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2015年7月11日 (土)

帝国はどの様に反撃するか

By The Saker

2015年7月6日

そう我々全員、EU金権支配に対する、ギリシャの素晴らしい“ノー!”を祝った後は、現実に戻って、帝国の対応諸策を考えねばなるまい。というより実際は帝国の対応策を(この単語に‘諸’は含まれない)。

帝国の行動を予測するのは実に容易だ。ギリシャの例は、帝国がいかに銀行を利用し、ある国を債務で絞め殺し、買弁支配階級を作り出し、国のマスコミを帝国プロパガンダの道具に変え、支配階級とのみ交渉することで、あらゆる民主的プロセスを完全に停止しようとするのかという典型だ。何か奇跡もどきのもののおかげで、この最後の段階が、ギリシャの場合、失敗した。

私は間違っているかも知れないが、私の感覚では、帝国はシリザを決して深刻に受け止めておらず、受け止めた時には、余りに手遅れだった。ツィプラスとバルファキスも、彼等が突然、5%の党の指導部から、全ギリシャ国民の指導部に“格上げされた”際には、恐らく我々同様、驚いたことだろう。ツィプラスもバルファキスも、この国民投票で解き放った津波を十分予期してはいなかったように思われる。だがいずれにせよ、(済んだことは済んだことで、EU幹部官僚にとって実におぞましいことに、ギリシャ国民が本音を語った今、帝国に対応策は一つしか残されていない。ギリシャ政権を取り込むか、打倒するか、いずれかうまく行く方だ。

私の極めて個人的な感覚は、政府を取り込むにはもう手遅れだ。しかも、ツィプラスもバルファキスも、EU幹部官僚の間で極めて嫌われる人物と化しているので、打倒が恐らくは、彼らが選ぶ対応策だ。

どうやら、この過程が既に進行中のようだ。記者に“私のよう人物に困っているな”と昨日まで言っていたバルファキスは、既に辞任した。ツィプラスは、交渉をしたがっているように見える。私が間違っているよう願っている。

次は、カラー革命か?

カダフィの例が、国家指導者が、どれほど完全に寝返り、英米シオニストに服従しても、*それでもなお*打倒されることをまざまざと示した。ツィプラスがいくら妥協しても、権力の座には止まれまいと私は推測する。彼がEU幹部官僚の面目を潰したので、連中は彼を許さない。今、帝国にとって唯一論理的な解決は、ギリシャをさらしものにすることだ。

何があろうとも、ギリシャは、政治的にも、経済的にも、極めて困難な時期に直面しよう。最近我々は、国家が、具体的には、アルメニアだが、帝国の絶対的命令にあえて逆らったことで、いかに容易に“懲らしめられる”かを目にした。ギリシャは現在、アルメニアよりずっと弱体で脆弱な国だと思う。第一に、ドイツとアメリカが、多かれ少なかれ、場を取り仕切っている。第二に、ギリシャ国民の優に三分の一以上が、多国籍金権支配による最後通告の条件を進んで受け入れる意思を示している。第三に、ギリシャは、NATOと、不安定な国々に包囲されている。第四に、ギリシャの全てのマスコミは、英米シオニストの所有だ。第五に、ギリシャには、天然資源も、EU外部の良い市場存在しない。

他の人々と違い、私はギリシャ軍のことはさほど恐れていない。確かに、軍は通常、買弁エリート側につくが、また別のファシスト軍事政権が、EUの国の一つで権力を掌握するというのは、EUとして、最もいやなことだ。それに、あからさまなクーデターに対するギリシャ国民の反応も、全く予想困難だろう。

一番ありうるシナリオは、次に起きるのは、ギリシャ版マイダンで、その後、警察の残虐行為が非難され、ありとあらゆる典型的なカラー革命シナリオが続くものだ。結局は、次に何が起きるかは、ツィプラスと彼の党がとる姿勢に依存するところが大きいだろう。もし彼等がEU幹部官僚に歩み寄ろうとし、彼等が無限の譲歩を申し出、忠実な“EU愛国者”の様に振る舞えば、彼等は粉砕されるだろう。だがもし彼等が、直接ギリシャ国民に訴え、国民にこれは国家解放の戦いであり、国民の支持、支援、保護が必要だと説明すれば、特に、もし彼等が、ユーロ圏から離脱し ユーラシア経済連合と中国の支援を求めることを選べば、生き残れるかも知れない。私が間違っていることを望むが、ツィプラスには、それ程劇的なことをする大胆さはないと思う。それが次はカラー革命だと私が予言する理由だ。

もうじき分かるはずだ。

記事原文のurl:http://thesaker.is/how-the-empire-will-strike-back/
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人ごとではない。戦争法案とTPPがひたひたと迫っている。

『帝国主義』といえば、幸徳秋水。現代語訳も二種出ている。
帝国主義―現代語訳
二十世紀の怪物 帝国主義

権力による犯罪、大逆事件で刑死した大石誠之助 高木顕明等にまつわる芝居『太平洋食堂』を見ながら、幸徳秋水と堺利彦に関する番組を、昔見たのを思い出したのだが、先程レコーダーの索引を確認すると録画があったので、思わず見直した。
冒頭に日露戦争に出兵する兵士に送る幸徳秋水の文が出る。戦争法案と直結する

行矣(ゆけ)従軍の兵士
吾人(われわれ)今や諸君の行(こう)を
止(とど)むるに由なし
諸君 今や人を殺さんが為に行く
否(しから)ざれば即ち
人に殺されんが為に行く
吾人は知る
是れ実に諸君の願ふ所にあらざることを
嗚呼従軍の兵士
諸君の田圃(でんぽ)は荒れん
諸君の業務は廃せられん
諸君の老親は独り門に倚(よ)り
諸君の妻児は虚しく飢に泣く
而(しこう)して諸君の生還は元より
期す可からざる也
而して諸君は行かざる可らず
行矣(ゆけ)
行(ゆい)て 諸君の職分とする所を尽せ
一個の機械となって動け
然れども露国の兵士も
又人の子也 人の夫也
人の父也
諸君の同胞なる人類也
之を思ふて慎んで彼等に対して
残暴の行あること勿れ
嗚呼吾人今や諸君の行を止むるに由なし、
吾人の為し得る所は、
唯諸君の子孫をして再び此惨事に会する無らしめんが為に
今の悪制度廃止に尽力せんのみ
諸君が朔北の野に奮進するが如く
吾人も亦悪制度廃止の戦場に向って奮進せん
諸君若し死せば、諸君の子孫と共に為さん
諸君生還せば諸君と與に為さん

本も購入したように覚えているが、行方不明。
日本人は何を考えてきたのか 明治編―文明の扉を開く

同じシリーズで、田中正造と南方熊楠の番組も見たのを思い出した。

今の大本営広報部も、こういう良い番組を作ってくれるのだろうか?
と『NHK 新版 危機に立つ公共放送 』(岩波新書)を読みながら思った。

ところで、朝、納豆を食べた。夜も納豆を食べた。今日は納豆の日だという。

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