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2015年1月29日 (木)

貿易協定に反対の抗議行動参加者、上院TPP聴聞会をハイジャック

公開日時: 2015年1月27日 18:12
編集日時: 2015年1月27日 20:06
Russia Today

FILE PHOTO (ロイター / David Gray)

アメリカ合州国を含む12ヶ国により、秘密裏に交渉されつつある重要な多国間貿易協定に反対する抗議行動参加者が、火曜朝、協定案に強く反対するため、アメリカ上院公聴会をハイジャックした。

火曜朝、上院財政委員会で、論議の多い環太平洋戦略的貿易協定、TPPに関し、アメリカ通商代表マイケル・フロマンが、宣誓証言を行った際、合衆国議会警察は、三人以上の抗議行動参加者を排除した。

フロマン代表が、まさに冒頭陳述を始めようとした際、抗議行動参加者が一人、上院傍聴席席から飛び出し、代表を遮った。

“あなたは、アメリカ国民に真実を語っていません”と、その女性は言った。

“TPPが5年間秘密裏に交渉されてきたことを知っています。法案は秘密で、アメリカ国民に損害を与える内容が含まれているので、あなたは、フアスト・トラックで、しゃにむに成立させようとしているのです”と彼女は言った。

この女性が部屋から連れ出されようとしているところで、弁護士や、活動家のケヴィン・ジースを含む、他の抗議行動参加者達がプラカードを掲げはじめた。

“我々は、秘密主義ではなく、民主主義を信じる”と、反TPPスローガンが書かれた大きな白いバナーを広げながらジースは言った。

委員長のオリン・G・ハッチ上院議員(共和党-ユタ州)は、知的所有権や市場参入の新たなルールを導入し、長く続いてきた関税を撤廃する上に、有識者のジョー・スティグリッツの様な反対派によれば、"知識へのアクセスを制限する"12ヶ国によるTPP案にまつわる不安を認めながら、公聴会を統制しようとした。

反対派の人々は、知的所有権の規制に加え、アメリカと、アジア-太平洋地域のいくつかの国を含む、TPP加盟国となる可能性がある国々の会合に透明性が欠如していることにも異議を唱えている。採択される前に、協定のできるだけ多くの部分を暴露する取り組みとして、草稿は以前、秘密主義に反対する団体ウイキリークスによって公開されているが、アメリカ内の協定反対派は、協定承認を促進させる為、議会は、改訂しない条件で、下院と上院に提出する“ファスト・トラック”をやりかねないと懸念を表明している。

更に読む: 暴露されたTPP: ウィキリークス、超秘密主義の多国間貿易協定草稿を公表

“本日、宣誓供述者が語っている件に、強い反感も持つ人々がいることは承知している。それはかまわない”ハッチは抗議行動参加者達に語った。“米国憲法修正第1項の「言論の自由」条項が、あなた方が自分の意見を述べる権利を保障しているが、議論は、この公聴会のでもののみに限定しなければならない。”

フロマン代表は間もなく宣誓供述を続けたが、すぐさま“大企業の秘密協定は、アメリカ人の雇用を損なう”という他の抗議行動参加者の発言で中断された。

フロマンが再び宣誓供述を続けようとすると、抗議行動参加者達は“ファスト・トラック(本来「急行列車用線路」が原義)は憲法上の列車事故”というものも含めプラカードを掲げた。

火曜日の公聴会に先立って作成されたフロマン代表の声明文書によれば、アメリカ通商代表部は、2015年末までに完了予定のTPP交渉をまとめることに注力している。

“オバマ大統領が招集した11月のTPP参加国指導者会合で、参加12国全てが、TPPに関する進捗に留意し、交渉終了が視野にはいってきたことに合意した。またTPP参加国は、包括的で高水準の協定を締結すべく、TPP協定を出来るだけ早くまとめることに向けて作業することに専念することを再確認した”とフロマンは述べた。

"まだ終わってはいないが、我々は、着々と進行しており、間もなく、前向きな協定を締結できると確信している"と代表は述べ、通商代表部の狙いは“より多くの良い雇用を支持し、アメリカ中流階級の成長と強化の推進に貢献することだ”と加えた。

アメリカに加え、オーストラリア、ブルネイ、チリ、マレーシア、メキシコ、ニュージーランド、カナダ、ペルー、シンガポール、ベトナムと日本がTPP署名に関心を示している。

下記ビデオで、トム・ハートマンは、TPPについての見解を語り、一体なぜそれが'中流階級にとって、足をセメントで固められて、川に投げ込まれるようなもの'であるのか説明している。

 

記事原文のurl:http://rt.com/usa/226791-hatch-froman-tpp-protest/

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大本営広報部報道は、アメリカの豚農家、対日要求を軟化させたので、TPP推進に、はずみがつくやら、フロマン代表が、為替問題はTPPに含めないとか、明るい見込みを語ったやら、提灯記事を報じて下さる。

自国が締結しようとしている条約について、よりまともな情報、ロシア放送でないと得られないというのは悲しい話。

RTは、こういう報道をするがゆえに、例えば昨日翻訳した記事にある通り、アメリカの放送管理機関のトップが、テロリスト呼ばわりするのだろうということがよくわかる。

大本営広報、解読の手間をかけるのは無意味。

小選挙区制のおかげでで、わずか20%の連中が推進しているインチキ政権、インチキ政策。小選挙区制導入を全力で推進した、大本営広報部、決して、小選挙区制の問題を指摘する報道をしない。悪辣な確信犯。

安倍政権の、強引な辺野古基地建設の手口についても、大本営広報部は完全黙秘。悪辣な確信犯。庶民は、TPPにも、大本営広報部にも、反対の声をあげるしかないだろう。

TPP交渉差止・違憲訴訟の会

通商代表部フロマン氏、何度も書いているが、江田憲司氏がアメリカ留学時代、寮でルームメートだった親しい友人。国会論議で、彼の発言場面を見た記憶がある。「無条件に参加しろ」というとんでもない趣旨だったと、ぼんやり覚えている。

TPP米側キーマンの素顔、みんなの党・江田幹事長に聞く
霞が関オフザレコード 2013/5/17 7:00 日本経済新聞 電子版 冒頭を引用させていただこう。

日本が7月に参加する環太平洋経済連携協定(TPP)交渉で、最大のキーマンとなるのは米通商代表部(USTR)代表に指名されたマイケル・フロマン氏だ。みんなの党の江田憲司幹事長はハーバード大に留学した1年間、ルームメートとして2人で生活した。当コラムの特別編として、タフな交渉者として知られるフロマン氏の素顔を明かしてもらった。

――ルームメートになったきっかけを。

「1987年当時、私も彼も米ハーバ…

これ以上先は電子版に登録しないと読めない。新聞にも政治家にも興味皆無なので、読んでいない。

TPPについて、多数の記事をご紹介している。記事リストをwebページに載せてある。

TPPどういう代物か、ご理解いただく一助として、ご一読いただければ幸いだ。

TPP関連主要記事リスト

人質事件が起き、一人の人質が殺害され、もう一人の生命も危うい、というのが、国会冒頭という、NATO侵略戦争に引きずり込むには、いや、積極的に戦争商売に参入するには、あまりに好都合なタイミング。

三人の真面目な動機をもった方々が、イラクで人質になった際には、大本営広報部、「自己責任」大合唱だったように記憶している。

戦争を金儲けの種にしようと思って、極めて危険な地域に入った方、お気の毒ではあるが、不思議な方だ。イラクで人質になった三人とは動機が全くことなる。

のこる英語に達者なジャーナリストの方、もちろん是非救出されることを願っている。しかし、仕事で人道問題を追求されておられるのであれば、通訳業務依頼があった場合、受けるべき道徳的価値がある仕事かどうか、検討されなかったのだろうか?

そもそも民間軍事サービスを、戦地で展開する事業、日本の法律に触れないのだろうか。
人道的な問題を追求される方が、どうして民間軍事会社設立を目指した方に、進んで協力しておられるのかがよくわからない。というか理解できない。とにかく不思議・謎だらけの出来事、そしてタイミング。

終日大本営広報を見ても、決してわかるまい。

BSで昼間放映された『ワイルド・ギース』、傭兵の物語、海外での人質救出作戦の難しさを画像で示す示唆的作品だった。これも、あまりにも良いタイミング。黒幕はメディアも抑えている有力者だった。

TPP情報を、事実上、報道管制する一方、人質事件一辺倒の大本営広報状況をいぶかしく思われるには、下記記事のご一読を、しつこくお勧めしたい。

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画像出典: 2015年1月26日 withnews 『ヨルダンってどんな国? 「穏健派」過激派への防波堤 人質事件で突然、当事者に』 [http://goo.gl/4kSTp8]  これから書くことは、誰も書かない事だ。書けない事だ。 「パイロットと交換にテロ死刑囚を釈放する用意がある」 このヨルダン情報相の発言をヨルダン国営放送が流した事を知って、私は身震いするほどの興奮を覚えた。 これはヨルダンにおける「アラブの春」になるかもしれないと。 その理由はこうだ。 パイロットと死刑囚の交換交渉は、今に... [続きを読む]

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