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2015年12月20日 (日)

「イスラム国」 それとも、ワッハーブ派植民地?

Tony Cartalucci
New Eastern Outlook
2015年12月16日

ISISのイデオロギー的ソース・コードは、リヤドのアメリカ同盟国で見いだすことができる。いわゆる“シリア反政府派”の懇談会が、最近、サウジアラビアで開催された。参加者の中には、機能していない様々な国外居住の“反政府派”指導者や、 - いずれも、2012年以来、アメリカ国務省が外国テロ組織に指定したアルカイダのアル・ヌスラ戦線の系列の - アフラール・アシ・シャム(レバント自由人イスラム運動)や、ジャイシ・アル-イスラム(イスラム軍)を含むシリアで活動している様々な過激派集団の司令官が含まれている。

BBCは、その記事“シリア紛争: 分裂していた反政府派、リヤドで統一交渉を開始”でこう報じている。

和平交渉に向けて、統一戦線を形成するための取り組みで、100以上のシリアの反政府派や野党政治家がリヤドで会談した。

サウジアラビアの首都での会議が始まると、最も強力な反政府集団の一つが非妥協的な語調を強めた。

アフラール・アシ・シャム(レバント自由人イスラム運動)は、バッシャール・アル・アサド大統領は裁きを受けねばならないと主張した。

アサドが認めている、シリアに本拠をおく反対派の人物の出席と、シリア国内でのアルカイダ系列の不在も批判した。

言い換えれば、アフラール・アシ・シャムが、 BBCが名を出した懇談会に参加している唯一の他の過激集団ジャイシ・アル-イスラム(イスラム軍)とともに、あからさまに、リヤドに、アルカイダのアル・ヌスラ戦線も出席を要求していたことは、いわゆる“反政府派”が全て、アルカイダと共に戦場で戦い、戦線から離れた場所では、政治的に支援しているアルカイダの直系であることを明らかにしている。

アフラール・アシ・シャムと、ジャイシ・アル-イスラム(イスラム軍)は、様々な常に変化し続ける名称のフロント集団下の連中が訓練し、資金提供し、武器を与え、支援しているアルカイダ・テロリストのアメリカと、サウジアラビアの広大なペテンの一環だ。その結果が、アルカイダとISISの他に説明のしようもない勃興と戦場での優勢、アメリカが提供する兵器や車両がアルカイダの手中に“落ちる”大規模な絶えざる流れだ。

シリアにおけるアルカイダの勃興は計画通り

アルカイダのそもそもの発端そのものが、アメリカ-サウジアラビアの地政学的野望の共同作品だった。シリアで、バッシャール・アル・アサド大統領の父親、ハフィーズ・アル・アサド大統領によって、破壊され、粉砕されたムスリム同胞団が・、1980年代、アメリカとサウジアラビアによって再編され、ソ連に対する代理戦争で戦うべく、アフガニスタンに送られた。

それ以来、この集団は偶然にも、あらゆる戦場や、バルカン半島であれ、チェチェンであれ、中東と北アフリカ (MENA)や、遥か遠くの東南アジアに到るまで、アメリカが影響力を強化したがっているあらゆる地域に関与することになる。

アメリカのイラク占領中、アルカイダは、イラク人を分裂させ、お互いに戦わせ、当初占領に反対していたシーア派・スンナ派統一戦線を破壊する上で、中心的役割を果たすこととなる。テロリストは、サウジアラビアに資金を提供され、今や悪名高いリビアの首都ベンガジを含めMENA地域全体から、NATO加盟国のトルコを経由して、連れてこられ、シリア国内の未来の反政府派による支援を得て、シリア領を経て、最後にイラクへと到る。

2007年、アメリカとサウジアラビアが、今回は、シリアとイラン政府を打倒するため、こうしたテロリスト連中を再度利用しようとあからさまに企てていてることが暴露された。ピューリッツァー賞を受賞したジャーナリスト、セイモア・ハーシュの2007年の9ページ記事“方向転換”が、これがどのように計画されているかのみならず、ほぼ確実に、宗派大虐殺を引き起こすことを極めて詳細に描いていた。

2011年になり、シリア紛争の最初の一発が放たれると、アルカイダをしっかり観察してきた人々は当初から知っていたが、ハーシュの予言的レポートが、とうとう現実になった。2007年に彼が予言した宗派大虐殺は、2011年以降、恐るべき現実となり、欧米の一体だれが反政府派なのかに関する意図的な欺瞞的歪曲が色あせたあと、それがずっとアルカイダであったことが明らかになるのは当然だった。

実際、アル・ヌスラを、外国テロ組織だと指定するアメリカ国務省自身の声明が認めているように、そもそも始めから、全国規模の作戦を展開していたのだ。

国務省声明にはこうある。

2011年11月以来、アル・ヌスラ戦線は、ダマスカス、アレッポ、ハマ、ダラ、ホムス、イドリブや、デリゾールを含む主要都市で、40回以上の自爆攻撃から、小火器や簡易仕掛け爆弾による作戦にいたる約600回の攻撃を行ったと主張している。これらの攻撃で、無数の無辜のシリア人が殺害された。これらの攻撃を通し、アル・ヌスラは、自らを正統なシリア反政府派の一環として描きだそうとしているが、実際はイラクのアルカイダAQIは、自らのよこしまな狙いのために、シリア国民の戦いを乗っ取ろうと企んでいる。

アル・ヌスラが、自らを正統なシリア反政府派の一部として描こうとしているという主張は、アメリカ国務省がしているだけでなく、アメリカが正統な反政府派だと主張する諸集団も、やはりアル・ヌスラを、そうしたものとして描きだそうとしているので、最後の点は特に興味深い。

アル・ヌスラとISISが強力な勢力に勃興したのは、シリアでのアメリカ外交政策が裏目に出た結果ではなく、アメリカ外交政策が計画通りにしっかり機能した結果なのだ。

ハーシュの記事は、シリア政府を打倒するための武装反政府派を作り出すというアメリカとサウジアラビアの取り組みは“イスラム教の戦闘的な考え方を奉じ、アメリカに敵対的で、アルカイダに同調するスンナ派過激派集団を強化する”という予想できる結果をもたらすだろうと主張していた。

そして、まさにその通りになったのだ。

ISISはワッハーブ派植民地

2011年の代理戦争の開幕段階で、シリアを圧倒するのに失敗し、“シリア脱構築”が次の目標となった。主犯ワシントンのクルド傀儡マスード・バルザニと、アルカイダに支配されているサウジアラビア-カタール-トルコの勢力圏の影響を受ける地域を切り取ることが、地域における欧米の野望で、現在の焦点であるように思える。分割され弱体化されたシリアは、地域で、イランを更に孤立化させ、弱体化させるという目的に役立つ。

サウジアラビアは、何十年以上、極めて言いなりになる従属国家でいる。シリアやイラクで、より小規模にでも、これを再現する取り組みは理想的だ。黒海からペルシャ湾に到る、サウジアラビア-カタール-トルコの勢力圏があれば、シリア、レバノンのヒズボラ、イランとロシアに対するシーア派の勢力圏の弧として、ワシントンにとって理想的だ。

ISISは、リヤドにおいて実に長期間支配的であり続けている全く同じ危険なイデオロギー、1700年代の遠い昔、サウド王家の権益に役立つように作り出されたイスラム教の極端な曲解、ワッハーブ主義によって、イラクとシリアの一部を“植民地化する”ための手段として機能している。

ワッハーブ主義は、主流のイスラム教から、信奉者を洗脳し、差別化する手段だった。これは主要スポンサーのサウド王家が、地域征服を実現し、長期的に地域を支配する手段として、それを利用しようとしたために必要だっのだ。この教義が、イスラム教のもとでは厳格に禁じられており、サウジアラビアの近隣諸国では比較的欠けている類の蛮行、暴力や戦争を認めたのだ。

以来ずっと、サウジアラビア国民を、サウジアラビアの虫のいい狙い、利己的権益に疑いを持たずにいつでも戦う用意がある従順で、熱心な過激派で満たし、サウジアラビアと、ウオール街と、ワシントンにいる連中のスポンサーが、国境内で権力支配を維持し、国境外の世界に影響を与えるための要石にするための手段として教義は利用されてきた。ISISは、謎につつまれたテロ集団という形ではなく、本格的な軍と“国”としての、この危険なイデオロギーの輸出だ。 ISISとサウド王家の間の類似は、表面的にさえ無視するのは困難だ。

サウジアラビアは、あらゆる類の違反者を斬首し、ISISも、あらゆる類の違反者を斬首する。サウジアラビアは、あらゆる類の反対派を容認せず、ISISも、あらゆる類の反対派を容認しない。サウジアラビアでは、女性、少数派や政敵は、人権とおぼしきあらゆるものを剥奪されるが、ISISでも同様だ。実際、地理的な場所を除いて、両者の区別をすることは困難だ。両者が、政治的、財政的、イデオロギー的、そして戦略的に、厳然とつながっていることで、いわゆる“「イスラム国」”は実際は、ワッハーブ派植民地に過ぎないという主張を、一層説得力のあるものにしている。

この表面的な検討や、ISISの明らかな補給線が、NATO加盟国トルコとサウジアラビア自身につながっていることに関する結論より、もっと悪事を証明していのは、2012年に書かれたアメリカ国防情報局(DIA)の公式文書が実際、(.pdf) 文字通り認めていることだ。

もし状況が展開すれば、東シリア(ハサカとデリゾール)に、宣言した、あるいは宣言しないサラフィー主義国を樹立する可能性があり、そして、これは、シーア派拡張の戦略的最深部(イラクとイラン)とみなされているシリア政権を孤立させるため、反政府派を支援している諸国がまさに望んでいることだ。

“サラフィー主義国”の樹立を求めているこの“支援している諸国”とは一体どこかを明らかにするため、DIA報告書は、こう説明している。

欧米、湾岸諸国と、トルコが反政府派を支援している。ロシア、中国とイランが政権を支援している。

2007年以来、計画されていた通り、シリアにおけるアルカイダの勃興に関する - “サラフィー主義”(イスラム主義)“国”(国家)の勃興は、アメリカ合州国と、特にトルコとサウジアラビアを含む同盟諸国によって計画され、推進されたことは明らかだ。トルコが兵站支援をし、サウジアラビアが、イデオロギー上のソース・コードを提供して。

アメリカ合州国が“ISISと戦うため”とされるシリア爆撃を一年以上ついやしながら、一体なぜなんの進歩もないのだろうかといぶかしがるむきにとって、シリアを破壊するために、アメリカが意図的にこの組織を生み出した事実が、そうなるまでは説得力ある説明として利用し、テロリスト軍の壊滅をできるだけ長期間引き延ばしたがっているのだ、というのが答えだ。

トルコとシリア国境近くのISIS補給線が脅かされているさなか、ロシアとアンカラ政権が一体なぜ戦争の瀬戸際にあるのかをいぶかっているむきにとっては、トルコこそがこの補給線を作り出しており、それがしっかり維持されるよう非常手段をとってきた事実も説得力ある説明になるだろう。

そして、サウジアラビアは、一体なぜ、アルカイダの明らかな共犯者を、首都リヤドでの、シリアの未来に関する懇談に招いたのかをいぶかっているむきには、シリアの将来に影響力を与える手段として、アルカイダを生み出す上で、そもそもサウジアラビアが、共謀に、主導的役割を演じているからにほかならない - サウジアラビアが、いまだに、大いに、明らかに、アメリカ合州国がそれに沿って進むことを問題と思わない共謀に関与しているというのが答えだ。

Tony Cartalucciは、バンコクに本拠を置く地政学専門家、著者で、特にオンライン誌“New Eastern Outlook”に寄稿している。

記事原文のurl:http://journal-neo.org/2015/12/16/islamic-state-or-wahhabi-colony/

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沖縄・米軍基地で山火事、現在も延焼中 米軍が消火活動と、ネット・ニュースで読んだ。

高倉健を思わせる宗主国宣伝業者が、コメンテーターで登場した昨日の報道番組冒頭で、皮肉にも、この事件を報じたような気がした。まだ延焼中。

思いやり予算というみかじかめ料をむしり、TPPで、更に医療・医薬品でむしり取り、巨大基地を作らせ、属国兵士を侵略戦争で肉弾に使い、水爆材料プルトニウムを生産させるため、原発稼働を強行させる宗主国が、殺人演習をして環境を破壊する実例を見て、彼氏一体何とのたまわったのだろう。見るのが遅かったので聞きそびれた。スターウォーズのファンだそうだ。

昼間の無着成恭氏インタビュー再放送。「日本はわりと早く日本はほろびるんじゃないかという気がする。」大本営広報部電気洗脳箱には珍しく硬派なのに驚いた。

ネット記事では、スポーツ選手、タレントなど多数の有名人が与党候補として、あげられている。高齢者向けのバラマキと、電気洗脳箱で庶民に植えつけた候補者の群れで、与党は圧勝だろうか。

下記の重要な提言、スポーツ選手、タレントに投票する方々や、バラマキをもらって投票する方々、見ないか、見られないか、見ても理解できないかのいずれか。

【実況ツイ録】ナチスの生みの親「緊急事態条項」は独裁者が喉から手が出るほど欲しがる「切り札(ジョーカー)」! 参院選まで7ヶ月、「ロックの会〜IWJ Night」で梓澤和幸、澤藤統一郎両弁護士が警鐘

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