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2016年4月14日 (木)

中南米の改革者を破壊し続けるワシントン

Paul Craig Roberts
2016年4月11日

現在、ワシントンは、アメリカの事業権益とワシントンの外交政策ではなく、自国民を代表しようとしていた中南米の大統領たちに対する作戦を遂行している。ワシントンは、ベネズエラのニコラス・マドゥロ大統領、ボリビアのエボ・モラレス大統領、エクアドルのラファエル・コレア大統領と、ブラジルのジルマ・ルセフ大統領を失脚させ、起訴しようとしている。ワシントンは、アルゼンチンのクリスティーナ・キルチネル大統領を追い出すのに成功し、今や彼女を起訴しようとしている。ブラジルの改革主義政党に対する攻撃の締めくくりとして、ワシントンは、ルセフの前任者、ルーラ・ダ・シルヴァに汚名を着せて、告訴する犯罪を画策している。

ワシントンが破壊すべき中南米の人名リストにある全員、ワシントンの誰よりも、遥かに優れた人々だ。ワシントンの中南米標的たちは、遥かに品位が優れ、汚職での汚れ方も遥かに少なく、自分たちに投票してくれた人々への献身も、ワシントンの誰よりも遥かに優れている。

こうした改革者たちが直面している危険は、彼らが純真なおかげだ。彼らはお人好しにも階級間の善意を信じていた。彼らはワシントンと強いコネのある裕福なエリートや、ワシントンそのものが、民主的な結果を受け入れると思っていたのだ。

ワシントンが、ウゴ・チャベスが邪魔をせずに放置していたスペイン系エリートを使って、チャベスを打倒したという事実にもかかわらず、彼らはそう信じていたのだ。チャベスは、ワシントンの手先スペイン系エリート連中が彼を殺す前に、ベネズエラ国民と軍によって救われ、解放され、復職させられるしかなかった。

チャベスは善意の人だったので、彼を打倒するためにCIAに協力したスペイン系エリート連中に報復しなかった。その結果、今やエリート連中は、チャベスのカリスマが欠如しているチャベスの後継者を打ち倒すべく、CIAと一緒に動いている。

レーニンはこういう失敗はしなかった。レーニンは信じられない人々を抹殺することで、権力を確実なものにした。

ポル・ポトもそうだった。

欧米では、ポル・ポトは、あらゆる都市を空にして、住民を骨と頭蓋骨の山に変えた気が触れた人物だと見なされている。彼は狂人と見なされているが、彼は良きマルクス主義者だったに過ぎない。もし、エリート連中や官僚を所定の場所で放置しておけば、彼の革命が過去のものになってしまうことを彼は知っていたのだ。エリート連中は、連中のメディアを活用し、ワシントンの金を使って、人民革命を覆す。

ワシントンには、中南米における民主的な結果を受け入れる能力が完全に欠如しているということは、将来中南米に、レーニンかポル・ポトが登場しない限り、中南米は、ワシントンの支配と、アメリカ企業による搾取から自立した存在など忘れるしかないことを意味している。アメリカの中南米植民地は、ワシントン、ウオール街や、アメリカの大企業権益によって支配されつづけるだろう。中南米各政府は、中南米の国民ではなく、ワシントンを代表することになろう。

オンライン誌のStrategic Culture Foundationで、ニル・ニカンドロフが、ワシントンの支配を受け入れない人々に対して、ワシントンが一体どういうことをするのかについて彼の見解を述べている。http://www.strategic-culture.org/news/2016/04/04/the-us-media-war-against-leaders-latin-america-i.html  (下記にこの翻訳記事を掲載してある。)

Paul Craig Robertsは元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリプス・ハワード・ニュー ズ・サービスと、クリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼 の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the WestHOW AMERICA WAS LOSTThe Neoconservative Threat to World Order. が購入可能。

記事原文のurl:http://www.paulcraigroberts.org/2016/04/11/washington-continues-to-destroy-latin-american-reformers-paul-craig-roberts/
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まるで、Paul Craig Roberts氏、小生の記事翻訳を読んでおられるかのように思える。
末尾で紹介されている記事、昨日、一昨日、翻訳掲載したばかり。

ともあれ、この列島で、劣等政治家が大手を振るっていられるのは、
列島政府は、列島の国民ではなく、ワシントンを代表しているおかげ。

仕事をしていますというポーズで、小悪が逮捕された。余りな大物はぬくぬく。

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コメント

中南米にはレーニンやポルポトよりおあつらえ向きの人材がいるでしょう?もちろんカストロのことです。カストロが腐敗したアメリカ傀儡の独裁者バティスタを打倒し、政権を奪取した後何をしたか?バティスタに任命された役人たちを徹底的に処刑したのです。革命政権はみなどシロウトですから、本来なら敵といえども行政の運営など彼らに任せたり、あるいは時として彼らから学ばなければ国家としての体裁すら保つことは難しかったでしょう。それでも皆殺しにした、いやしなければならなかったのは旧体制の人間たちをむやみに生かせば容易に反革命の温床になりうることが分かっていたからです。幸運にも素人たちによって作られた革命政府は、バティスタ政権下の圧政に苦しんだ人々への同情の念から東側諸国に厚く庇護され、かくして現在に至るまでキューバ革命は守られました。もしカストロが外国の手先たちに慈悲深い態度を示していたとしたら、いつか寝首を掻かれ、サンディーノやグスマン、ゲバラのような「敗北した理想主義者」として過去の人になっていたでしょう。全く皮肉な話ですが、善良な政治を行うためには善良な政治家ではいられないのです。

「メキシコからの手紙―インディヘナの中で考えたこと―」(1980年、黄版の岩波新書)で読んだ内容と思います。衝撃的でした。一流音楽家は一流思想家だと思った次第です。
「メキシコの音楽学校閉校へ」(2012年6月3日10時44分 読売新聞)ということのようです。

1980年代初め頃だったと思うが、世界的バイオリニストでメキシコの子供達のための音楽学校を運営なさっていた黒沼ユリ子氏が、学校運営の苦労話を岩波「読書のすすめ」に語られたエッセイの中で、アメリカ大陸における米国の「負の遺産」についても触れておられた。桐朋学園からヨーロッパへと音楽一筋に歩まれ、縁あってお始めになった教育活動で出会ったメキシコの子供達を通して、米国が南米諸国の文化の芽をも摘み取っている事実に直面された。当時、ポール•クレイグ•ロバーツ氏のような視点のまるでなかった私は、バイオリニストの口から米国批判が飛び出したこと自体に驚いた。世界幸福度ランキングには、北欧やオセアニア等の常連国に混じって、メキシコ、コスタリカ、ブラジルなどが顔を出す。財政破綻状態のベネズエラも登場する。物質的には多くを奪われても精神的自由は奪われていないのかもしれない。一方、物質的には豊かな日本はどうだろうか?

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