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2014年12月 1日 (月)

スイスの金国民投票: 一体本当は、何を意味しているのか

Paul Craig Roberts
2014年11月24日

数日後、スイス国民は、スイス中央銀行が準備金の20%を金という形で保有することが必要か否かを決定する国民投票に行く。世論調査では、金要求は、あまり裕福でない人々が賛成しており、株に投資した金持ちのスイス人は反対している。http://snbchf.com/gold/swiss-gold-referendum-latest-news/ こうした世論調査結果から、連邦準備金制度理事会と欧州中央銀行による量的緩和の本当の理由について、新たな洞察が得られよう。

最初に、こうした階級に依存する世論調査結果の理由を検討しよう。スイス国内での考え方は、金の裏付けがあるスイス・フランは、より価値があがり、より価値があるフランは給料生活者の購買力を増し、彼等の生活費を引き下げる。裕福な株所有者にとって、より強いフランはスイス輸出を減らし、輸出が減れば、株価格と金持ちの富みが低下する。

投票は、明らかに、金持ちと貧乏人の間での収入分配に関する投票だ。ワシントンがそうであるのと同様、スイス支配層は、金に裏付けされたフランには反対だ。

数年前、スイス・フランの安全性を求めるドルとユーロが流入した結果、スイス・フラン交換価値の大幅な上昇を経験したスイス政府は、フラン上昇を止める為、外国通貨流入に合わせて、スイス貨幣供給を増すことに決めた。新フランを印刷することで中央銀行が供給した流動性がフラン上昇を止め、輸出と株価を維持した。金の裏付けがあるフラン支持の投票は、エリートにとって利益にならないので、投票が公正なものになるかどうか明らかではない。

アメリカの連邦準備金制度理事会による、膨大な額の新ドル札印刷の婉曲表現である量的緩和政策について、これは一体何を意味するのだろう?

量的緩和の公式理由は、ケインズ経済学フィリップス曲線で、経済成長には、2-3%という穏やかなインフレーションが必要だというものだ。このエセ理論は、レーガン政権のサプライ・サイド政策によって処刑されてしまったのだが、レーガン政権の政策を、支配層が意図的に歪曲しているおかげで、インチキなフィリップス曲線理論が維持されている。http://www.paulcraigroberts.org/2014/11/14/global-house-cards-paul-craig-roberts/翻訳記事

間違っていることが論証されたフィリップス曲線理論に基づいた、連邦準備金制度理事会の政策は、全体的な経済を支援する為なのだという主張は、アメリカ政府当局が推進しているペテンの、もう一つの例だ。量的緩和の本当の目的は、株や債券等の金融資産価格に流入する流動性を与えて、1パーセント連中の富みと収入を押し上げることだ。

2008年のアメリカの景気後退以来、アメリカ経済を支持する為だという連邦準備金制度理事会の量的緩和説明に対する懐疑論者達は、アメリカ経済政策の目的は、連邦財政赤字を、低金利コストで助け、銀行の貸借対照表上にある借金に関係しているデリバティブ価格を押し上げて、経営難にある銀行の貸借対照表を助けることだと強調した。

こうしたものも重要な目的だが、今や主目的は、金持ちを、より富ませることのように思える。それこそが、ファンダメンタルなものに基づくのでなく、連邦準備金制度理事会による、ありあまる流動性に基づいた高い価格の株式市場が、一体なぜ存在しているかという理由だ。アメリカの経済政策は、完全に金持ちの手中にあるのだから、金持ちが自分達以外の全員を犠牲にして、自らを富ませるためにそれを利用するのは驚くべきことではない。株と債券の価格を押し上げ、金持ちを富ませるという連邦準備金制度理事会の通貨政策は、退職者達から、貯金利子収入の喪失で、何千億ドル、おそらくは何兆ドルも収奪している。http://www.lewrockwell.com/2014/11/bill-sardi/how-10000-in-a-bank-in-2008/

ノミ・プリンズと、パム・マルテンスが明らかにした通り、量的緩和はまだ終わっていない。連邦準備金制度理事会は、4.5兆ドルの在庫債券の利子と償還された元本を、新債券購入に再投資しており、今や連邦準備金制度理事会から現金2.6兆ドルを注入された銀行が、連邦準備金制度理事会の量的緩和による購入になり代わって債券を購入している。

最新のニュース報道によれば、欧州中央銀行総裁マリオ・ドラギは、金融資産価格を維持するのに必要なだけ紙幣を印刷するつもりだ。http://www.marketwatch.com/story/draghi-says-ecb-will-do-what-it-must-on-asset-buying-to-lift-inflation-2014-11-21?dist=beforebell ドラギは、連邦準備金制度理事会同様に、金持ちを富ませる彼の政策を、経済成長を維持する為に、インフレーションを押し上げるという、フィリップス曲線の言葉で覆い隠している。もちろん本当の目的は、株価を押し上げることだ。

連邦準備金制度理事会同様に、欧州中央銀行は、彼等が印刷する紙幣が経済に流れこむ振りをしている。しかし、銀行や潜在的借り手のひどい状況を考えれば、融資額は少ないのだ。そうではなく、中央銀行が生み出したお金は、紙の金融資産価格へと流れ込む。かくして、欧米世界の通貨政策は、金持ちの富みを維持し、収入と富みの配分の不平等を悪化させることに向けられている。

金持ち連中は、決して強奪を終えてはいない。政治献金と引き換えに、州知事連中は、国家年金基金を、退職者の虎の子貯蓄を守るより、自分達の手数料収入を最大化することにたけている、手数料が高く、リスクの高い、民間の年金基金マネージャーに管理を任せている。http://www.informationclearinghouse.info/article40287.htm

欧米世界中で、経済政策は、それ以外の全員を犠牲に、ひたすら1パーセントが恩恵をこうむるために運営されている。金持ちの強欲と愚鈍さが、暴力革命用の理想的条件を生み出しつつある。カール・マルクスは、まだ勝てる可能性があるのかも知れない。

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四半期毎のご寄附のお願い

多くの皆様が御承知の通り、数年前に私が引退しようとした際に、読者の皆様は、それを受けいれてくださらなかった。私は、協賛各紙に同時に掲載されるコラムを降りて、皆様にお別れをつげた。皆様が、何千通もの電子メールで、小生の経験と知識を頼りにしておられ、それが現代の出来事を客観的に理解するのに役立っていると言ってこられたのだ。皆様の御意見には説得力があった。私は引退を止め、このウェブサイトを開設したが、皆様から強固なご指示頂いてい
る。

これは皆様のウェブサイトだ。皆様に支持を頂ける限りは継続する。

 

Paul Craig  Robertsは元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリップス・ハワード・ニューズ・サービスと、クリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the WestHOW AMERICA WAS LOSTThe Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。

ご寄付はここで。https://www.paulcraigroberts.org/pages/donate/

記事原文のurl:http://www.paulcraigroberts.org/2014/11/24/swiss-gold-referendum-really-means-paul-craig-roberts/
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サプライ・サイド政策が素晴らしかったかどうかは議論の余地があろう。宇沢弘文氏の本『経済と人間の旅』206ページ?には、レーガノミクスに対する強烈な批判の言葉がある。

しかし量的緩和政策、アベノミクスの狙い、筆者のおっしゃる通りだろう。

トリクル・ダウンで金持ちが得た収入のおこぼれが、やがて庶民に廻るので、待っていろ等、駄法螺。庶民はしぼりとられるトリックでダウンされる。

わからずに実施していれば、知的に、わかって実施していれば、倫理的に大問題な政策。

アベノミクス、本物の経済学者によって、徹底的に批判されている。
アベノミクス批判 四本の矢を折る』固い本なのに書店で平積み。

与党も、えせ野党も、大本営も、もっぱらアホノミックスのみ、あるいは庶民の代表を減らす為の定数削減を争点にしたがっているが、要点は、完全植民地化に賛成か否か。

選挙が本当に公正なのかどうか、個人的には大いに疑問をもっているのだが。

この国の政治シナリオ、宗主国らか下賜された筋書き通りに動いている。
どの党に投票するかの判断、下記をじっくり読んでからにしていただきたい。

【IWJブログ】「第3次アーミテージレポート」全文翻訳

岩上安身責任編集 – IWJ Independent Web Journal

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   「共産党は自民党の補完勢力か?」   -東京以西編-

  日曜土曜もないブラック企業に勤めていたときは,忙しくて自分のやりたいことができないと不満を漏らし,1日でも早く退職して「自由な時間」をもちたいと考えていたが,早期退職してみると,やることが増えて先に何から手を付けていいか分からなくなったのが,昨今。
  小銭を稼ぐための皿洗いをしなくなった分,さらに時間的な余裕ができたが,人生の同行者との付き合いに時間を割かざるを得ない羽目になり,喜んでいいのか悲しんでいいのか。またテニス同好会の付き合いにも時間を奪われる。こちらは体力低下を防ぐためにも,熱帯地方とはいえバイタミンDを造るためにも太陽の下の活動が必要である。またその分,海辺の海岸を歩く時間が減った。
  そんなことをボンヤリと考えていると,また日本から横槍が入った。「共産党が自民党の補完勢力かどうか」は,東京以西も調べてみなければ分からないではないかという。それは確かにそうだが,何でもいい加減な父親の性格を見抜いた,実証主義を装った家族の指摘がときたま,この海辺の町も届く。

  大学で学べない,現地の人用に造った日本語教科書もまだ造り半端である。大学や本屋で見かける日本語教科書を覗いてみると,体裁はいいが碌なモノがない。こちらの方と結婚されて現地語に堪能な方が造られた教科書もあるが,暗記を強要するモノが多い。これでは学習者に大変な負担が掛かる。
   五頁ほどの日本語案内を配ったら喜ばれた。去年だったか,「私は俳句を学びたい」と小生に語った大学生もいたが彼女は例外で,多くの現地の方は,そこまで専門的な内容を求めてはいないだろう。またJICAの青年から学んだという若者もいる。しかし,鶏と卵ではないが,日本語を教えるための学士号乃至修士号はあるのであろうか。つまり,「日本語を教える資格があると認定する有資格者はだれか」。自動車免許も同じである。免許を与える免許保持者は誰から免許をもらったのか。

  戦前,自動車免許制度があったのだろうか。四年前に亡くなった父親は戦車部隊にいたから,戦後の自動車教習所では指導教官より車の運転がうまかった(本人談)。地方の議員の中には教習所を経営して多額の利益をあげた方が多いと聞くが,少子化の影響で利益は昔ほど挙げられなくなったと推認する。それでも利益はそこそこあるから,落選しても飯に困ることはない。サラリ-マンとは大きな違い。公職選挙法を改正して,サラリ-マンが落選しても元の職場に戻れる制度を作るべきだろう。

  さて本題に戻る。実は横槍が入る前に結論を出していた。「共産党は自民党の補完勢力」説は,誤り。但し,小生の能力不足ゆえ,兵庫助(1-ロ-3)でうまく表現できなかった文章があることをお詫びしたい。例えば,「共産党は自民党の補完勢力」の定義(解釈)が外国語に翻訳されたら,文意が通じるかどうか甚だ怪しいのである。よって定義を「共産票次第で自民党トップ当選が次点になる」に変えることをお許し願いたい(これでもまだ不十分ですが)。*以下,敬称略。 


沖縄1区(国+共◆),2区(共産票なし),長崎1区(高木義明○),佐賀1区(原口一博○)福岡区,→九州・沖縄も民主党大物のための共産票という考えが成り立つ。沖縄1区の(国+共)はあり得ないので◆で表現。
高知1区(○),広島6区(共+自▲)
和歌山1区(共+自▲),兵庫1区(み+共◆),3区(維+共▲),大阪2・7区(共+維◆),4・8・9・15・18区(自+共▲),10区(辻元清美○),京都1区(維+共◆),京都3・4区(○),6区(自+共▲),奈良1区(共+自▲),滋賀1区(川端達夫○),3区(○),4区(共+維◆)
  維新票に共産票の上乗せはほとんど期待できないから,◆は仮説と無縁。

静岡6区(自+共▲),愛知3区(近藤昭一○),5区(赤松広隆○),12・13区(大西健介当選2回)(○),長野1区(自+共▲),3区(み+共または自+共◆),神奈川6区(自民票なし,み+共◆)9区(共+自▲),16区(○)

  <東京以西の結論> 高木,原口,辻元,川端,赤松の5つの選挙区は,共産票の一部が入れば,トップ当選。しかし「冷・温風」次第でどうにでもなる。今回の選挙では捲土重来,一矢報いるだろうから,比例で5人民主党議員が多く誕生することになる。若手の大西議員のような方も当選するだろうから,次期衆院選比例(全国)で12人ぐらいがより多く当選することが予想される。

  結論になるが,○12,▲13であるから,「共産党が自民党の補完勢力」であるという説が優位(有意)とは言えない。共産票にほとんど左右されない民主大物5人(○)を除けば純粋な○の数は7である。問題は,誰にとって誰が「補完勢力」なのかである。
○は,民主党候補にとって共産票の一部が「補完勢力」であるともいえるが,維新票,未来票はもちろん自民票でさえ,トップ当選者から見れば,「補完勢力」であり,そのためにトップ当選できたのである。したがって殊(こと)さら,共産党を取り上げて「共産党は自民党の補完勢力である」と主張するのは誤りである。しかも自民票でさえ,ある党の「補完勢力」になっていることを考えたとき,共産党を悪者にする「無意識」がそこに働いていると言わざるを得ない(もちろん,統計数字のトリックに目が眩んだだけのことも考えられる)。

  士農工商の下にエタ・ヒニンを置いた日本。バラモン,ス-ドラ,バイシャそしてアンドラの下に不可触賤民(untouchable)を置いたインド。イタリアの「パリア」やジブシ-など濡れ衣を着せられやすい階級・集団がまだ地球上には存在する。その無意識はまた気に入らない政治家や指導者や民主的国家を闇に葬り, 言うことを聞くアル・カイダやナチス信奉者をとことん利用するネオコンの,あるいは学校における「いじめ」の精神構造にも連なるだろう。

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★ 沖縄のことを書く力がありません。しかたがないのでほんじつもお茶濁し。 三年前に「トリクルダウン経済」について書いたことがあります。ほんじつはそのブログを再掲し、そのあとに今アベノミクスについて考えていることを書きます。これなら簡単ですから: ★ 三年前、2011年10月21日のブログ: リビヤのカダフィ大佐が殺害されたことをアメリカの風刺画がどう扱っているか探したのですがひとつしかみつかりませんでした。それもサダム・フセインやオサマ・ビンラディンを殺したときと同じで... [続きを読む]

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