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2015年12月29日 (火)

加速する脱ドル化:ドルを使わないイラン-ロシア“新貿易協定”

Timothy Alexander Guzman
Silent Crow News
2015年12月25日

イランに対する戦争の脅威は、天然資源や、イスラエルを守るためと思われる戦略的支配のみならず、石油貿易で利用されているアメリカ・ドルにまつわるものもある。イランは、ロシアとの貿易で、アメリカ・ドルをリヤルとロシア・ルーブルに置き換える方向で動いている。今年1月、イランは“諸外国とドル決済をやめる”という重要な動きをした。

RTの報道によればこうだ。

    “イラン中央銀行(CBI)は述べた。 “諸外国との貿易で、イランは、中国元、ユーロ、トルコ・リラ、ロシア・ルーブルと韓国ウォンを含む通貨を使用する”と、ゴラマリ・カミアブCBI副総裁は国営タスニム通信社に語った。イランとロシアの代表団が新たな貿易協定を話し合うために会合した。イラン・デイリーが、イランとロシアが“二国間で、自国通貨での貿易を促進するため、ロシアと共同銀行口座を設置する”過程にあるという報道をしたばかりだ。イラン中央銀行(CBI)のヴァリオッラー・セイフ総裁は、イランとロシア間の貿易にてこ入れするため、両国の金融部門を結びつける重要性を強調した。セイフ総裁は、あらゆる障害(アメリカ経済制裁)を克服し、様々な信用供与をするには、特別委員会が必要だとのべた。

イラン・デイリーは、イランとロシアの貿易を自国通貨で行うことに関して、1月にイラン大使が述べたことを報じた。

    駐ロシア・イラン大使メフディ・サナエイは、1月末、テヘランとモスクワは、二国間貿易を自国通貨に切り替える計画を進めており、そのため両国は、共同銀行、あるいは相互勘定を設置すると述べた。“両国は、支払いをルーブルと、リヤルで行えるようにすべく共同銀行、あるいは相互勘定を計画しており、[このための]作業グループを設置する合意もできている”とサナエイは述べた。

今年3月、イランとロシアは、“両国の銀行間金融取り引きを監督する”規制委員会を共同で設置する協定を調印した。協定の前向きの成果は、ワシントンと、お仲間の同盟諸国が、敵国に対する金融兵器として利用する将来の経済制裁を避けることだ。イラン・デイリーは、この結果が、長期的に何を実現するかという結論を書いている。

    イランとロシアの中央銀行の間で調印された協定で、具体的には、アメリカが率いる、両国に対する経済制裁の影響を避けるのに役立つよう意図されていると考えられている共同銀行の設立に向かって、両国は更に進んだことになる

これが、一体なぜワシントンが、アサド政府を打倒し、地域における、イランの影響力を弱めようと夢中なのかという理由だ。もしアサドをまんまと排除できれば、イスラエルは、ヒズボラの全面的攻撃に集中できよう。もしシリアとヒズボラが軍事的に敗北した場合、特にもしヒラリー・クリントンやら、大半の共和党有力候補が大統領になれば、イランは、イスラエル-アメリカが共同で率いる核兵器も使用する可能性がある戦争に脅かされることになろう。イランが、ワシントンを神経質にさせているのは確実だ。

産油国に対する通貨戦争: イラク、ベネズエラとリビア

イラク、ベネズエラと、リビアは、石油貿易から、アメリカ・ドルをはずそうとしたが  ワシントンの抵抗にあった。2003年のイラク侵略前に、サダム・フセイン(元アメリカの同盟者)が、石油取り引きで、アメリカ・ドルの代わりに、ユーロを使いたいと決めたのだ。それが、ブッシュ政権が、そもそも、サダム・フセインを排除したがった主な理由の一つであって、決してアメリカのイラク侵略(コード名‘イラクの自由作戦’)の正当化だった、ニューヨーク・タイムズ記者ジュディス・ミラーが書いたでっち上げの“大量破壊兵器 (WMD)”記事のせいではない。アメリカ政府と、アメリカの巨大石油会社は、ドルを“法定”国際貿易通貨として、世界の石油市場を支配しているが、イラクのサダム・フセイン大統領は、アメリカと、ドル支配に対して、ユーロでの置き換えで反抗行した。2006年、元テキサス州下院議員ロン・ポールが、連中のイラクWMDのウソと、ベネズエラのウゴ・チャベス大統領に対する、ブッシュ政権によるクーデター未遂の背後にあるアメリカ・ドルにまつわるワシントンの本当の動機を、アメリカ下院で説明した。

    2000年11月、サダム・フセインは、石油取り引きに、ユーロを要求した。彼の傲慢さがドルにとっての脅威だった。彼には軍事力が欠けていたので、決して脅威ではなかった。2001年、新政権の最初の閣僚会議では、元財務長官ポール・オニールが語っている通り、主な話題は、アメリカにとって、脅威である証拠は皆無だったにもかかわらず、いかにしてサダム・フセインを排除するかだった。サダム・フセインに対するこの深い懸念に、オニールは驚き、衝撃を受けた。

    9/11直後の政権の対応は、侵略と、彼の政権の打倒を正当化するため、一体どうすればサダム・フセインを攻撃に結びつけられるかを巡るものだったことは、今や周知の事実だ。9/11とのいかなる関係の証拠も、大量破壊兵器の証拠も皆無なのに、サダム・フセイン打倒を正当化するための事実歪曲と、あからさまな虚偽によって、国民と、議会の支持が作り出された。

イラク侵略の主要な理由の一つは、イラクの石油輸出で、アメリカ・ドル使用をやめて、ユーロに変えるというサダム・フセインの狙いだったが、それで留まらない。ロン・ポールは、当時ウゴ・チャベス大統領指揮下にあったベネズエラについても触れた。

    2001年、駐ロシア・ベネズエラ大使が、ベネズエラは、石油輸出を、ユーロに切り替えると語った。一年もしないうちに、CIAの支援を得たとされる、対チャベス・クーデター未遂がおきた。世界の準備通貨として、ユーロで、ドルに置き換えようというこれらの取り組みが抵抗にあった後、ユーロに対するドルの急落は食い止められた。こうしたできごとは、ドル支配を維持する上で、大きな役割を演じた可能性がある。

イランは、長年、政権転覆の目標となっている。ところが、ロシアと中国がからんでいるため、ほとんど、おこり“そうにない”ように思われる。ロシアと中国は、ペンタゴン戦争計画者連中にとって、主要な障害だ。アメリカは、ISISが、国境内で、イランを狙うことができるよう、「イスラム国」地域で更なる混乱を生み出すことを望んでいるが、それは成功の可能性の低い賭けだ。イランは、中東で、アメリカ・ドルの他通貨への置き換え攻撃を率いており、ワシントンはパニックになっている。アメリカ・ドルが優位を失う中、シリア、ヒズボラとロシアが邪魔をしている。世界中の益々多くの国々が、アメリカ・ドルを置き換えようとする中で、戦争を要求するワシントンの声は、益々大きくなるだろう。ワシントンは、イラク、ベネズエラや、リビアに対して行ったと全く同様、イランを、ドルを放棄したら一体何が起きるかを世界中に思い知らせる見せしめにしたがっているのだ。リビア指導者ムアマル・カダフィは、アメリカ・ドルとユーロを、アフリカの石油貿易、そして更に他の貿易からも追い落とすであろう、金と交換可能な“単一のアフリカ通貨”を計画していたが、これが、ワシントンが、一体なぜ、アメリカ-NATO軍にカダフィを権力の座から排除するよう命じたかという理由だ。

ワシントンは、イランを、戦争の脅威で恫喝して、石油取り引きでドルを使うよう強制するだろうか? 複数の大国がイスラム共和国を支援しているので、それは実現不可能な課題だろう。益々多くの国がアメリカ・ドルを欲しがらなくなれば、“交換価値”が下落し、ドルは弱くなる。通常、国々が、外為市場で、特定国の通貨を欲しがれば、その通貨の価値は増す。アメリカ戦争機構は、ドルを維持するために、イランなどの国々に、石油貿易で、ドルを使用するよう強制しようとするだろうか? イランとロシアは現在“通貨戦争”を戦っているのだ。一体誰が両国を非難できよう? 世界中がそれに服従する規則を決める帝国の要求に、両国が従わないがゆえに、イランとロシアに経済制裁をして、ワシントンがこの戦争を始めたのだ。今、イランとロシアは、両国間取り引きからアメリカ・ドルを排除するという長年の懸案だった解決策で、通貨戦争を終えようとしている。

記事原文のurl:http://silentcrownews.com/wordpress/?p=4501
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中国の強まる情報統制 ウイグルの状況について書いたフランス人記者が追放された
世界の憂慮が深まっている、と報道する電気洗脳箱。
自国の強まる情報統制 政権のご意向に沿わない発言をする人物が二人一挙に追放された世界の憂慮が深まっている、とは報道しない。

「石油輸出」で思い出した歌がある。 まるで予言?

寒い冬  詞曲:小室等

事実は議事堂の中でねじまげられ
真実は交番の中に 逃げ込む
今日の出来事は窓の向こうでやりすごされ
物語りはテレビジョンの中で踊る

石油の値段で 明日が決められ
なけなしの心 僅かな金で売る
詩人がため息をつき 寒い冬が来る

子供はプラスチックの 箱に入れられ
母親はその箱に 我が身をゆだねる
牧師はうつむき 弁護士は依頼人を待ち
医者は患者を生かさず殺さず

石油の値段で 明日が決められ
なけなしの心 僅かな金で売る
詩人がため息をつき 寒い冬が来る

ほころびた愛を掌で 弄ぶ間に
指の隙間から何かがこぼれてしまった
バーゲンセールの壊れた優しさ大事に抱え
シルバーシートに身を沈める

石油の値段で 明日が決められ
なけなしの心 僅かな金で売る
詩人がため息をつき 寒い冬が来る

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コメント

             ワンゲル旅行者にとっては共通通貨があって欲しい

  最近,プ-チン大統領は「月下に かわらなぬものはない」と語った。平家物語で言えば,「奢れる者久しからず」であろうけれど,トルコのエルドアン政権やアメリカ・ドルや,プ-チン氏自身の将来も含意していたに違いない。
  昔,魚屋の売り子をしたり,清涼飲料水のボトル瓶を運んだりして小金を貯め欧州旅行に出発したことがある。旅行自体に意義はあったと思っているが,入国する国が変わるたびに両替で悩まされた。予期していたとは言え,両替手数料はもちろん,国境を越えるたびにこれまで使うことができた通貨が使えなくなることを不満に思った。そこで統一通貨エキュ(現在のユ-ロ)ができると聞いたときは,少なからず喜んだ。したがって最近まで,統一通貨アメリカ・ドルがあってもいいのではと考えていた。しかしこの考えは旅行者の思想にすぎず,アメリカ・ドル依存が国際紛争の原因となっていると知って以来,この考えを捨てた。つまり,中国元のSDR採用を歓迎したい。

  思えば,スペイン・ペセタから英ポンドを通ってアメリカ・ドルまでその国の経済・軍事力に依存して両替が行われてきたと歴史を振り返ることができる。日本では明治革命(維新)のとき,銀と金の「交換率」で大量の銀が日本から失われたことを高校日本史で習ったような記憶もある。この両替損は関税自主権がない,現在のTPP条約現代版の現れであろう。

  ところで世に「購買力平価」というらしいが,どうやって二国間の貨幣の価値を決めるのであろうか。「駐ロシア・イラン大使メフディ・サナエイは、1月末、テヘランとモスクワは、二国間貿易を自国通貨に切り替える計画を進めており、そのため両国は、共同銀行、あるいは相互勘定を設置すると述べた」とあるが,共同銀行,相互勘定とはどういうものなのだろうか。

 すでにル-ブル・元の直接取引は始まっている。増えつつある二国間の直接取引の現状は「スプートニク」の図説に詳しいので大いに参考になる。しかし上記の疑問は消えない。それなりの苦労があるのではないだろうか。

  海辺の町の中心部に行くとバックパッカ-をよく見かける。両替所が複数あるからそこでこの国の通貨に替えているいるのであろうけれど,手数料はそれほど気にならない額である(この国は金の価格や為替を統制しているのでTPPに参加できるのか不思議なくらい)。
  しかし日本に舞い戻ると,銀行ではアメリカ・ドルやユ-ロの手数料はそれほどでもないが,発展途上国の通貨はこれほどかと思われるほど「安く買い叩かれる」。これは一種の不平等である。その意味でこの国の為替統制は外国からの旅行者に優しい。

 最後に外国人旅行者の落とす金は貿易額全体から比べれば,僅かに過ぎないので,渡り鳥をする旅行者に有利な,優しい世界統一通貨の創設を期待したい。

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