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2016年5月21日 (土)

ロシアは、アメリカの攻撃を乗り切れるだろうか?

Paul Craig Roberts
2016年5月19日

無責任かつ全く何の根拠も無く、“ロシアは、アメリカ合州国にとっても、バルト諸国や、ポーランド、ジョージア、ウクライナや、ヨーロッパ全てに対しても、実存的脅威”だと言明するのはアメリカ人将軍だけではない。イギリス人将軍も戦争挑発に参加している。イギリス人退役将軍で、2014年までNATO欧州連合軍副最高司令官だったサー・リチャード・シレフが、年内にロシアと核戦争をする可能性は“決して否定できない”と発言したのだ。 http://www.dailymail.co.uk/news/article-3596977/The-outbreak-nuclear-war-year-West-Putin-entirely-plausible-says-former-NATO-chief-promoting-novel-2017-war-Russia.html 

愛読者の皆様は核戦争の可能性について、私がずっと警告していることをご存じだろう。しかしながら、私と欧米の将軍連中との間には大きな違いがある。戦争は、アメリカの世界覇権を求めるネオコン衝動の結果だと私は考えている。連中の公式政策方針書の中で、世界覇権に対するネオコンの衝動を、ネオコン自身が認めており、アメリカが中東とアフリカで継続中の多くの戦争でそれが実践されている15年の実績がある。売女マスコミが我々が周知の事実に焦点を当てるないよう最善を尽くしており、事実は知られないままの状態にある。

“ロシアによる侵略”が、善意のアメリカ/NATOを核戦争に追い込んでいるというのが欧米将軍連中の立場だ。

シレフ将軍の“ロシア侵略”リストはこうだ。“彼[プーチン]は、ジョージアを侵略した、彼はクリミアを侵略した、彼はウクライナを侵略した。彼は武力を行使し、おとがめなしで済んでいる。緊張時には、対バルト諸国攻撃…は十分ありうる。” シレフは、たとえ本当であれ、つい最近まで長年ロシアの国境だったものの中で起きることになる、架空のできごとについて語っているのだ。

シレフ将軍を見て思うのは、無知さ、あるいは猫かぶりだ。武力を行使して、おとがめなしで済んでいるのはアメリカ合州国とイスラエルだ。旧ロシアの国ジョージアに対するロシアの攻撃は、ロシア政権幹部が北京オリンピックにでかけている留守に、アメリカとイスラエルが訓練し装備したジョージア軍が、ロシア平和維持軍兵士と、多数の南オセチア一般市民を殺害した、アメリカ傀儡政権による南オセチア侵略に対する反撃だった。

ロシア軍が、アメリカとイスラエルが訓練したジョージア軍を追い詰めるのにはわずか数時間しかかからなかった。元ロシアの一部だった国はプーチンの手中にあった。彼はアメリカ傀儡大統領を絞首刑にして、ジョージアを、この場所が現代史でずっと過ごし、多分そこに属するだろうロシアに再編入できていたはずなのだ。

だがプーチンは、ジョージアを、素晴らしいお宝とはみなさず、目的を果たすと、アメリカに連中の属国を取り戻させた。当時の大統領で、下劣な悪党は、ジョージア国民により追い出され、ウクライナ人でない多くの他の連中同様、今やアメリカ属国ウクライナで働いている。どうやらアメリカ政府は、アメリカ政府に自国を売り渡す十分な人数のウクライナ人を見つけ出せないので、アメリカ政府がウクライナを支配するのを支援する外国人を連れ込むしかなかったようだ。

ロシアによるウクライナ侵略などなかった。プーチンは、ロシア人が多数派住民である分離主義の州ドネツクとルハンスクの、自分たちが属するロシアに再併合して欲しいという嘆願すら受け入れようとしなかった。もしプーチンが実際に、ウクライナを欲しければ、軍隊を送り込む必要は無い。ロシアの一部になりたいという住民の嘆願を受け入れるだけで、彼は東部と南部を取り戻せる。

両国ともソ連の一部だった時期に、フルシチョフが、クリミアを、ロシア・ソビエト共和国から、ウクライナ・ソビエト共和国に引き渡すまで、アメリカの歴史より長い期間、クリミアが、その一部だったロシアに再加入することに、“欧米民主主義”がこれまで経験したことのない極めて多い数の投票者、97.6パーセントのウクライナ人が賛成したクリミア住民のものが、プーチンが受け入れた唯一の嘆願だ。

ロシア唯一の暖水港で、地中海への入り口であるクリミアのロシア海軍基地ゆえに、プーチンがクリミアの嘆願を受け入れただろうことは疑う余地はなく、シレフ元将軍のような、アメリカ政府によるプロパガンダ非難をかわすために、ドネツクとルハンスクの嘆願をプーチンが拒絶したことも疑う余地はない。私の見方からすれば間違っているが、プーチンは、ドネツクとルハンスクを受け入れることを拒否すれば、アメリカ政府のNATO傀儡諸国を安心させることができ、ヨーロッパに対するアメリカ政府の影響力を弱められると考えたのだろう。腐敗したヨーロッパ人にとって事実など全く重要ではない。アメリカ政府の金こそが優先するのだ。

プーチンはアメリカ政府の金の力を理解していないのだ。欧米では金だけがものを言う。アメリカ政府の約束やら、政府の品格やら、真実やら、経験的事実すら全く存在していない。存在しているのは、しっかり広められているウソだけだ。欧米丸ごと、ウソのかたまりだ。欧米の存在理由はたった一つ、大企業利益だ。

退役将軍のシレフは、典型的なことではあるが、いかなる証拠も無しに、プーチンは“武力を行使して、おとがめなしで済んでいる”と主張する。

将軍は一体どのような武力のことを言っているのだろう? 彼はその武力を特定できるのだろうか? クリミア住民投票の独立した国際監視団は、投票は全く公正で、いかなる恫喝も、いかなる軍隊も、いかなるロシアによる恫喝もなかったと報じている。

元NATO将軍シレフは、ロシアによる“バルト諸国攻撃は全くありうる”と考えている。一体どのような理由でだろう? ソ連の元一部だったバルト諸国は、ロシアにとっては、何の脅威でもない。ロシアがバルト諸国を攻撃する理由は皆無だ。バルト諸国の独立を認めたのはロシアだった。ロシアがウクライナとジョージアの独立を認めたのと同様に。

帝国アメリカ政府は、ロシア政府が道理をわきまえているのにつけこんで、ロシアについてのプロパガンダを推進している。ロシア政府は守勢に立たされ、アメリカに攻撃されるがままになっている。

ロシアは、テロ集団のISIS以外、誰も攻撃していない。アメリカ政府はテロに反対していると言われているが、アメリカ政府は、シリア政権をテロで打倒する企みで、ISISを利用している。ロシアがそれを中断した。我々が問われている疑問は、ロシア政府が欧米に受け入れてもらいたがるあまりに、ロシアが欧米にとって良いパートナーであることを示すため、プーチンがシリアを、アメリカ政府/イスラエルが分断するよう手放してしまうかどうかだ。

もしロシアが欧米に対する思慕を克服しなければ、ロシアは独立を失うだろう。

ロシア人はキリスト教徒としてよみがえった、おそらく世界唯一の道徳的に優れた国だろうと私は理解している。ロシア国民と、ロシア政府が、どうしても自ら問うべき疑問は、自国の法律のみならず、国際法にも従わないような欧米戦犯連中と、我々は本当に付き合いたいと思っているのか否かだ。

世界の圧倒的大多数の悪は欧米に存在している。ウソと強欲で、21世紀に、7か国の何百万人もの人々に大変な打撃を与えたのは欧米だ。これは現代の新たな千年期の開始にあたって、極めて恐るべきことだ。

第三世界、南米、ギリシャ、ポルトガル、ラトビア、アルゼンチン、そして今やブラジルとウクライナを略奪するだけではたりず、欧米資本主義者連中は、ロシア、中国、インドと南アフリカに狙いを定めている。

資本家の利益のために、環境的に酷い扱いをし、破壊できる、シベリアのあの広大な土地があるロシアを手にいれられたら何と素晴らしいことだろう。ロシア政府によるシベリアの無料土地提供は、ロシア国民に限定すべきだろう。さもなくば、土地は欧米に買い上げられてしまう可能性が大で、連中はロシアの土地の所有権を、ロシア破壊に利用するだろう。

ロシアと中国は、何十年も、圧政的で破綻した政権のもとで暮らしてきたという事実で、目がくらんでいる。両国は欧米のことを成功と見なしているのだ。両国が欧米を読み違えれば、両国の独立を脅かすことになる。

ロシアも中国も紛争を求めているわけではない。アメリカが、ロシアと中国に、隷属か戦争のいずれかを選べというメッセージを送るのはいわれのない無謀な行為だ。

Paul Craig  Robertsは元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリプス・ハワード・ニュー ズ・サービスと、クリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the WestHOW AMERICA WAS LOSTThe Neoconservative Threat to World Order.が購入可能。

記事原文のurl:http://www.paulcraigroberts.org/2016/05/19/can-russia-survive-washingtons-attack-paul-craig-roberts/

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電気洗脳箱での、都知事会見報道を見ていて、強い憤りを感じていた。都知事のいい加減な答弁に怒っているのではない。追求すべき睡眠障害、TPP担当者を放置し、沖縄の事件を放置して、つまらないことしか報じない大本営広報部そのものに対して。

この記事で一番気になったのはこの部分。

どうやらアメリカ政府は、アメリカ政府に自国を売り渡す十分な人数のウクライナ人を見つけ出せないので、アメリカ政府がウクライナを支配するのを支援する外国人を連れ込むしかなかったようだ。

どこかでは、もう全く対照的。

アメリカ政府は、アメリカ政府に自国を売り渡す十分な人数の〇〇人を見つけ出すのに苦労皆無で、アメリカ政府が〇〇を支配するのを支援する外国人を連れ込む必要皆無。

WikiLeaksを巡る疑念はてんこもり 2010年12月7日 の翻訳記事の後に書いた蛇足を再度貼り付けよう。

「一斉報道」、何によらず眉唾ものだと思っている。

『眉唾』、眉に唾をつけると、キツネなどに化かされないという俗信からだという。たまに現れるキツネなら、眉に唾をつければ化かされずに済んだのかも知れない。

朝から晩まで色々報じるマスコミに化かされずに済むよう眉に唾を塗っていては、唾が間に合うまい。

この国の民度に比例したジャーナリズムなるものが、どうでもよい話題を一斉に報じる時期は、なぜか庶民生活の根本に関連する重要な法律の成立前やら、つつかれたくない政府の活動と一致することが多いような気がする。まあ、貧乏人の被害妄想だろう。

「庶民生活にとって、どうでも良い話題は熱心に報じるが、庶民生活にとって、どうでも良くない話題は報じない」のが彼等(政界・マスコミ・霞が関)の仕事なのだ、という素朴な確信、頭から離れない。

  • 野球関係のおば様と剣劇のおば様の口論?が大いに報道されたのは、1999年3月末
  • そこで、 周辺事態に際して我が国の平和及び安全を確保するための措置に関する法律 1999年5月28日
  • 国際連合平和維持活動などに対する協力に関する法律の一部改正 1999年7月16日
  • 白装束の渦巻きカルト集団の動きが大いに報道されたのは、2003年4月から5月
  • それから、 武力攻撃事態等における我が国の平和と独立並びに国及び国民の安全の確保に関する法律 2003年6月13日
  • モンゴル人横綱の暴力騒動がかまびすしかったのは、2010年1月 そして、 「日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約」(日米安全保障条約)署名50周年に当たっての日米安全保障協議委員会の共同発表 2010年1月19日

どさくさに紛れて成立させた法律でいうと「刑事訴訟法改悪」がそれにあたるのだろうか?

red herring 「人の注意をそらすもの」という説明を、下記から引用させていただこう。

http://www.eigo21.com/etc/kimagure/z122.htm

Red herring は「人の注意を別の方に向けるもの」という意味で、議論と無関係なもっともらしい考えを出して人を誤謬に導いたり,テストの「ひっかけ問題」として受験者を困らせたり、推理小説で読者の推理を惑わせたり、国民の関心を別の方に向けて党や国の都合にあう政治をしたりする手段になります。

燻製ニシン(smoked herring)という意味のred herring はニシンを燻製にすると赤くなることからつきましたが、慣用句としてのred herring は、燻製ニシンの強い臭いで猟犬の注意がそらされることが起源です。そしてその関係は次の3つのバリエーションがあります。

1.猟犬が他の臭いに惑わされず獲物を臭いで嗅ぎつけるよう燻製ニシンで訓練した。
2.猟の獲物を猟犬に取られないように燻製ニシンを置いて犬を惑わせた。
3.猟の獲物を横取りしようと猟犬を近づかせないように燻製ニシンを置いた。

延々引用させていただいたのは、沖縄の軍属による殺人事件と、都知事問題報道時間の余りに大きな違い。あるいは、睡眠障害とされる売国条約交渉担当者に関する報道量と都知事問題報道量の違いが気になるため。

4月28日に沖縄の事件は発覚したもののようだ。
4月26日に都知事が公用車で別荘にでかけている話題になり、最近急速にエスカレート。
今やオリンピックの賄賂問題まで出てきて、オリンピック開催も怪しくなっている。

売国支配層と大本営広報部が決して報じない重要な事実は多々ある。

露骨な戦争犯罪である都市部大空襲、そして二発の原爆投下を謝罪しない事実
巨大な基地が、沖縄に集中していて、この国がアメリカ植民地のまである事実
戦争法案で、その宗主国の侵略戦争に、この国の軍隊が利用されることになる事実
TPPで、日本そのものが、アメリカ先住民居留地のようになってしまう事実

沖縄の事件が広く知られて、反基地運動が盛り上がり、国政選挙で、売国与党、エセ野党が受ける打撃を最小化するため、都知事問題や、賄賂にオリンピック返上を、属国支配層が思いついたとしても不思議はなさそうに思えてくる。

沖縄の犯人逮捕のタイミングと、都知事会見がかさなる不思議。

野球選手の覚醒剤事件は、もう賞味期限切れ。もっと大きなイベントを作り出さないと、国民の目をそらすことは不可能。

オリンピック新ロゴ、あの花輪を思わせるという指摘もあった。

岩上安身による『日本はなぜ、「戦争ができる国」になったのか』著者・矢部宏治氏インタビュー 2016.5.20

都知事問題で、基地問題、属国問題、TPP売国契約からすっかり目をそらしておいて、衆議院解散、傀儡与党大勝利を狙っているのだと、思い始めた。

妄想であって欲しいものだ。

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