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2015年4月14日 (火)

ギリシャから見え始めた希望

Paul Craig Roberts
2015年4月12日

傲慢さから、自らを“必要欠くべからざる”存在と見なしているワシントンは何億人もの人々の命にとって脅威となっている。21世紀“アメリカの世紀”にワシントンが殺害した途方もない数の人々は“対テロ戦争”での“巻き添え被害”として片づけられる。

対テロ戦争は、でっちあげだ。ワシントンの世界覇権と、ナイル川からユーフラテス川までのイスラエル覇権を狙う悪のネオコンが創り出したものだ。道徳皆無のワシントンが、自分の意思は、法の支配を超越する“例外的で、必要欠くべからざる”国だと自認する中、ワシントンの世界覇権への衝動が、人類丸ごと“巻き添え被害”として片づけられることを意味するのを世界中の人々は理解している。

冷戦中は、正義の味方だったアメリカが今や悪役となり、悪役だったロシアと中国が正義の味方になったというのが過酷な現実だ。人類にとっての希望は自国民や世界全体に対し戦争を行う軍事化したゲシュタポ的存在となった欧米にはもはや存在しない。

侵略が、21世紀のワシントンと囚われのヨーロッパ属国諸国の特徴だ。21世紀には“欧米文明”による無辜の人々の殺戮が無い年は一年とてなかった。

エリック・キングとの下記インタビュー http://kingworldnews.com/dr-paul-craig-roberts-4-12-15/ で、同胞EU加盟国とアメリカのヘッジ・ファンドによる、南ヨーロッパの略奪に対する反感にこそ希望がもてることを私は語っている。もし南ヨーロッパ人が、ニューヨークとドイツの金融業界が、アメリカと北ヨーロッパの金融業界が儲ける為、南ヨーロッパ人の将来を破壊破壊すると決めているのを理解する知性を見いだせれば、EUメンバーであることでの壮大な栄光という未来の話に洗脳されているヨーロッパ人も、彼等がそれに晒されている、ヨーロッパ諸国の主権を破壊すべく設計された、欧州連合として知られている搾取制度の裏切りに気が付いて、離脱するかも知れない。

強力なロシアが選択肢として存在している。中国もそうだ。もしギリシャ政府に、ギリシャを搾取し、破壊すると固く決めている連中に対し、債務不履行をする思慮分別があれば、イタリアやスペインも続くだろう。ロシアと中国はもろ手を挙げて待ち構えており、欧米諸国政府とは違い、ロシアと中国は破産していないのだ。

南ヨーロッパが欠ければ、NATOは取るに足らないものと化する。ユーラシアを支配しようというブレジンスキーとワシントンのネオコン・ドクトリンは無に帰す。NATOが無ければ“世界共同体”つまり白人を代弁するワシントンの口実もむなしく響くのだ。

我々は生命のために祈らなければならない。ワシントンを孤立化させられなければ、地球上の生命の先行きは暗い。

Paul Craig Robertsは、元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリプス・ハワード・ニュー ズ・サービスと、クリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えていた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the WestHOW AMERICA WAS LOSTが購入可能。

記事原文のurl:http://www.paulcraigroberts.org/2015/04/12/hope-horizon-comes-greece-paul-craig-roberts/
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アテネ空港、たしか軍と共用だった。ウゾは苦手なのでメタクサを土産に買った。

大本営広報部報道をおおざっぱに見聞きする限り、全く何の変化も起きていないかのごとし。しかし、子細をみると、地方選挙、与党のしぶとさ、民主党のもろさ、そして共産党躍進ということのようだ。自・公のしぶとさというか、洗脳されている皆様の多さに絶望する。

ヨーロッパには、希望が見えているのかも知れないが、この属国、傀儡氏の議会演説と引き換えに、TPPで日本の主権を、すっかり大企業に差し上げる地獄が視野に入っている。

ワシントンを孤立化させるどころか、ぴったり寄り添うこの国の庶民の先行きは暗い。

ワシントンから見え始めた絶望

昨日『終わりよければすべてよし―ある人生の記録』が出てきた。そこで彼の『なぜ日本は没落するか』を思い出した。

腰抜けと売女マスコミ』で『なぜ日本は没落するか』一部紹介させて頂いたのを繰り返す。

 最後に若干つけ加えておくべきことがある。それらについては後にも触れるが、その一つは没落が始まると国民の気質に変化 が生じるということである。没落に際して、日本経済が二極分解すれば、組織された経済騒動や無組織の暴動が無秩序に起こり、国全体が一層深く没落してい く。このことはマルクス以来周知のことである。それと同時に他方では国民の自信を高めるために、「心ある」人々による右傾化の動きが生じるだろう。すでに その徴候はある。後にもみるように私は、日本の現在の情況では前者より後者の方に気をつけなければならないと思っている。さらに付け加えれば、こういう動 きは国際的に連動していることが多い。

 この点に関連してさらに言っておくべきことは、私の没落論では、外部からの影響を全く無視しているということである。一つの外生的要因は天災地変であり、もう.つは人為的災害─戦争─である。今もし、アジアで戦争が起こり、アメリカがパックス・アメリカーナを維持するために日本の力を必要とする場合には、日本は動員に応じ大活躍するだろう。日本経済は、戦後─戦前もある段階までそうだったが─を通じ戦争とともに栄えた経済である。没落しつつある場合にはなりふり構わず戦争に協力するであろう

中略

 徳川末期に欧米の使節が日本にきて日本人に下した採点は、文化的にも経済的にも程度は高いが、政治的には無能であるということであった。そして彼 らは、朝廷も幕府もともに世襲だから日本はいつまでも政治的に幼稚なのだと判定した。幕府はつぶれた。朝廷もシンボルだけの役割しかしなくなった。そして 徳川末期に世襲制であったものは、最大限に打破してしまった。にもかかわらず、日本は依然として、政治的に無能であることを世界にさらけ出している。そう いう意味で一九九八年末は徳川末期とほとんど変わることはない。

 しかし人は言うかもしれない。今でも政界は、二世議員が示すように、世襲ではないか。

世襲だから悪いので、世襲でなくすればよくなるのではないか。確かにそうであるが、世襲状態が続いているのは制度の故ではなくて、そういう状態を打 ち破る勢力が、既成政治グループの外に現われてこないからである。それは政治グループのせいではなくて、政治グループ外の人の政治的無気力のせいであろ う。政治が悪いから国民は無気力であり、国民が無気力だから政治は悪いままでおれるのだ。

 こういう状態は、今後五〇年近くは確実に続くであろう。そのことから私たちが引き出さねばならない結論は、残念ながら、日本の没落である。政治が貧困であるということは、日本経済が経済外的利益を受けないということである。それでも「ええじゃないか。ええじゃないか」と踊り狂うしか慰めがないとし たら、私たちの子供や孫や曾孫があまりにも可哀想だ。

与党支持者の方々、永久に、こういう言説に耳をかたむけず、与党を支持しない少数派庶民の大多数を“巻き添え被害”者にするだろう。

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コメント

                      山猫ストライキと二大政党制

  今となっては昔のことでよく覚えていないが,戦後の大英帝国イギリス経済の没落は,たびたび繰り返される山猫ストライキ(労働組合)によるモノだという説が,日本では言われていたが,諸外国ではどうであったのか分からない。
 ストライキは,日本でも国労+動労強い頃,あちこちの職場で頻繁に行われていたが,最近では見られない。「分割して統治せよ」の教え通り,労働組合が分裂させられたか,経営側に取り込まれたからである。そのころ日教組もストライキをしていた。その名残が「嘘の名手」安倍首相の発言-審議委員長に静止された-である。

  いずれにしても,度重なるストライキが労働生産性を落としたという説が有力であったのを,森嶋通夫というロンドン大学の先生が「英国経済の没落は二大政党制による政権交代によって引き起こされた」と反論し,立証した。寡聞にして彼への反論を知らない。

  とすると,二大政党論者小沢一郎氏の唱える説は,経済を停滞あるいは没落させることに繫がる。それでも小沢氏は二大政党制を今後も主張されるのだろうか。
  森嶋教授と別の角度から二大政党反対の説を唱えるのが,評論家佐高信氏らである。「二大政党制は政策が似てくる」と言うのである。つまり自公政権ではなくて,自公民政権ということになる。ここから戦前の大政翼賛会まで遠くない。戦争支持に繫がった。

  ところで森嶋教授が例えば予言したことの一つは,サッチャ-政権ができて新自由主義を英国に導入したとき,大学の論文が薄っぺらなモノになることであった。研究論文を一切発表しない大教授もいたと言われる英国。10年に1本もあればという大教授はすでに息絶えて,絶滅危惧種入りとなった欧米日の大学界。重箱の隅をつつく小論文ばかり。友人の話に依れば,実際そうなったようだ。

  今や『(続)イギリスと日本』など教授の本は,放射性物質セシウムやアメリシウムにまみれて物置に眠っている。おそらく小生の記憶が間違っていなければ,本記事で紹介された『終わりよければすべてよし―ある人生の記録』は森嶋教授の著作であろう。これもまた物置に眠っている。
 
  しかし昼行灯の,盆暗頭が思うに,ワシントンの属国となった日本の「日本人の終わり」とは一体どういう常態・状態・情態を指すのだろうか。

追記: 待ちに待った大雨が,昨夕,降った。海辺の町のスモッグをきれいにしてくれ,翌日の今日は,窓を全開して空気の入れ換え。そこで知ったのが,作家ギュンタ-・グラス氏の死亡。彼の名を初めて知ったのは,加藤周一の朝日新聞記事。インドのモディ首相も追悼されているとのこと(RT)。この場をお借りして,ご冥福をお祈り申し上げます。

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