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2016年6月29日 (水)

TTIPは“経済NATO”

2016年6月21日
Manlio Dinucci
voltairenet.org

国民、地方自治体、議会、政府、全ての国が経済的選択を奪われ、多国籍企業と金融集団によって支配される組織の手中におかれ、労働基本権、環境保護や食糧安保が侵害され、公共サービスや公共の福祉が廃止される。こうした理由から“ストップ・TTIP”キャンペーンが後援し、5月7日 ローマで開催された抗議行動が、“環大西洋貿易投資連携協定”(TTIP)は拒否すべきだと述べたのだ。EUとアメリカは、TTIPを秘密裏に交渉してきた。

そうした理由は、それについては、ほとんど、というより全く何も語られていない他の理由と結びついている。遥かに広範で、もっと邪悪な計画を明らかにする地政学的、戦略地政学的理由だ。

アメリカEU大使、アンソニー・ガードナーは“この協定を締結すべき基本的な戦略地政学的理由がある”と主張している。その理由とは一体何だろう? こうしたものは、国家情報会議が示唆している。国家情報会議は“欧米の衰退と、アジアの勃興の結果、2030年までには、開発途上国が先進国を支配しているだろう”と予想している。

これこそ、一体なぜ、ヒラリー・クリントンが、アメリカ・EUパートナーシップを“我が大西洋同盟最大の戦略的目的”、政治と軍事の混合:“経済NATO”提案だと定義した理由だ。

ワシントンの計画は明快だ。NATOを、より高いレベルに上げ、大西洋両岸と、イスラエルや湾岸王政諸国などの同盟国を含む他の国々という様々なパートナーによって拡張した、依然、アメリカ支配下にある、EU-アメリカ政治、経済、軍事連合を築くのだ。

この連合は、ワシントンの戦略によれば、中国-ロシア協力、BRICS、イランや、欧米の支配から逃れている他のあらゆる国々に基づいて勃興しつつある地域、ユーラシア地域への拮抗勢力となるべきなのだ。

この計画実施の第一歩は、EUとロシアの関係を分裂させることだ。

TTIP交渉は、2013年7月に始まった。アメリカと、ロシアが好条件の貿易協定を提案しているヨーロッパ列強間との利害の不一致から、進捗は難航した。

6カ月後、2014年1月/2月、アメリカ/NATOがしかけたマイダン広場反乱が連鎖反応をひき起こした(ウクライナ国内のロシア人への攻撃、クリミアは切り離され、ロシアの一部となり、経済制裁と、それに対する制裁)。これでヨーロッパに、再び冷戦環境が生み出された。

同時に、EU諸国は、彼ら自身も参加している、アメリカ/NATO戦争(リビア/シリア)と、ISISの痕跡をもったテロ攻撃(ISISそのものも、こうした戦争の産物だ)がひき起こした移民の流入で、圧力をうけている。

移民流入に対する“封じ込めの壁”で分割され、包囲されているという精神状態が広まっているこのヨーロッパで、アメリカは、ロシア国境に、核兵器搭載可能な戦闘爆撃機と戦艦を配備し、冷戦終焉以来最大の軍事演習を行っている。

28のEU加盟国中の22か国が参加している、アメリカが率いるNATOは、特に東部戦線で、軍事演習を強化した(2015年で、300回を超える)。同時に、NATOは、特にロシアのシリア介入後、東部国境の国々と密接に関係させて、航空部隊や特殊部隊を参加させて、リビアや、シリアや、南部国境の他の国々で軍事作戦を行っている。

こうしたもの全てが、EU/アメリカの政治、経済、軍事連合を作り出すワシントンの計画を推進する。この計画は、イタリアや、EUよりアメリカと、より密接な繋がりをもつ東欧諸国によって、無条件に支持されている。最大の国々、フランスとドイツは、いまだ交渉中だ。とは言え、そうこうしているうちに、両国は益々NATOに統合してゆく。

[2016年]4月7日、フランス議会は、1966年に、フランスが拒否した軍事施設である、NATO基地と司令部を、フランス領内に設置することを認める協定を採択した。

デア・シュピーゲルは、ドイツは、ロシアと国境を接するバルト海沿岸諸国における NATO同盟強化のため、リトアニアに派兵する用意があると報じた。

デア・シュピーゲルは、ドイツが、トーネード戦闘機が既に作戦行動している、一級の戦略的重要性があるこの地域のNATO同盟強化のため、公には対ISISのために、トルコに空軍基地を開設する準備をしていることも報じている。

フランスとドイツが、アメリカが率いるNATOに益々統合されていることは“TTIPにとっては、 対立する利害(特に、犠牲の大きい対ロシア経済制裁)より、戦略地政学的な理由が優先する”ことを示している。

Manlio Dinucciは、地理学者で地政学研究者。最新著書は、Laboratorio di geografia、Zanichelli 2014 ; Geocommunity Ed. Zanichelli 2013年刊 Escalation。Anatomia della guerra infinita、Ed. DeriveApprodi 2005年刊。

記事原文のurl:http://www.voltairenet.org/article192440.html

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暗い話題ばかりの中、宗教法人「生長の家」今夏の参議院選挙に対する生長の家の方針は素晴らしい。

高校時代から、おかしな右翼集団と決めつけていたが、反省した。小生と全く同じ方針を表明する時代が来るとは予想もしなかった。
一方、世の中そのものは、永久属国奴隷への道を。力強く、前へ。

生長の家は、宗教者としての純粋性の表現と、国の進む方向を誤らせないために、6月9日付で発表された会員・信徒への指針「与党とその候補者を支持しない」ことに加え、憲法改正を急ぐ「おおさか維新の会」、および安保関連法案に賛成した政党(自民党、公明党、日本のこころを大切にする党、日本を元気にする会、新党改革)とその候補者を支持しないことを表明します。

なお、選挙での各個人の投票は、本人の自由意思に基づくべきですので、会員・信徒の皆さまにおいては、あくまでも各人の意思で決定して下さい。

「しんぶん赤旗」2015年10月7日

「亡国のTPP」安倍政権の暴走(上)
公約破り交渉旗振り役
軍事も経済も対米従属

の一部を引用させていただこう。

今年4月。アメリカの上下両院合同会議の演壇に立った安倍首相は、日米同盟を「希望の同盟」と言い放ちました。その演説の中で「TPPには、単なる経済的利益を超えた、長期的な、安全保障上の大きな意義があることを、忘れてはなりません」「日米間の交渉は、出口がすぐそこに見えています。米国と、日本のリーダーシップで、TPPを一緒に成し遂げましょう」と決意を披歴していました。

2016/03/07 「聖域もいずれ関税撤廃に」!? 日本農業新聞を含むほぼすべての大手メディアが取り上げないTPPの衝撃の真実! 岩上安身による山田正彦・元農水大臣インタビュー(動画)

インタビューの中に、こういう部分があるのも、この記事に符合する。

岩上安身氏「私が最初からTPP反対をしてきたのは、これが安全保障の問題でもあるからです」
山田正彦氏「私が甘利TPP担当大臣(当時)の番記者に、TPPのメリットについて話しているのか?と聞いたら、その番記者は答えられず、『(大臣は)安全保障の話をずっと話していました』と」

大本営広報部・洗脳虚報集団が決して報じない下記もお読み願いたい。

【決定版TPP】 “貧困・格差・TPP” 「月刊日本」5月増刊号

TPP交渉差止・違憲訴訟の会

【IWJブログ】「TPPに署名しないか批准しないことが、民主的に選ばれた議会の責務」!!国連人権理事会の専門家アルフレッド・デ・サヤス氏が国際法および国際規約違反を示唆して警告!!

【IWJブログ・特別寄稿】「いのちの市場化」にNO!~TPPと国家戦略特区は「新自由主義」を実現する双子である (アジア太平洋資料センター〈PARC〉事務局長 内田聖子)

植草一秀の『知られざる真実』

TPPに関する、小生による関連海外記事翻訳リストは下記。

TPP関連主要記事リスト

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懸念があります。仮にTPPが成立しない場合でも、日米間の秘密協定が既に調印されているのではないか、という。

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