末期症状と言えるでしょう。
米国の様に一般人の拳銃所持が許されている訳でもないのに、今や米国並みの事件が起こるのですから。(刃物だけでも銃撃並み)
連日の様に相次ぐ猟奇殺人事件の数々、腐りきった政治、もう何もかもが狂ってしまった絶望国家です。
それもこれも強欲資本主義の暴走を放置してきた我々大衆の無関心が最も大きな原因でしょうし、誰も彼もが金銭の奴隷へと堕落した結果が招いた悲劇ではないでしょうか。
そして都知事選の終盤に差し掛かる絶妙なタイミングでの凶行というのも偽旗を疑うに十分な要素と言えるでしょう。
そしてもう一つ、ポケモンGOというのも、同じく絶妙なタイミングでの配信開始でした。
こちらはもう、選挙から人々の関心を逸らすのと同時に大衆の心理や行動パターン、そこから得られるビッグデータを集積と同時に人々を誘導コントロールする為のツールであり、NWO計画を次のステップへと進める為の試金石というか試験的な意味合いもあるのでしょう。
そしてやはり大衆は、ものの見事に誘導されていますね。
このツールによって人々は、行動パターンを監視されたり管理される事に慣らされていく訳ですが、もう一つ、恐らく仮想通貨に対する抵抗を麻痺させる狙いもあるでしょう。
それは従順な良い家畜になる為の重要なステップだからです。
この都知事選は、安部政権の体制を更に強固なものへとレベルアップし、それは来る企業統治社会への移行を確実なものとする為のステップですから、敵はあらゆる手段で人心を撹乱してくるのは当然の事ですね。
今回の都知事選については、下手に語ると却って反感を買う恐れがある為、多くは語るまいと思っておりました。
それは前回の都知事選でリベラル層が分裂してしまった経緯からの反省でもあります。
ただ、一つだけ言わせていただくならば、前回都知事選では、宇都宮氏と細川氏では全く中身が別物だったという事です。
細川氏単独ならいざしらず、彼を担ぎ上げた人物が小泉では、今回都知事選に於ける小池という女狐(この際、ヒラリー小池と呼ぶ方が妥当かな)の役回りと同じ性格のものであったと、キッパリ言えます。
つまり前回の細川氏、今回の小池百合子は共に「自民党をぶち壊す派だよ」という欺瞞で、実は自民党後方支援部隊であるのはミエミエです。
前回と違う部分と言えば、今回はこちらが本命であったという事だけでしょう。
そして案の定、大衆はその場の雰囲気や見た目の印象に惑わされ、安部晋三仕込の虚言と詭弁による騙しテクニックに心酔し、そのサブリミナル手法によって扇動され誘導されてしまっています。
一方、某右翼というか在特会の桜井誠氏は、別の角度から正論めいたスピーチで衆目を集めている様ですけれど、こちらもヒラリー小池と同じ穴の狢で、どちらも日本会議に属する団体に籍を置いてますから、結局自民党支援に変わりないでしょう。
彼らの思想を一言で言えば、脱亜隷米思想なのであって、とても本来あるべき右翼思想とは掛け離れたものです。
彼と彼に賛同する人たちの多くは、青山御用言論人氏も含め、現在の様々な社会問題の大半は新自由主義崇拝、グローバリズム傾倒政治に起因しているという視点が決定的に欠けており、更には、日本は未だ米国の属国である、という観点が欠けている為、彼の訴える「日本が一番」というのは結構な事の様に見えるなれど、反面、外国人問題などの一面的な訴えに偏っている部分が多く、中には都民の生活に関する部分もあるとはいえ、全体としては視野が狭く、都政全般、ひいては現在この国が危急存亡の状態にあるという認識が皆無ですから、少なくとも国粋主義としての保守、または右翼とは言えないでしょう。。
その為、彼は彼が常日頃から問題提起している外国人問題なども、実は新自由主義、グローバリズムから派生している問題であるという俯瞰的視野が欠けており、その事に自身が全く気づいていない訳ですから、これは傍から見た場合、エセ保守の自民党との違いが判らず、これでは本当の意味での保守とは言い難いでしょう。
にも拘わらず、結構多くの人々が彼の演説を聞いているのは、やはり話術というか、弁舌の通る声と演説力の成せるワザかなぁ、と、その巧みさに少し脅威を覚えるばかりです。
衆目を集める、と言えば、先般参院選での三宅洋平氏なども、この桜井氏とは思想を異にするなれど、大衆の心を掴む演説力という点では近いものを感じましたね。
恥ずかしながら私も彼に期待した一人でしたが、結果はハズレだった様です。しかし暫くは彼を責める事はせず、自省による成長を見守べきかなと思っております。(どうせもう間に合わない。TPP批准で日本終了確定)
さて今回都知事選でも宇都宮氏が苦渋の決断にて候補の一本化を鳥越氏に譲った英断には敬意を表すばかりです。
これが本当に最後の望みです。
反安部政権派の方々には、どうか宇都宮けんじ氏の誠意を無駄にしない為にこそ感情に走らず、戦略的投票を願いたいと思います。
投稿: びいとるさいとう | 2016年7月27日 (水) 21時25分