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2016年6月16日 (木)

オーランド銃乱射事件

Paul Craig Roberts
2016年6月13日

オーランド銃乱射事件について私の見解をききたいという読者がおられる。

私に見解はない。納得行く見解を作り上げられるかどうか、ご一緒に考えてみよう。

まず基本的な最初の質問から始めよう。殺害があったと報道するからにには遺体があるはずだ。TVや新聞で、遺体の写真をご覧になった方はおられるだろう。もし報道が正しく、50人が殺害され、50人が負傷して入院したのであれば、遺体はすぐに見つかるはずだ。

売女TVも印刷マスコミにも私は耐えられない。連中は専任のプロパガンダ組織だ。読者のどなたかが、悪臭を我慢して、鼻をつまんでニュースをご覧になって、空白が埋められると良いのだが。何か本当の証拠によって確認されたことを我々は何か聞かされただろうか?

最初、私はCNNニュース放送とRT報道を見た。報道は至る所、血だらけという饒舌がたっぷりだったが、見せられた唯一の物的証拠は、負傷したように思える三人が、医療関係者や、緊急救援隊員ではなく、一般人に助けられているものだった。数人の人々が入れ墨をした男性を助けていたが、血痕はなかった。何人かの人々が、警察の制服を着た人物が人を運び、彼を、タクシーではなく、小型トラックの荷台に乗せていた。約6人の人々が、うつぶせになった人を(担架なしで)運んでいた。

血痕はなく、事故場面の専門俳優の演技のように見えた。なぜうつぶせなのだろう? 負傷した人が、本当に身体を硬直させて、道路に平行にうつぶせになって、運ばれるなどということが可能だろうか? 彼らは、この男性をどこに連れてゆくのだろう? これは通りすがりのカメラなのだろうか? http://www.cnn.com/videos/us/2016/06/12/orlando-nightclub-shooting-witness-sot.cnn/video/playlists/orlando-nightclub-shooting/ 訓練をうけていない人は、負傷した人を助けようとするべきではないという慣習は一体どうなったのだろう? 警官が現場に到着した際、警官の活動を支援するよう集めたり負傷者や死者を運搬するのを認めたりせずに、警官は通常、見物人を追い払う。

読者の皆様は、物的証拠が、口頭での報道と一致しないことに気づいておられる。フォックス“ニュース”や、MSNBCが、上に書いた見物人が、負傷した犠牲者とされる人を運んでいる同じ映像を繰り返し流しているが、彼らの表情には、全くストレスは伺えず、痛みや、恐怖や、血は見えないと、読者は報告している。

誰か遺体をご覧になった方はおられるだろうか? 遺体袋は? 救急車で病院に連れて行かれた負傷者は? 誰か入院した負傷者のTV記者インタビューは? 記者の誰か、死体保管所を調べたのだろうか?

虐殺現場内にいた人々は、携帯電話をかけ、テキストを送ったとされている。しかし、誰も写真も、ビデオもとらなかったのだろうか? 監視カメラはなかったのだろうか? 重武装した人物が入ることに気づいたドア係はいなかったのだろうか?

50人が殺害され、更に50人以上が負傷していれば、血の海の報道や、たくさんの証拠があるはずだ。読者のどなたか、そういうものをご覧になっただろうか?

私が知るかぎり、実行犯自身のものを除き、テロ攻撃で、遺体が見せられることは稀だ。実行犯とされる連中のものを除いて、パリ攻撃では遺体は具体的に示されなかった。サンディフック銃乱射事件でも、遺体は具体的に示されなかった。サン バーナーディーノ 銃乱射事件で私が覚えている遺体は、夫と妻が実行犯とされ、二人は背後で両手に手錠をかけられていたものだ。警官が銃撃して、バラバラにした人の遺体に、警察は手錠をかけるのだろうか? ブリュッセルの遺体を見た記憶がない、遺体についての報道だけだ。

マスコミは、遺体をみせて、亡くなった方々や、身内のプライバシーを侵害するのを嫌っているのだとか、イスラム教テロリストが、人の首を掻き切るビデオを除いて、マスコミはぞっとするような場面を見せたくないのだという説もあろう。しかし、今や様々な乱射事件の、答えられていない数々の疑問のおかげで、懐疑が大いに高まり、マスコミは、公式説明を補強する証拠を出してくれても良かろうと皆が思うようになっている。

彼らは証拠を持っているのかも知れない。最初に申し上げた通り、私は売女マスコミのニュースはみない。

100人を銃撃するには、使用された主要な武器とされているAR-15に、何度か再装てんする必要があり、この手順はかなり時間がかかるので、人々が銃撃犯人に突進し、制圧が可能なはずだ。

ある人物が、100人の人をうまく銃撃することはできたが、警官隊が現れた際には、警官の一人にも命中しないなどということがありうるだろうか? シャルリー・エブドー事件を思い出していただきたい。雑誌のスタッフと、街頭の警官一人を殺害した際、二人の殺人者は実にプロらしかったが、後で警官隊と対決した際、二人は実にあわれで無能で、到底同じ連中とは思えないほどだった。サン バーナーディーノ 乱射事件を思い出して頂きたい。三人の目撃者が、d銃撃犯人は、黒い服を着た三人の男性で、夫と赤子を抱えた小柄な妻ではなかったと言っている。

こうした銃撃事件で一番いらだたしいことは、話が、政府によって、事前に用意されていて、即座に、固定化してしまうことだ。政府やマスコミによる調査する時間もないうちに、我々はその記事を吹き込まれる。マスコミは決して調査しない。マスコミは、政府説明を、全員の心に刻みこまれるまで何度でも繰り返すだけだ。反対の証拠は、無視されるだけだ。

実行犯とされる連中は、決まって殺され、彼らの言い分は決して聞くことだできない。様々なテロの唯一の生存者は、ツァルナーエフ兄弟の弟だけで、彼は独房に監禁されている。我々は彼の発言を直接聞いたことがない。

今頃、アメリカ・マスコミにも、少なくとも、ごく僅かの懐疑心があっても良かろうと考えたくなる。結局、過去15年間、我々は、サダム・フセインが大量破壊兵器を持っていて、アサドが自国民に化学兵器を使用したというウソに基づく、中東での戦争で何兆ドルも無駄にしてきた。マスコミは、一体なぜ、何の調査もせず、疑問さえ呈することなく、何であれ政府の言い分を進んで受け入れるのだろう?

公式9/11調査委員会の委員長、共同委員長と法律顧問が、委員会は、委員会に情報を隠す、アメリカ政府にだまされ、委員会は“失敗すべく、設置された”と公的に語っている。もし政府が、9/11調査委員会に真実を語ろうとしないのであれば、政府が我々庶民に真実を言うはずなどあるだろうか?

報道ではなく、政府の主張の単なる反復に過ぎない。だが、就業者数、失業や、インフレ報道から、テロ報道や“ロシアによる侵略”という主張に到るまで、我々はそういうものしか得られない

遺体や他の本当の証拠を示しているニュース放送のURLを書いた電子メールを送っていただきたい。読者の憶測は送られないよう。それは興味深く、的を射ている可能性もあるが、我々がしようとしているのは、ナイト・クラブ内での大量虐殺というこの最新の話題で、何か本当の証拠があるのかどうかを調べることだ。

オーランド銃乱射事件の何らかの真実を得るのは困難で、おそらく不可能でさえあるだろう。余りに多くの声の大きい、良く組織された権益集団にとって、政府説明は好都合なのだ。これは、反イスラム教ロビーや、イスラム教徒と、アメリカ国内で逮捕され、強制送還された人々をアメリカから締め出したがっているトランプの選挙戦に援助の手を差し伸べることになるのだ。これは銃規制ロビーに援助の手を差し伸べるのだ。同性愛や、性転換者を、正常なものにしたがっている進歩的左翼に援助の手を差し伸べるのだ。そこで同性愛のナイト・クラブで銃撃された人々への同情が溢れる。これは、人々の行動を監視したがっているスパイ産業と、警察国家援助の手を差し伸べることになるのだ。これは、アメリカの残虐な外交政策援助の手を差し伸べることになるのだ。もし我々が、イスラム教徒の子どもを吹き飛ばしたらどうなるだろう。成長した時に、彼らは我々に何をするだろう。イスラエル人は、パレスチナ人について、そう言っている。これは、イスラム教徒に対する戦争が、連中の目論見を促進し、連中の懐も潤わせるネオコンや、軍・安保複合体援助の手を差し伸べることになるのだ。

こうした全ての権益団体は、真実を知る庶民の権利より遥かに強力だ。

Paul Craig  Robertsは元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリップス・ハワード・ニューズ・サービスと、クリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the WestHOW AMERICA WAS LOSTThe Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。

ご寄付はここで。https://www.paulcraigroberts.org/pages/donate/

記事原文のurl:http://www.paulcraigroberts.org/2016/06/13/orlando-shooting-paul-craig-roberts/
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筆者の依頼に答えて、読者がさまざまな情報を送った結果の続編記事も既に書かれている。やはり証拠らしきものは見当たらない。

赤い靴を履いた男性を運んでいた連中、カメラの前を通りすぎると下ろしてしまったのに驚いた。負傷者を、事件現場から遠くに運ぶのではなく、現場に向かって運んでいるのだと解説する映像もあった。

テロ事件とされるもの、周囲にいた負傷者やら、運ぶ人々、さらには証言者、皆用意されたクライシス・アクターのように見えてくる。

それで言えば、「都知事引退後、誰を」とマイクを向けられると、ファシストの名を挙げるご老人がいた。本気だろうか。ああいう皆様、都民の知的頽廃を反映しているのではなく、あらかじめ用意されたクライシス・アクターなのだと思いたくなる。

自民党、公明党、それをヨイショする洗脳白痴製造団体、別名マスコミになど説教やら、候補者についてのご高説などたまわりたくない。

清潔な候補者の名前、電気洗脳箱では、不思議なほど、ほとんどでない。

【速報!】宇都宮健児氏「都知事選は一本化が必要」と明言!出馬は“前向きに検討中”だが応援に回る可能性も〜「野党共闘の流れで都知事選も闘える態勢ができたらいい」とIWJのインタビューに回答! 2016.6.15

テロ犯人なるもの、「イスラム国」とつながっているかのように報道されている。
「イスラム国」最終戦争 国枝昌樹著、を読み始めた。他の本も拝読しているが、外交官としての豊富な経験を持ち、現場をくまなく歩き、今も現地の人々とも交流を続けている方ならではのもの。日本の対応についても書いておられる。

洗脳痴呆製造番組や紙媒体を見るより、頭に、精神に、良い効果があるだろう。

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コメント

 翻訳お疲れ様です! 
 サンディ・フックが怪しいと聞いていたので、今回の銃乱射事件には注目していました。
 こういった情報は普通のマスコミには出てこないので、ここで読めることはとても有意義だと思います。

この手の「事件」が眉唾であることは 私にもわかります。Robertsさんの鋭い分析に敬服します。何より歯に衣着せぬ毒舌が 私はとても好きです。今の世界の状況を表現するとき、一切 euphemism は不要です。

先日近くのデパートで アラブ系の容貌のセールスマンが 死海の塩を使った化粧品の販売をしていました。死海と言えばイスラエルと ピンとこないといけないのに、うっかり冷やかしに寄ってしまいました。イスラエル製と知って、「イスラエルは パレスチナにひどいことをしているから大嫌いよ。 買わない」と言って離れようとすると、「昨日テルアビブで何があったか 知ってる? カフェで銃乱射があって、子供を含む4人が殺されたんだよ!」と言いました。「それであなたたちは、パレスチナの子供たちを何人殺したの?」と私が言うと、「ユダヤ人は子供を殺したりしない!」と言って怒り始めました。「嘘ばっかり。しょっちゅう空爆して殺してるよ」と言い返して、私はすぐその場を離れました。

イスラエル人も 自国の戦争犯罪について プロパガンダで騙されているんですね。すぐそばで日常的に しかも大々的に行われていることなのに。

このオーランド銃乱射事件は、私も最初から偽旗だと思っていました。
この事件の陰で遂行されているアジェンダは何なのか?
思い当たるものは、モンサント保護法の可決ではないかと思います。
モンサント保護法は、昨年9月に一旦は廃案になりました。
しかしそれは正式名称「包括予算割当法」と呼ばれるものでした。
そしてその後ふたたび別の法案名「安全で正確な食品表示法」として先般、下院を通過したとの情報がありました。
しかしその後どうなったのかは、情報が途絶えたままになっております。
邪推ながら、丁度この銃乱射事件の最中に上院で可決、成立したのではないかと勘ぐってしまいます。
もしこの法案が成立したとすれば、食品表示を州法で義務付けようとしていた動きが止められる事になります。
そしてこれは日本にも適用される事になるでしょう。
つまりTPPでは確実に食品表示が撤廃される事を意味します。
万が一、TPPの発効が遅れても、モンサント社などはACCJなどを通じて要求してくるのは間違いありません。
そして今般、三井住友銀行はコメ生産に参入を発表しました。
その影に居るのはモンサント、カーギル、デュポン、バイエル、といった巨大アグリバイオ企業であるのは言うまでもありませんから、生産されるコメは遺伝子組み換えの農薬漬けであろう事は容易に予想できます。
結局、儲けるのは外資ばかりで、その割を食らうのは我々奴隷庶民という社会構造は過酷になるばかりです。
そのタイミングで、また選挙の関係で、なにやら、小泉の倅が「除草のルンバ化」を提唱している様ですが、これはつまり、農作業に於ける最も面倒な作業である草取りを除草剤からロボットに換えるもので、私も常々考えていた事でもある訳で、その案は評価するとして、
しかしそれはモンサントなどの多国籍企業から見たら"非関税障壁"そのものですから、TPPを廃案にしなければ成り立たないものです。
彼には、そういう深慮が足りないのです。
農家の方々には、くれぐれも進次郎への評価は別と考え、投票行動は飽くまで、嘘つき自公にはお灸を据える方向でお願いします。(このブログを読んでいるかどうかは分りませんけど・・)

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