ウクライナ最大の原子力発電所、緊急停止
公開日時: 2014年12月28日 14:31
編集日時: 2014年12月29日 03:48
Russia Today
ヨーロッパ最大の原子力発電所ザポリージャは、ウクライナ南東部、ドニェプル川岸にある。Wikicommons
ザポリージャ原子力発電所の原子炉の一基が、故障し、自動的に停止した。これはウクライナ南東部にあり、少なくとも、ウクライナ電力需要の五分の一を提供している原発のここ数週間で、二度目の運用停止だ。
“ザポリージャ原発の第6号ブロックは、発電機の損傷を防ぐための自動装置により、ネットワークから切断された。原子炉は公称出力の40パーセントで稼働している”原発の公式ウェブサイトは、施設の放射能は、自然バックグラウンドに等しい、8-12マイクロレントゲン時であることを強調している。
この事故は、日曜朝、現地時間05:59(03:59 GMT)に起きた。原因は依然、調査中だが、エネルギー省は、数日中に再稼働することを期待している。残り5基の原子炉は、推計4,530 MWで発電を継続している。
日曜遅く、問題は解決し、原発の第6号機はネットワークに再接続されたと、原発のウエブサイトにある。
"第6号発電ブロックは、故障の修理が終わり、再接続された...現時点では、6基すべてが稼働中である”と説明されている。
前回のザポリージャ原発の出来事は、11月28日に起きたが、アルセニー・ヤツェニュク首相が新閣僚の最初の会議であきらかにして、事実が公表されたのは、5日後だった。
更に読む: ウクライナ首相、ヨーロッパ最大の原子力発電所での事故をあかす
当時の停止は短絡が原因だった。結果的に、第3号は切り離され、12月5日に運用開始されるまで、保守体制にあった。
ザポリージャは、ウクライナ最大の原子力発電所であるばかりでなく、ヨーロッパでも最大で、世界では5番目の原発だ。反政府派のドネツク地域から約200キロ、ドニェプル川のカホフカ貯水池岸にある。
ウクライナの4つの原子力発電所は、ウクライナ電源供給の重要な部分を占めている。15基の原子炉が、ウクライナのげ全電力の少なくとも50パーセント(13メガワット以上)を発電している。ザポリージャ原発だけでも、ウクライナで発電されている全電力の22パーセントを占める。
ザポリージャ原発の原子炉二基は、30年稼働してきた為、2015年2月に全面点検の為、停止される予定だ。第1号基は、保守作業の為、129日にわたり、停止する。
ザポリージャ原発での新事故は、ウクライナの火力発電所が石炭を使い果たしつつある中、ウクライナが現在味わっている悲惨なエネルギー不足を更に激化させかねない。
国営エネルギー企業ウクレネルゴは、エネルギー維持の為、全国的緊急停電を始めた。消費者は、毎日最後の4時間、停電を味わっている。ウクライナ企業はエネルギー消費の制限や、夜間操業への切り換えを強いられている。
キエフ当局は、反対派を“支援する”のをいやがり、ドネツクとルガンスク地域からのけ石炭購入を拒否し、他の国々に頼っている。こうした取り組みは支払い能力の欠如や、外国産石炭はウクライナの発電施設に合っていないという事実からうまくいっていない。
土曜日、ロシア大統領広報官は、ロシアはウクライナに石炭と電力を前払い無しで提供すると述べた。
更に読む: モスクワは、石炭と電力をウクライナに前払い無しで提供する予定
2014中、ザポリージャ原発は、世界中のマスコミから何度か脚光を浴びた。5月、ウクライナ警察は、右派セクターのネオナチ準軍事的組織とされる武装集団が、ヨーロッパ最大の原子力発電所に侵入するのを防いだ。
更に読む: 武装集団、ウクライナ最大の原子力発電所への侵入をはかる
更に、キエフが、長年、ウクライナに燃料棒を提供してきたロシアのTVEL社ではなく、アメリカの主要核燃料製造会社、、ウェスティングハウス・エレクトリック・カンパニーと新契約を結んだというニュースが流れた。2012年、不適合ゆえの危険性から、アメリカ製燃料棒の使用が禁止されているという事実にもかかわらず、この行為がなされている。
更に読む: チェルノブイリの記憶は風化したのか? アメリカとの原子力契約における災害の危険性を見て見ぬふりをするキエフ
8月、紛争にまきこまれた場合、ウクライナのザポリージャ原発は‘直接爆撃’の対象になりやすい懸念を、グリーンピースが表明した。
更に読む: ウクライナ原発はキエフによる砲撃対象になりやすい グリーンピース専門家
記事原文のurl:http://rt.com/news/218199-ukraine-nuclear-reactor-shut/
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原文には様々なツイッター記事も貼り付けてあり、位置関係がわかる地図もある。
『宗主国後方支援に恒久法』。『強制帰還拠点整備に交付金』と大本営広報(太字部分は小生の脳内変換)
これから恒久的に、本物の陰鬱な情報を読まされる。
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