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2015年11月29日 (日)

アメリカ・NATOの対ロシア戦争盤上の手駒、トルコ

2015年11月26日

“政治では何事も偶然には起きない。何かが起きれば、それが、そのように計画されていたのは確実だ”アメリカ大統領 フランクリン・D・ルーズベルト

Timothy Alexander Guzman, Silent Crow News

トルコのロシアに対する挑発は、全く驚くべきことではない。ワシントンの指紋が犯行現場にある。事実を検討しよう。シリア政府軍は、ロシアとともに、ISISの形勢を不利へと変えた。アメリカ、フランス、イギリス、トルコ、イスラエル、サウジアラビアとカタールが、どこかの時点で、ISISに武器を与え、資金提供し、訓練し、あるいは安全な避難場所を提供しているのは既知の事実だ。“トルコは、同盟国のサウジアラビアとカタールとともに、国境近くの都市から、きわめて重要な軍事、通信支援を、シリア反政府派に向けるための秘密基地を設けた。”という2012年のロイター記事で、トルコは関係づけられており、記事はさらにこう報じている。

シリアのバッシャール・アル・アサド大統領を打ち倒すべく活動している、中東諸国が運用する秘密“神経中枢”のニュースは、リビアのムアマル・カダフィ打倒で主要な役割を演じた欧米諸大国が、これまでの所は、シリアでの軍事的関与をどれ程、避けているかを強調している。“それを軍事的に支配しているのはトルコだ。トルコが主要な調整役/まとめ役だ。トルコが頂点に位置し、サウジアラビアとカタールが底辺に位置する三角形を想像されたい。”と、ドーハを本拠とするある情報筋は述べた。

“アサド排除というたくらみで、ワシントンの指示で、シリアの状況を支配しているのはトルコだ。トルコ領空を侵犯したと主張して、トルコがロシアのSU-24戦闘爆撃機を撃墜した。考慮すべき重要な要素の一つは、2012年以来、トルコが作り出したシリア内5マイルの“緩衝地帯”であり、 McClatchydc.comはこう報じている。

シリアの防空ミサイルが、シリア領空に迷い込んだトルコ戦闘機を撃墜した2012年6月以来、トルコは、シリア内5マイルの緩衝地帯を維持している。当時施行された改訂交戦規則のもとでは、トルコ空軍は、トルコ国境の5マイル以内に入るあらゆる標的を、敵と見なし、しかるべく行動することになっている。

シリア国境内5マイルの緩衝地帯を設定すれば、もちろん、国境沿いでのロシアとトルコの戦闘機の対決を招きかねない。アンカラは、今や領空(実際のトルコ国境から5マイル先)が侵犯されたと主張できるのだ。フリー・シリア・プレスが作成し、グローバル・リサーチが掲載した‘ロシアがトルコ領空を“侵犯”したのは、トルコが国境を“移動”したせい’と題する記事が、トルコの国境政策を説明している。

トルコが新たに“設定した領空”の侵犯に関し、トルコはロシアに警告

ロシアに対するトルコの脅しは、不測の事態に備える大手マスコミでは日常化していた。10月6日、ロイター報道が、トルコのエルドアン大統領、ロシアが領空を侵犯した場合に対する以下の警告を確認していた。

“火曜日、トルコのタイップ・エルドアン大統領は、ロシアに、もしアンカラとの友好を破壊した場合には、失うものは大きいと警告し、トルコは、ロシア戦闘機によるトルコ領空侵犯に直面して、黙ったままではいないと述べた。ブリュッセルでのベルギー首相との共同記者会見で“トルコに対する攻撃は、NATOに対する攻撃を意味する”とエルドアンは述べた。“我が国のロシアとの積極的な関係は明白だ。だがもしロシアが、多くの問題で協力的なトルコのような友人を失えば、失うものは大きいことをロシアは理解するべきだ。”と彼は発言した。

‘シリア攻撃で、トルコは、ロシアを非難し、エネルギーの結びつきを断ち切る可能性があると警告’と題する10月8日付けの、フォーリン・ポリシーのレポートは、反アサド勢力に反対し、シリア政府側についてロシアが介入して以来、エネルギー協力を懸念するエルドアンの警告について報じている。

“我々は現在の状況は受け入れられない。”と日本訪問途上、エルドアンはトルコ記者団に語った。ロシアは、シリア指導者バッシャール・アル・アサド政権を支援するのに、軍事力を使い、トルコが支援している反アサド反政府勢力を標的にしている。そして、ロシア戦闘機は、NATO加盟国トルコの領空を侵犯している。そのようなばかげた行動は、他のエネルギー供給源を見つけ出すようトルコを追いやりかねないとエルドアンは述べた。“必要となれば、トルコは天然ガスを様々な国々から入手できる”と彼は言った。

地上のシリア政府軍と協力して、ロシアは、ISIS戦士を標的にしている。ISIS(穏健派反政府勢力)を支援することによる、ワシントンアサド排除は、迅速かつ決定的なもののはずだったが、そうでなく失敗した。ISISは成長してしまった。ロシアの成功を妨害するため、ワシントンは現在、アンカラをロシアとの紛争に駆り立てている。SU-24を撃墜したので、アンカラは今や、都合良く“だから言ったのに”と言えるのだ。

トルコと過去の虐殺実績

トルコはアメリカ属国で、元帝国(オスマン帝国、ビザンチン帝国)で、ブルームバーグ・ニューズによれば、2014年、サウジアラビアとインドに次いで第三位のアメリカ兵器購入国(アメリカ製F-16がロシアの‘スホイSU-24撃墜に使用された)だ。17秒間、トルコ国境を越えていたという理由で、ロシア爆撃機を撃墜したが、トルコはNATO加盟国であるにもかかわらず、2008年以来、トルコはギリシャ領空に、8,693回以上侵入している。ギリシャ軍から得たデータを基に作成された2014年のテッサリア大学の図が侵犯の数を明らかに示している。

トルコは侵略になじみがないわけではない。オスマン帝国下で‘1915年に起きたアルメニア人虐殺では、150万人以上のアルメニア人や、アッシリア人や、トルコクラティア人を含む他の少数派集団を殺害した。トルコは、様々な少数民族に対し、無数の人権侵害をおかしてきた。トルコ政府と、独立したクルディスタンや、クルド人の政治的権利と公民権を認めるトルコ国内の自治州を望んでいる様々なクルド人集団(少数民族)との間で、二世紀以上紛争が続いている。主要集団の一つ、PKKとして知られるクルディスタン労働者党は、1923年のトルコ建国以来、文化的差別や大規模虐殺ゆえに、トルコと争っている。

ギリシャとトルコは、多数の戦争と、1950年代以来のキプロス領有を巡る紛争を戦ってきたが、キプロス紛争は、1974年にエスカレートし、アメリカが支援するギリシャ軍事政権とキプロス島警備隊が率いたキプロス・クーデター後、トルコがキプロスを侵略し、島の40%を占領し、国連安全保障理事会の反対にもかかわらず、180,000人以上のギリシャ系キプロス人を追放する結果となった。1974年8月、停戦ラインが設定され、それが今日グリーン・ラインと呼ばれる国連緩衝地帯となっている。トルコによる侵略の理由は一体何だったのだろう? クーデター策謀者たちによって廃絶されたキプロス共和国憲法回復と、島で暮らす人口の18%以下の少数派、トルコ系-キプロス人の保護のためだ。しかし現実は、クーデターが違法だったように、これは連中の侵略を正当化する口実に使われたのだ。言い換えれば、トルコ政府は極めて長期間、国際問題で悪事を働いてきた。

次に何がおきるか?

トルコは、アサド打倒というワシントンの戦略目標のために、ISISを支援し、シリアで盗んだ石油で収益をあげている。トルコは、ワシントンの命令に従っているのだ。トルコは、ロシアを挑発して、ワシントン支配下にあるNATOと戦争させるために、ロシアのSU-24を撃墜した。トルコが、オバマ政権の承認を得ていたのは確実だ。“トルコはロシアを背後から刺した”とプーチンは言った。当然ながら、プーチンは、アメリカ属国から、一体何を期待していたのだろう? 貿易と観光での良い関係など重要ではないのだ。しかも欧州連合も、ワシントンの先導に従って、ロシア企業を制裁しているが、これが実際にロシアと事業をしているヨーロッパ人たちを怒らせている。ワシントンによる政策の結果は、欧州連合にとって逆効果になっており、以来、事業は衰退している。

トルコ政界エリートのDNAは、古き良きオスマン帝国の日々にまで辿れるもののようだ。 連中は、ワシントンに支援されているイスラエル・ミニ帝国のすぐお隣に、ミニ帝国を再建したがっているのかも知れない。私は、現時点では、そうはなるまいと思っているが、もし、NATOの支援を得て、ロシアとの紛争が起きるようなことになれば、トルコにとって致命的な過ちとなるだろう。ロシアは世界大国であり、欧米や犯罪的同盟諸国が作り出した無数のテロ組織と戦っているという一つの非常に重要な要素がある。アンカラは明らかに歴史に逆行しており、ワシントンが画策する第三次世界大戦に、国民を引きずり込みかねない外交政策を考え直すべきだ。

記事原文のurl:http://silentcrownews.com/wordpress/?p=4458

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大統領、日本で、一体何を相談したのだろう。

「選挙で圧勝するため、ムサシ票読み取り装置をください。」ということだったのだろうか?

「私は、これからロシアとことを構えますから、あなたも尖閣で中国空軍とことをかまえてください。お互い手駒傀儡として頑張りましょう。ロシアが原発建設から手をひいたら、日本に発注しますから、とか。

原文には下記記事言及はあっても、リンクはない。偶然翻訳していた記事だったので、リンクを貼ってある。

ロシアがトルコ領空を“侵犯”したのは、トルコが国境を“移動”したせい

今日のRTに、「著名クルド人弁護士が南東トルコで射殺された」という記事がある。

前にも書いたが、トルコについても、何も知らない。
素晴らしい本を二冊拝読した。かなり時間をおいて。クルドや少数民族の根深い問題に本当に驚いた。言語を追求するあまり、トルコでのタブーに触れてしまうことになった著者は、二度も強制退去させられた。これを読んで、カッパドキア、ギョレメ観光にゆきたい(金はないが)という夢は消し飛んだ。トルコ政治専門家でないがゆえに書けた貴重な報告におもえる。しかし、特定の土地の言語を研究する学者が、その土地へゆくことを、ほぼ永久に禁じられてしまうというのは、余りの処遇。

同じ著者による日本語文法教科書も刊行されている。用例が著者ならでは。

著者の小島剛一氏のブログには「トルコがまたも言論弾圧」という記事もある。

トルコに関連する翻訳記事は「トルコ」のカテゴリーでお読みいただけるが、しつこく一部をリストしておこう。

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