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2016年6月 1日 (水)

サウジアラビアがアメリカを攻撃したという、9/11偽情報

Paul Craig Roberts
2016年5月27日

永遠に変化し続ける9/11説明は新たな段階に入った。オサマ・ビン・ラディンからかわって、サウジアラビア政府に、罪がなすりつけられつつある。

9/11のハイジャッカーとされる連中に対するサウジアラビアの財政的支援を解明したとされる、28ページの機密扱いの9/11に関する秘密議会調査がある。ジョージ・W・ブッシュ政権も、オバマ政権も、機密扱いのページを公表しようとはしなかった。議員のごく一部がそれを読むことを許され、しかも彼らは内容について話すことを禁じられている。それにもかかわらず、議会は、もし成立すれば、9/11攻撃犠牲者の家族が、サウジアラビア政府の損害賠償請求を求めて訴えることが可能になる「テロ行為支援者に対する公正法」を検討している。言い換えれば、議会は法案を裏付ける情報が噂以外にないにもかかわらず、議会は先に進もうとしているのだ。もし議会が法案を可決すれば、拒否権を行使するとオバマは言っている。

サウジアラビアに対する証拠の機密指定解除を拒否していることと、拒否権を行使するという恫喝とで、多数の評論家は、ひどく憤慨している。

一体何が起きているのだろう?

公式説明に反対する専門家の意見が益々盛り上がっている結果として、9/11説明に対する国民の信頼が損なわれつつあることが、一つのあり得る説明だ。国民の猜疑心の矛先をかわす為、道筋に、目くらましの撒き餌をしかけたのだ。サウジアラビア説は、政府によるなんらかの隠蔽があるという考え方を納得させながら、疑惑を、アメリカ政府から逸らし、サウジアラビアに向けられる。サウジアラビアの線は、イラク、シリアや、イラン政権とともに、サウジアラビア政権も打倒するという、ネオコンの元々の計画にもぴったりだ。もしアメリカ国民を、反サウジアラビアに仕立てることができれば、ネオコンは、サウジアラビア“政権転覆”という願望も実現できるのだ。

おそらく、でっち上げの9/11説明を守るために仕組まれた、陰の政府による偽情報が機能する様子を今見せられているのだ。大衆の猜疑心が、サウジアラビアへと向けられ、サウジアラビアの為に隠蔽しているかどで、大衆の怒りはアメリカ政府に向かっている。報告書を公表できない理由の可能性としては (1)それが、おとりの撒き餌としてでっちあげられた単なる偽情報で、もし公表されれば、知識豊富な専門家たちが、それを暴露してしまう、あるいは、(2)サウジアラビアを攻撃するためのお膳立てをする好機をとらえたネオコンが、調査に吹き込んだ偽情報であることが考えられる。

アメリカ政府やブッシュ一家と、長く緊密な関係を保ってきたサウジアラビアが、一体なぜ、対アメリカ・テロ攻撃を可能にすることに関心など抱くだろうかという説明は皆無だ。サウジアラビアは、アメリカの保護が必要なのだ。保護者が、カッターナイフしか持たない、ごく少数の青年によって、恥をかかされるほど弱体に見えるようにするのに興味などもつはずがない。それほど弱体な保護者では、保護にならない。

しかも、サウジアラビアは、イエメンで、アメリカ政府のために戦争をしている。もしサウジアラビアが、アメリカを傷つけたいのであれば、アメリカ自身に、イエメンで戦争をさせれば良いではないか?

9/11へのサウジアラビアの関与とされるものに対する、サウジアラビアの見方は、ここで読める。http://www.strategic-culture.org/news/2016/05/26/state-sponsors-terrorism-us-planned-and-carried-out-9-11-attacks-but-blames-other-countries-them-out.html .日本語翻訳 サウジアラビア日刊紙記事: 9/11攻撃を計画し、実行しておいて、他の国々に罪をなすりつけているアメリカ

カティブ・アル-シャンマリは、アメリカが、中東に対する覇権を獲得するために、9/11を計画し、実行しておいて、アメリカ政府のその時々の狙いによって、次々と変わる容疑者に、9/11の罪をなすりつけてきたと言う。最初は、オサマ・ビン・ラディン、アルカイダとタリバンだった。次はサダム・フセインとイラクだと彼は言う。ニューヨーク裁判所は、 イランのせいにしている。そして今、サウジアラビアが悪役にされている。アメリカは、いつも怪しげな文書を持ち出しては、決して見せはしない証拠があると主張するのだと彼は言う。

他の人々の見方を読むことは、アメリカ人にとって大いに有益だろう。サウジアラビア人の9/11説明を是非お読みいただきたい。アメリカの公式説明より、ずっと理に適っている。

Paul Craig  Robertsは元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリップス・ハワード・ニューズ・サービスと、クリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the WestHOW AMERICA WAS LOSTThe Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。

ご寄付はここで。https://www.paulcraigroberts.org/pages/donate/

記事原文のurl:http://www.paulcraigroberts.org/2016/05/27/911-disinformation-saudi-arabia-attacked-america-paul-craig-roberts/

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呼吸するようにウソを言う幹部。それを垂れ流す大本営広報部。

「消費税増税延期・衆議院解散で割れた自民党」茶番。

「国民の皆さまに対し、深くおわび申し上げる」などとするコメントを発表した。というが、売国条約TPPを推進したことについてのお詫びではない。つまり、お詫びではない。

TPP隠しのために、ワイロ疑惑をでっち上げたのだろう。余りな目くらまし茶番。

大本営広報部、覚醒剤常習選手の判決やら、北海道のおしおき行方不明事件を延々報じるが、TPPの問題も、沖縄のレイプ殺人事件も、ほとんど報じない。

モニターなど人生の無駄とわかっていながら、音声を消し電気洗脳機を点けている。

個人的関心と、大本営広報部報道とは、全く無関係。

【IWJブログ】身代金11億円要求!? 拘束中のジャーナリスト・安田純平氏の新画像公開~「オレンジ服」の意味とは!?イスラム研究者・宮田律氏「交渉に応じない日本政府にしびれを切らしている証拠」  2016.5.31

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