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2014年12月 9日 (火)

考えることというのは、ひきあわない仕事だ

Paul Craig Roberts
2014年12月3日

不安な疑問を提起し、気掛かりな説明をしても大絶賛を浴びるようなことは、まずない。例えば、環境と気候に対する人間による破壊を、30年間研究しているアリゾナ大学の科学者ガイ・マクファーソンがそうだ。人間が引き起こした多くの破壊は、地方や地域の災害をもたらしているが、今や疑問は、地球そのものが、危機に瀕しているか否かだ。人間の活動が人類の絶滅を引き起こすのだろうか?

これは歓迎される疑問ではなく、そういうことを考えようとする人々は“論争好き”という烙印を押される。
ダール・ジャマイルがマクファーソン教授にインタビューして、こう質問している。“こういうことを語るあなたは過激だという人々に対する言い分は?”

マクファーソン教授はこう答えている。 “他の科学者達の結果を報告しているだけです。これらの結果のほぼ全てが定評ある雑誌に発表されたものです。NASAや、ネーチャーや、サイエンス、あるいは、米国科学アカデミー紀要に反論するような人はいないと思います . . . 私が報じている他のものも、かなり著名なもので、NOAA [アメリカ海洋大気庁]や、他のNASA情報源等々のまっとうな情報源から得たものです. . . . 私はこうした情報をでっちあげているわけではありません。私はいくつかの点をつないでいるだけなのですが、それは多くの人々にとっては困難な作業です。”

公式説明と違うことをいう連中は誰でも“論争好き”というレッテルを貼られる為、欧米では、真実は死につつある。言い換えれば、真実や、真実の探求をすることは、論争好きなのだ。真実や、公式説明に対する、代わりの説明を追い求めることに固執する人々は、真実やら、違う説明が自分達に不利益になる連中によって評判を落とされる。かつて連邦の法律によって保護されていた内部告発者が、反逆者に変えられている。

I気候変動の原因や、マクファーソン教授の予想に私は反対ではない。
私が言いたいのは、彼なり、彼が引用している専門家達が正しいということではない。要するに、非常に重要な問題である可能性があるものについて語ることは、中傷されたり、悪い知らせを伝えた人が非難されたり、阻まれている。

私も常時これを体験している。例えば、12月3日、ロンドン・テレグラフで、ハミッシ・マクドナルド記者は、“[エボラ] ウイルス蔓延へのアメリカ政府の対応”に疑問を呈したり、“9/11テロ攻撃についての公式説明に異論を唱えたり”している小生は“論争好き”だと書いた。言い換えれば、自立的思考は“論争好き”だから公式説明を信じよというのだ。

イギリス人記者が勝手に、私やイリノイ大学法律学教授フランシス・ボイルズを、論争好きブロガーの典型と決めつけるのは奇妙に思える。おそらく彼は、ドイツ人ジャーナリストのウド・ウルフコッテが、そういうことが良くあったと告白している様に、この記事をCIAから手渡されたのだろう。

思考の欠如こそが、人類をアルマゲドンへと陥れるのだ。だが我々は考えてはならず、さもなくば、我々は論争好きにされてしまう。我々は考えてはいけないのみならず、他の人々の考えについても報じてはいけないのだ。“他の科学者達の結果を報告しているだけの”マクファーソン教授と同様、三棟のWTC超高層建築の倒壊や、未熟なパイロットには困難な飛行機操縦技術に関心をもった建築家、エンジニア、物理学者、化学者、緊急救援隊員、パイロットや、元政府高官の所見を単に報じただけで、私は“論争好き”にされた。そうではなく、我々は、これら何千人もの専門家達や彼らの専門経験を“陰謀論変人”あるいは、もっとひどい連中としてはねつけなくてはならないのだ。イギリスのデービッド・キャメロン首相が、9/11の公式説明に懐疑的な人々は、イスラム国テロリスト同様に危険だと発言したことを想起願いたい。http://www.paulcraigroberts.org/2014/09/29/guest-column-peter-drew-cameron-tries-protect-us-uk-governments-truth/

言い換えれば、コペンハーゲン大ナノ化学教授が率いる科学者チームが、倒壊した超高層建築や自由落下加速度で倒壊した第7ビルの埃中に、これまで制御破壊にしか関係がなかった反応済み・未反応ナノ・サーマイトを発見したことを報じるのは論争好きなのだ。

私は確かに、9/11の公式説明には懐疑的だ。元政府幹部として、諜報機関の恩恵を受けずに活動した少数の若いサウジアラビア人達が、欧米世界のあらゆる国家安全保障機関を出し抜けたと信じるのは無理だと私には思える。しかも、もしその様な信じ難い出来事が起きたなら、ホワイト・ハウスや議会から、失敗についての徹底的調査をするようにという要求があってしかるべきだろう。ところがホワイト・ハウスは、あらゆる調査に反対し、調査の代わりに、政治委員会が、吟味されていない真実として、政府説明を書き留めた。これは“世界唯一の超大国”が味わった屈辱的な打撃に対する、もっともな対応とは言い難い。こういう主張をすると、一体なぜ論争好きということになるのだろう?

過保護な、考えない社会が、アメリカで作り出され、誰も物を考えないことになっている。何年も昔に読んだ空想科学小説を思いだしたが、成長のある時点で、子供達が、思考する遺伝子があるかどうか検査される話だ。もし、そういう遺伝子を持っていれば、社会を危険な思想から守るため、安楽死させられるのだ。

自分が受けた教育と経験を活用して、本当の説明を求めて、私はプロパガンダの先を見ている。私は常いつも正しいわけではないかも知れないが、私の疑問探求は、物質的であれ、イデオロギー的であれ、誰彼の為の下心によるものではない。私が継続する為には読者の皆様の支持が必要だ。私は、ネット荒らし連中や、レーガン嫌い連中から、絶えず攻撃されており、もし欧米諜報機関が、私を支配体制が手なずけたジャーナリスト連中の標的にしようとして活動しているのであれば、無頓着な人々を目覚めさせようとするのは楽しい仕事ではない。

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四半期毎のご寄附のお願い

多くの皆様が御承知の通り、数年前に私が引退しようとした際に、読者の皆様は、それを受けいれてくださらなかった。私は、協賛各紙に同時に掲載され るコラムを降りて、皆様にお別れをつげた。皆様が、何千通もの電子メールで、小生の経験と知識を頼りにしておられ、それが現代の出来事を客観的に理解する のに役立っていると言ってこられたのだ。皆様の御意見には説得力があった。私は引退を止め、このウェブサイトを開設したが、皆様から強固なご指示頂いてい る。

これは皆様のウェブサイトだ。皆様に支持を頂ける限りは継続する。

寄付のためのページ

Paul Craig Robertsは、元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリプス・ハワード・ニュー ズ・サービスと、クリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えていた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the WestHOW AMERICA WAS LOSTが購入可能。

記事原文のurl:http://www.paulcraigroberts.org/2014/12/03/thinking-expensive-occupation-paul-craig-roberts/

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実にごもっとも。

ボランティア翻訳、それ以上に、全く引き合わない。そもそも金銭的利益を求めていれば、こういうブログ、作らないだろう。

とはいえ、元々の著者ご本人の文章以外の関連文書も、できるかぎり読まないと、とんでもない誤訳をしかねない。もちろん、読んでも、誤訳だらけだが。

さりとて、メタボ・知的・言語的いい加減オヤジ、腐敗した現状には、黙っていられず、しっかりした調査もせず、恥ずかしいレベルの翻訳記事を載せている。どなたか、天才的なレベルの方が、もっと素晴らしいことをしてはくれまいかと夢想している。人は、できればできるほど、体制にとりこまれる。

小生が、全く体制にとりこまれずに、生き延びているのは、もちろん、実力低劣ゆえだ。

知人には小生のインチキ英語力を遥かに越える方々がおられるが、お仕事に忙しく、こういう無益な作業への援助は、全くお願いできない。

人は理想のみに生きるにあらず。

全く無関係ながら、最近読み始めた本を挙げておこう。

『「とんでもない左翼思想」を平然と露出している』という趣旨の指摘を頂いたことに反撃する自己弁護では決してない。なぜか皆、山本七平著。

  • 日本はなぜ敗れるのか 敗因21ヶ条
  • 日本はなぜ外交で負けるのか
  • 日本人とアメリカ人

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コメント

いつも有益な記事をありがとうございます。「論争好き(controversial)」という言葉が米国では比較的悪い意味「理屈屋でうっとおしい奴」に用いられているのだろうと思わせます。この論争好きを「バカになれない人(man who can't be a fool)」と言い換えればちょうど良いのでしょうか。
私が米国に留学中、ドイツからの留学生との話で「ドイツでは単純バカのように言われているドイツ人テニスプレイヤーがアメリカでは思考が複雑で哲学的な人だと評価されてるんだよね。」と国民性?の違いを感嘆しているのを聞きました。911の後「イスラムのテロと闘わねばならない」という演説に対して、星条旗を振りながら「USA!」を連呼していたような人達がきっと好ましいアメリカ人なのでしょう。
しかし日本も人の事は笑えません。論争もせず、政治にも関心をもたないのが「典型的日本人」のようですから。

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