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2015年2月 7日 (土)

臆病で卑劣なアメリカの売女マスコミ

2015年2月5日

Paul Craig Roberts

交戦地帯でヘリコプターに搭乗していた話をしたあるアメリカ人ジャーナリストについて、世論が沸騰している。ヘリコプターは撃たれ、着陸せざるを得なかった。どの交戦地帯で、いつのことかは知らない。アメリカは余りに多くの交戦地帯を生み出したので、その全部を把握し続けるのは困難であり、ご承知の通り、話それ自体に私は興味がない。

ジャーナリストの記憶は正しくなかったことが判明したのだ。彼らは交戦地帯で、ヘリコプターに乗っていたが、撃たれたわけではなく、着陸しなければならないわけではなかった。ジャーナリストは、自分を実際以上に経験豊かな戦争特派員に見せたくてウソをついたかどで非難されている。”

売女マスコミのジャーナリスト同僚連中は、よってたかって彼を非難している。彼は部隊に謝罪さえしなければならなかったのだ。どの部隊で、なぜなのかは明らかではない。全員が、全ての言葉に謝罪するというアメリカの要求で、本物の反共産主義者であれ、反共産主義者とされた人であれ、ソ連国民に自己批判を要求したかつてのソ連の慣行を思い出す。

ナショナル・パブリック・ラジオ(15年2月5日)は、このアメリカ人ジャーナリストの話題は極めて重要と考えて、番組は話を語るジャーナリストの録音を放送した。私には、良い話のように聞こえた。視聴者は話を楽しみ、笑っていた。話をしたジャーナリストは、自分が英雄的であるとか、ヘリコプター乗組員側の何らかの落ち度を主張したわけではない。交戦地帯で、ヘリコプターが弾に当たるのは当たり前の話だ。

実際には、撃たれていなかったのに、ヘリコプターに銃弾が当たったと、ジャーナリストが実際に語ったのを確認した上で、NPRは、番組に、カリフォルニア大学アーヴァイン校の“虚偽記憶”専門の心理学者を招いた。心理学者は、人が虚偽記憶を持ってしまう様々な理由を説明し、これは決してめずらしいことではなく、このジャーナリストも、その一例である可能性がきわめて高いと主張した。だが、売女マスコミNPRは、それでもなお、ジャーナリストが、自分を良く見せたくて、意図的にウソをついたのかどうかを知りたがった。着陸せざるを得なくなったヘリコプターに乗り合わせていると、一体なぜジャーナリストが良く見えるようになるのかは全く説明がなかった。だが、そこまで突っ込んで調べる売女マスコミはごく少数だ。

肝心要の話をしよう。キリスト教-シオニスト説教師の話を聞くよりも、NPRのプロパガンダを聞く方が気分がめいらないので、私はこれを運転中に聞いていた。それよりも前の時間に、NPRは、視聴者に、東と南ウクライナの分離派州における民間人の死について三件報道していた。報道を初めて聞いた時、売女マスコミNPRは、分離派のドネツク共和国で、病院に爆弾が当たり、5人が死亡した様子を説明していた。売女マスコミは、これがウクライナ軍によるものであることにふれず、逆に“ロシアが支援している反政府派”によって行われた可能性があると示唆していた。 彼は、一体なぜ反政府派が、自分達の病院を攻撃するのかの説明は一切しなかった。ごく少数の割合の情報に通じた、思考力のあるアメリカ人に残された印象は、売女マスコミは、ワシントンが支援するウクライナ人が病院を攻撃したと言う事は許されない、ということだった。

 

この三件の報道全てで、アメリカは外交的な、平和な解決を望んでいたが、ロシア人が戦車隊列や兵士を、ウクライナに送り込んで、平和な解決を妨害していると主張する国務長官ジョン・ケリーの言い分が報じられていた。帰路、私はNPRで、ケリー更に二度、ロシア戦車と兵士がウクライナに殺到しているという裏付けの無い主張を繰り返すのを聞いた。明らかに、NPRは、ロシアがウクライナを侵略しているというプロパガンダとして機能していた。

少しの間、お考え願いたい。大統領自身を含め、アメリカ政府幹部から、もう何カ月も、ロシア戦車隊列と兵士がウクライナに入っていると、我々は聞かされ続けている。ロシア政府はこれを断固として否定しているが、もちろん、今や悪魔化されたロシア人など信じるわけにはゆかない。彼らは敵として位置付けられており、善き愛国的アメリカ人は、決して敵を信じないので、我々は彼らを信じることを許されていないのだ。

だが、一体どうして、ロシア人を信じずにいられよう? もしこうしたロシア戦車隊列や兵士がウクライナに殺到しているとされるものが本当であれば、キエフのワシントン傀儡政権は昨年のどこかの時点で倒れていて、紛争は終わっていただろう。普通の頭がある人なら皆これを知っている。

 

そこで私の論点だ。一人のジャーナリストが、当たり障りのない話をして、ウソをついたかどで火あぶりにされ、兵士達への謝罪を強いられた。この世論沸騰のさなか、アメリカ国務長官、アメリカ大統領、数え切れないほどの上院議員、行政府幹部、売女マスコミが、ロシアの戦車隊列と兵士がウクライナに入っていると、何カ月も繰り返し言っている。ところが、こうした全てのロシア軍にもかかわらず、キエフのワシントン傀儡国家によって、東と南ウクライナの分離派州の民間人が、依然虐殺されているのだ。

もしロシア戦車と兵士が、これほど無能なら、一体なぜ、NATO司令官やネオコン戦争商売人連中が、バルト諸国や、ポーランドや、東ヨーロッパに対する、ロシアの切迫した危険を警告しているのだろう?

さっぱり理解できないではないか?

そこで疑問はこうだ。売女マスコミは、一体なぜ、大ウソつきのジョン・ケリーや、バラク・オバマの責任を問うのではなく、不運なジャーナリストを攻撃するのだろう?

答えはこうだ。面白半分に人々を殺害する “アメリカン・スナイパー”の様に、全く些細な理由で、おそらく単なる楽しみの為に、破滅させても、売女マスコミに費用はかからないが、もしケリーやオバマに責任を取らせようとすれば、首にされてしまうのだが、彼らはそれを知っているのだ。だが連中は誰かを犠牲にしなければならず、そこで共食いをするわけだ。

正直なマスコミがない民主主義は存続できない。アメリカでは、民主主義は、その背後で、人類のあらゆる邪悪な性向がうごめいている正面かざりなのだ。過去14年間 アメリカ国民は、利益と主導権以外、何の理由も無しに、7ヶ国を侵略し、爆撃し、あるいは無人機攻撃し、何百万人もの人々を、殺害し、不具にし、強制退去させた政府を支持してきたのだ。それで非常に多くのアメリカ人が、幾晩も眠れなくなったとか、やましい思いをしたという話は全く聞かない。

ワシントンが爆撃、殺害をしていない時には、オバマが打倒したホンジュラス政府、そして、オバマ政権が現在打倒しようとしているベネズエラ、ボリビア、エクアドル、や、アルゼンチン政府の様に、改革派政府の打倒を企んでいるのだ。そしてまた、もちろん ワシントンのクーデターに取って代わられた、民主的に選挙で選ばれたウクライナ政権。

ギリシャ新政権は、照準を定められており、プーチン自身も同様だ。

ワシントンと、そのおべっか使い売女マスコミは、ワシントン・クーデターの犠牲者である、選挙で選ばれたウクライナ政権に“腐敗した独裁制”とレッテルを貼るが、置き換わった政権は、ワシントン傀儡と、ナチス記章を身に付けた軍隊を持つネオナチの組み合わせで構成されている。アメリカの売女マスコミは、ナチスの記章には気がつかないよう配慮しているのだ。

アメリカの売女マスコミにとって、些細な出来事に関するジャーナリストの虚偽記憶問題が一体なぜ、それほど重要で、ジョン・ケリーやバラク・オバマの途方もない、見え透いた、超大型の、危険なウソが無視されるのか、読者は自問願いたい。

ロシア軍の効率を万一お忘れになっている場合には、アメリカとイスラエルが訓練し、装備を与え、ワシントンが、南オセチアにけしかけた、グルジア軍の運命を思い出して頂きたい。グルジアの南オセチア侵略は、ロシア平和維持軍兵士と、ロシア国民の死をもたらした。ロシア軍が介入すると、アメリカとイスラエルが訓練し、装備を与えたグルジア軍は、5時間で崩壊した。グルジア全土がロシアの手中に戻ったが、プーチンは、ソ連帝国を回復しようとしているというワシントンのウソにもかかわらず、ロシアは撤退し、旧ロシアの州を独立したままにした。

アメリカ人ならだれでも出せる唯一正しい結論は、アメリカ政府と、その売女マスコミのあらゆる声明は、もしアメリカ国民が、そういうものの存在を知ったなら、決して支持するはずのない、秘密の狙いに役立つように仕組まれた見え透いたウソなのだ。

ワシントンとその淫売マスコミが発言をする時には、決まってウソをつくのだ。

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これは皆様のウェブサイトだ。皆様に支持を頂ける限りは継続する。

 

Paul Craig  Robertsは元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリップス・ハワード・ニューズ・サービスと、クリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the WestHOW AMERICA WAS LOSTThe Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。

ご寄付はここで。https://www.paulcraigroberts.org/pages/donate/

記事原文のurl:http://www.paulcraigroberts.org/2015/02/05/cowardly-despicable-american-presstitutes/
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昨日のテレビで、珍しく、新型のオレオレ詐欺防止電話が紹介されていた。現在使用している電話の新モデルのようだ。

現在は、登録していない電話番号からかかってきた場合、相手の名前を聞くためには、留守ボタンを押す必要がある。新モデルは、ボタンをおす必要なしに、自動的に相手の名前を聞いてくれる。素晴らしい機能だ。

オレオレ詐欺電話や、迷惑なセールス電話は、ほぼ100%、自動的に追い払える。数万円で、阿呆連中の相手をせずにすむのだから安いもの。なぜか、いわゆる「マスコミ」は、こうした文明の利器があることを伝えようとしない。

そうした電気製品を売る大手企業、ラジオシャックが破産した。アメリカに出張する度に、覗いていた店だ。当時は「タンディ・ラジオシャック」。神様のように思えた。

今回の記事も、国名を入れ換えるだけで、100%通じる。
人質事件以降の売女マスコミの劣化ぶり露呈、笑いたくなるほど見事。

今の事態になることを狙って、小選挙区制導入の旗振りをした新聞・テレビ、極悪犯罪組織。わずか25%で、戦争ができる、属国支配者連中にとって、夢のような制度。

昼のワイド・ショー、昼食のついでに、我慢しながら見ていて、今頃ようやく気がついた。
TPPの恐ろしさに触れないのは当然。アメリカ保険会社がスポンサーなのだ。

見ていた売女マスコミ、宗主国大企業にも頭があがらないわけだ。
1990~1994年にかけて、アメリカ通商代表部で、日本部長や法律顧問を歴任していた方が、退職後、がん保険を独占する保険会社の日本における代表者・会長におさまっておられる。

宗主国は「自由で公正な」交渉相手だと、当然、売女マスコミは表現するだろう。

9/11を検証するというふれこみの委員会結論、いい加減な駄法螺。政府説明を疑って、真実を追求しようとする人々は、Truther、陰謀論者、変人として、政府や、売女マスコミから馬鹿にされ、無視され続けている。

人質事件を検証するというふれこみの委員会?結論も、いい加減な駄法螺は確実。政府説明を疑って、真実を追求しようとする人々は、陰謀論者、変人として、政府や、売女マスコミから馬鹿にされ、無視され続けることになるだろう。

政府の責任を問う当然の発言をすると、イエロージャーナリズムと、ポール・クレーグ・ロバーツ氏の言う、ネットのtroll(荒らし)連中が、袋叩きにしようとする。

日本人ならだれでも出せる唯一正しい結論は、日本政府と、その売女マスコミのあらゆる声明は、もし日本国民が、そういうものの存在を知ったなら、決して支持するはずのない、秘密の狙いに役立つように仕組まれた見え透いたウソなのだ。

霞が関?とその淫売マスコミが発言をする時には、決まってウソをつくのだ。

がんといえば、主人公の医師が、自ら大腸ガンの体をおして、他の医師達と共に、過労の中、庶民を思いやる医療を推進する物語『青ひげ先生の聴診器』公演開始。

前回公演は、始めた直後、東日本大震災のおかげで、公演中断を強いられたという。

それで、話の中に、東日本大震災後の状況が組み込まれている。
再度の公演は、まさに、その医療自体を食い物にするTPPの嵐吹くなか。

せめて、医師による下記講演を理解した上で、TPP賛成・反対を論じて頂きたい。

TPPで、医療も、農業も、教育も、あらゆる分野が、ひたすらカネ次第になる。

拝読した同人誌「AMAZON」No.469  2015年01月20日発行 500円
の評論 「金子光晴と現代」  森沢周行 を思い出した。

話題は詩だけではない。日本の劣化を正面から論じておられる。

現代日本社会に、澁谷定輔の「残酷な価値」を思い浮かべておられる。

なにもかも なにもかも
みんな
金 金 金
みんな金だよ
今の世じゃ
人間が金に いのちを
取られてしまったんだなあ

そして、主題の金子光晴の詩 「反対」

僕は、少年の頃
学校に反対だった。
僕は、いままた
働くことに反対だ。

僕は第一、健康とか
正義とかが大嫌いなのだ。
健康で、正しいほど
人間を無情にするものはない。

むろん、やまと魂は反対だ。
義理人情もへどがでる。
いつの政府にも反対であり、
文壇画壇にも尻をむけている。
(中略)
何しに生まれてきたと問われれば
躊躇なく答えよう、反対しにと。
僕は、東にいるときは
西にゆきたいとおもい、
きものは左前、靴は右左。
袴は後ろ前、馬は尻をむいて乗る。
人のいやがるものこそ、僕の好物。
とりわけ嫌いは、気の揃うということだ。
僕は信じる。反対こそ人生で唯一の立派なことだと、
反対こそ生きていることだ。
反対こそ、自分をつかんでいることだ。

こういう先生の授業を受けてみたいもの。

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