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2016年6月 8日 (水)

対ロシア経済制裁を延長させるべく、EUに特使を派遣するアメリカ

Andrei AKULOV
2016年6月7日
Strategic Culture Foundation

6月3日、アメリカは、6月7日、8日、パリとベルリンに “対ロシア経済制裁圧力を維持することの重要性”を、ヨーロッパの同盟諸国を説得するため、特使を派遣すると、アメリカ財務省が語った。

アダム・J・シュビン財務次官代理(テロ・金融犯罪担当)はヨーロッパの外務、財務、経済省幹部や、ヨーロッパの民間銀行や金融機関と会うことになっている。

明らかに、この派遣は、対ロシア経済制裁を巡るEUの分裂というヨーロッパでの最近の出来事に対する、6月28-29日のEUサミット前の、アメリカ合州国としての迅速な対応策に他ならない。あらゆる決定は満場一致でなければならないが、今年7月31日に期限が切れる経済制裁の自動延長に関しては、全くまとまっていないのだ。2016年、対ロシア経済制裁体制は、これまでにない圧力にさらされた。ヨーロッパ大陸中で反対の声が高まっている。EUは、アメリカの圧力で経済制裁をするようだまされたが、一方、アメリカ合州国の事業損失負担は10%に過ぎないと感じている加盟国もいくつかある。EUの農産品輸出は、昨年29%、金額的には44億ユーロ減少し、130,000の雇用が失われたと推計されている。

ブリュッセルで、EU諸国の外務大臣との会談後“現段階では、いかなる決定も当然のものとして考えることはできない”とイタリアのパオロ・ジェンティローニ外務大臣は述べた

5月31日、ドイツのフランク=ヴァルター・シュタインマイヤー外務大臣は、ウクライナ問題で“大きな”進展があれば、ドイツはロシアに対する経済制裁の漸進的緩和を検討すると述べた

一日前、ドイツ週刊誌デア・シュピーゲルは、記事アンゲラ・メルケル首相の政権は、東ウクライナでの地方選挙に対するモスクワの協力の見返りに、旅行制限など、当初の経済制裁の一部を解除することを検討しているという記事を掲載した

記事は、膠着状態から抜け出る方法を見出す上で、ドイツはもっと積極的になろうとしていることを明らかにしている。

“ドイツ社会はバラバラになりつつある”と、ウオール・ストリート・ジャーナルは報じている。“主要ドイツ政治家たちは、益々ヨーロッパによる経済制裁は緩和すべきだと考えるようになりつつある”と新聞は書いている。

EU-ロシアの絆が温まりつつある更なる兆しとして、ジャン=クロード・ユンケル欧州委員会委員長が(6月16-18日)ロシアでのサンクト・ペテルブルク経済フォーラムに出席するつもりだと述べたので、彼は2014年に、ウクライナで戦闘が勃発して以来、初めてロシアを訪問するEU機関のトップということになる。

5月27日、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領とのアテネでの共同記者会見で、ギリシャ首相アレクシス・ツィプラスは経済制裁を非難した

ハンガリーのシーヤールトー・ペーテル外務大臣は、ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣とのブダペストでの会談後、経済制裁は自動的に延長されることはないと約束した

キプロスやスロバキアからも似たような信号が出ている。欧州議会では、対ロシア経済制裁政策問題は、政治的差異を超えてしまった。対ロシア経済制裁継続を支持する人々はあらゆる政党にいる。キリスト教民主同盟、社会民主党、自由民主党、緑の党。

4月、フランス下院は、欧州連合に、対ロシア経済制裁を解除するよう要求する決議を採択した

フランス上院は、6月8日に、対ロシア経済制裁の緩和と漸進的解除を要求する決議草案の討論を開始する

決議草案は、既に上院ヨーロッパ問題委員会の支持を得ている。

* * *

こうしたもの全てが、EUでの対ロシア懲罰施策の延長が、朝飯前の決定ではないことを示している。“ヨーロッパの迷いは、かなり明らかです”とロンドンのシンクタンク、チャタム・ハウスのロシア経済・ロシア-EU関係専門家フィル・ハンソンは語った。

対テロ戦争と、シリアからの人々のみならず、アフリカ、イラクやアフガニスタンも含めた難民問題にいかに対処するのが最善かに関する不一致のため、EUのまとまりは圧力をうけている。トルコ人を、EUビザ不要にしなければ、難民協定は無効にするという要求に対して、トルコとの対決も迫っている。ヨーロッパが、Brexit(イギリスのEU離脱)と亡命希望者問題で大いに厄介な状態なのに、対ロシア経済制裁は、対立を生む、もう一つの考えたくもない問題となっている。

EUの最も有力な沈黙のパートナーとして、EUの決定に、アメリカが黙って、大きな圧力をかけているのは公然の秘密だ。アメリカ代表は、EU常任代表委員会(大使)会議にはいつも出席している。しかもアメリカは、イギリスと、ポーランド、ルーマニアやバルト諸国などの他のいくつかのEU加盟国を常に信頼することができる。今回アメリカ合州国は、EUに言いなりに行動させるため、緊急に特使を派遣した。おそらく今回アメリカは、EUの政策決定段階に影響を与え、サミットを思い通りにさせるだろう。しかし、時間とともに、これは益々困難になる。ヨーロッパ中で経済制裁への反対が盛り上がっている。これは間もなく臨界点に達し、懲罰的施策は維持不可能になるだろう。両者の利益は、明らかに異なっており、目標も違うので、アメリカとEUとの間の差異は悪化しつつある。次回、経済制裁に関して、EUで投票をする際には、圧力は効果がないかもしれない。

記事原文のurl:http://www.strategic-culture.org/news/2016/06/07/us-sends-envoy-to-make-eu-extend-anti-russia-sanctions.html
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宗主国こそ、悪行のあまり、世界中から村八分にされるのが当たり前だろうと不思議に思う。被害者が、悪者になるアリスの不思議な国。

都知事問題しか報じない大本営広報部。
知事よりも、「大本営広報部」「大政翼賛会」洗脳活動にあきれる。

知事問題、TPPなり、緊急事態条項なり、今回の選挙で本当にとわれるべき争点隠しのためにつくりあげられた茶番だろう。

余り好都合に睡眠障害が治るという不思議な症候の御仁が推進した売国条約、TPPについて、同じくらいエネルギーを投入してくれれば、「大本営広報部」「大政翼賛会」と思わないが、そういうことには永久になるまい。

めくらましレッド・ヘリング(燻製鰊)をしかけるアジェンダ・セッティング(議題設定)が業務。

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