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2014年12月24日 (水)

北朝鮮・ソニー事件、帝国主義プロパガンダのいつもの手口

2014年12月22日
wsws.org
Patrick Martin

間もなく皆様の身近な映画館で上映される、アメリカ帝国主義プロパガンダ・ブロックバスター、ペンタゴン・エンタテインメントが参加し、アメリカ・メディア・パートナーとの協力で制作された、CIAピクチャー最新作『北朝鮮サイバー戦争』。

先週、主要新聞やテレビ局により無批判に再放送されている、引っ切りなしのアメリカ政府高官による全く根拠の無い主張に、アメリカ国民の注意を喚起するには、こういう惹句が有用だったろう。電撃攻撃の標的は、『インタビュー』の封切りを中止し、映画の公開も辞めることになった、ソニー・ピクチャーズ・エンタテインメントに対するハッキング攻撃を行ったとされた北朝鮮だ。

北朝鮮がハッキングしたという主張を裏付ける事実も証拠も全く公開されていない。孤立したスターリン主義政権は、CIAが、二人のアメリカ人ジャーナリスト(ジェームズ・フランコとセス・ローゲンが演じる)を雇い、金正恩が彼らのインタビュー受けることに同意した後、北朝鮮指導者金正恩を暗殺するというコメディーであるこの映画に対して、確かに敵対的だ。

しかし平壌は、対ソニー・ハッキング攻撃におけるいかなる役割も声高に否定し、土曜には、“でっち上げで、わが国を犯人にしようとする連中は誰であれ、具体的証拠を提示すべきだ。”と主張し、攻撃源の捜査で、アメリカ政府に協力すると提案した。この申し出は、いかなる証拠も提示していないワシントンにより、即座にはねつけられた。

FBIは金曜日に、北朝鮮がハッキング攻撃に関与していたと結論づけるのに十分な情報があると言う声明を発表したが、詳細説明はない。オバマ大統領は、その日遅くの記者会見で、北朝鮮が行ったと責任をなすりつけながら、FBI発表のみ引用した。

以来、アメリカ・マスコミでは、極めてわずかな例外を除き、出来事を、“初めての大規模な国家が支援する、アメリカ本土に対する破壊的コンピューター・ネットワーク攻撃”(ニューヨーク・タイムズ) あるいは“北朝鮮の、ソニー・ピクチャー・サイバー攻撃” (ウオール・ストリート・ジャーナル)として決まったように報じられている。各テレビ局は、ソニー攻撃に対する北朝鮮の責任は疑う余地のない事実として報じている。

破壊工作ソフト中に、朝鮮語コードが存在していることや、中国や台湾のサーバー利用は、多くの言語の複数ソースから断片的なコードを流用し、どこであれ見つけられた脆弱なサーバーを利用するハッカーにとって珍しいことではないという趣旨の、シリコン・バレーの安全対策専門家による発言を注意書きのように引用するのは、クリスチャン・サイエンス・モニターの自己裁量となった。

“ソニー・ピクチャーズ・エンタテインメントへのハッキングに対する北朝鮮の関与を、アメリカ当局が特定した素早さは、サイバー攻撃の源を特定する作業の大変な困難さを良く理解している多くの専門家達を驚かせた”とオンライン新聞は報じている。

平壌は、北朝鮮政府を不安定化させる狙いで、ワシントンから委託された挑発だとして、ソニーの映画を非難したが、この主張は、WSWSが土曜に触れた通り、おおむね事実だ。

映画公開中止直前に行われた、ニューヨーク・タイムズの注目に値するインタビューで、共同監督のセス・ローゲンは、軍・諜報機関と協力して映画を制作したことを認めていた。“このプロセスにおいて、我々は政府でコンサルタントとして働いている一部の人々と関係を作ったが、彼らはCIAの人々だと思います。”とローゲンは述べた。

北朝鮮-ソニー事件は、アメリカの軍事・外交政策を支持する為なり、あるいは今回の場合、そうらしく思えるが、軍-諜報機関が、国民の関心を、自らの犯罪の暴露(先週の上院情報委員会によるCIA拷問に関する報告)から逸らしたいと思った場合、世論を操作する為に、アメリカ帝国主義が決まったように利用している挑発の最新例に過ぎない。

5カ月前、アメリカ政府とアメリカ・マスコミは、声をそろえて、298人が亡くなった、東部ウクライナ上空でのマレーシア航空機17便撃墜は、ロシア政府、あるいはロシアから武器を与えられた分離主義者の仕業だと主張した。ロシアのウラジーミル・プーチン大統領が、大量虐殺に対する道徳上の責任者だという主張が、全力をあげてのプロパガンダ・キャンペーンの基礎となっている。だが大半の犠牲者の祖国オランダによって行われているMH-17惨事の公式調査は、航空機撃墜にロシアが関与した証拠を提示できるまい。

一年前、バシャール・アル-アサド大統領政権は、ダマスカス郊外でのアメリカが支援する“反政府”軍に対する神経ガス攻撃とされるものに責任があるとして、アメリカ政府とアメリカ・マスコミは同様な対シリア・キャンペーンをしかけた。オバマ政権は、アサドが越えてはならない一線を越えたと宣言し、対シリア空爆を命じたが、同盟諸国内の分裂、特に議会がそのような攻撃を支持しない投票をしたイギリスのおかげで、撤回せざるを得なかった。数カ月後、調査ジャーナリストのセイモア・ハーシュが、ガス攻撃はアメリカ介入の口実を作り出す為“反政府派”自身が仕組んだものだという証拠を暴露した。

この手法は、政権から政権へと続いている。クリントンは、1999年のセルビア爆撃の口実として、コソボにおける残虐行為とされるものを利用した。ブッシュは、2003年のイラク侵略の口実として、“大量破壊兵器”とアルカイダとのつながりという偽りの主張を利用した。オバマは、2011年のアメリカ-NATOによるリビア爆撃、そして、ムアマル・カダフィ殺害で終わった、CIAが支援するイスラム教主義者反乱の口実として、ベンガジで差し迫る虐殺を挙げた。

ここでは、間違いなく、いつもの手口が機能中だ。こうしたキャンペーンのいずれにおいても、アメリカ政府は、アメリカ国民を欺く為のプロパガンダを送り出すのに進んで協力する全く無批判なパートナーとして、アメリカ・マスコミを頼りにしている。テクニックは、標的にした国の指導者を悪魔化することで、金正恩とて、スロボダン・ミロシェビッチから、サダム・フセイン、カダフィ、アサドやプーチンに至る長い行列の新人に過ぎない。

いくつかの結論が引き出せる。公式ウソの巣窟で、挑発と、世界中における軍事破壊の大本ワシントンから発せられるいかなることも、決して信じてはならない。アメリカ合州国ほど、公式ウソに対し、臆面もなく無批判なマスコミはないのだから、単にあらゆるアメリカ・マスコミが繰り返すからといって、そうした報道を信じてはならない。

記事原文のurl:http://www.wsws.org/en/articles/2014/12/22/pers-d22.html
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大本営広報部、北朝鮮のインターネット接続不具合の理由として、可能性をいくつかあげていた。以下のものを挙げたように記憶している。

  • 宗主国による妨害工作
  • 中国が、アメリカになり代わって懲らしめている
  • 北朝鮮自国による防護策

そして、「ハッキング犯を追跡するのは極めて困難です。」と言いながら、宗主国による、北朝鮮犯人説は100%正しいものという雰囲気で報じていた。極めて困難なら、断定は難しいだろう。

常識で考えて、インターネットを開発したのは、そもそもアメリカ軍部。ありとあらゆる知識や、ハード・ソフト技術上で、アメリカが圧倒的に強いことからして、これまた、9/11の焼き直しと思うのが普通ではあるまいか。いつもの自作自演。

北朝鮮、何かしかける時にきわめて好都合な悪の国家として、生かさぬ様、殺さぬよう、絶妙なさじ加減で、宗主国が管理している便利な傀儡国家その二(その一がどこかは言うまでもない)ではあるまいか、と素人は妄想している。漫才コンビで、こういう事態は、仕組まれているのではとまで思ってしまう。ヤラセは「ダメよ、ダメダメ」。

ソニー、あるいはアメリカ映画産業全般の堕落ぶりついては、同じwswsのDavid Walshの下記記事が非常に興味深い。

IWJの饗宴Vで、岩月弁護士による「日本の教育は素晴らしい」現実にあるのだから、TPPで破壊する必要はないというご講演を拝聴したのに、中審、制度破壊案を提出した。

TPPだけでなく、この属国、ありとあらゆる組織・制度が自己崩壊に向かっているもののようだ。破壊工作をしない人間は支配層に入れない。

岩月弁護士による下記の最新ブログ記事では、講演で使われたグラフ(読解力と数学的思考能力の世界比較)も見られる。是非、ご覧になられることをお勧めする。

世紀の愚策 世界一頭のいい日本人をおとしめる大学入試改革に反対する

日本人、世界一頭がよければ、世界最大の属国から脱出する方法を考える人々が圧倒的に多く生まれ、今頃とっくに独立していたのではと愚考する。小生は、そこで

「世界一効率の良い日本の教育制度をおとしめる大学入試改悪に反対する」

消費税の悪辣さと、教育改革の愚劣さは同類だと、小室直樹氏は強く語っておられた。

2014/12/28 追記:

題名を変更されたので、安心してリンクさせていただく。

世紀の愚策 世界一うまくいっている日本の教育を壊す大学入試改革に反対する

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コメント

「そもそもああいう企画をするソニーが悪い」と発言する人はいないんですね。
アメリカと北朝鮮が示し合わせてソニーの財産をむしり取った、とも考えられますが。

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