欧米マスコミがロシアについて報じるあらゆることがとんでもないウソ
Stephen Lendman
2015年8月22日
重要な真実は、組織的に抑圧されている。その代わりにあるのは、意図的な偽情報、歪曲と、真っ赤なウソだ。一体なぜ欧米マスコミが、比較すれば、街娼さえましに見える売女マスコミと呼ばれるのかという理由だ。詳細は下記。
ロシアがどのように統治されるのか、その地政学的狙いや、誰が指導者かでなく、年来の政権転覆計画が、アメリカの反ロシア政策の根底にあるのだ。以前の記事で説明した。
ワシントンは、ロシア独立主権を、親欧米派の傀儡支配者で置き換え、支配を容易にし、資源を略奪し、国民を農奴の様に搾取するために、巨大な領土を小国に分裂させるのだ。アメリカ国旗に包まれた、純粋悪辣なヒトラー風政策だ。
敵対的冷戦言辞を遥かに超える、異様な反ロシア・プロパガンダが猛威を振るっている。事実上、欧米のあらゆる大手の紙媒体も電子媒体も、足並みを揃えて、厳しい真実の代わりに、悪辣なデマ宣伝を報じている。
ありもしない“ロシアの侵略”は、プーチンを、存在上の脅威と呼ぶのと一緒に、おそらく他の何物にでもなく、アメリカ覇権の目的にとっての、最大公約数だ。
ワシントンと、そのキエフ傀儡が全て責任を負っているウクライナでの戦争について、“ウラジーミル・プーチンは真実を隠している”と、ニューヨーク・タイムズ編集者連中は主張する。
連中は、一機あるいは複数のウクライナ戦闘機のせいだというあきらかな証拠にもかかわらず、MH17撃墜を、モスクワのせいにし続けている。
その違法性や、自分達の最善の利益と常識に反し、アメリカの圧力に屈して、それを課しているEU諸国への損害を無視して“経済制裁を撤回するな”と連中は怒鳴り散らす”。
“アメリカを一番脅かしているのは誰か”と連中は自問する。そして、次期統合参謀本部議長“戦うジョー”ダンフォードが、ロシアを、ワシントンが直面している最高の“生存上の脅威”だと呼んだ言葉を引用した。
それを示す証拠は皆無で、逆を示すものは多々あるのに、議会委員会での証言で、他のアメリカ高官連中は同じことを言っている。
タイムズ編集者連中は、そんなものは皆無なので、誰も具体的に見つけていないのに、大量のロシア軍兵士がウクライナを侵略したと主張し、“ロシアの侵略”に関するとんでもないウソを推進し続けている。
5月、ブルームバーグは、(ありもしない)戦死者を隠す為、ロシアは“移動遺体焼却炉”を利用: NATOと、アメリカ高官達が語ると、法外にも報じた。
3月、元アメリカ国防次官補/現NATO事務次長(事実上の親玉) アレクサンダー・バーシュボウは、“ロシア指導部は、東ウクライナで、多数のロシア軍兵士達が戦闘し、死亡しつつあるという事実をますます隠しきれなくなっている”と、ウソをついた。
“ロシアは、移動遺体焼却炉を帯同して戦死者を隠そうとしている。彼等は、世界からのみならず、ロシア自国民に対してさえ、関与を、隠そうとしている。”
事実: ロシアの侵略など存在せず、そういう計画があるという証拠も存在しない。バーシュボウの身も蓋もないウソだ。
事実: プーチンや、セルゲイ・ラブロフや他のロシア高官は熟達した仲裁者だ。
事実: アメリカが率いるNATOと、イスラエルが終わりなき侵略戦争を支援している。彼等こそ、自分達の帝国主義的狙いを推進しながら、大量絶滅の危険を冒している、世界最大の生存上の脅威だ。
エコノミスト誌は、ロンドンを本拠とし、19世紀中期以来活動している、金持ちと、強力な利益団体の為のプロパガンダ代弁者だ。
昨年だけでも、ありもしない“ロシアの侵略”、挑発的な西部での紛争が、1962年ミサイル危機より大きな脅威となっていると主張する無数のロシアたたき記事を掲載した。
カナダ最大発行部数の全国紙(アメリカで言えば、ニューヨーク・タイムズ)、グローブ・アンド・メイルは、7月末、“ロシア侵略に直面して、対抗することが我々の義務”という題名の下記内容の右翼首相スティーブン・ハーパー論説を載せた。
“東欧と中欧の平和と安全保障を脅かしていることに対し、プーチン政権をこらしめるという我々の決意は決して弱まることはない。”
ハーパー政権は、アメリカ帝国主義戦争に協力している。2011年、カナダ戦闘機は、リビアを爆撃した。彼等は現在、ISISと戦うという口実でシリアの標的を攻撃している。
カナダ・マスコミは、アメリカ・マスコミ悪党共と同様、権力の為に、ウソをつき、人々が知るべきことを、プロパガンダで置き換えている。
オバマは、大統領になって以来、7ヶ国を爆撃したことを自慢している。“必要な時に、武力を行使することを避けたことはない”と彼は大言壮語した。
対アフガニスタン、イラク、リビア、パキスタン、シリア、ソマリアやイエメン戦争、イスラエル戦争への共犯、さらには、ベネズエラ、エクアドル、イランや、世界無数の国々における秘密不安定化工作、むき出しの侵略や、よその国々の内政に対する無法な干渉。
ロシアと中国は、アメリカ最後のフロンティアだ。アメリカの基本計画は、アメリカ覇権の野望に対する唯一の挑戦者である両国に対し、優位を主張ことを要求しており、それを実現する為、核戦争のリスクを冒そうとしている。
ありうる大量絶滅の狂気を非難するどころか、マスコミの悪党共は、この無謀さに足並みを揃えて行進し、全員を脅かしている。
スティーブン・レンドマンはシカゴ在住。lendmanstephen@sbcglobal.netで彼と連絡ができる
編集者・寄稿者としての新刊は “Flashpoint in Ukraine: US Drive for Hegemony Risks WW III.”
http://www.claritypress.com/LendmanIII.html
彼のブログ・サイトはsjlendman.blogspot.com.
著名ゲスト達との最先端の議論を、Progressive Radio NetworkのProgressive Radio News Hourで聞くことができる。
放送は週三回行われている。日曜のアメリカ中部時間午後1時と、二つの録音放送だ。
記事原文のurl:http://sjlendman.blogspot.de/2015/08/everything-western-media-report-about.html
----------
北方領土問題、政府や大本営報道の内容をまにうける前に『日本の国境問題 尖閣・竹島・北方領土』で孫崎享氏の解説をお読み願いたい。
ほぼ二年前、下記記事を翻訳した。
世界の指導的役割を担うプーチン 2013年9月13日
このPaul Craig Roberts氏記事を訳した当時、カッパドキアで日本人女子大生殺傷事件が起きていた。
一人の方は殺され、もう一人の方は重傷だった。マスコミは朝から晩迄、事件を報じていた。そこで、翻訳記事の末尾に書いた文章を一部をコピーさせていただこう。
カッパドキアの日本人大学生殺人・傷害事件、記者が現地から何やら報じている。
ブルネイでのTPP交渉、100人にのぼる大本営広報部の記者諸氏が日本からでかけたと言うが、まともな報道は皆無。報道でなく、「ヨイショ」のみ。
二人の女子大生ではなく、今生きている日本人全員に、そして、未来永劫、この列島に暮らす日本人に、大変な影響を及ぼすTPP、東電福島原発メルトダウンの真実、地位協定の真実、集団自衛権という、集団先制侵略攻撃傭兵出動の真実については、全く触れない、徹底した報道管制あるのみ。
ブルネイでのTPP交渉に、ステークホルダーとして参加された山田元農林水産大臣のIWJインタビューでは、実に恐るべき真実が語られている。
小生、交渉担当高級官僚氏でなく、山田元農林水産大臣の言葉を信じる。
大本営広報を見聞きするのは百害あって一利ないと、つくづく思う。
おかしいのは泉田知事ではなく、泉田知事がおかしいと批判する、大本営広報部のハエ諸氏だ。(諸氏を「糞バエ」と呼ぶのは辺見庸氏の至言)
そして今、少年・少女殺人事件報道一辺倒。
老いも若きも、戦争法案や、辺野古基地や原発再稼動反対の声をあげているのに、「糞バエ」諸氏は、そちらは全く放置して、終日ひたすら、猟奇的殺人事件呆導。
容疑者を、どういう神経なんでしょう?と云う「糞バエ」諸氏は、どういう神経なんでしょう?
日本企業工場火事報道のほうが、アメリカ軍基地倉庫爆発報道より長い不思議。
隣の家が火事になった。消火しなければいけないと、内臓のような奇怪な模型を使って彼は不思議な怪説をしたが、国内にある彼等の基地で火事が起きても、一体何が、どうして爆発したのか、教えてはくださらない。
まして、侵略戦争、どのように情報を教えてくださるだろう。
本当に重要なことは決して報じない。分析しない。
子供の頃の縁日見せ物小屋以下レベル。規模も悪辣さも大違い。恐ろしいものがあると口上を言って、子供を誘い込んでいた。出てきた友人に尋ねても、入る価値なさそうだった。
小遣いが乏しい小生、見せ物小屋に入れなかったので、間違っているかも知れない。
重要な真実は、組織的に抑圧されている。その代わりにあるのは、意図的な偽情報、歪曲と、真っ赤なウソだ。一体なぜマスコミが、比較すれば、街娼さえましに見える売女マスコミと呼ばれるのかという理由だ。
日本マスコミが世の中について報じるあらゆることがとんでもないウソ
と思いたくなる。
全部がウソをつくわけではない。
2015/08/17 元海上自衛隊員のジャーナリスト村田信一氏「自衛隊は米軍の命令で動いている子分。米軍を守るためにいる軍隊」〜戦場ジャーナリストらが安保法制後の自衛隊派遣に警鐘
« ミンスク合意破綻 | トップページ | 地域的要素のおかげで、相応の障害にぶつかるロシア-日本関係リセット »
「マスコミ」カテゴリの記事
- 欧米帝国主義は常に嘘の溜まり場だったが、今やメディア・トイレは詰まっている(2024.11.30)
- なぜワシントン・ポストは存在しないトランプ・プーチン電話会話を報道するのか?(2024.11.18)
- NYタイムズ、ウクライナに関する報道の変更を発表(2024.11.07)
- ジャーナリズムに対する戦争を続けるイスラエル(2024.10.27)
- イスラエル国防軍兵士が殺害された時とガザで病院患者が生きたまま焼かれた時のメディア報道(2024.10.18)
「ロシア」カテゴリの記事
- 対シリア戦争を再燃させるアメリカと同盟諸国(2024.12.02)
- ロシアとの戦争でアメリカが負ける理由(2024.12.04)
- ロシア新形ミサイルが、いかにゲームを変えつつあるのか(2024.11.29)
- ドイツを消滅させたいと願うEU精神病院院長(2024.12.01)
「Stephen Lendman」カテゴリの記事
- ナワリヌイの水ボトル中のノビチョク?(2020.09.21)
- 警察国家アメリカ/イギリス対ジュリアン・アサンジ(2020.03.05)
- ダボスでトランプと会ったのを非難されたイラク大統領(2020.01.30)
- ウクライナ大統領茶番選挙(2019.04.03)
コメント