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2015年11月 7日 (土)

ニュージーランド、TPP貿易協定の文章をオンライン公開

公開日時: 2015年11月5日 14:51
編集日時: 2015年11月5日 14:54


Stefan Wermuth / ロイター

ニュージーランド政府は、環太平洋戦略的経済連携協定(TTP)協定の文章を公表した。これは、論争の的になっている協定が公式に合意されてから一カ月後、始めてのオンライン公開だ。

ニュージーランド当局は、協定は法的なこのまま見直しを受けることになると述べた。

協定の文章

アメリカが主導し、オーストラリア、ブルネイ、カナダ、チリ、日本、マレーシア、メキシコ、ニュージーランド、ペルー、シンガポールとベトナムを含むTPPは、秘密性に取り巻かれており、秘密裏に合意されていることで、広く批判されている。

オーストラリア貿易・投資大臣アンドリュー・ロブは、協定の公表を歓迎し、加盟諸国が詳細をできるだけ早急に公表することに同意したと補足した。

“今日の公開は公約を守り、オーストラリア国民に、文章を検討し、国民に関心がある交渉のどの分野であれ、より完全に理解する機会を提供するものだ”と彼は述べた。

環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)協定は、世界経済の40パーセントをカバーする。交渉は5年間続いた。アメリカのバラク・オバマ大統領は、協定の主要目的の一つは、地域における中国支配を阻止することだと述べた。

“我々の潜在顧客の95パーセント以上がアメリカ国境外に住んでいるのに、我々は世界経済のルールを、中国のような国に決めさせるわけにはゆかない。10月に、我々が、労働者を保護し、環境を保護するための高い標準を設定しながら、アメリカ製品のための新たな市場を切り開くそうしたルールを決めるべきなのだ”と彼は述べた。

協定は、加盟諸国による批准が必要だ。アメリカ議会は、オバマ政権の長期的目標だったTPPに関しては懐疑的なままだ。

記事原文のurl:https://www.rt.com/business/320892-tpp-new-zealand-text-online/
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大本営広報部・電気洗脳箱は、こうした重要な出来事をほとんど報じずに、「オバマ大統領が署名の意図を議会に通知した」やら、小泉ジュニアの活躍ばかり報じる。重要な情報を伏せ、話題をそらせる犯罪的行為と思うのは極端だろうか?

TPP交渉差止・違憲訴訟の会のウェブに、TPP阻止国民会議事務局長コメントがある。
TPP協定最終(?)原案の公表を受けて(TPP阻止国民会議事務局長コメント)

このコメントを出された首藤氏による一カ月前の特別寄稿もある。

【IWJ特別寄稿】「TPP大筋合意」という「虚報」の正体! 〜「大筋合意と完全合意は決定的に違う。オバマ政権下でのTPPは成立しない。“合意したした詐欺”に騙されるな!」(ジャーナリスト・横田一)

TPPの問題性を指摘してきた方々はこの件を報じ、集会も予定しておられる。太字は小生が加工。

┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━・
┃【1】★緊急集会★~TPP協定文リリースを受けて~
┃   このまま「批准」させてはならない!
┃http://www.parc-jp.org/freeschool/event/151113.html
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━・
 2015年9月30日から米国・アトランタでのTPP閣僚会合にて
出された「大筋合意」。その後約1ヵ月の期間を経て、
11月5日、TPP協定文のとりまとめ国であるニュージーランドは
政府のウェブサイトにてTPP協定全文と付属書を公表しました。
協定文だけで約1000ページ、付属書なども入れるとなんと6000ページを
超える膨大な文書です。協定文の公表直後から、各国の市民社会は様々な
分野での問題点や懸念を次々と表明しています。

 一方、日本政府はニュージーランドの公表と同日「TPP協定の全章概要
(日本政府作成)」「附属書等」「TPP交渉参加国との交換文書概要」
等の文書を公表しました。
しかしこれは原本である協定文そのものの日本語版ではなく、
日本政府による「抄訳」であり、分量だけでいっても英文では
1000ページある協定文が日本語協定文は96ページに圧縮されています。
これでは私たちはTPPの全体像を知らされているとは言えません。

またすでに中身についても様々な点で懸念と疑問が挙げられています。

 今回公表されたTPP協定文にはどのような問題があるのか。
また今後の国会批准の動きはどうなっていくのか――。
協定文の詳細な分析には時間を要しますが、
まずは多くの皆さまと問題意識を共有し、
これからの運動を拡大していくために、
下記のとおり緊急集会を開催します。

●日時:2015年11月13日(金)18:30~21:00(開場18:00)
●会場:連合会館203会議室
    東京都千代田区神田駿河台3-2-11
    http://rengokaikan.jp/access/
●参加費:500円

●発言者:山田正彦(元農林水産大臣、TPP交渉差止・違憲訴訟の会幹事長)
     首藤信彦(TPP阻止国民会議事務局長)
     内田聖子(アジア太平洋資料センター事務局長)ほか

●主催:NPO法人アジア太平洋資料センター(PARC)
●お申し込み、問い合わせ先:
TEL.03-5209-3455
E-mail :office@parc-jp.org

TPPについては多数の記事を翻訳している。下記がリスト。TPPは単なる関税問題ではない。

TPP関連主要記事リスト

帝国解体 アメリカ最後の選択』等の著作がある故チャルマーズ・ジョンソンの『ゾルゲ事件とは何か』購入したまま未読。チャルマーズ・ジョンソンの著書を読んだのは、『アメリカ帝国への報復』(素晴らしい本なのに、今は購入できないようで実に不思議)が始めてだった。

帝国解体については、翻訳が出る前に下記を書いた。

Dismantling the Empire『帝国解体』チャルマーズ・ジョンソン著 2010年9月2日

『アメリカ帝国への報復』については、ビル・トッテン氏の下記記事がある。

No.417 『アメリカ帝国への報復』(チャルマーズ・ジョンソン著)に対する書評

チャルマーズ・ジョンソン氏が日本で有名になった『通産省と日本の奇跡』は購入もしていない。

ゾルゲ事件で逮捕されたリヒャルト・ゾルゲと尾崎秀実は、ロシア革命記念日である(1944年)11月7日に、巣鴨拘置所で死刑執行された。

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