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2016年5月10日 (火)

ヨーロッパとアジアにおける貿易版NATOは失敗する運命

Pepe Escobar

公開日時: 2016年5月4日 14:03
Strategic Culture Foundation

© Kai Pfaffenbach / ロイター

アメリカ大統領は死に物狂いだ。別紙A: 広範囲に及ぶ、双頭の貿易版NATO“基軸”におけるアジアの顔 - 環太平洋連携協定(TPP)を擁護する彼の社説。

ヨーロッパ向けの顔は、もちろん、環大西洋貿易投資連携協定(TTIP)だ。

アメリカ大統領は、TPPを、TTIP同様、アメリカ輸出の害のない拡張と、民間(アメリカ)企業が“国有企業に対する公正な競争を実現できる”ものであるかのように説明している。“公正”? とんでもない。ヨーロッパのTTIPの双子であるTPPに焦点をあてて、この仕組みがどのように機能するか見てみよう。

完璧なタイミングで、オバマの論説とほぼ同時に、先週、ニューヨークで、交渉担当者たちが再度議論するはずだった248ページの機密TTIP文書をグリーンピース・オランダが漏洩した。これまで約三年近くの間に、13回以上のTTIP交渉がおこなわれてきた。

文書は - 2013年以来完全に秘密裏に交渉されてきた - 最新の交渉文書の約三分の二だ。色々なこうした詳細な分析が、現段階の状況に関して、警告してきた。秘密のベールが、TTIP毒性に関する究極的な暴露情報に終わったわけだ。オランダのグリーンピースによる漏洩前、EUの選挙で選ばれた議員たちは、警察の監視下で、機密が確保された部屋でこうした文書を検討できるだけで、専門家は読むことができず、しかも、おまけに議員は誰とも内容を話すことができないのだ。

GMOで、お前たちを粉砕してやる。

ヨーロッパ中のあらゆる市民団体が - 少なくとも三年間 - 議論し、恐れていたことが、確認されたのだ。これは、環境から、動物の福祉、労働者の権利から、インターネット・プライバシーに到るまでのあらゆるものに対する、アメリカが率いる大企業による手のこんだ有害なゆすり、一斉攻撃だ。一言で言えば、これは、アメリカ大企業集団が、EUに、様々な消費者保護を引き下げさせ、低下させるよう強制するためのものなのだ。

想像通り、「手加減しない」というのが本質だ。アメリカ政府は、EUに遺伝子組み換えの果物や野菜の購入を強いるため、 EU自動車輸出を阻止すると脅した。過去二年間の、フランス、イタリアとスペイン旅行で、これが、高級な職人芸農業をしている人々が語る究極的な悪夢であるのを私は確認している。

更に読む
TTIP内部情報 グリーンピースの漏洩によって、
抗議行動参加者たちが、
つまらないこと
騒ぎ立てていた
わけではないことが確認
された。

オバマのドイツのハノーバー訪問前、2016年4月23日、環大西洋貿易投資連携協定 (TTIP)協定に反対して抗議行動をする際に、ドイツのアンゲラ・メルケル首相と、アメリカのバラク・オバマ大統領を描いた絵のプラカードを持った抗議行動参加者たち。

予想通り、ロビイストがはびこる欧州委員会(EC)は、EUの経済に、年間1500億ドルの恩恵や、自動車輸出が149パーセント増える可能性があると強調して、TTIPを猛烈に擁護した。ECが、これら“自動車輸出”を、アメリカが推進するヨーロッパへのGMO侵略と結びつけるなどと期待してはならない。

少なくとも、一部の国々は、とうとう(大企業ロビーがしむけた)まどろみから目覚めた。フランスのマティアス・フェクル貿易担当相、“まずい協定”を巡る交渉は止めるべきだと述べた。彼は核心を突いて、アメリカ政府の非妥協的態度を非難した。“フランス抜きの、まして、フランスに不利な協定などありえません。”

恒常的に無能なフランソワ・オランド大統領としては、協定を完全に阻止すると威嚇した。三年前、パリは既に、ハリウッドに丸飲みにされないよう、フランス映画産業の適用除外を確保した。今、非常に重要な農業面でもそうなろうとしているのだ。“わが国の農業、わが国の文化、公共市場に対するお互いの参入という主要原則をむしばむものは”決して受け入れないと、オランドは述べた。

EUのために交渉を率いているはずのECは、一体何をしていのだろう? 予想通りのトロイの木馬法案を引き入れているのだ。こうしたものは全て“人騒がせな見出し”で“空騒ぎ”だというのだ。当惑したEU国民がそろって、これが本当に、EU消費者の権利を守るはずの、官僚的なブリュッセルのビヒモス、ECのあり方だろうかと問う可能性がある。ところが、大企業ロビーに入り込まれているECは、全ての規制にわたって、EUの法律内容に介入すると固く決意したアメリカ大企業から、アメリカよりも遥かに高度なEUの環境や保健基準を決して守りきれないのだ。

拒否できない提案をしてやろう

先月ドイツで、アメリカ大統領は、TTIPを猛烈に宣伝した。アメリカ大統領は、いまだに、2017年1月の退任前に、協定を手に入れられるかも知れないと期待しているのだ。ホワイト・ハウス広報担当官ジョシ・アーネストは、平静を装おうとして、漏洩は交渉に "重大な影響" はないだろうと]述べている。とんでもない。あるのだ。EU中で、世論を結集しているのだから.

イギリスのデービッド・キャメロンも、苦境に陥っている。彼は猛烈なTTIP支持者だ。しかし、オバマは既に警告をしてる。TTIP支持ということは、Brexit(イギリスのEU離脱)は禁物だぞ。地中海諸国は、反対に傾きつつある。もし協定が最終的にまとまれば、28のEU加盟国全てと、プラス欧州議会も、TTIPを批准しなければならなくなる。

TPPの方は、交渉は終わった。しかし、アメリカ議会(太平洋の国々によっても)批准されてはいない。批准プロセスは全く進んでいない。実際、批准は、ヒラリー・クリントンか、ドナルド・トランプ次第ということになるだろう。トランプは、TPPの詳細にはまず無関心だろう。オバマが協定を強く提唱していることを考えれば、トランプは反対する可能性がある。

TPPも、TTIPも、ヨーロッパとアジアで、市場をゆがめ、(アメリカ)独占を強化し、雇用を奴隷労働市場へ移転し(アジアの一部で)、知的所有権を蹂躙(EUの場合)し、脱税を促進すると主張することが可能だ。結局は、多くの人々から、0.00001パーセントへの、更なる富の移転なのだ。

そこで、ウオール街/アメリカ支配体制の候補者ヒラリー・クリントンが、TPPとTTIPをどのように見ているかという問題になる。そう、1990年代に、ビル・クリントンの下で承認されたNAFTAもCAFTAも、彼女は支持していた。国務長官として、彼女は、パナマ貿易協定のロビー活動をしてきた。そして、とりわけ重要なのは、彼女が常にTPPを“良い標準”として扱ってきた。これが彼女が大好きな“アジア基軸”の貿易部門の武器で、大半のアジア諸国にとって、たまたま最大貿易相手国である中国を排除した太平洋貿易協定だというのも不思議なことではない。

更に、今や有名なゴールドマン・サックス講演料は、ヒラリー・クリントンが提供した(そして、約束された) もちろん、アメリカ大企業の世界的拡張を支持している、0,0001パーセントに対するサービスに対する支払いだと益々見なされる。

11月の本選挙までは、終わったわけではないのだ。ヒラリーは、アメリカの労働者階級有権者による厳しい精査に直面している。だから、お得意の豹変芸で、現在彼女が、TPPにもTTIPにも反対しているような言い方をする方に傾いているのも不思議ではない。

それでも、少なくとも、TPPは、選挙後のアメリカ議会の‘レームダック’会期中に批准される可能性がある。TTIPは既に歩く死体状態に陥っている。オバマ政権が、貿易“遺産”を歴史書に記入させるために、一体何か必要なのか考えよう。ただの卑しいゆすり屋であるかのように、ヨーロッパ人とアジア人を恫喝し続けることだ。

Pepe Escobarは、独立した地政学専門家。RT、スプートニクや、TomDispatchに寄稿しており、アメリカから東アジアにまで到るウェブサイトや、ラジオやTV番組にも頻繁に寄稿、出演している。アジア・タイムズ・オンラインの元移動特派員。ブラジル生まれで、1985年から海外特派員をしており、ロンドン、パリ、ミラノ、ロサンゼルス、ワシントン、バンコクと香港で暮らした。9/11前から、特に、大国間の地政学、エネルギー戦争に集中して、中東から、中央アジア、東アジアに到る円弧の報道を専門にしている。彼の著書に "Globalistan" (2007)、"Red Zone Blues" (2007)、"Obama does Globalistan" (2009) および "Empire of Chaos" (2014)があり、いずれもNimble Booksより刊行。最新刊は "2030"で、これもNimble Booksから、2015年12月刊行。

本コラムの主張、見解や意見は、もっぱら筆者のものであり、必ずしもRTのそれを代表するものではない。

記事原文のurl:https://www.rt.com/op-edge/341801-ttip-eu-obama-us-elections/
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ビタリー・マンスキーというロシア監督が撮影した北朝鮮の少女の映画を叩いて、洗脳、プロパガンダと馬鹿にする電気洗脳箱に出演している太鼓持ち連中。

あなた方は、世界最大の属国で、北朝鮮に勝るとも劣らない洗脳、プロパガンダしか報じないではないか?あなたたちこそ、ヤラセではないか。恥ずかしさという感覚が麻痺した連中。

羽毛布団の偽装表示で大騒ぎして、どうする。
TPPで、原産地表示が消え、宗主国のトンデモ食品を益々強引に食べさせられるのだ。

TPPや、TTIPの悪辣さを報道しない電気洗脳放送企業も、スポンサーも、たいこもち芸人も、北朝鮮を馬鹿にする資格は皆無。

大本営広報部以外の情報をお読みいただくしかない。

TPP交渉差止・違憲訴訟の会

【決定版TPP】 “貧困・格差・TPP” 「月刊日本」5月増刊号

【IWJブログ】「TPPに署名しないか批准しないことが、民主的に選ばれた議会の責務」!!国連人権理事会の専門家アルフレッド・デ・サヤス氏が国際法および国際規約違反を示唆して警告!!

【IWJブログ・特別寄稿】「いのちの市場化」にNO!~TPPと国家戦略特区は「新自由主義」を実現する双子である (アジア太平洋資料センター〈PARC〉事務局長 内田聖子)

植草一秀の『知られざる真実』
安倍政権が全面推進する米国による日本収奪 2016年4月27日 (水)

TPPに関する、小生による多数の海外記事翻訳リストは下記。

TPP関連主要記事リスト

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コメント

                    条約甲と条約乙とはどちらが優位なのか?

  文中,Pepe Escobar氏は「それでも、少なくとも、TPPは、選挙後のアメリカ議会の‘レームダック’会期中に批准される可能性がある」と述べられている。アメリカ議会で民・共議員のTPP賛成派がTTIP反対の運動に刺激されて,TPP反対に回ってくれることを期待するのみとなってしまった。

  日本では衆院の優越性により参院で否決されても衆院の判断で条約の成立が決まるから,日本ではTPP(環太平洋国家主権制限)条約が成立する可能性は,100%である。

  アメリカ議会ではどういう仕組みで条約が批准されるのか分からないが,オバマ大統領にファスト・トラック権限が与えられ過程は,小生のような盆暗頭には良く理解できなかった。無法者の国,アメリカ合衆国も,よく分からない。条約成立の過程の詳細をどなたかに解説をお願いしたいところである。

  小生の水晶玉予言はよく外れるが性懲りもなく,まだ大統領本戦に入っていない段階でいくらか予想させてもらえば,もしキラ-リ-ことヒラリ-が大統領に選ばれれば,オバマはTPP条約に署名しないだろう。あえて火中の栗は拾わない。トランプやサンダ-スが大統領になれば,P.Escobar氏の予言どおりになる可能性が高い。
 そこで前大統領が署名した条約を覆すのには,どのような方法があるのであろうか。これまたアメリカ議会に詳しい方のご解説を賜りたい。

  ところで日本政府には,まだ批准していない国際的な条約がたくさんある。近年,クラスター爆弾禁止条約などは渋々批准した。子どもの権利の条約などは国内法が整わないとして10年以上もほったらかされ,今世紀に入ってようやく批准された。子ども(18歳以下)が意見を言う権利が認められたのである。ゆえに選挙権が18歳の若者に与えられたと,勝手に解釈している。したがって理由があろうとなかろうと,何であれ,高校長にデモの届け出をすれば,18歳の高校生のデモは許可される。

  大分話が逸れ申し訳ないが,TPPにより,子どもの基本的人権や生存権が脅かされる。遺伝子組み換え食品や狂牛病一歩手前の牛の肉を食べ続ければ,身体に変調をきたす。病気になり健康で最低限度の生活が営めない事態になる。また貧困家庭は容易に医者にかかれない。皆保険制度は残っていても形骸化していて,高額な保険料が払えないからである。
  そこで昼行灯の頭が考えついたのだが,TPP条約と子どもの権利の条約とはどちらが上位の条約であるのだろうか。つまり,TPPのISDS条項は日本国憲法を制限するが,子どもの権利の条約を制限できないだろう。逆もまた真なり。条約甲と条約乙との関連が分からない。国際法理学者の見解を賜りたい。
 
追記:TPPの日本語訳を「環太平洋国家主権制限協定」としてみた。長たらしい表現になってしまったが,日本語が条約の正式公用語に採用されていないのだから,どのように翻訳しても問題はないだろうと思う。 

追記2: 以前ある子どもさんが,アメリカ合衆国に渡り,難病の手術をするために募金が集められたことがあった。1億円以上かかったと記憶しているが,難病だから手術代が1億円以上もするのではなくて,保険に入っていないから手術代が高額になってしまったと,遅まきながら,理解した次第。

  TVやYouTubeでお馴染みの堤未果氏によれば,盲腸の手術代が最高で700万円ぐらいかかるそうである。とすると,女子高校生が妊娠した場合は,退学して子どもを生むか,中絶するか。しかしいずれにしても,費用は200万円,300万円以上となるのが目に見えている。そういう社会が到来してもよいのであろうか。
 

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