ノーベル平和賞委員会委員長解任、オバマ大統領に2009年平和賞返却を要求するのか?
Eric Zuesse
Global Research
2015年3月5日
史上初めて、ノーベル平和賞委員会委員長が解任された。3月3日、火曜のことだ。
元ノルウェー首相でノーベル平和賞委員会委員長トールビョルン・ヤーグラン氏は、退出する際、もしバラク・オバマ大統領が、賞を返してくれたら“実に素晴らしい”ことだと述べた。
ホワイト・ハウスは、直ちに声明を発表してはいない。(本記事は、東部標準時午後1:47 時点、ホワイト・ハウスに、声明があるか具体的に尋ねたが、なかった。ひょっとして、進んで返却するのだろうか?)
オバマ大統領は、大統領の座について、9カ月後、2009年10月9日に、ノーベル平和賞を受賞した。彼は既に、2009年6月28日、進歩派の民主的に選出されたマヌエル・セラヤ大統領を打倒し、麻薬政権を据えつけたホンジュラス・クーデターを実行していたのではないかという嫌疑がある。中南米のほとんど全ての他の政府や、世界中の多くの国々が、新政権を違法だと主張したにもかかわらず、オバマ大統領と、特にヒラリー・クリントン国務長官が、この政権が居すわるのを可能にした主要人物だったのは確実だ。翌年、ホンジュラスは、世界で最も殺人率の高い国となり、今もそのままだ。
更に、2011年、オバマ大統領は、リビアを爆撃し、無政府状態にし、部族戦争、宗教戦争がはびこる破綻国家に変えた。
2014年、オバマ大統領は、ウクライナ・クーデターを実行し、民主的に選出されたヴィクトル・ヤヌコーヴィチ大統領を排除し、人種差別主義-ファシスト 反ロシア政権に置き換えたが、新政権は90%がヤヌコーヴィチに投票したウクライナの地域を爆撃している。
ノーベル平和賞の歴史で、世界中で益々ジョージ・W・ブッシュII世と見なされるようになっている人物に、時期尚早に平和賞を授与したことほど、委員会が当惑したことはなかったろう。
調査ジャーナリスト、歴史研究者のEric Zuesseは新刊「They’re Not Even Close: 民主党 vs. 共和党 Economic Records、1910-2010」および「キリストの腹話術師:キリスト教を生み出したイベント」の著者。
記事原文のurl:http://www.globalresearch.ca/head-of-nobel-peace-prize-committee-is-fired-requests-obama-to-return-2009-peace-prize/5434882
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東北大震災四周年行事・番組がおおい。正確には、東北大震災・東京電力福島第一原発事故四周年。
天災被害の話題は比較的隠蔽なしに報道するが、明らかな人災の話題、大本営広報部は、報じないか、歪曲してしか報じない。汚染水漏洩しかり。
地震で地球を懲罰しても無意味だが、原発事故で、責任がとわれず、税金や電気代で、国民が原発事故、賠償費用を負担する構造では、永久に原発はなくならない。儲けは企業と政治家のもの。損害は国民のものでは、企業が継続する理由はあっても、やめる理由は皆無。
委員長、解任理由は不明だという。
ノーベル戦争賞については、受賞当時、いくつか記事を翻訳した。
ホンジュラスの、セラヤ追放クーデター、大本営広報部は全くと言って良いほど報じなかった。仕方がないので、いくつか記事を訳した。下記はその一例。
上の記事にある様に、米軍基地問題がからんでいた。日本でも、より穏健な姿で追い出されるようになるのではと想像した。
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