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2014年12月 8日 (月)

キエフ政権は、メルトダウンを待ち受ける災害のようなもの

フィニアン・カニンガム
2014年12月7日 | 00:00
Strategic Culture Foundation

先週のウクライナ最大の原子力発電所における強制停止は、ウクライナの燃料危機の結果なのだろうか? この危機はそれ自身、欧米スポンサーが、今年早々キエフで、違法クーデターを起こして、ウクライナに生み出した政治危機の産物だ。

欧米に支援されたキエフ政権は、一週間続くザポリージャ原子炉停止による、市民の安全や環境に対する“脅威はない”と主張した。しかし事故の性格に関する詳細が不十分で、政権の徹底的な信頼性の欠如と、万事に対する破廉恥さを考えれば、十分警戒すべき根拠が存在する。

しかも、キエフ当局は、事故が起きてから少なくとも五日後まで、停止を公表しなかった。この型破りの無能力は、この政権の典型例だ。結局、キエフ政権は、アメリカ人一人を含め、三人の外国人を閣僚に任命するという奇想天外、未曾有の手段を講じた。だが、原発事故を巡る明らかな秘密主義は一体なぜなのだろう? 彼らは一体何を隠しているのだろう?

ここは、チェルノブイリ原子炉が、1986年4月に爆発して、世界最悪の原発事故を起こした国であることも想起しよう。あの事故で、何千人もが癌で亡くなり、ロシアや西ヨーロッパの広大な領域が放射能汚染され、被害対策は180億ドルにのぼると推計されている。

11月28日に強制停止されたザポリージャ原子力発電所は、南東ウクライナのドニエプル河岸にある。この原発は国内最大であるのみならず、出力6,000メガ・ワットというヨーロッパでも最大の設備だ。ウクライナは、総電力需要の約半分の供給を四カ所の原子力発電所に依存している。

世界原子力協会WNAによると、ザポリージャの施設は、四つの原子力発電所の中でも、群を抜いて大きな発電機だ。6基の炉を備え、ウクライナの総電力需要の20パーセント以上を発電している。最近の停止は、1987年に稼働開始し、30年の寿命に近づいている、原子炉6基の一つ、第3号炉で起きたとされている。

新たに任命されたエネルギー相ヴォロジーミル・デムチシンは、今週水曜、ザポリージャ停止から5日後に行われた記者会見で、問題は“電源出口システムでのショートによって引き起こされた”と述べた。事故は発電とは関係ないと彼は主張した。我々は彼の説明の言葉を文字通りに受け取るしかあるまい。エネルギー相は、実に不確実な雰囲気で、“問題は金曜日までには解決する[停止から一週間後]と思う”と付け加えた。

デムチシンは、事故による放射性物質の漏出はなかったと主張した。この評価は、フランスを本拠とする監視団体によっても裏付けられているように見える。ロイターはこう報じている。“フランス国営の放射線防護・安全研究所IRSNは、ウクライナにおける、いかなる放射能異常も探知していないと述べた。”

原発事故に関する他のマスコミ報道は、変圧器の“遮断”が発電停止をもたらしたが、原子炉は正常に稼働し続けていると報じた。これは予想外の電力サージが停止を招いたことを示唆している。

キエフ政権は、厄介な、あるいは危険なことは何も起きていないと主張しているが、事実は、ウクライナは、特に冬が深まるにつれ、十分な発電をする為の必要性から、原発施設に益々大きく依存するようになっているのだ。

ウクライナのあと二つの主要電源供給源は石炭とガスで、それぞれ総発電量の約40パーセントと、10パーセントを占める。

ところが、石炭とガスの供給は、キエフ政権による東ウクライナに対する戦争と、ロシアに対する敵意の直接の結果として、激しく破壊されてしまった。ウクライナの全炭田の80パーセント以上が、東部のドンバス地域にあり、地域は自ら共和国宣言をして、分離したドネツクとルハンスクの支配下にある。

キエフ政権は石炭備蓄が残り少なくなっており、一部のマスコミ報道は、貯蔵所備蓄が四分の一に減ったと報じているが、この不足は、今年4月、反政府派のドンバス住民に対して、キエフが開始した戦闘が原因だ。代替の石炭を南アフリカやポーランドから輸入するというキエフ政権による最近の計画も、一つには、これらの国々からの石炭品質が、ウクライナの火力発電所に合わないという理由もあって行き詰まった。発電所は、ドンバスの炭鉱に特有の無煙炭で稼働するよう設計されていたのだ。もう一つの障害は、キエフ政権が輸入に対して支払いしないことをめぐる紛争だ。政権の、ただで何かくれという鼻持ちならない態度を考えれば、何も驚くべきことではない。

政権による7カ月間のドンバス攻撃に対する膨大な軍事支出が、ウクライナの財政難と対外債務を悪化させた。これに加え、50億ドル以上にのぼる、これまでの対ロシア未払いガス代金と、モスクワに対するあからさまな敵意が、歴史的に重要なロシアという貿易相手国からの天然ガス供給を損なってしまった。

避けられない結果として、欧米に支援された違法な2月のクーデターで、支配権を掌握したキエフ政権は、自らの無謀な敵対的政策によって、ウクライナの深刻なエネルギー危機を生み出した。ボイス・オブ・アメリカは、今週、低下する電力供給を節約する為の、政権による“計画停電”が、ウクライナ中の多くの町に拡張されつつあると報じた。凍えるような温度は二桁のマイナスとなり、エネルギー危機は悪化するばかりだ。

そこでこうして、原子力発電ネットワークと巨大施設、とりわけザポリージャに、より大きく依存こととなったのだ。発電量の絶望的な低下を埋め合わせる為、キエフ当局が、原子力発電所に、最大稼働能力で稼働するよう圧力をかけていたと推測して良いだろう -政権が自ら生み出した悪循環だ。

どうやら、ザポリージャ原発停止は、原子炉メルトダウンの結果であったようには思われない。しかし、原子力発電業界全体が能力限界、そして、おそらく限界以上に追い込まれていれば、大惨事が一層起こり得る危険がある。

ワシントンとブリュッセルの全面的支援を受けて、CIAに支援された首相アルセニー・ヤツェニュクや、オリガルヒ大統領ペトロ・ポロシェンコの様な無責任な扇動政治家連中に率いられたキエフ政権は、既に次から次ぎと厄災を引き起こしている。ウクライナ人同胞に対するキエフの熾烈な軍事攻撃で、4,000人以上が亡くなり、100万人もの人々が難民と化した。キエフ軍は、民間住宅地域に対し、国際的に禁じられているクラスター爆弾を使用し、ネオ・ナチ民兵組織の大隊が、大規模な戦争犯罪をおかしている。7月には民間航空機が撃墜され、298人が亡くなったが、キエフの軍事的陰謀による結果である可能性が高い。ウクライナ経済とインフラは破壊され、東部地域に対する、キエフによる、ニュルンベルク裁判では集団処罰という戦争犯罪にあたる経済封鎖のおかげで、影響は悪化している。

次の結果は原子力災害だろうか?

この欧米に支援された政権そのものが、メルトダウンを待ち受けている、絶えず続いている災厄なのだから、我々は全く驚かない。

記事原文のurl:http://www.strategic-culture.org/news/2014/12/07/kiev-regime-a-disaster-awaiting-meltdown.html

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大本営広報部、選挙が始まると、今回の与党による露骨な恫喝もあいまって、ますます文字通り「大本営広報部」と化している。

毎回、「大本営広報部」と表現しているのが、事実であることが証明されている状況、実に悲しいことだが、考えなおせば、喜ぶべきことなのかもしれない。罵詈で、「大本営広報部」と表現しているつもりは皆無。本気で、そう思っているだけのこと。尊敬するポール・クレーグ・ロバーツ氏も、売女マスコミ (prestitute)という表現を頻繁に使っておられる。

自民党と共産党しか立候補していない選挙区があり、これでは選択の自由が狭まるといって嘆く大本営広報記事を見た。

中間政党が育たないのはまずいというジャーナリストもおられる。

それで、選択の自由、必ずしも狭まっているとは思えない。中間政党なるもの、実態は与党補完政党としか思えないのだが。

ありえない夢想として、一度くらい、社民党や共産党が政権をとるようなことがあってもいいだろうと思う。村山時代の様に、自民党傀儡・宗主国傀儡では全く意味はないが。

その後は当然、チリ・アジェンデ政権のように、宗主国によるクーデターで、首相官邸が攻撃され、首相は自殺を強いられるだろう。あるいは暗殺か大規模テロ。宗主国の支援をえたファシストが長期独裁軍事政権を維持するだろう。生活は困難を極めるだろう。しかし、それは現在の延長とて同じこと。というより、100%確実に、現実の延長は大変な結果を招くだろう。まっすぐ、生活破滅。

数十年たてば、いつか民衆は目覚め、キルチネルのような人物、党派が、政権を握って、独立を実現する。

かもしれない。

たまにトンデモ妄想でもしないと、疲れる翻訳、続けられない。

いささか古い本をひっくり返して、素晴らしい表現を再発見した。小生のような、頭の体操も意味がありそうだ。

 ところが、餌と電気ショックが、ときには右側、ときには明るい側、ときには暗い側という具合に、いっさいの規則性を欠いたT字路にネズミをおくと、そのうちネズミは、状況を無視した固定的、強迫的反応を示しはじめる。たとえば、餌があろうがなかろうが、右側なら右側へ曲がる反応が固定する。いったん、たとえば右側へ曲がる反応が固定すると、今度そのネズミを、右側へ曲がれば必ず電気ショックがあるT字路においても、依然としてネズミは、何度電気ショックを受けて痛い目に会っても、右側へ曲がりつづけるのである(消去抵抗)。このネズミの行動を擬人的に解釈すれば、ネズミは、何ら規則性が発見できない状況に放り込まれてどうしていいかわからず不安になり、しかし、腹が減ってくるから何らかの行動を起こさざるを得ないので、不安から逃れるため、とにかく根拠はないが、右側なら右側に曲がるという方針を決定し、いったん決定すると、何度失敗しても断乎として方針を変えないわけである。わたしには、このネズミと日本軍がダブッてみえる。

残念なことは、

わたしには、このネズミと日本人がダブッてみえる。

ことだ。選挙結果で、小生の意見、正しいことが証明されてしまうかもしれない。

出典は岸田秀・山本七平対談『日本人と日本病について』の岸田秀プロローグ。(文春文庫14-16ページ)

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