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2015年8月26日 (水)

地域的要素のおかげで、相応の障害にぶつかるロシア-日本関係リセット

Melkulangara BHADRAKUMAR
2015年8月25日| 00:00
Strategic Culture Foundation

複雑で微妙な様子のロシア-日本関係のリセットは益々遠い先のことに見える。ロシアも日本も、リセットを望んでおり、それが両国にとって、最善の得策と見ている。

ロシアは、特に中国が入り込んでいるシベリアや極東地域開発に、主要経済パートナーとして、日本を引き寄せたがっている。日本側にとっては、ロシアとの領土紛争が、両国が第二次世界大戦後、正式な平和条約を締結するのを妨げている感情的問題だ。

プーチンが、年末日本に歴史的訪問をしそうな兆候が、年頭にあったとすれば、モスクワで予定されていた、プーチン訪問の素地を作る為の岸田文雄外務大臣の会談を東京が延期(8月31日-9月1日に予定されていた)したことで、現実を直視することになった。

東京の決定は、北方四島の一つをロシアのドミトリー・メドベージェフ首相が、週末(2015年8月22日)訪問したことを巡る‘抗議’の印と見なされている。しかしながら、これは必然的に、安倍晋三首相のワシントン公式訪問と、4月27日のアメリカ-日本防衛協力新ガイドライン発表にさかのぼる、ロシア-日本関係の目にみえる着実な悪化の最新表現にすぎない。

ガイドライン文書は、元々1979年に作成され、(ソ連)による対日本軍事攻撃時のアメリカと日本間の軍事協力の概要を決めたもので、冷戦後時代の為、1997年に改訂された。ガイドラインは二度改訂され、アジア-太平洋地域における“強引な”中国に由来する、新たな地政学に一致させられている。

ロシアの視点からすれば、アメリカが率いる作戦を世界的に支援する上で、より積極的な役割を演じるのに日本が力を入れていることが懸念事項となっている。特に、ガイドラインは、弾道ミサイル防衛、BMD分野における、アメリカ-日本協力を強調している。アメリカは、実際、BMDシステムの日本配備を開始した。

現在、全面紛争の可能性が大きくなっている北東アジアにおいて、ロシアとアメリカの権益が対立している時に、これが起きている。アメリカ-日本同盟を、地域における安定化要因として見なす様、ロシアに期待することはできない。日本のDNAのおかげで、アメリカ同盟体制に過剰に依存することなく、日本は独自の外交政策を推進してくれはすまいかとロシアは期待していようが、ウクライナ危機を巡る対ロシア経済制裁で、東京がアメリカ政府と簡単に同調した態度は、その逆を物語っている。

実際、アメリカが主催するBMD構造が極東で姿を現わしつつある恐怖がロシアを懸念させ、ロシアは軍事ドクトリンを昨年12月に改訂し、まさにロシア周辺で起きている物事に関する懸念の増大に、あからさまに言及した。ロシア軍事ドクトリン12条が、ロシアのいかなる隣国であれ、BMDハードウエアを配備できて、ロシアの領土を要求するという脅威の認識にまざまざと触れている。

ワシントンと東京は、ロシアを日本への脅威として見てはおらず、アメリカ-日本同盟は、ロシアを標的とはしていないという姿勢をとっているのかも知れないが、ロシア-アメリカ関係という現在の状態では、モスクワが気休めを信じ込むわけがない。

軍の役割(‘集団的自衛権’と呼ばれるドクトリンの中で)を拡大しようと安倍が尽力していることも、状況を悪化させている。先月、日本の衆議院を通過した論争の的となっている法案は、日本軍兵士が第二次世界大戦以来、初めて海外で戦うことを可能にすることになる。

要するに、提案されている法案は、アメリカ-日本軍事同盟において、より積極的な役割を演じて、アジアでのリバランスというアメリカ戦略の為に、もっと尽くせというアメリカの圧力に東京が屈したことを証明している。

北京とは違って、モスクワが、不安に対し強硬な発言をしてはいなくとも、不安を抱いているのは確実だ。4月以来、モスクワが講じてきた一連の措置がこの構図に当てはまる。

かくして、5月9日のモスクワでの戦勝記念日祝典は、ロシア-中国の戦略的収斂のハイライトであったことが判明する。中国国家主席習近平は、実際、主賓だった。プーチン大統領は、9月3日、北京での中国自身の祝典に出席する計画を確認した。経済関係を加速させ、痛ましい歴史を共同回想した他、両指導者は“大陸上の共通経済空間”を暗示する(プーチン)ロシアが主導するユーラシア経済同盟と、中国のシルク・ロード経済ベルトを正式に結びつけることにも同意した。

6月、セルゲイ・ショイグ国防相は、千島列島の軍事、および民間インフラ建設を加速するよう命じた。7月24日、千島列島に配備されたロシア軍は、9月までに“再軍備”予定だと彼は発表した。一方、千島列島には新たな軍事演習が計画されている。

8月始め、ロシア政府は、15億ドルという予想支出額で、今後十年間、千島列島の全体的な社会・経済的発展という連邦目標計画を承認した。ドミトリー・メドベージェフ首相は、計画は“千島列島を、住むに快適で、働くのが面白い場所という現代的ロシア領への転換を促進するだろう”と述べた。最終的に、土曜日、メドベージェフは、大いに喧伝された千島列島訪問を行った。

最近、中国共産党のタブロイド紙、グローバル・タイムズは解説でこう述べた。“彼等の(ロシアと日本の)戦略的権益は対立しており… モスクワ最大の安全保障上の脅威は、アメリカが支配する軍事同盟によるものだ。一方、日本は、この同盟で積極的な役割を演じてきた… 領土紛争は容易な解決を不可能にしている… 現在、ロシアが、日本の領土要求を満足させる可能性は益々あり得なくなっている… ロシアと日本の間には多くの構造的障壁がある。たとえ関係が... 緊張緩和することはあっても、大幅に改善することはあるまい”。

これは公正な評価だ。だがこの解説はロシアの戦略的計算を検討しそこねている。さかのぼれば、冷戦中、日本はアメリカの対ソ連海軍展開封じ込めラインを形成していた。そしてモスクワは、ソ連海軍に、千島列島を‘立ち入り禁止’地帯の一環とし、オホーツク海を、ロシアの弾道ミサイル潜水艦の戦略的海軍拠点に転換するよう命じて対抗した。

それゆえ、千島列島周辺でのロシア軍備増強には背景があるのだ。しかも、ロシアは、いわゆる北極海航路の全面的開通を見越している。2011年9月の昔、ウクライナ危機が勃発するずっと前、‘東西’のつながりが悪化する前、ロシアは、千島列島近くの海で、20隻の戦艦と爆撃機を動員し、冷戦後時代で最大の軍事演習を行った。

ロシアの北極圏政策は、千島列島を、ロシア国防と国家安全保障の前線に格上げすることを要求していると言って良いだろう。ロシアは、何としても、千島列島周辺での軍事的存在を着実に強化し、インフラと港湾施設を開発するものと予想される。

北極圏には、膨大な未開発の石油やガス埋蔵、鉱物、淡水、魚等々があると良く言われている。しかし、北極圏における強力な戦略的プレゼンスが、ロシアが世界のあらゆる大洋へのアクセスを可能にし、アメリカの封じ込め戦略に対抗する為に不可欠であることは、さほど知られていない。

ペンタゴンは、北極圏軍事インフラ開発の点で、ロシアを現在世界で最も進んだ国として評価している。プーチンが昨年12月に署名したロシア軍事ドクトリンは、軍隊、戦艦や航空機を受け入れる北極圏領土における軍事施設統合ネットワーク構築を目指している。

おそらく、モスクワはその思いをほとんど表に出さずにいるが、アメリカ-日本防衛協力ガイドラインの枠組み内でのアメリカ-日本のBMD協力を、戦略的バランスに対する脅威と見なすのは必至だ。この状況では、対日本関係の本当のリセットは疑わしくなる。

明らかに、アメリカは、極東におけるBMD配備をごり押ししている。もしモスクワが、どこかの時点で、アメリカのBMD配備によって、彼等が受ける脅威に対し、北京との結束を固めることを選べば、ロシア-日本のつながりは不穏になりかねない。

来週予定されているプーチン北京訪問は、極東に出現している戦略的再編成の重要な手掛かりとなる。

記事原文のurl:http://www.strategic-culture.org/news/2015/08/25/regional-factors-make-russia-japan-reset-hit-fair-share-snags.html

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宗主国から電話をいただいて、盗聴は遺憾だと言ったという茶坊主報道。良く読むと、お詫びどころか、ちゃんといつも聞いてやっているから、このまま、TPPと戦争法案はしっかりやるんだぞ、というご指示としか解読できない。

両首脳は、環太平洋経済連携協定(TPP)交渉について、早期妥結を目指す方針も改めて確認した。

電話会談は米側からの要請で行われ、オバマ氏は「日米両国でグローバルな問題に共に対処していきたい」と述べた。

戦争法案を撤回できてこそ、一人前の政治家・国家。

新聞に時々載る、超一流国立大学、国際政治教授、「今のアメリカはとうてい好戦的とは言えない。」という。頭が汚れた。

政府・大本営広報部がいくらウソばかりいっても、常識ある外国人にはばれる。

イラクにおける露骨な戦争犯罪を批判できない属国。大量破壊兵器があるという真っ赤なウソで行ったイラク侵略協力を反省しない属国政府、これから、ありとあらゆる侵略戦争に参戦させられるのを拒否できるはずがない。

イラクの戦争犯罪追求中、質問途中で突然中継終了。真夜中になって、とってつけたように放送。局前抗議デモの効果だろうか?大本営広報部も与党も罪は限りなく重い。

沖縄で起きた訓練中のヘリコプター墜落事故、堕ちたのは訓練域外。政府は堕ちた場所も正確につかまず、抗議もしていない。米陸軍トップは、事故は時々起きると発言。 毎回ながら、驚くべき対米従属ぶり。

閣僚連中、どんなに露骨なウソをいって、侵略戦争で双方に戦死者がいくらでようと、その時点では現職におらず、逃げきれると踏んでいるのだろう。責任者全員逃げきれる実例は、東京電力福島原発事故を見れば歴然だが。いや、彼の祖父をみればわかる。戦犯を首相にするという倒錯した宗主国の価値観。自分の狙いを実現するのに手段はとわない200年を超える歴史が示している。

無辜の子供を二人殺害すると、電気洗脳箱の糞バエ連中、連日しつこく呆導する。一方、無辜の外国人を、これから無期限・無数に殺害しようと計画している連中は優雅な生活が送れている不思議の国アリマスの世界。

ところで、国会質問で話題のファルージャについては下記翻訳記事末尾でもふれた。貼り付けておこう。

『グリーン・ゾーン』: こわごわと提示された余りに遅すぎる疑問 2010年5月9日

『反空爆の思想』吉田敏浩著 NHKブックス1065の30ページを引用しよう。

    アフガニスタンとイラクの戦争被害者への間接的加害者である日本人

    『イラク戦争の出撃拠点』(山根隆志・石川巌著 新日本出版社二〇〇三年)によれば、横須賀を母港とする空母キティホークの艦載機はイラク戦争中、五三七五回出撃し、八六万四〇〇〇ポンド(約三九〇トン)以上の爆弾を投下した。巡洋艦カウペンスとイージス駆逐艦ジョン・S・マケインはトマホーク・ミサイルを約七〇発も発射した。三沢基地と嘉手納基地に所属するF-16戦闘機とF-15戦闘機も、クウェートにある基地を拠点にして空爆に参加した。在日米軍からイラク戦争に投入された兵員の総数は約一万人である。さらに沖縄駐留の海兵隊が二回に分けて計五〇〇〇人ほどイラクに増派され、二〇〇四年四月と二月のファルージャ包囲無差別攻撃にも加わった。
     在日米軍基地の維持経費には、日本の国費すなわち税金が使われている。提供施設地代、基地周 辺対策費、施設整備費、光熱費、水道料、労務費など、日本が負担する米軍駐留経費は年間総額六〇〇〇億円以上にもなる。つまり、日米安保条約の枠を超えたイラク戦争への出撃を認め、在日米軍基地を財政的に支えることで、日本はアメリカの戦争に加担していることになる。

「在日米軍基地や海兵隊」抑止力などではなく、帝国の世界制覇用先制攻撃の足場だ。日本語を正確に使う義務がマスコミにはあるだろう。「語彙・読解力検定」など主催する前に、自分たちの歪んだプロパガンダ言語表現をこそ改めるべきだ。

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コメント

8月24日号、26日号の克明な翻訳紹介文と管理人のブログを虚心坦懐に読めば、日米関係と日露関係の図式が極めて分かりやすく把握することができるようになっている。
これはいわば読者を啓蒙し、教育する解説書のようだ。私の若い学生に是非一読するように勧めたばかりだ。

アメリカはその覇権性を維持するために最後のあがきをしてのたうち回っている構図が鮮明に読み取れる。中国は人民元の国際化を狙って今最終的な立ち回りをしているので後述するとして、要はアメリカにとってロシアは目の上のたん瘤、とりわけプーチンの戦略性に富んだ外交手腕には舌を巻かざるを得ない。

ウクライナでは正当に選挙で選ばれたヤヌコヴィッチ氏を追放し、アメリカの息のかかった連中やナチスの亡霊のような残党により弱きウクライナ人をペテンにかけ、マイダン広場で大立舞をみせてくれた。もちろんヤヌコヴィッチ氏も奢侈な私生活やモスクワに逃げた最後の気弱な立ち居振る舞いには当方もあきれ返ったのだが、アメリカと西側,EUは一国の独立をあのような形で踏みにじる権利はどこにもない。明らかに越権・策動もいいところだ。
数か月前ロシアのヴズグリャドという新聞には克明に暴露されていたが、現内閣の閣僚の大半がアメリカの子飼いの息のかかった連中ばかりだ。しかもこの連中にはあのソロスが1枚かんでおり、彼はウクライナの広大で、豊かな黒土をあの遺伝子操作で有名な種苗会社の独占になるように目論見、大儲けを計画しているとか。ウクライナは欧米の連中の薄汚れた覇権と資本の独占の餌食にされることはみえみえだ。もう経済はガタガタ、ギリシャとどちらが先に潰えるか、時間の問題だ。利口なプーチンは今決して援助の手を差し伸べない。傍観するのみ。こんな状況に業を煮やしたアメリカの次期統合参謀本部議長“戦うジョー”ダンフォードが、ロシアを、ワシントンが直面している最高の“生存上の脅威”だと呼んでいる。プーチンが戦争をおっぱじめるように盛んに挑発しているようだ。プーチンも戦争の準備は整っているとかいつでも応戦可能のようなことを再三発言。一触即発のキワドイ状況になっている。こんな中で西側がやれ制裁だ、日本も若干制裁発動、更に日本は援助金を2000億以上約束とか、アメリカの尻について一緒になって火に油を注ぐようなことをしている。
しかも北方領土は平和条約も結ばないうちにすべて返却は当然のような考えではロシアも呆れているだろう。日本は虫がよすぎる。領土交渉にはち~と早いぞと言われているようだ。出直して来い、少しは身辺整理してから出てこいとロシア側は言いたいだろう。

安倍総理は4月27日の日米共同ラインを勝手にアメリカと話し合い、それをもって国会に安保法制を飲ませようというまるで民主主義と民意を真っ向から否定したような態度では内外の人々から批判の矢は絶えないだろう。しかも国会論議は表面的に時間をかけてとうそぶき、実は今月いっぱいで何が何でも承認させようとキチがいじみた態度で国会に迫り、尋常でない様子を国民に晒している。日米合同委員会で、アーミテーやナイにガンガン言われているのだろう。情けない、こんな情けない総理を日本のヘッドにかかげているとは。日本人は200年以上徹底的にマインド・コントロールされてきたようだ。無批判、自分の頭でものを考えない、いつも周囲に協調し、人の心を読もうとし、周囲に波風立たぬように徹底的に教育されてきたわけだ。

プーチン氏は儀礼的に安倍氏に対しようと努めているようだ。いつだったかおかしな日本側のスピーチに、自分の傍らにある鉛筆をつまらなそうにもてあそんでいた動画があったが、彼はすべてお見通しだ。それにもかかわらず、日本と領土問題の話し合いをする用意があると言っている。あくまで冷静な切れ者の大統領だ。彼の頭の中にはいろんな計算がある。よきにしろ、悪しきにしろ。彼は稀代の政治家であり、ロマンチストではないのだ。


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