第三次世界大戦が始まっている
Paul Craig ROBERTS
2016年4月25日
現在、第三次世界大戦が戦われている。一体どれほどの時間で、実戦に進むのだろう?
ブラジル、ロシア、インド、中国と、南アフリカという五か国で構成されるBRICSとして知られている集団のうち、四か国に対して、アメリカは現在、経済戦争と、プロパガンダ戦争を行っている。ブラジルと、南アフリカは、でっち上げの政治スキャンダルで、不安定にされている。両国ともアメリカから金をもらう政治家と非政府組織(NGO)がはびこっている。アメリカ政府は、スキャンダルを仕組み、政治工作員を送り込み、反政府行動を要求させ、配下のNGOを街頭抗議行動にかりだそうとしている。
アメリカ政府は、香港“学生抗議行動”を画策して、中国に対してこれを試みた。アメリカ政府は、抗議行動が中国国内に広がることを期待したが、計画は失敗した。アメリカは、ロシアに対しても、プーチン再選反対抗議行動を画策したが、これも失敗した。
ロシアを不安定化するため、アメリカ政府は、ロシア国内を、しっかり掌握する必要がある。掌握を強化するために、アメリカ政府は、ニューヨークの巨大銀行と、サウジアラビア協力して、石油価格を、一バレル、100ドル以上から、30ドルにまで押し下げた。これがロシアの財政とルーブルに対する圧力となった。ロシアの財政上の必要性に答えて、ロシア国内のアメリカ同盟者連中が、財政赤字を穴埋めし、ルーブルを維持するべく、外国資本を調達するために、重要なロシア経済部門を民営化するようプーチン大統領に迫っている。もし、プーチンが受け入れれば、重要なロシア資産がロシアの支配下から、アメリカ支配下に移ることになる。
民営化を推進している連中は、売国奴か、全くの阿呆だと私は思う。いずれにせよ、連中は、ロシアの独立とって危険だ。
エリック・ドリッツァー(Eric Draitser)が、それぞれ書いている。
アメリカ政府の対ロシア攻撃については、
アメリカ政府の南アフリカ攻撃については、
http://www.mintpressnews.com/brics-attack-empires-destabilizing-hand-reaches-south-africa/215126/
アメリカ政府のブラジル攻撃については、
http://www.mintpressnews.com/brics-attack-empire-strikes-back-brazil/214943/
中南米の独立に対するアメリカ政府の攻撃に関する私のコラムは、こちらを。
私が再三指摘している通り、ネオコンは、傲慢さと、うぬぼれで、おかしくなっている。世界に対するアメリカ覇権を追求する中、ロシアと中国を不安定化すると断固決めて、連中はありとあらゆる用心を投げ捨てている。
欧米ネオリベラル伝統で教育を受けた自国の経済学者が押しつけるネオリベラル経済政策を実施することで、ロシアと中国政府は、自らを、アメリカ向けにお膳立てしたのだ。アメリカ・ドルを使って、欧米の決済制度に参加し、“グローバリズム”言説をうのみにして、外国資本の流入と流出による不安定化を受けやすくし、アメリカの銀行を受け入れ、外国資本出資を認めることで、ロシアと中国政府は、自ら不安定化させられる準備を整えたのだ.
もしロシアと中国が、欧米の制度から自らを切り離し、自国のネオリベラル経済学者を追放しないければ、両国は、主権を守るために、戦争をしなければならなくなるだろう。
Paul Craig Robertsは元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリップス・ハワード・ニューズ・サービスと、クリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。
ご寄付はここで。https://www.paulcraigroberts.org/pages/donate/
記事原文のurl:http://www.paulcraigroberts.org/2016/04/25/world-war-iii-has-begun-paul-craig-roberts/
----------
『日本人だけが知らないこの国の重大な真実』を読んでいる。
『明治維新という過ち 日本を滅ぼした吉田松陰と長州テロリスト 改訂増補版』と本当に、そのままつながる。
「マスコミは悪魔の手先」とおっしゃる。そこは、100%賛成。
『宇都宮健児弁護士を囲んで語ろう』というイベントを拝聴にでかけた。
参議院選挙出馬宣言を是非?という司会の方?の前口上だったが、都知事選挙を支援した方々は、都知事選こそ、ふさわしいということで、意見は割れていた。どちらにしても、とにかく、政治家として活躍をして頂きたい方だ。
悪魔の手先ではない数少ない独立メディアのIWJ、尊敬する島村英紀先生のインタビューを敢行。明日是非拝聴しよう。地震を研究するご本人が、地震予知はできないとはっきり発言して、予知可能論のウソを主張する連中による国家ぐるみの冤罪にはめられた方だ。
彼をはめた、予知可能論者の学者、役人、マスコミこそ、犯罪人だということは、今の九州地震で、あたふたしているだけの役人、学者、マスコミをみればわかるだろう。普通のIQをお持ちのかたであれば。
2016/04/25 熊本・大分地震はさらなる巨大地震の前兆!? 岩上安身による武蔵野学院大学特任教授 島村英紀氏インタビュー(動画)
« オバマは一体なぜ、シリアの聖戦士打倒より、アサド打倒を優先しているのか(II) | トップページ | オバマ訪問前日、TTIP貿易協定に反対して、ハノーバーで数千人が集会 »
「アメリカ」カテゴリの記事
「NATO」カテゴリの記事
- 続くマイクロチップ戦争(2025.01.24)
- ブカレストで最大規模の抗議行動:背後に一体何があるのか?(2025.01.18)
- 依然、経済的ストックホルム症候群に陥っているウクライナ(2025.01.21)
- シリア分割と新サイクス・ピコ協定:地政学的混乱と地域再編(2025.01.12)
「ポール・クレイグ・ロバーツ」カテゴリの記事
- 腐敗したアメリカ支配層に宣戦布告したかどでトランプは暗殺されるのだろうか?(2023.06.26)
- ポール・クレイグ・ロバーツは大量虐殺が好きなのか?(2022.05.01)
- ロシアの安全保障提案をワシントンが拒絶したのはまずい判断(2022.01.31)
- 欧米で、ジャーナリズムは宣伝省にとって替わられた(2021.11.23)
« オバマは一体なぜ、シリアの聖戦士打倒より、アサド打倒を優先しているのか(II) | トップページ | オバマ訪問前日、TTIP貿易協定に反対して、ハノーバーで数千人が集会 »
コメント