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2016年7月19日 (火)

MH-17: 証拠ではなく、プロパガンダによって、有罪にされたロシア

2016年7月17日
Paul Craig Roberts

今日で、マレーシア航空17便撃墜二周年だが、我々はいまだ説明を得ていない。

アメリカ政府と、そのヨーロッパの傀儡政治家連中やマスコミは、出来事をすぐさま政治問題化した。ロシアの仕業だ。以上、話は終わり。15カ月間、激しい反ロシア・プロパガンダで、人々の心に、言いたいことを刷り込んだ後、オランダ運輸安全委員会が、要領を得ない報告書を発行した。

もうその頃には、報告書に何があろうと関係なかった。誰もが既に、これは“ロシア人の仕業だ”と知っていた。

公判前のマスコミによる非難で、訴訟が棄却される結果になった件を覚えている。証拠が提示されて、判決を受ける前に、有罪と宣告された人は、事前に有罪判決を受けていて、公正な裁判を受けることが出来ないと見なされる。そうしたの告訴が裁判官によって棄却されたのだ。

アメリカ政府の説明は全くつじつまがあわない。ロシアも、ドネツク地域の分離派にも、マレーシアの航空機を撃墜する理由は全くない。対照的に、アメリカ政府には、アメリカ政府のプロパガンダ装置が、ロシアに罪をなすりつけ、出来事をヨーロッパ政府に、アメリカ政府がロシアに科した経済制裁を受け入れるよう強制するために利用するという具合に動機はたっぷりある。

私はアメリカ政府で働いた経験がある。アメリカ政府は、まんまと出来事を利用して、ヨーロッパのロシアとの政治的、経済的関係を破壊したのだ。

反ロシア・プロパガンダ・キャンペーンが始まって、四か月後、市民ジャーナリスト向けの自由に利用できるサイトだと自称しているが、MI-5、MI-6か、CIAのフロント組織の可能性があるBellingcatという名のウェブ・サイトが、ロシアの都市クルスクを本拠とするロシア部隊、第53ブーク旅団がブーク・ミサイル発射したという記事を載せた。このいい加減な主張が、プロパガンダの正体をさらけ出している。

ブーク兵器システムを良く知らない分離派が、はからずも民間航空機を撃墜してしまう可能性はあるだろうが、ロシア軍部隊がそのような間違いをするなどありえない。

しかも一体なぜ分離派なり、ウクライナ政府なりに、ブーク・ミサイルを紛争に使用する理由があったのか不明だ。分離派に空軍などない。ウクライナ人は、分離派を高高度爆撃ではなく、地上戦で、対地攻撃飛行機やヘリコプターで攻撃している。ブーク・ミサイルは高高度ミサイルだ。分離派がブーク・ ミサイルを入手する唯一の方法は、よく分からない理由で、ブーク・ミサイルを配備しているウクライナ陣地を制圧し、捕獲することだ。

もしブーク・ミサイルが、紛争地域に存在していたとすれば、紛争とは関係ない理由で、そこに移動されていたように私には思える。

あるヨーロッパ航空管制官は、MH-17とロシアのウラジーミル・プーチン大統領を乗せた旅客機は、当初同じ経路だった。アメリカ政府と、キエフの傀儡が、MH-17が、プーチンの飛行機だと思い込んで、間違って、マレーシア航空機を破壊した可能性がある。

そのような挑発結果を避けるため、ロシア政府は、プーチンの飛行機が同じ経路だったことを否定するだろう。

欧米売女マスコミさえもが、分離派がマレーシア航空機のレコーダー、ブラック・ボックスを発見し、調査のために、それを引き渡したが、レコーダーは改竄されていなかったと報じている。もし分離派が攻撃していたのであれば、一体なぜ自分たちに不利な証拠を引き渡すだろう?

キエフは、ウクライナ航空管制とMH-17との間の通信公開を一体なぜ拒否しているのだろう? 民間航空機が一体なぜ戦闘地域上空を飛行したのだろう? オランダ報告書は、こうした疑問には答えていない。アメリカ政府は、自分たちのプロパガンダに矛盾するあらゆる答えを阻止してきた。

航空機撃墜で何か利益が得られるのは、アメリカ政府のために記事を管理してくれることが十分信頼できる売女マスコミがあるアメリカ政府と、キエフのアメリカ政府傀儡しかない。意図的だったにせよの、事故だったにせよ、MH-17撃墜は、ロシアに汚名をきせて、EUを、アメリカ政府の経済制裁と、対ロシア軍事行動に従うように説得するのに利用されたのだ。

ローマ人は常にこう問うていた。“誰の利益になるのか?”この質問に対する答えが、実行犯だ。

Paul Craig  Robertsは元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリプス・ハワード・ニュー ズ・サービスと、クリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the WestHOW AMERICA WAS LOSTThe Neoconservative Threat to World Order.が購入可能。

記事原文のurl:http://www.paulcraigroberts.org/2016/07/17/mh-17-russia-convicted-by-propaganda-not-evidence/
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「秋のロシア訪問で、北方領土返還を実現し、その勢いで、衆議院解散、圧倒的な支持を得る」という記事を、いつか、どこかで読んだ記憶がある。

ウクライナを支援している属国に、北方領土を返還して、敵国宗主国の傀儡の人気を高め、さらに宗主国属国化を強化させ、北方領土にまで宗主国基地が設置されるようにして、わざわざ自分の首をしめる人間がいるのだろうかと、不思議に思っていた。

今日の孫崎享氏のまぐまぐ記事を拝読して、そういう可能性は低いと納得。

安倍対米隷属外交のつけ。北方領土問題に関するロシア側対応。プーチン大統領は領土問題の解決を目指していた。歯舞・色丹の2島返還用意。しかしクリミア問題勃発。政権はナショナリズムに大きく依存。この中2島返還もプーチンですら実施できない状況になっている。

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コメント

この分だとロシアの組織的ドーピングだの五輪参加禁止も非常に怪しいですねえ。
根拠が亡命者一人の証言だけで、シャラポワに至っては長年心臓病の薬として愛用してきたものをいきなりアメリカ基準で取り上げられるんですよ。我が国のサメ肌水着にケチがついたのよりまだ悪いでしょう。(あれはまだ水着からの肌の露出による水の抵抗と言った条件を揃えるという建前がありますが)

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