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2016年4月15日 (金)

もしアメリカ人がヒラリー大統領を選べば、 1パーセントの支配が完成する

Paul Craig Roberts
2016年4月12日

リチャード・C・クックは、バーニー・サンダースが次期大統領になれるかもしれないと考えている。
http://www.globalresearch.ca/presidential-campaign-clintons-may-not-win-the-prize-bernie-sanders-could-become-the-next-president/5519809

だが、サンダースが何か変えられるだろうか?

ジョージ・W・ブッシュ政権が、選挙活動時のメッセージと違っていたのと同様、オバマ政権は、選挙活動時のメッセージと全く違っていた。ネオコンはテロの恐怖を作り出し、それをまんまと戦争/警察国家を作り出すのに利用した。アメリカの金融・軍事覇権で、1パーセントは、何十億ドルも荒稼ぎする。こうした恐るべき私的権力が議会も所有しているのだ。権力の不均衡をただそうとするどのような大統領も、打ち負かされることになる可能性が高い。

アメリカ人には、易々と操られ洗脳されるという実績があるが、二、三十年も経済的に失望させられれば、しまいに多少の不満も生まれようというものだ。マイク・ホィットニーは、ドナルド・トランプが有権者に人気があるのを、こう説明している。

“我々が主張しようとしているのは、共和党でのドナルド・トランプの突然の急上昇は、これまでの政権による経済政策の失敗に遡れるというものだ。30年間の停滞する賃金、下がる収入、下落する生活水準、何兆ドルもの住宅資産を消し去り、疲弊した中流階級と、成長しない停滞した経済、昇進の機会をもたらさず、家賃を払うのがかつかつの低賃金で、将来性のない、サービス部門の雇用しか生み出さない壊滅的な金融危機の、彼は政治的受益者だ。”皆様は、私が同じことを何度もいったのお聞きになっているだろう。

一部のアメリカ人は目覚めつつある。味わう困難さがより厳しくなるにつれ、多分変化を断行することができる運動が起きるだろう。ところが、元大統領のジミー・カーターが言っているように、アメリカはもはや民主主義ではない。小数独裁だ。巨大な政治力を有するひと握りの集団を強化すべく、選挙は操られている。有権者の代表が、ワシントンには誰もいないのだから、唯一変化をおこせるものとして、暴力が登場することになる。

Paul Craig  Robertsは元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリップス・ハワード・ニューズ・サービスと、クリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the WestHOW AMERICA WAS LOSTThe Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。

ご寄付はここで。https://www.paulcraigroberts.org/pages/donate/

記事原文のurl:http://www.paulcraigroberts.org/2016/04/12/if-americans-elect-hillary-president-the-one-percents-control-will-be-complete-paul-craig-roberts/
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熊本の地震で、原発が無事だったのは不幸中の幸い。

それにつけても韓国選挙のうらやましさ。

待望の加藤周一著『夕陽妄語 3 2001─2008』が刊行された。ふとページを開けると、そっくりそのままの文章があったので、一部引用させていただこう。

「外交改革」48-49ページ

 要するに東北アジアで日本がよい関係を持つ隣国は一つもない。それどころか中でも重要な中国および韓国との関係は、明らかに悪化している。ただ米国とだけは─一心同体であると、涙ぐましい希望的観測が多くの政治家たちの間に流通している。
 このような孤立は、日本にとっても隣国にとっても、明らかに不幸な現実であろう。もしそれを日本が自ら望んだのだとすれば、まさに「自虐外交」である。短期的には不景気から抜け出すために、長期的には安定した平和のために、百害あって一利もない。もし望まずしてそういう結果を招いたのだとすれば、その外交的無能力はおどろくべきものである。
 今「改革」を叫ぶ日本政府は、機密費を流用し、公金を私用に供する役人の伝統を改めるだけでは足りない。ロシア人を顔を見れば「北方領土」、アメリカ人に出会えば「安保堅持」と同じ呪文を唱えて、何十年、他には打つテのない超現実主義的な習慣を改め、「国益」のための現実外交を展開しなければならないだろう。「国益」とは米・ロを含めての東北アジア諸国の間に信頼関係を構築することである。もし万一それが可能であれば。

2001年7月24日

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